ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『無能の鷹』と『モンスター』

2024-10-30 19:18:31 | TVドラマ全般
夏の大スランプから抜け出して、ちょっと気持ちに余裕ができたお陰か、刑事もの以外の連ドラもいくつかチェックしてみる気になりました。

刑事ものに近いジャンルと言えば探偵ものと法廷ものが挙げられますが、2024年秋シーズンは両方、月曜日にフジテレビ系列でやってます。



その1つが “月9” 枠の『嘘解きレトリック』で、昭和初年の九十九夜町(たぶん架空の町)を舞台にした「レトロモダン路地裏探偵活劇」。

昭和元年をあえて「初年」と称してるのは恐らく、リアルな昭和じゃなくて「昭和っぽい」世界を背景にしたファンタジーだから。他人の嘘を見分ける特殊能力を持った少女(松本穂香)が主人公だし、言葉遣いも現代風だったりする。

それは別にいいんだけど、主人公の心情を全部モノローグで説明しちゃう過剰な解りやすさと「お涙頂戴」に私はゲンナリし、初回で見限りました。せっかくの松本穂香さんとお金をかけたセットが勿体ない!

お金をかければかけるほど失敗が許されなくなり、万人受けを狙い過ぎてつまんない“商品”になっちゃうこのジレンマ。いま話題の映画『侍タイムスリッパー』はまだ観てないけど、低予算(なにせ自主製作)だからこそ純粋に面白い“作品”になり得たんでしょう。



そんな月9に続いてフジの「月曜22時枠」でスタートしたのが、『僕の生きる道』や『ファイト』『僕のいた時間』『ゴーストライター』等を手掛けて来られた橋部敦子さん脚本による『モンスター』。

高校3年生のときに一発で司法試験に合格したゲーム好きの才女=神波亮子(趣里)が「ちょっと弁護士でもやってみるか」みたいなノリで法廷闘争に臨む“痛快リーガルエンターテインメント”。

ゲーム感覚ではあるけど、かの古沢良太さんの傑作『リーガル・ハイ』を彷彿させる硬派さもあるし、常にポーカーフェイスで何を企んでるか分かんない主人公のキャラクターが何より面白い!



その面白さは「演じてるのが趣里さんだから」っていう側面もかなり大きいと思います。表情豊かなヒロインを演じた朝ドラ『ブギウギ』の次にまったく対照的な役を選んだ趣里さん(と所属事務所)は実に賢い!

ポーカーフェイスと言ってもあの趣里さんですから、ほんの僅かな表情1つ1つに味があって眼が離せない。脚本もハイクオリティーですから安心してオススメできる作品です。

だけどそれ以上にオススメしたいのが、はんざき朝未さんの人気コミックを映像化した、根本ノンジさん脚本によるこの作品。



テレビ朝日系列の金曜深夜“金曜ナイトドラマ”枠でスタートした『無能の鷹』。

実はパソコンの使い方も覚えられないポンコツ営業ウーマンなのに、そのスマートな身のこなしと落ち着いた声、自信に満ちていながら謙虚な振る舞いで、会う人みんなに「デキる人」と思い込ませ、取引先に契約を結ばせてしまう奇跡の主人公=鷹野ツメ子を菜々緒さんが演じるというだけで面白い!



笑えるだけじゃなく、観ると勇気が湧いてくるんですよね。どんなにダメでも、常にオードリーの春日くんみたいに胸を張ってれば何とかなるもんだって。そんなワケは無いんだけどw



自分のポンコツぶりを自覚しながら「テレビドラマみたいな格好いいワーキングウーマンになりたい」というだけの理由でITコンサルティング会社の面接を受けたツメ子も、その有能オーラに騙されたことに気づいても受け入れてる同僚たち(井浦新、工藤阿須加、さとうほなみ、相馬有紀実、塩野瑛久、高橋克実、安藤玉恵ほか)も凄い!







