SF好きだった父の影響で、小学生時代に1974年の映画版も連ドラ版も両方観た『日本沈没』には少なからず思い入れがあります。私がやたら日本の「破滅」を予言したがるのは、もしかしたらそのせいかも知れませんw 言わずと知れた小松左京さんのSF小説を映像化した大ヒット作です。
2006年に草彅剛くんが主演したリメイク映画版は、主人公の自己犠牲により日本が沈没から免れた!っていう、やたら女性客を泣かせて儲けようとする昨今(と言ってももう15年前!)のエンタメ業界の悪癖がモロに出た内容で、私は大いにシラケました。
そして今、2021年秋シーズン。このブログじゃ最も悪名高いテレビ番組、あのTBS日曜夜9時「日曜劇場」枠にて新たな連ドラ版がスタートしました。なぜ悪名高いかと言えば、やたら女性客を泣かせて儲けようとするテレビ番組の代表格だからですw
したがって期待はしてません。期待はしないけど、ちゃんとお金をかけてこの超大作を成立させられるのは、NHKさんを除けばこの放映枠しか無いかも知れず、そういう意味じゃ大いに興味があります。
’06年より更にタブーが多くなっちゃった現在、未曾有の大災害をどこまでちゃんと見せてくれるのか、創り手の度胸が試される題材でもある事だし。いつものごとくお涙頂戴の人情話に逃げたりしなければ、日曜劇場に対する評価を改めますよ私は。
ただ、裏切られてまた哀しい想いをするのはイヤだから、その予防線として期待は一切しませんって事です。
過去作で藤岡弘、村野武範、草彅剛が演じた潜水艇パイロット・小野寺に該当する主人公=環境省の若手官僚である天海に、小栗旬。その親友であり経済産業省の官僚である常磐に、松山ケンイチ。
いしだあゆみ、由美かおる、柴咲コウが演じた玲子に該当するヒロイン=雑誌記者の実梨に、杏。天海の別居中の妻=香織に、比嘉愛未。
そして小林桂樹、豊川悦司が演じた地球物理学者・田所博士に香川照之。丹波哲郎、山村聡、石坂浩二が演じた内閣総理大臣に仲村トオルが扮するほか、國村隼、杉本哲太、石橋蓮司、風間杜夫、小野武彦、浜田学、中村アン、ウェンツ瑛士、風吹ジュン、宮崎美子、吉田鋼太郎etc……と、やっぱさすがは日曜劇場と言うしかない豪華布陣。
政府の官僚役に中村アンさんやウェンツ瑛士くんなどチャラチャラした……もとい、ずいぶん若い人らをキャスティングしちゃう大胆さも、日曜劇場の長所と言えばまぁ長所。今回、政治家が主人公でキャッチコピーが「信じられるリーダーはいるか」ですから、老人ばかりの現政府に対するアンチテーゼも込められてるのかも知れません。
それを象徴するのが石橋蓮司さん(副総理)の徹底した悪役ぶりですよね。あんなふうに変革を何より恐れ、自分のポジションを守る事のみに必死な老人や、それに逆らえない子分たちの醜態、その現実を、コロナや東京五輪の騒動でしっかり我々庶民も目撃しちゃいましたから。
そういう点で、関東沈没説を力ずくでねじ伏せようとする政府の圧力に、真っ向から、時にはダーティーな手を使ってでも抵抗し、捨て身で真実を追究していく主人公の姿を描いた第1話は見応え充分! 島が1つ水没しちゃう不吉なラストシーンへの運び方も見事で、やっぱりちょっと日曜劇場を見直しましたよ私は。
ただーし! 陰謀の犯人探し&裏切り者当てゲームに終始した第2話は、ちゃっかり『半沢直樹』テイスト(そもそも主役2人が『半沢〜』の堺さん&ミッチーそのまんまw)も入れて視聴率を担保しとこうっていう「保身」が見え見えで、やっぱ日曜劇場は何をやっても日曜劇場なんやなあって、ガッカリするというより失笑しました。そういうのを毎回繰り返すつもりなら先は観ないし、これまで以上に悪口を書きまくりますよ私はホントに。情けない!
……と、ここまで書いてから第3話を観ましたが、まぁ相変わらず政府のゴタゴタが描かれて話がなかなか進まないものの、ちゃんと本筋に戻ってくれたので視聴は続けることにしました。なにせ10話前後まで引っ張らないといけないから『シン・ゴジラ』みたいにテンポ良く進まないのは仕方ない。’74年版の連ドラは全26話だからもっとゆったりしてた筈です。
’74年版の映画と連ドラで一番よく憶えてるのが、小型潜水艇がやけにカッコ良くて深海シーンを毎回楽しみにしてたこと。今回の「わだつみ6500」はデザインがいまいちだけど、それでもやっぱ深海探検シーン、好きです。ロマンがあります!
そんなワケで2021年版『日本沈没』を彩る女優陣は、小栗くんの良きパートナーになりそうな雑誌記者役、だけどあんまりLOVEの話には持ってかないで欲しい杏さん。
小栗くんと離婚を決意するもサバイバルを通して絆を取り戻すかも知れない、けどあんまりLOVEの話には持ってかないで欲しい妻役の比嘉愛未さん。
そして居酒屋店員役で骨休め的なポジションを担う乃木坂46の与田祐希さんと、外務省の官僚を演じるスーパーモデルの中村アンさん。セクシーショットは比嘉さん、与田さん、中村さんです。
そうですよね。津波シーンは絶対欠かせないと思うのですが…… そういったスペクタクル描写があってこその『日本沈没』ですから、そこを誤魔化すような事があれぱボロカス書いてやろうと思ってます。
男声の主題歌は五木ひろしさんですね。てことは、ご覧になったのは映画じゃなく連ドラ版だから、藤岡弘さんは出てませんw レッツビギン!の村野武範さんが主役ですね。田所博士は映画も連ドラも小林桂樹さんでした。
74年版、うっすらと覚えております。恐らく再放送でしょうが、寂しげな男声の主題歌も覚えています。
藤岡弘、は覚えていませんが、潜水艇がやたら格好良かったです。サンダーバードがメカ好きの原点だと思っていましたが、「日本沈没」の潜水艇の方が先でした。100円で買える小さなプラモデルが売っていたと思います。
草なぎ君と猫娘(柴咲コウ)の日本沈没、映画を観に行きました。内容はほとんど覚えていませんが、柴咲コウはスーパーレスキューの隊員でした。