ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

「SMP グレンダイザーU」

2024-11-25 21:41:23 | コレクション

母の発熱は、私が届けた解熱剤ですぐに引いたそうです。気持ちが通じた!

……って言いたいとこだけど、母はふだん市販の薬をまったく飲まない人なので、たまに飲むと人一倍よく効くんだろうと思います。

父も医者や薬にほとんど頼らない人だったし、長寿の秘訣は案外そこにあるのかも知れません。最近読んだ本にも「60歳を越えたら健康診断など受けない方がいい(ムダな検査と薬で逆に寿命を縮める)」って、統計に基づくデータを根拠に書かれてました。

それはともかく、母はコロナに負けなかった。凄いなオカン!



さて、SMPグレンダイザーUです。正式な商品名は「SHOKUGAN MODELING PROJECT グレンダイザーU/グレンダイザー」。バンダイ・ナムコ社から発売されたばかりの“食玩”、すなわちオモチャ付きお菓子です。

と言っても事実上は約15cmサイズのプラモデルがメインで、お菓子は小さなチューイングガムが1個入ってるだけ。

私が子供の頃はあくまでお菓子のオマケ(代表的なのがグリコ、懐かしい!)だったものが、こんな立派になって……と思いきや、どうやら全国的に発展したコンビニ店でフィギュアを売ってもらうため、流通の都合上「お菓子」を名乗る必要があっただけ、みたいです。

そんな“食玩”の中でも最高峰を誇るのがこのSMPシリーズで、お値段はなんと税込み5,500円! いくら物価高とはいえチューイングガム1個に5,500円!



組み立て工程は過去の記事で紹介してきたプラモとほとんど変わらないので、解説は省きます。とにかくニッパーとカッターナイフだけ用意すれば簡単に、ほんの数時間で完成させられます。



左端にある白い物体が1個5,500円のチューイングガム。一体どれほど美味しいのか今からワクワクします!



関節を組まなきゃいけない腕部は、サイズが小さいだけにちょっと面倒くさい。グレンダイザーの場合、合計16枚あるスクリューにシールも貼らなきゃいかんから尚更めんどくさい!



脚部は脚部でもっと面倒くさい! 最後の山場です。



完成! 塗装なしでも充分な見映え。可動域も広くて色んなポーズが取れるけど、私はもっぱら「素立ち」で飾るからあんまり意味がない。とはいえ、頭、胸、腕、脚、各部位の微妙な角度調整が出来てこそ立ちポーズがカッコよく決まるワケで、可動域はやっぱ広いに越したことありません。

それにしても『グレンダイザーU』版のグレンダイザーはやたらボディがスマートで、ちょっと頼りない。たぶん「超合金魂」ブランドでもリリースされるだろうけど、これはプラモだけで充分です。



SMPシリーズではすでに「グレンダイザーU/スペイザー」のリリースが発表済みで、きっとマジンガーZ、タブルスペイザー、マリンスペイザー、ドリルスペイザー、そしてマジンガーXと続いていく事でしょう。

マジンガーは必ず買うけど、あとは要らないかな。そんなこと考えてる還暦前後のオジサンが私以外にも無数に存在する。キモいな〜コワいな〜



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「超合金魂グレートマジンガー/革進」

2024-11-23 17:17:25 | コレクション

今日は公休日で完全休養するつもりだったけど、母のショートステイ先から「38度前後の熱が出てるので解熱剤を届けて欲しい」との連絡があり、慌てて薬局に駆け込んで購入し、届けて来ました。

恐れてたコロナの「発症」が始まったワケですが、家族に出来るのはせいぜいこれくらい。同僚から言われたとおり「もしも」のことは考えないようにしてます。

そんな日に、前から予約してたアクションフィギュアが2つ同時に届きました。



バンダイ社のダイキャスト製フィギュア「超合金魂 GX-111 グレートマジンガー/革進 (KAKUMEI - SHINKA) 」と、バンダイ・ナムコ社の食玩プラモデル「SMP グレンダイザーU」。

こんな時に!?って思われそうだけど、私は救われた気がしてます。公休日とはいえ、さっきみたいにいつ施設から呼び出されるか分かんない=外出して気晴らしすることも出来ず、かと言ってドラマや映画のレビュー記事を書くエネルギーも湧かない。

