ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『科捜研の女』1ー#01

2023-04-30 12:40:07 | 刑事ドラマ'90年代

テレビ朝日&東映の看板を背負い、2023年現在まで全22シリーズが放映され、今後もなお続くであろう、現役の連ドラ最長寿を誇るミステリードラマ『科捜研の女』の、記念すべきシーズン1第1話が先日、CS東映チャンネルにて放映されました。

本放映は1999年10月21日、脚本=日暮裕一、監督=大井利夫、サブタイトルは『声紋は語る! 京都大文字の夜、謎の美女が……』。



殺人事件の現場を検証中だった京都府警捜査一課の木場警部(小林稔侍)と城丸刑事(伊藤裕子)の前に、吉田刑事(小林 隆)が挙動不審な女を連行してくる場面から、長い長い歴史がスタートします。

現場のゴミ箱を勝手に漁ってたその不審者こそ、科学捜査研究所に着任したばかりの法医研究員=榊マリコ(沢口靖子)なのでした。



近作におけるマリコさんより見た目が若いのは当然だけど、随分やんちゃと言うか、お転婆だったり短気だったりするのが、ちょっと新鮮。

これは長寿番組「あるある」で、最初はアクの強いキャラでも作品が長く続いていく内、演じる俳優さんの「素」にどんどん近づいて一体化しちゃう。『太陽にほえろ!』の山さん(露口 茂)が最たる例です。

番組自体もまだ手探り状態で、最初の2シーズンは変人キャラのマリコさんと対比、あるいはバランスをとる為か、常識人の城丸刑事がバディー的な役割を担ってました。



で、城丸さんにバツイチの彼氏がいて、その元妻が「とてもワガママで陰険な女だったらしい」と聞かされ、マリコさんも「いるよね、そういうバカ女!」とか言って呆れるんだけど、直後に紹介されたその彼氏がなんと……



マリコさんと4年前に離婚してから刑事部長に出世し、兵庫県警から京都府警に異動して来たばかりの元亭主=倉橋拓也(渡辺いっけい)だったから驚いた!

「ワガママで陰険な女で悪かったわね!」💢💨💥



相棒の彼氏に全力ビンタを食らわせ、気まずい空気になっちゃうワケだけど、城丸さんがお返しのビンタをマリコさんにお見舞いすることで、すんなり和解。何があってもウジウジしない、この明るさが一番の魅力かも知れません。

ちなみに、沢口靖子さんと別れて伊藤裕子さんと付き合ってる役を演じたことについて、渡辺いっけいさんは「もっとカッコいい俳優さんが演じるべきだと思った」と、実に正しいコメントをされてますw



そしてシリーズ初期を支えたもう1人のキーマンが、小林稔侍さん扮する木場警部。

科学を盲信するあまり頭でっかちになりがちで、「科学は人間と違って嘘をつかない」が口癖のマリコさんに、この番組のスピリットを象徴する言葉を投げかけます。

「人の情けや哀しみ、憎しみ。そんなもんが数字で表せると思ってんのか? 我々が相手にしてるのはナマな人間なんだよ」

「…………」

「人間ってヤツはね、どこまでも愚かでバカバカしくって、救いようがない。だから愛おしいんじゃないかな」

「……私には、私のやり方があるわ!」



当時はそう反発してたマリコさんも経験を重ね、現在はそれを若手に教える立場になってる。長寿番組でしか味わえない説得力がそこにあります。



京都府警 科学捜査研究所の初代メンバーは、現在所長を務める日野さん(斉藤 暁)と瓜二つだけどまったくの別人=物理担当の榎戸研究員(斉藤 暁)と、化学担当の小清水研究員(橋本さとし)、法医助手の奥田研究員(小林千香子)。



そして初代所長で文書担当の森村研究員(佐戸井けん太)。



以上のメンバーは(マリコさんを除いて)シーズン1にしか登場せず、キャスティング面でも初期は試行錯誤してたみたいです。

まさか、そこから20年以上も続く番組になろうとは、キャストもスタッフも視聴者もきっと、誰ひとり想像もしてなかったことでしょう。



記念すべき初回ゲストは、第1容疑者に斎藤陽子さん。



そして第2容疑者に渡辺真起子さん。



セクシーショットは伊藤裕子さん、小林千香子さん、斎藤陽子さんです。


 