さとうほなみさん演じるパイセンの鵜飼さんだけが「実はわざと爪を隠してるに違いない!」って疑ってるけど、そんなことして一体なんのトクがあるのか?w

こうして書いてるだけで楽しくなる作品です。









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『全領域異常解決室』2024

2024-10-26 19:05:10 | 刑事ドラマ HISTORY

2024年秋シーズン、フジテレビ系列の「水曜22時枠」でスタートした、フジテレビ&共同テレビ制作、黒岩勉脚本による異色のミステリードラマ。

“神隠し” “あやかし” “狐憑き”などの仕業と云われ、超常現象として世間を騒がす不可解な事件を、内閣官房から直接要請を受けて解決に導く“全領域異常解決室”=通称「ゼンケツ」。

大和朝廷時代から存続してる世界最古の調査機関という設定で、アメリカの国防総省にはそういう組織が実在するそうです。

そんな「ゼンケツ」令和日本バージョンが、にわかに頻発してきた不可思議事件の数々を解決に導きながら、事件への関与を仄めかす謎の人物あるいは組織「蛭児 (ヒルコ) 」と対峙していきます。


超常現象の造詣が深く、刑事じゃないのに刑事以上の洞察力や行動力を持つゼンケツの室長代理=興玉 雅(おきたま みやび)に、 藤原竜也。


なぜか「素質がある」と見込まれ、警視庁音楽隊からゼンケツに出向させられて興玉のバディとなった警察官=雨野小夢(あまの こゆめ)に、広瀬アリス。



いつも興玉に振り回されピンチに立たされてばかりで“素質”の片鱗も見られない小夢だけど、だからこそ実は凄い才能(たぶんヒルコに匹敵する霊力みたいなもの)を秘めてる匂いがします。


警視庁捜査一課のベテラン警部で、不本意ながら「ヒルコ専従班」の指揮並びにゼンケツへの全面協力を余儀なくされた荒波班長に、ユースケ・サンタマリア。


その部下で、やはりゼンケツを胡散臭く思ってる二宮警部補に、成海璃子。


内閣との橋渡し役で、どうやらヒルコとも繋がってるらしいゼンケツ局長の宇喜之に、小日向文世。


そしてヒルコと深い関わりがある謎の巫女、あるいはヒルコそのものかも知れない豊玉妃花(とよたま ひめか)に、福本莉子。

ほか、迫田孝也、柿澤勇人、中野剛といったレギュラーキャストに、吉村界人、志田未来、工藤美桜、林泰文、黒沢あすか、山口紗弥加、山田キヌヲ、神保悟志etcといったゲスト陣が絡んできます。(第3話まで)



SFやオカルトを取り入れた捜査ドラマは決して目新しくないし、下手すると陳腐なもんになりかねないけど、これはイイ線いってると思います。魅力的なキャストが揃ってるし、リアルとファンタジー、シリアスとユーモアのバランス、そのサジ加減にもセンスを感じます。

藤原竜也&広瀬アリスがバディを組んで超常現象の解明に挑む。それだけで少なくとも私はそそられるし、福山雅治&柴咲コウのアレや阿部寛&仲間由紀恵のソレも面白かったし。

ただしディーン・フジオカのソレはディーン・フジオカだけにアレだったんで、やっぱりコレはかなりハードルの高いジャンル。もうちょっと先まで観ないとジャッジは下せません。

と言うのも実は、ふだん私が判断基準にしてる“最初の2話”をうっかり観逃してしまい、今回は第3話のみの印象で書いてますm(_ _)m ちょうど『インディ・ジョーンズ/運命のダイヤル』と同じネタを扱ったエピソードなので、点数が甘くなっちゃってるかも?

まあ脚本が『ラストマン/全盲の捜査官』(’23) の黒岩勉さんですから、この先も空振り三振はまず無いでしょう。


☆最終回まで観た上での追記。

シリーズ中盤で、小梅や妃花も含めた「ゼンケツ」のメンバーたち全員が日本古来の「神様」であることが判明しましたw ヒルコの正体は消滅した筈のとある神の意志(とその能力)を受け継いだ人間であり、その目的は「日本の護り神を総入れ替えし、堕落した人間どもを粛清させる」という壮大なテロリズム。

つまり何千年もの時を生きる神々の闘いを描いたドラマであり、もはや刑事物の枠から完全にはみ出した番組。だからこそ先が読めなくて面白かったし、登場するキャラクター全員を活かしきった脚本と演出、それを見事に体現したキャスト陣もみんな素晴らしかった!