こうして家でフィギュアの配置換えをしたり、プラモを組み立てるぐらいの気休めがちょうどいい。

本来ならひたすら眠りたいところだけど、以前にも書いたように歳を取れば取るほど眠れなくなってる。心身ともに疲れ果て、めちゃくちゃ眠たいのに眠れない。せめてものオタク遊びです。



超合金魂の革進 (KAKUMEI - SHINKA) シリーズはその名の通り、革命的な進化を遂げた可動域とギミック、そして限りなくアニメシリーズの設定画に近づけたプロポーションが売り。

だけど基本「素立ち」で飾りたい派の私にとって、可動域とギミックは正直どうでもいい。

立ち姿こそが一番カッコいいグレートマジンガー、そのイメージを忠実に立体化した本作は、最高峰のカラーリングといい重量感といい、まさに決定版と言えましょう。

ちなみにグレートマジンガーの隣にいる「ミネルバX」はTVシリーズ『マジンガーZ』に登場したゲストキャラで、グレートマジンガー本来のパートナーは炎ジュンが操縦する「ビューナスA」。その超合金魂も新たなカラーリングで再販されたけど、購入は見送りました。

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「趣味に生きる男の部屋。」

2024-08-11 20:26:21 | コレクション

……と言えば聞こえがいいけど、要はオタク部屋。所ジョージさんの世田谷ベースみたいにオシャレじゃないけれど。

このところブログの執筆意欲が湧かず、何に時間を使ってたかと言うとマジンガーコレクションの配置換え。

気持ちが落ち込んだときに部屋の模様替えをする人が多いそうだけど、振り返れば私にもそういう傾向がある気がします。

きっかけは復刻版ジャンボマシンダーのマジンガーZが家に届き、いよいよ置き場所が無くなってきたこと。なのでベッド脇にウォールシェルフを付けてやろうと思い立ちました。



もう着る気もないのに長年ハンガーに掛かったままだった何着かの服を処分し、多部未華子さんのピンナップも10数年ぶりに配置を移動して(もちろん捨てやしません)スペースを空けました。

ベッド脇ゆえ揺れたら顔に直撃を食らう可能性があるから、飾るのはソフビフィギュアやプラモデルなど軽いものに限定。



新作アニメ『グレンダイザーU』で実現して欲しいツーショット。いずれもクオリティーの高さで評判の千値練「RIOBOT」シリーズのアクションフィギュア。



私の顔を直撃する可能性が一番高い位置で待機する、同じく千値練のマジンカイザー。



バンダイ「S.H.Figuarts」シリーズの仮面ライダー新1号with新サイクロン号と『レイダース』版インディアナ・ジョーンズ。今どきのオモチャはもはやオモチャじゃない。モデルガンと同じ精密模型で、まさにアート!



テレビモニターの下には映画『仮面ライダー THE FIRST』版の仮面ライダー2号も。ライダーよりもサイクロン号に惹かれて買いました。最新作『シン・仮面ライダー』版よりカッコいい!



エアコン下のスペースは以前と変わらないけど、フィギュアの配置だけ換えました。合金トイが居並ぶ中でグレンダイザーだけプラモデルなのに、ぱっと見じゃ判りません。



テレビ台の上(DVDラックの前)に並ぶのはバンダイ「超合金魂」シリーズの最新版マジンガーZとアフロダイA、ミネルバX、ボスボロット。年末にはグレートマジンガーも加わる予定。

このマジンガーZはルックスをアニメのイメージに極力近づけつつ可動範囲も最大限を目指した、もう行き着くとこまで来ちゃった感じの決定版。だからこそのジャンボマシンダー復刻(原点回帰)なのかも?



