というワケで『さすらい刑事旅情編』です。いまだ当ブログの人気記事トップ10に毎日、少なくとも2本、多いときは5本とか入ってたりします。
その人気の理由は不明のままですが、需要があるなら応えたいし、記事数を増やせばトップ10の全てが『さすらい刑事〜』で埋まっちゃう!なんて珍事も起こり得なくは無い(起こったら面白い!)ので、東映チャンネルさんが放映してくれてる間は(セクシーグラビアを発表されてる女優さんのゲスト回だけ)チェックし、ちょこちょこレビューしていこうと思ってます。 (『太陽にほえろ!』みたいに特別な思い入れが無いぶん、逆にやり易いんですよね)
☆第5話『寝台急行“銀河”に消えた女子大生』(1988.11.16.OA/脚本=篠崎 好/監督=中津川 勲)
またまた女子大生ですw と言ってもシーズン1の第5話なので、これが幾多ある女子大生シリーズの記念すべき1作目だろうと思います。
女子大生と来れば若手女優やグラビアアイドルたちの出番。すなわち本ブログで取り上げる確率が高くなるのは自然の摂理で、もし毎回のように女子大生が出てくる番組っていうイメージが皆さんに定着してるなら、私のせいですw (まぁそれにしてもホントよく出てくる)
で、たまたま近い席に着いたレギュラーの刑事が彼女たちと意気投合する、伝統的ワンパターンの出発点もたぶんコレ。
今回は独りで大阪に出張してた神田刑事(渡辺裕之)が、帰りに乗り込んだ東京行き寝台急行「銀河」車内で旅行帰りの女子大生トリオ(可愛かずみ、松永琴、岩本千春)と出逢い、即座に仲良くなっちゃう。これほど荒唐無稽な話はありませんw
ふつう、寝台車で、マフラーぶら下げた色黒マッチョの中年男が缶チューハイ片手に近づいて来たら、即座に車掌さん呼ぶかスタンガン構えますよねw
とはいえ、そこは作劇上の都合だから仕方ありません。舞台を整える段取りってヤツです。言うまでもなく、東京に着くまでの道中で女子大生の1人が何者かに毒殺されるワケです。
寝台車は満席で、被害者が発見された寝台にも客がいた筈なのに行方不明。そいつはいったい何者で、どこへ消えたのか? 皆が寝静まった寝台車で彼女にどうやって毒を飲ませたのか?
今回は西村京太郎風トラベルミステリーってことで、折り目正しい高杉警部(宇津井 健)率いる鉄道警察隊“東京丸の内分駐所”のメンバーたちがトリック殺人の謎解きに挑みます。
しかし、ゲストの可愛かずみさんも可愛いけど、花井刑事役の若村麻由美さんもまた初々しくて可愛い!
マフラーぶら下げたマッチョ刑事と出逢ったとき、可愛さんはこんな仕草で彼のハートを射抜いたワケですが……
花井刑事も負けじとこのポーズ!
『科捜研の女』シリーズ等でお見かけする最近の若村さんとはかけ離れたイメージで、これぞ人に歴史あり!
それはともかく、当然メインゲストの可愛さんに容疑が絞られていき、主役の刑事が苦しむのもまたお約束。
殺された女子大生の預金口座には、毎月「赤ずきん」という名義で一定額が振り込まれていた。その赤ずきんが、どうやら可愛さんの架空名義であることが判明します。
「赤ずきんちゃんは、狼に襲われました。私も……狼に襲われたんです」
レイプ絡みのストーリーもお馴染みのネタ。半年前、見ず知らずの若い男にレイプされた可愛さんは、それをネタにユスられていた。
そんな野蛮なことする若い男と言えば、’88年当時だと小沢仁志か小沢和義しかいません。今回は弟のほうでした。
「オレは頼まれてヤッただけだよ。女ってのはホント怖えよな♪」
「貴様あーっ!!」
こんな小沢和義は’70年代ならタコ殴りの刑に決まってるけど、ホント情けない時代になっちゃいました。逆に神田刑事が同僚のリーゼント野郎(三浦洋一)に殴られちゃう始末です。
小沢和義に可愛さんをレイプするよう依頼し、彼女から金をユスってたのは、毒殺されたあの女子大生。ロックオンしてた金持ちの商社マンが可愛さんと結婚することになり、モーレツに嫉妬したのが動機でした。
病弱な母親を早く安心させたい可愛さんは、その結婚をどうしても手放せなくてユスリに応じて来たワケです。
確かに女ってのは恐ろしい。レイプの差金とかユスリとか殺人とか、それより何より、お互いそんな関係なのを承知の上で、一緒に満面の笑顔で旅行してた神経があまりに怖すぎる!😱
まあ、これで真犯人が可愛さんなのは決まったようなもんだけど、証拠がない。
そこで都合よく現れたのが、あの寝台車にたまたま乗り合わせて犯行を目撃し、今になって可愛さんに口止め料を要求してきたフリーター。
そんな卑劣なことを思いつくフリーター役が似合うのは、’88年当時だとこの男しかいません。
出た、ひかる一平! 可愛さんがポルノ映画でデビューしながらアイドルとして大活躍されてるのに対し、自分は『金八先生』の生徒役でチヤホヤされたのに今は何だかパッとしない、その対照的な境遇が許せなかったんでしょう。
もちろん、そんな一平が女子大生の用意できる金額に納得するワケがありません。
なまじ可愛くてお乳が大きかったりすると、同性には嫉妬されるし異性にはこうしてカモられちゃう。こういうのを見ると「フツーが一番」って思います。
しかし刑事が悪党を殴ることすら許されなくなった時代。一平がそのまま可愛さんを犯せるワケもなく、あっさりリーゼントに逮捕されてジ・エンド。
一平を殺すつもりで忍ばせてた果物ナイフで、可愛さんは自殺しようとしますが……
「親より先に死ぬのは最大の親不孝だぞ! お母さんがどれだけ悲しむんだ!?」
「やり直せばいいんだよ。とりあえず今夜は、俺とファイト一発だ!」
「……えっ?」
最後に少しだけ私なりの創作を加えたけど、容姿に恵まれたからって良いことばかりじゃないっていう、これは人生訓話ですよね。作者にそんなつもりは無かったかも知れないけど、私はそう解釈しました。
ロマンポルノから一般作品に進出し、成功された女優さんは美保純さんを筆頭に少なからずおられるけど、前述のとおり“アイドル”としてメジャーになった可愛かずみさんは稀有な存在かと思います。
あのスレンダーボディにぼよよん過ぎるおっぱいが天然なのかどうか知る由もないけど、こんなに可愛い子が!?っていう当時の衝撃は忘れられません。
刑事ドラマは他に『誇りの報酬』『ジャングル』『さすらい刑事旅情編 II』『ララバイ刑事』『はぐれ刑事純情派VII』『風の刑事・東京発!』『はみだし刑事情熱系』等にゲスト出演されてます。