セクシーショットは広瀬アリスさん、成海璃子さん、福本莉子さんです。


 

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『オクラ/迷宮入り事件捜査』2024

2024-10-20 18:18:06 | 刑事ドラマ HISTORY

2024年秋シーズン、フジテレビ系列の「火曜9時」枠でスタートした、フジテレビ&FILMの制作によるオリジナルドラマ。

いやはや…… 『警視庁考察一課』『潜入兄妹』のバカバカしさやオーバーアクトは「創り手があえてそうしてる」とポジティブに捉えた私だけど、これはちょっと……です。



元は警視庁捜査一課強行犯係のエースだったのに、現在はお蔵入り事件の情報管理(パソコン入力)だけが仕事の“刑事の墓場”=通称「オクラ」こと特命捜査情報管理室に所属する警部補の飛鷹千寿(反町隆史)は、一見人情に厚く「捜査は足で稼ぐ」がモットーの典型的“昭和デカ”なんだけど……



実は法の網をかい潜った悪党どもに「目には目を」の制裁を加えるべく、闇ルートで情報を集め、証拠を捏造して逮捕に追い込む“正義の悪徳刑事”だった!

飛鷹がそうなったのは過去に相棒刑事を惨殺した犯人が野放しにされてるからで、恐らくそんな飛鷹と似たような闇を抱えて「オクラ」に飛ばされて来た新任刑事=不破利己(杉野遥亮)は、いち早くその正体に気づきます。



当然、最初は刑事として飛鷹の違法行為が許せなかった不破だけど、それ以上に許しがたい犯罪者たちがまだまだ野放しにされてる理不尽を目の当たりにし、いったい何が正義なのか分からなくなって来ちゃう。

その答えを見つけたい不破は、やがて飛鷹と共犯関係になって行くのでした。



元ヤンキーでマルボー出身の武闘派刑事=結城倫子(白石麻衣)、かつては武闘派だったけど今は寝てばかりのベテラン刑事=鷲沢泰造(宇梶剛士)、公安出身で情報収集力に長けた牧原祈里(青木さやか)、サイバー犯罪対策課出身で高いハッキングスキルを持つ吉岡雷(前田旺志郎)、そしてギャンブル依存症が理由でオクラに飛ばされたという室長の幾多学(橋本じゅん)といった同僚たちの顔ぶれ。



二人してオクラを目の敵にする捜査一課の加勢課長(中村俊介)と若手の志熊刑事(有澤樟太郎)。まだそんな事やってんの?って言いたくなる設定です。



さらに飛鷹の元妻にして科捜研の研究員=井伏愁(観月ありさ)も含むレギュラーメンバーたち。

悪くはないけど、いまいち魅力が(少なくとも私は)感じられないキャスティング。“旬”と言えそうなのは杉野遥亮くんぐらいで、あとの人たちは…… いや、それは置いといてもアンサンブルが上手くいってないように感じます。

アクティブな要素があるのは大歓迎だけど……



法で裁けない悪党どもを成敗するダーティー刑事っていう設定も大好物な筈なのに、なぜか燃えない。シリアスとユーモアが上手く噛み合ってないし、何より“お涙頂戴”がわざとらしくて、くどい。

キャスティングやタイトルも含めて、センスが“平成”に戻ってる気がするんですよね。最近“昭和”の作風が一周回って「オシャレ」と言われてるけど、平成のそれは古さがまだ中途半端で、ダサい。

レトロの域まで行けば作者の意図を感じるけど、そうでないとただの時代遅れにしか見えない。その割に“令和”ドラマの特徴であるオーバーアクト(過剰な演出、大袈裟な演技)だけがエスカレートしてる。

ファンタジーなのかリアルなのか、ダークヒーローなのか人情派なのか、笑わせたいのか泣かせたいのか、盛り沢山なのは良いけれど焦点が定まらず「我々はこれがやりたいんだ!」っていう創り手たちの熱が伝わって来ない。そこが何よりも不満です。

あっ!


