敦煌の旅1日目。
この日のメインは莫高窟。 ちょっと長いレポになりますが、お付き合いを・・・。
早朝北京発の飛行機に乗り。
3時間強のフライト。 いざ、敦煌へ!
敦煌空港! 到着だ~!!!
・・・って。
風、強っ!!!!!
手前の女の子の髪の毛が、どえらい砂漠の風を物語っております。
吹き飛ばされそうな風、そして顔に当たる砂。
そそくさと建物内に入りましょう。
敦煌空港は小さな空港。
まずはここからホテルへ向かい、荷物を置いたら早速。
莫高窟~!!!!!
まずはチケットを購入。
オンシーズン、オフシーズン、更に外国人か中国人かで値段が細かく分類されています。
私たちはガイコクジンなので、180元。
中国人価格より20元高いのは、外国語のガイド代。
なので、チケットの裏にはちゃ~んと“日語”と書かれています。
実は、空港で偶然知り合ったイギリス人夫婦と一緒に行動することになったのだけど、彼らのチケットには“英語”と書かれていたのかな。
それでは、いよいよ莫高窟へGO!
こっ、ここが憧れの莫高窟・・・。
と、写真撮ってますが、莫高窟では撮影禁止。
カメラを預ける場所もあります。
が、バッグに入れていたら預けなくても良いらしく、更にガイドさんから「この場所ならいいですよ」と許可を得たところだけ撮影しました。
基本的には、柵の外からしか撮っちゃだめ。 窟の中の撮影なんてもってのほか!
何と言ってもその管理は厳しく。
このように一つ一つの窟は厳重に施錠され、ガイドさん同伴のもと、これらの数カ所のみ鍵を開けて中を見せてくれるのです。
ちなみに、窟の中だけでなく、このように外壁にも壁画が残っていますが。
長い長い年月で、保存状態はよくありません。
とは言え、何百年も前の壁画が残っているという、それだけですごいのだけど。
ひとつひとつの窟はもちろん、井上靖『敦煌』の舞台となった17窟を実際に目にした時は小説のシーンが一気によみがえり、この小さなスペースにあれだけの古文書が・・・とぞくぞくしました。
敦煌の旅1日目にしてすっかり莫高窟に魅了された私たちは、3日目に再度訪れることに。
この莫高窟。
入場料180元で、有名な16、17窟と大仏を含めて8窟くらい見学できるのですが、それ以外に別料金の“特別窟”というものがあります。
せっかくなので特別窟も参観しようと最初のチケット売り場でその旨伝えると、
「中のインフォメーションで申し込め」
という。
ここで、莫高窟がどんな配置になっているかざっと説明いたしますと。
こんな感じ。
一部が工事中だったのでその影響かもしれないけど、チケット売り場からぐる~っと橋を渡ってさらにてくてく、てくてく歩き、ようやくたどり着くインフォメーション。(1km近くあるんとちゃうか?)
たどり着いたインフォメーションで日本語ガイドをお願いしたところ、年配男性と若い女性の2人が登場。
で、彼らに「特別窟のチケットも買いたいんですけど」とお願いしたら。
「最初のチケット売り場に戻って買ってこい」
・・・って、中のインフォメーションで買えっていうから来たのに、また戻らなあかんのかい~!!!!!
その場しのぎや適当さに振り回されるのは中国では日常茶飯事とは言え、なんでやねん。
勘弁してくれ・・・。
と、私たちの脱力っぷりを見かねたのか、年配の男性日本語ガイドさんがエリア内専用の車を用意し、それに乗って夫やっちゃんがチケットを買いに戻ることに。
私と若い女性ガイドさんは、しばしお留守番。
話していると、日本語ガイドとは言えまだまだ日本語はつたない彼女。
なんの脈絡もなくイキナリ。
「感謝しなければ・・・・・え~っと、あなたは・・・ 感謝を・・・ って、日本語でどう言いマスカ?」
・・・・・は?
何が言いたいのかさっぱりわからん。
で、中国語で言ってもらってようやく彼女の言わんとすることがわかりました。
「あの年配の男性ガイドさんはかなり偉いお立場にあるらしく、彼だからこそあなた達は車に乗って楽にチケットを買いに行けたのですヨ。
あなた達は、あのお偉い年配男性に感謝しないといけませんネ。」
・・・・・どうやら私が感謝しないといけないらしい。
いやいやいやいや、そりゃ車は有難いけど、そもそもここの担当者がてきと~やからこんなことになったんでしょ。
と言いたかったけど、かの年配ガイドさんを心から崇拝している様子の女性ガイドさんを前に、ここはにっこり「そうですね」と大人の対応をした私だったのでした。
で、ようやく。
特別窟のチケット・・・というか、領収書だ~!
1か所200元。 約3300円。 2カ所見て、それが2人分で・・・。 高っ!!!!!
でも、ここでしか見られないと思い切って結果良かったと思います。
写真はNGなので、絵葉書で一部をご紹介。
45窟。
57窟。
千数百年も前のものとは思えない美しさ。 穏やかな表情に心が静まり、しばしひざまずいて像や壁画を見上げながら、この空間にいられる幸せをかみしめたのでした。
ところで、この女性ガイドさん。
普通の会話では日本語がまだ頼りないな・・・という感じだったのに、いざ説明を始めた途端にがらりと豹変。
莫高窟への溢れる愛が抑えきれないかのように、情熱的に私たちを案内してくれました。こちらも知りたいことはどんどん質問したし、メモをせっせと取っていたためか、とりわけ特別窟の解説には力がこもっていて、彼女のおかげで私たちは存分に莫高窟の素晴らしさを味わうことができたのでした。
それにしても。
これだけ素晴らしい遺跡ににも関わらず、撮影禁止の場所で平気にシャッターを押すわ、更に更にあろうことか敷地内でタンを吐く中国人ツアー客!!!
それを見た瞬間、われらが女性ガイドさん。
発狂せんばかりに。
「タン!吐かないで!!! 写真! 禁止です!!!!!」
そして、ぼそっと。
「気死我了!!!! (むかつく~っ!!!!!の意)」
遺跡への愛に溢れるこのガイドさんと参観したからこそ、私たちの莫高窟への理解は深まり、その素晴らしさを存分に堪能することができたのでした。
ガイドさん、ありがとう~!