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『警視庁物語/白昼魔』

2023-04-28 16:50:10 | 刑事ドラマ'60年代

1957年に劇場公開された、脚本=長谷川公之、監督=関川秀雄による『警視庁物語』シリーズの第4弾。こちらは’67年の3月にテレビ用の短縮版が第9話として放映されました。

「無音拳銃」(サイレンサー付きハンドガン) による殺人事件を捜査する警視庁捜査一課の刑事たちの活躍が、例によって淡々と描かれてます。

ただし今回は、結核で余命わずかな若い殺人者と、その恋人の哀しい逃避行というメロドラマ的要素が加味され、前作『追跡七十三時間』よりは余韻の残る内容になってます。



イケメンな犯人=八村を演じたのは、黒澤明監督の『七人の侍』等で知られる木村功さん。そしてその恋人役は、宝塚歌劇団ご出身で月丘夢路さんの妹である、月丘千秋さん。



富士山の見える浜辺が舞台のクライマックスには、このシリーズらしからぬロマンチックさがあり、死刑か無期懲役を示唆するラストカットのテロップが浮いてますw



私にとってはやはり、そんな辛気臭いドラマよりも昭和中期の風景、文化、風俗こそが見どころで、現在の味気ないデザインとは全然違うクラシックカーの数々を眺めてるだけで楽しいです。



そして本作のハイライトは何と言っても、昭和30年代の大阪駅周辺!



↑御堂筋を走るこのパトカー、左ハンドルってことは外車でしょうか?



今回はちょっとした銃撃戦も見られました。バイオレンスがあればエロもあり! 月丘千秋さんが経営する洋装店の下着ファッションショー!



さらに、若手刑事が「トルコ風呂」に潜入しちゃう場面も!



↑トルコ娘「花ちゃん」役は映画『ずべ公天使』等で主役を張った小宮光江さん。今の若い人はもう、トルコ風呂の意味も知らないでしょうね。



↑「模写電送」っていうのは初期型のFAXみたいなもんでしょうか?



↑ジュークボックスなんかも当時は「新しくて」珍しかったみたいです。

捜査一課の刑事たちを演じたのは、永田 靖、堀 雄二、神田 隆、南原伸二、須藤 健、山本麟一 。



ストーリーはどうって事なくても、60年以上の月日が全てを味わい深くしちゃう。2023年現在のテレビ番組も、60年後に観ると味わい深いんでしょうか?

ポートレートは月丘千秋さんです。


 

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『警視庁物語/追跡七十三時間』

2023-04-27 16:00:11 | 刑事ドラマ'60年代

いきなりレトロになります。今までこのブログで取り上げてきた中で、最も古い作品になるかと思います。

『警視庁物語』は1956年から’64年にかけて全24作が公開された、東映製作による人気シリーズ映画。

先月からCS東映チャンネルで順次放映されてるんだけど、ひたすら刑事たちの捜査過程を追うだけの内容でドラマ性がほとんど無く、レビューしようも無いと思ってスルーしてました。

が、このシリーズが『特別機動捜査隊』から『特捜最前線』へと繋がっていく東映刑事ドラマの原点オブ原点であり、『七人の刑事』等にも多大な影響を与えてると知り、無視するワケにいかなくなった次第。

それと、このシリーズのうち16本が約50分に再編集され、1967年1月から4月までNETテレビ(現テレビ朝日)系列の日曜夜8時枠で放映されてたんですよね! つまり連ドラにおける刑事物の古典でもあるから、是非とも記録として残さなきゃいけない。

本作のキャラクターたちがそのまま登場する、続編的な後番組『刑事(でか)さん』は完全にテレビのオリジナル作品で、それが『特別機動捜査隊』や『五番目の刑事』等に枝分かれしていくんだから、やっぱ無視しちゃいけない重要作です。



今回取り上げた『警視庁物語/追跡七十三時間』(脚本=長谷川公之/監督=関川秀雄) は、1956年公開のシリーズ第3作。

Wikipediaに記されたテレビ版の放映リストに『追跡七十三時間』のタイトルは無いんだけど、改題されてるかも知れないし、とにかく古いもんでそのリストも正確かどうか判りません。