白石麻衣さんのおっぱいが!



というワケで、セクシーショットは乃木坂46の元メンバーで、ランジェリーグラビアをグループ内で初めて解禁された偉大なるアイドル=白石麻衣さん。刑事役は『風間公親/教場0』(2023) 以来でしょうか?


 

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『潜入兄妹/特殊詐欺特命捜査官』2024

2024-10-19 18:18:08 | 刑事ドラマ HISTORY

2024年秋シーズン、日本テレビ系列の土曜夜10時「土ドラ10」枠でスタートしたサスペンスドラマ。制作はこれまで同枠にて『大病院占拠』『新空港占拠』『ボイス/110緊急指令室』等を手掛けてきた日テレ&AX-ON。

つまり今回も「ミスリード」と「どんでん返し」を無限ループで繰り返す究極のアトラクション・ドラマで、先の展開や真犯人&裏切者の正体を、視聴者たちがネット上で“考察”して盛り上がる構図は前回レビューした『警視庁考察一課』と同じ。昨今の連ドラは(ジャンルを問わず)多かれ少なかれそういう要素が不可欠になってるみたいです。



主人公は、刑事だった父親を特殊詐欺組織「幻獣」に殺された元神奈川県警ポリスマンの渡良瀬貴一(竜星 涼)と、その妹で優秀なホワイトハッカーの渡良瀬優貴(八木莉可子)。

二人は父親の無念を晴らすべく独自に「幻獣」の正体を探ってたんだけど、いきなり県警捜査二課の刑事たちに身柄を拘束され、実は父が特命捜査官として「幻獣」に潜入し、正体がバレて暗殺されたという事実を聞かされた上、二人が犯したハッキング等の違法行為を見逃す条件として、半ば強制的に「幻獣」への潜入を依頼されるのでした。



父と同期だった捜査二課刑事の入間慎之介(及川光博)は二人の良き理解者として裏からサポートするんだけど、そういう人物こそが敵と内通してる“裏切者”なのは今やセオリーで、だけどそう見せかけて実は味方だった、と見せかけてやっぱり裏切者だった!と見せかけて実は……!みたいな展開になるのも自明の理。

そんな荒唐無稽っぷりを「ほら来た!」「まだやるんかい!?」って、たぶんネット民たちは“ネタ”として面白がってる。これもある意味「サスペンスドラマのパロディー」と言えるかも?



もし、詐欺組織「幻獣」の冷酷無比な幹部=幻武(吹越 満)こそが実は潜入捜査官で、唯一信用できる仲間だったりするのかも?なんて匂わせて来たらやっぱり裏切るだろうし、と匂わせてやっぱり……!とか、笑えてナンボのパロディーなら何だって有り得る。



まあパロディーは言い過ぎとしても、これは全てがゲームなんだと割り切って観ればけっこう面白い。私はネット上の“考察”に参加する気は無いけど、時間さえあれば最終回まで観ちゃうかも知れません。

敵幹部を演じるキャストが毎回1人ずつラストシーンで明かされるのも『占拠』シリーズから続くお約束で、第2話で明かされた色気ムンムン女「朱雀」の正体は、『占拠』シリーズでも敵に寝返った白石聖さん!



なので今回も、実は彼女こそが唯一の味方だった!と見せかけてやっぱり寝返った!と見せかけてやっぱり……!てな展開も充分あり得ます。むしろ是非そうして頂きたい!



ほか、捜査二課長“詐欺犯罪特別対策室”の吉野室長に長尾純子、県警の狩野刑事部長に神尾佑、そして渡良瀬兄妹が所属(潜入)する詐欺チームのリーダーに入山杏奈、その仲間に徳井優、呉城久美、伊藤あさひ、岡井みおんetc、といったレギュラーキャスト陣(第2話時点)。



以前はこのテの番組を目の敵にしてたのに、ちょっと変わって来た自分の心境が興味深いです。心が広くなったんだと思いたい!