私は基本的にフィギュアを“素立ち”で飾るのが好きなんだけど、女性型ロボットは脚が細くて着地面積が狭く、少しの揺れでも倒れそうだからマジンガーZに触れさせることで安定を図りました。



DVDラックや本棚の上(天井近く)はやはり落下=破損のリスクが高いので、軽い素材のフィギュアだけ並べてます。昨年のプータロー期にせっせと組み立てたプラモデル達もここにいます。



本棚のガラス内スペースは合金トイたちが占拠。安全対策のみならず、亜鉛素材は湿気やホコリに弱いからっていう理由もあります。私が生きてる内(長くても30年程度)は劣化しやしないだろうけど、コレクターってヤツは心配性なんです。そこがまた楽しい。



最初の「超合金魂マジンガーZ」が登場してから約30年、買いに買って蓄積されて、この有様。

我ながら圧倒されるし呆れるけど、似たようなコレクターが世界中にいる=需要があるからこそ作られる。以下の画像はネットから拾って来たもので、上には上がいくらでもいることを物語ってます。(最後の1枚は合成っぽいけど)

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「帰ってきたハイウェイパトロールマン」

2024-06-22 16:38:35 | コレクション

またまたTANAKA WORKSさんの新作モデルガンを買っちゃいました。これはもう仕方がない。仕方がないんです。

『太陽にほえろ!』をはじめ’70年代アクションドラマの刑事たちがほぼ全員使ってた、あの「MGCハイパト」のモデルとなったリボルバーが、ついにリアル&完全作動のパーフェクト・モデルガンとしてリリースされたんだから。

その名は「S&W M27 “The .357 Magnum” 3-½ inch HW Model Gun」!



ガンマニアの方には“釈迦に説法”でしょうが、実銃のM27は上記の通り(357マグナム弾を使う初のリボルバーだったので)“The .357 Magnum” と呼ばれ、“The Highway Patrolman” すなわち「ハイパト」はM27の廉価版である「S&W M28」の通称だったりします。

つまり今回の「帰ってきたハイウェイパトロールマン」っていうタイトルは嘘っぱち。だけどトイガンと’70年代アクションドラマに詳しい方なら「ああ、MGCハイパトがリアルになって帰ってきた話だな」とすぐに察してくれたはず。



これが1972年にリリースされた、プラスチック製モデルガン第2号にして初のリボルバー「MGC ハイウェイパトロールマン41」。3.5インチ以外の銃身は発売されてません。

そう、M27でもM28でもなく、これはあくまで「MGCのハイパト」なんです。言わば架空のリボルバー。



ルックスは明らかにM27なんだけど(そもそも実銃のM28=ハイパトに3.5インチモデルは存在しない)、M27のセールスポイントだった「357マグナム」カートリッジを使ってないことが最大の嘘っぱち。

それは「MGCハイパト」がモデルガン業界初の“プラスチック製リボルバー”だった為、従来の金属製に比べて軽そう=リアルじゃないイメージを払拭すべく、ひと回り大きな「41」サイズのカートリッジを使うことで少しでも重量を稼ぎたいのが理由だったみたいです。



上がMGCハイパトで、下がTANAKAのM27(グリップはアルタモント製)。明らかに後者のカートリッジ(本来のサイズ)が小さいけど、銃本体にヘビーウェイト材が使われてるから前者よりずっと重い。約50年に及ぶ進化の結晶!

そもそもMGCハイパトをなぜプラスチック(ABS素材)で作らなきゃいけなかったか、その理由まで書きだすと長くなるし面倒だし、ガンマニアなら誰もが知ってるしそれ以外の方は興味ナッシングでしょうから、やめときます。

とにかく、古参のガンマニアにとっても’70年代アクションドラマ好きにとっても「MGCハイパト」はベリーベリー・スペシャルな存在であり、その原型たる「S&W M27/3.5インチ」が最新技術により初めて(ルックスや重さだけじゃなく内部メカも)リアルなモデルガンとして降臨したんだから買わなきゃしょうがないっていう、私の言い訳に長々と付き合って頂いて恐縮ですm(_ _)m



ちなみに金属製モデルガンのM27は、MGCハイパト登場よりも前にCMC社がリリースしてました。(両社共とっくに廃業しており、入手は極めて困難。だから余計にマニア心をくすぐるワケです)



日本製リボルバー「リバティチーフ」をモデルガン化してくれた、あのA!CTION社が2年ほど前に「M27」リリースを予告し、ゴリさんまで駆り出したのに、なぜか未だ発売されず。いつの間にかその広告もホームページから消えちゃいました。

写真が4インチモデルゆえ私は買うつもり無かったけど、MGCハイパトと同じ3.5インチなら絶対買ったはず。当然、TANAKAさんも今後4インチや6インチを出して来るでしょうから、それを見越してA!CTIONさんは手を引いたのかも知れません。