いずれにせよ70年近く前の作品がこうしてレストアされ、クリアな画面と音声で鑑賞できることが何より素晴らしい! どんな作品でもちゃんと遺しとくもんです。



事件は、深夜のガソリンスタンドで店主が射殺された件を発端とする、同じ軍用拳銃を使った連続殺人。まずは拳銃の出処を探り、オトリ捜査で売人を捕まえ、そこから糸を手繰り寄せるように地道な捜査で、犯人へと辿り着く。

まさに「事件捜査とはこういうもの」っていう教科書みたいな内容で、当然カーチェイスも銃撃戦も無く、ましてや取調べで容疑者をぶん殴ったりはしません。’70年代の刑事ドラマだけ異常なんですw



じゃあ一体なにを楽しめばいいの?って話だけど、たぶん当時は警察がどんな過程で捜査を進めるのか、ほとんどの一般市民は知らなかったでしょうから、それを刻銘に見られるだけで充分面白かったのかも知れません。

で、捜査過程なんかとっくに見飽きてる現在の我々からすれば、当時の人々が見飽きた昭和中期の風景や文化、風俗こそが新鮮で面白い!



「ホステル」とか「ベットハウス」とか、現在は耳にしない単語が色々出てくるし!



屋台で売ってる焼きそばが一杯60円で、それを百円札で払ってるし!



極めつけは焼鳥キャバレー! そんな風俗があったとは全然知りませんでした。



拳銃のことを「ハジキ」じゃなく「パチンコ」って呼んだり、他にも「枕さがし」とか「パンパン」とか、すっかり死語になった俗称が普通に使われてて新鮮です。



そんなこんなで刑事たちが犯人の隠れ家に辿り着き、逮捕する瞬間がクライマックスになるのは今も昔も変わりません。

が、捕まった犯人が泣きながら犯行動機を語ったりする描写はなく、あっけなく連行されてジ・エンド。



替わりに挿入される罪状と刑の内容を記したテロップに、創り手(というより警視庁?)からのメッセージが感じられます。つまり、最後は絶対こうなるんだから、バカな真似はすんなよと。

刑事ドラマっていうのは本来、警察のプロパガンダが目的で生まれたのかも知れません。いや、確実にそうでしょう。



警視庁捜査一課の刑事たちに扮したのは、永田靖、神田隆、南原伸二、須藤健、山本麟一 。

私は知らない俳優さんばかりの中、モグリの医者役で花沢徳衛さんが……



そして犯人役で加藤嘉さんがゲスト出演されてます。



いずれも’70〜’80年代の映画やドラマで老人役を数々演じられた名優だけど、花沢徳衛さんは’56年当時の方が老けて見える!w

女優さんは不忍鏡子、谷本小夜子、藤里まゆみ、稲植徳子といった方たちがご登場。

中でも犯人の内妻に扮した星美智子さんが、ちょっとセクシーな姿を見せてくれて印象に残ってます。



1935年から2013年に至るまで、物凄い数の作品に出ておられる大ベテラン女優で『特別機動捜査隊』には30回近くゲスト出演されており、今もご健在です。


 

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『波よ聞いてくれ』#01

2023-04-26 11:11:06 | TVドラマ全般

2023年春シーズン、全盲の捜査官が活躍する『ラストマン』を筆頭に、吸血鬼の女子が警察官と婚約する『Unknown』や、10歳の天才外科医がメスを振るう『Dr.チョコレート』、大人版『漂流教室』と言えそうな『ペンディング・トレイン』等、突飛な設定による連ドラがやけに増えてる印象があります。

いよいよネタが尽きてきた側面もあろうけど、それよりテレビ業界が視聴ターゲットを若者層「のみ」に絞り始めた、その表れの1つなんでしょう。本当に若い人らが望んでるかどうかは置いといて。

テレビ朝日系列の金曜深夜「金曜ナイトドラマ」枠でスタートした『波よ聞いてくれ』は、沙村広明さんの人気コミックを実写化した作品。

先に挙げた4本と比べれば、まだ現実味のある内容ではあるけど、極端にハイテンポ&ハイテンションな演出には、我々年輩層が本気で無視されてる現実をひしひし思い知らされますw

そういう流れについて行きたいとは思わないけど、本作だけは観たい、というより見届けたい理由がある。それは言うまでもなく、小芝風花さんですよね。これはもう、完全に「小芝風花劇場」っていう新たなジャンルでしょう。



風花ちゃんが「人生初」だと仰る金髪姿で「超絶やさぐれ女」を快演されてるだけじゃなく、いよいよボインぼよよ〜ん!と「隠れ巨乳」を隠さなくなっちゃった!