セクシーショットは八木莉可子さん、白石聖さん、入山杏奈さんです。

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『警視庁考察一課』2024

2024-10-17 21:50:16 | 刑事ドラマ HISTORY

本当は2022年にテレビ東京系列の月曜深夜枠「ドラマプレミア23」で放映された番組だけど、我が東海地方では2年遅れの2024年秋シーズン放映となりました。

秋元康 企画&原作、テレビ東京&ソケット制作による全12話のオリジナルドラマ。

秋元氏は2019年に“究極の犯人当てゲーム”と言えるミステリードラマ『あなたの番です』をヒットさせ、視聴者たちがネット上で真犯人や裏切り者の“考察”を楽しみ合う様子を見て今回の企画を思いついたそうです。

タイトル通り、刑事たちがただひたすら事件を考察し、刑事部屋から一歩も出ずに真犯人を特定。そして逮捕は捜査一課に丸投げ……というより捜査一課が彼らに推理を丸投げしてる感じ。

つまり本当に謎解きしかしない刑事たちのドラマで、私は本来なら激怒しなくちゃいけないのに、それが困ったことにけっこう面白い。

もしかしたら、謎解きゲームに興味がない私だからこそ面白く感じるのかも知れません。その理由は、刑事たちの顔ぶれを見れば分かって頂けるはず。



大東京警察署に拠点を構える考察専門部署「考察一課」の課長=“崖の船越”こと船越慶一郎に、船越英一郎。

元敏腕刑事にして売れっ子ミステリー作家の考察官=“湯けむりの楓”こと山村楓に、山村紅葉。

どんな事件でもすぐ「犯人はサイコパスだ」と決めつける挙動不審な考察官=西村まさ雄に、西村まさ彦。

某ドラマの女性監察医のように解剖所見の分析に長ける考察官=高島誠子に、高島礼子。

某ドラマの女性検事のように鋭い勘を持つ考察官=名取悠に、名取裕子。



新米考察官の藤井龍に、藤井流星。

考察一課と捜査一課の橋渡し役を担う考察官=徳永りえに、徳永えり。

考察一課の船越課長とは犬猿の仲に見えて、実は信頼し合ってる捜査一課課長の柳沢慎三に、柳沢慎吾。

そして元捜査一課刑事で時刻表トリック考察のエキスパート、だけど京都で刑事ドラマを監修しているため基本的には不在の内藤昌志に、内藤剛志。(実際、第2話まで観たけどまだ出てこないw)



つまりベースは「2時間サスペンスドラマ」のパロディーってワケです。

船越課長が最後に真犯人を特定するとき、必ず脚立に上るのはそこに崖が無いから。そういうナンセンスさは私の好みだし、笑いながらミステリーを楽しめるという意味じゃ近年のイチオシ『警視庁・捜査一課長』シリーズに通じるものがある。

1時間枠でこの下らなさだと長く感じそうなもんなのに、芸達者が揃ってるお陰でそうはならない。全編ほとんど刑事部屋のセット内で完結しちゃうのに、レギュラーキャスト陣の顔ぶれと演技力が低予算臭を強引にかき消してる!

『相棒』以降の刑事ドラマは「地味なレギュラーに豪華なゲスト」が基本ですから、そういう意味でも新鮮、というより懐かしい!(昭和の刑事ドラマは逆でしたから)

やっぱり私は、ミステリーそのものが嫌いなワケじゃない。それ一辺倒で何も工夫しない、何もチャレンジしてない(ように見える)創り手たちの姿勢にいつもガッカリしてるだけ。

その点、さすがは名うてのヒットメーカー・秋元康と言うほかありません。「なんとなく気に食わない」と感じてる人が(特に私の世代には)多そうだけど、努力や苦悩なくしてヒット作は決して生まれない。そこは素直に認めなきゃと思い知らされました。



セクシーショットは、その秋元さんプロデュースによるアイドルグループ「乃木坂46」の元メンバー、北野日奈子さん。大東京署の庶務係=北野美奈子役でレギュラー出演されてます。

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