ちなみにTANAKAさんは正真正銘のハイパト「S&W M28 “The Highway Patrolman”4インチ」のヘビーウェイトモデルガンも既にリリース済み。

まさかの「M10 “Military & Police”2インチ (大下勇次モデル) 」といい、徹底的に私のツボを突いてくるこのメーカーさんが怖すぎます!(どうやら企画してる人たちが同世代ゆえ、嗜好が近いんですね)

 

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『刑事ドラマ名作講義』

2024-06-09 16:16:05 | コレクション

先週『帰ってきた あぶない刑事』を観に行ったショッピングモールの本屋さんで「月刊 映画秘宝」の最新号をパラパラと立ち読みしてたら、今年4月に発売されたばかりの新書『刑事ドラマ名作講義』(星海社 刊/太田省一 著) を紹介した小さな記事が眼に飛び込んで来ました。その本屋さんで探したけど見つからず、即インターネットでポチッ。

映画を観に行かなければ知らずに終わったやも知れず、なんだか運命に導かれたような気がしつつ、持ち前のアンテナが働いて見事キャッチしたような気もしたり。

いずれにせよ、何かを「とても好き」であり続けると、こういうことも起きるんですよね。



『七人の刑事』『太陽にほえろ!』から、『古畑任三郎』『踊る大捜査線』『相棒』『MIU404』まで。テレビの歴史に燦然と輝く、名作「刑事ドラマ」19選を徹底解説!

テレビの黎明期以来、「刑事ドラマ」はつねにテレビドラマの中心にあり続けてきた。『七人の刑事』など、いまの刑事ドラマの原点となった作品が登場する1960年代から、『太陽にほえろ!』を筆頭に多彩なタイプが生まれた1970年代、『あぶない刑事』のようにコミカルな要素がヒット作の条件となった1980年代、警察組織をリアルに描いた『踊る大捜査線』など重要な変革が生まれた1990年代、そして刑事ドラマの歴史を総合するような『相棒』が始まった2000年以降まで。

日本の刑事ドラマ繁栄の理由を、歴史と作品の両面から深掘りする堂々の432ページ! (以上、ショッピングサイトに掲載された紹介文より)

で、『ダイヤル110番』(’57) を起点とする刑事ドラマ約70年のヒストリーを俯瞰しつつ、著者が深堀りする対象に選んだ作品が、以下の19本。

1 /七人の刑事
2 /特別機動捜査隊
3 /太陽にほえろ!
4 /非情のライセンス
5 /俺たちの勲章
6 /Gメン’75
7 /特捜最前線
8 /西部警察
9 /噂の刑事トミーとマツ
10 /あぶない刑事
11 /はぐれ刑事純情派
12 /古畑任三郎
13 /沙粧妙子―最後の事件―
14 /踊る大捜査線
15 /ケイゾク
16 /相棒
17 /警視庁・捜査一課長
18 /BORDER
19 /MIU404

異議なし!のラインナップではあるけど、ちょっと驚いたのが17番目の作品。これを特別視してるのは私だけだろうと思ってた、あの『警視庁・捜査一課長』が入ってる!

対象を連ドラのみに絞り、主人公が警察組織に属さない『ザ・ガードマン』や『キイハンター』等は除いても何百作とあるであろう刑事ドラマの、言わば頂点として選ばれた19本に、あのマニアックな番組が!w

その時点でもう、著者=太田省一さんはホンモノだ!と確信しました。いつぞや爆笑問題さんのラジオ番組にゲスト出演してた自称「刑事ドラマ研究家」さんとは全然レベルが違う!

実際、さわりだけ読んでも取材量と考察力がハンパじゃない。本のタイトルだけ見たときは「講義って、なんか上から目線やな」「わしに勝てるんか?」なんて思ったりしたけど、失礼致しました。

私がこのブログに“レビュー”と称して書いてるのは単なる感想文で、必要最小限の情報は調べて載せるけど、基本的には「好きか嫌いか」「おっぱいが出るか出ないか」で評価を下す、ただの独り言。

“講義”に必要なのは圧倒的な情報量と的確な分析力、そして個人的な好みを排した客観的な目線と、理路整然とした言語(文章)力。全てにおいて私は足元にも及びません!