そのコメディエンヌとしての才能は今さら特記するまでも無いけど、それにしたってやっぱり凄い!

彼女の演技を見てるだけでお釣りが出るほど満足しちゃう、この感覚は12年前に『デカワンコ』で多部未華子さんにノックアウトされて以来かも知れません。風花ちゃんの場合、更におっぱいが付加されるワケです。さすがの多部ちゃんも、そこだけは……!?

奇しくも今回、ヒロインがローカルラジオ局でDJデビューするストーリーってことで、多部ちゃんがヒロインだった朝ドラ『つばさ』を彷彿させたりもする。

余談だけど私はかつて、多部ちゃんと風花ちゃんがベッドでチョメチョメする舞台『オーランドー』を生で観劇してます。多部ちゃんと風花ちゃんがチョメチョメするんです、チョメチョメ。公衆の面前でチョメチョメ。



やさぐれヒロイン=鼓田ミナレをラジオ業界に導くMRS(円山ラジオ)のチーフディレクターに北村一輝、構成作家に小市漫太郎、バイト先の同僚に片寄涼太、店長に西村瑞樹という男性レギュラー陣も魅力的だけど、本作はとにかく女性レギュラー陣が華やか!

まず、MRSでミナレのライバルとなりそうな人気パーソナリティー=まどかに、人気声優で女優で歌手でもある平野綾。



アシスタントディレクター瑞穂に、子役出身の原菜乃華。



レコーディングエンジニアの富美に、同じく子役出身の井頭愛海。



ミナレに興味津々の雑誌編集者=蘭に、モデル出身の中川知香。



そして今のところ正体不明の美女=マキエに、若きベテラン女優の中村ゆりか。



ちなみに、私は風花ちゃん演じるミナレみたいなやさぐれ女が嫌いじゃありません。前の職場で推してた子もミナレに近いキャラだったし、タレントで言えばヒコロヒーさんになぜか惹かれたりします。

たぶん、裏表がないから安心できるんでしょう。若い頃は近寄り難かったけど、歳を重ねて少しは余裕を持てるようになったのかな? 知らんがな?

てなワケでセクシーショットも今回は賑やか。小芝風花さん、平野綾さん、原菜乃華さん、井頭愛海さん、中川知香さん、中村ゆりかさんです。


 

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『ラストマン/全盲の捜査官』2023

2023-04-25 00:00:10 | 刑事ドラマ HISTORY

2023年春シーズン、TBS系列の日曜夜9時「日曜劇場」枠でスタートした、黒岩勉 脚本による刑事ドラマ。

アメリカから期間限定の交換研修生として来日した、FBIで「ラストマン(最後の切り札)」と呼ばれてるスーパー捜査官はなんと、まったく眼が見えないというスーパーハンデを背負っていた!



全盲であるがゆえに研ぎ澄まされた聴覚、嗅覚、そして状況分析力で、誰よりも早く的確に捜査を進めるFBI特別捜査官=皆実広見(みなみ ひろみ)に扮するのは、実に4年ぶりの連ドラ出演となる、福山雅治。



そんな皆実捜査官のアテンドを命じられた、警察庁人材交流企画室の室長でありつつ警視庁捜査一課に務める警部補=護道心太朗(ごどう しんたろう)に、たぶん連ドラにおける刑事役は初めての、大泉 洋。



護道が所属する捜査一課佐久良班で指揮をとる警部補=佐久良円花(さくら まどか)に、吉田 羊。



皆実&護道コンビに敵意を持って足を引っ張る捜査一課の凡庸な刑事たちに、松尾 諭、永瀬 廉、奥 智哉。



アイカメラとパソコンを駆使し、遠隔で皆実捜査官の「眼」となってサポートする、捜査支援分析センター(SSBC)の技術支援捜査官=吾妻ゆうき(あがつま ゆうき)に、テレ朝『ケイジとケンジ』の続編よりも日曜劇場を選んだ、今田美桜。