ただ、刑事ドラマのことをもっと詳しく知りたい!と思ってる人にはバイブルになり得るけど、それ以外の人にはもしかすると、偏愛に満ちた私のブログの方が面白いかも知れない。いっさい無許可で載せてる画像も満載だし!(名作講義は残念ながら写真が一点も使われてません)

このブログを「おっぱい」目当てで訪問してるに違いない皆さんにとっては、ほぼ価値のない本と言えましょう。ほんとド変態の巣窟ですね!

それはさておき、まだ『あぶない刑事インタビューズ』が三分の一ぐらいしか読めてないもんで、本格的な受講は後日となります。せめて、著者による各作品のキャッチフレーズをここに抜粋することで、その視点の客観性や考察の的確さが伝われば幸いです。

☆テレビの社会的使命を担った刑事ドラマの理想形『太陽にほえろ!』。

☆青春ドラマの時代に生まれたバディもの刑事ドラマの原点『俺たちの勲章』。

☆無国籍な空間で繰り広げられる個性派たちのハードボイルド群像劇『Gメン‘75』。

☆時代に左右されない面白さ。脚本の力で魅せる刑事ドラマ『特捜最前線』。

☆まるで西部劇のような銃撃戦! 映画のスケールを目指した娯楽大作『西部警察』。

☆いまでもバディものを代表する名作。トレンディドラマ的「軽さ」の凄み『あぶない刑事』。

☆人情派刑事と事情を抱える犯人。変わらない庶民の哀歓に共感する『はぐれ刑事純情派』。

☆警察という組織の細部にこだわり、刑事ドラマの文法を書き換えた『踊る大捜査線』。

☆「変人刑事」ゆえに真相にたどり着く、杉下右京が決して失わなかった青臭さ『相棒』。

☆刑事ドラマの花形部署が舞台。2時間ドラマの世界観がルーツ『警視庁・捜査一課長』。

☆女性スタッフたちが手掛けたバディものの成熟したかたち『MIU404』。

……参りました。ウチはやっぱり「おっぱい」で勝負するしかありません。もっと真面目に刑事ドラマを語って欲しいとおっしゃる方は、この本がありますから迷わず私の飛行機から飛び降りて下さい。

☆☆☆☆☆☆☆

ところでこの機会に、我が家にある“刑事ドラマ研究本”のコレクションをざっと紹介させて頂きます。



映画『さらば あぶない刑事』公開に合わせて2016年に発行された、洋泉社MOOK(映画秘宝EX)『にっぽんの刑事スーパーファイル』。

『刑事ドラマ名作講義』に比べると“広く浅く”な内容だけど、そのぶん読み易いし、関係者インタビューやスチール写真も掲載された充実の内容で、入門書としては最適かも知れません。

『大都会』シリーズや『大追跡』、『大激闘/マッドポリス’80』『警視ーK』など“日テレ火曜21時枠のアクションドラマ”にけっこう頁を割いてるところが如何にも「映画秘宝」らしい!



同じ枠で放映された『探偵物語』や『プロハンター』も含む一連の作品を深掘りした2015年発行の『NTV火曜9時/アクションドラマの世界』は、山本俊輔&佐藤洋笑の共著による約500ページの単行本。



日テレ火曜21時枠ドラマの中でも『大追跡』のみにスポットを当てた、かわだ わか編·著によるワイズ出版の単行本『沖雅也と“大追跡”』は、『太陽にほえろ!』や『俺たちは天使だ!』など他の出演作も通して“沖雅也”という稀代のアクションスターを語り尽くす究極のファンブック。2008年に発行されました。



日テレの公式本や岡田晋吉プロデューサーの著書(回顧録)はたくさん出てるのに、客観的な視点による研究本が(同人誌は別として)意外と見当たらないのが『太陽にほえろ!』。

唯一、それに近い内容と言えなくもないのが、1993年に発行されたスターツ出版の単行本『毎週金曜夜8時 君は太陽にほえろ!を見たか? 〜熱き刑事達、今ここに甦る〜』。

生粋のマニアから見れば“広くて浅い“ファンブックって感じだけど、岡田プロデューサーの著書すらマカロニやジーパンの話題に偏りがちな中、ちゃんと全メンバーに光を当てた構成に私は感動しました。

特に、出演者インタビューに選ばれたのがボン=宮内淳さんとドック=神田正輝さんっていうセンスが素晴らしすぎる!(ありがちなゴリさんや殿下、ロッキーあたりは真面目すぎて面白くない。←私感です)



2008年と’09年に発行された、洋崎文移 編·著による『“七人の刑事”と幻の刑事ドラマ』と『“特別機動捜査隊”/物語の検証』は、研究本というよりは資料本。特にドラマ本編がほとんど現存しない『七人の刑事』の資料収集に人生を懸けたような、著者の執念には圧倒されます。



2003年から’09年まで全8刊が発行された辰巳出版のムック『刑事(でか)マガジン』の記念すべき創刊号。巻頭特集は結果的に痛すぎる記憶となった復活版『西部警察』。

前回の記事に書いた通り東映の息がかかったムックゆえ、当時まだ現役だった『はぐれ刑事純情派』やスタートして間もない『相棒』、そして過去作も『Gメン’75』を中心に東映系の作品が特集されがちだけど、初期は東宝の『太陽にほえろ!』や大映の『噂の刑事トミーとマツ』等へのリスペクトもちゃんと感じられました。

後期は『相棒』シリーズの提灯持ちに成り下がった印象だけど、刑事ドラマのみに特化した数少ない本ですから感謝の気持ちしかありません。



刑事物に限らずだけど、毎回1つの番組を大々的にフィーチャーする隔月刊『テレビジョンドラマ』は‘80年代に生まれた雑誌で、まだ読者が文通コーナーで(サークルの会員募集やビデオテープの取引目的で)個人情報を堂々と晒してました。

公式本が発売されてない『ジャングル』や『ゴリラ/警視庁捜査第8班』『刑事貴族』等の特集号はとても貴重かと思います。



1985年(昭和61年!)1月号=太陽にほえろ!特集第1弾では“本編フィルムのコマ焼き”という、当時としては画期的な試みが敢行されてます。巻末に「大好きな番組だからこれまでに無い特集を組みたかった」とのコメントが記されており、編集部の熱い心意気とTVドラマ愛が伝わって来ます。

この雑誌が廃刊されて以降、やがてテレビ雑誌の表紙はどれもこれも横並びでジャニーズタレント一色になっちゃいました。心意気はあっても圧力に屈するしかない、コンプライアンス時代の到来です。



ミリオン出版が『太陽にほえろ!』生誕40周年のタイミングで刊行したコンビニ本『男泣き!刑事ドラマ天国』。

『刑事ドラマ名作講義』がNHKのドキュメンタリー番組だとすれば、こちらは民放のバラエティー番組みたいにラフな感じ。マニア以外の人でも楽しめる点において、今回紹介した中で一番オススメしやすい本かも?

特筆すべきは『デカワンコ』&『ジウ/警視庁特殊犯捜査係』という“超”のつく異色作が、歴史的名作群と肩を並べて紹介されてること。2012年当時(旧ブログ)にも書いたけど、編集部に多部未華子さんのファンがおられるに違いありませんw



そしてトリは再び洋泉社「映画秘宝」、その第4弾ムックとして1996年に発行された『男泣きTVランド』。

刑事ドラマというジャンルの縛りは無いけど、我々世代を夢中にさせた’70年代“テレビ映画”への愛を同世代のライター陣が各々(悪口も含めて)思い入れタップリに綴ってます。

表紙が松田優作さん、裏表紙が萩原健一さんである事からも分かるように、おのずと刑事物や探偵物が中心になるワケです。




「暴力・犯罪・差別・友情・挫折・反体制……あの頃、ブラウン管は男たちの血と汗と涙で濡れていた!」

……とのキャッチフレーズに、時代の変化に抗おうともがくライター陣の心情が滲み出てます。『刑事ドラマ名作講義』とはまったく対照的に、私感と曖昧な記憶だけで書いてる感じ(たとえば好き嫌いとか、おっぱいが出る出ないへのこだわりとか)が私のブログに大変よく似てますw

原点はここにあるんですよね。だからトリに持ってきました。


 

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