皆実捜査官が日本にいる間、滞在するホテルで使用人を務める難波望海(なんば のぞみ)に、青森県ご当地アイドルから全国区に躍り出た、王林。



そして代々警察庁長官を歴任する護道ファミリーの長男で、護道心太朗の兄である警察庁次長=護道京吾(ごどう きょうご)に、上川隆也。



京吾と心太朗の父親で現在は隠居生活を送る、元警察庁長官の護道清二(ごどう せいじ)に、寺尾 聰。



この護道ファミリーがどうやら、過去に皆実のファミリーと因縁があったようで、恐らく皆実捜査官を全盲たらしめた少年期の事故(事件?)と深く関わってる。

皆実捜査官が来日した本当の目的はその真相解明(あるいは復讐?)であり、心太朗はそれを知らずに彼とバディーを組んでる。

……といった後付けの設定遊びなんか、まったく不要だと私は思うんだけど、視聴者の興味を1クール引っ張るため(というかスポンサー連中を安心させるため)の言わば強制保険だから、受け入れなきゃしょうがない。

別にそんなの無くたって1話1話が面白けりゃみんな観るだろうに、ほんとテレビ屋さんたちは病気だと思います。



ともあれ、初回はたいへん面白かったです。有り得ないと言っちゃえばそれまでだけど、まったく眼が見えない刑事が現場に出てバリバリ捜査し、時に凶器を持った犯罪者と対峙するという、このシチュエーションに勝るスリルはそうそう無い!



で、盲導犬替わりに大泉洋さんがついて廻るというw、そんなシチュエーションだけで抜群の楽しさがあるし、おまけに今田美桜ちゃんが常に無線で「繋がって」くれてるなんて! 雅治めえええーっ!!💨



そうして全盲というハンデをポジティブに変換し、むしろ強味にさえしちゃう皆実捜査官のしたたかさが実に小気味よい!

そこに凡百の刑事ドラマ=謎解きゲーム番組とは違う明確なメッセージが感じられて、私は大いに気に入りました。日曜劇場なのに!

そのテーマが最もストレートに表れてたのが、クライマックスにおける犯人逮捕のシーン。

安倍元総理の射殺犯を彷彿させる(つまり自身の境遇を恨んで犯行に及んだ)若い爆弾魔に、護道刑事は「甘ったれんな!」って一喝するんだけど、皆実捜査官は優しくこう諭す。



「確かに今の社会は、弱い人は要らないという考え方です。でも、排除された人たちにも、やれる事はあります。それを見つけ出すのは、とてつもなく大変な事ですが、助けてくれる人が必ずいます」



「私は、多くの人に助けられて、生きて来ました。世の中には、不必要な人間なんて、いないんです」



これを『相棒』の杉下右京とかに言われると、説教臭いし綺麗ごとにしか聞こえないけど、全盲の捜査官に言われちゃうと納得するしかない。

まさに、このメッセージを若い世代に伝えるべく生まれたキャラクターなんだと感じました。いや、若くない私のハートにだって刺さりましたよ。日曜劇場なのに!



で、その直後のシーンにおける、皆実&護道の掛け合いがまた秀逸! さっき皆実が犯人に言った言葉の優しさに、ちょっと面食らった護道が言うワケです。

「驚きました。アメリカの警察はもっとドライかと思ってましたよ」

「あれはマイクの先にいる人たちに聞かせていたんです。ああいうの好きでしょ、日本人は」

「…………」

「これで私の好感度は爆上がりです」

「……意外と腹黒いんですね」

「ハンディキャップのある人間がみんな聖人君子だと思ったら大間違いです。私たちは特別でも何でもありません」

「…………」

「どこにでもいる、ごくありふれた人間です」



これで私は皆実広見というキャラがめちゃくちゃ好きになりました。おかしいな、日曜劇場なのに!

福山雅治がよく喋り、大泉洋が受けに回ってる構図もまた新鮮でイイ!

まあ、主役コンビを目の敵にする捜査一課の描かれ方がくそワンパターンでつまらんし、前述の「過去の因縁」設定にも辟易したりするけど、それ以外はホント素晴らしかったです。日曜劇場なのに!



セクシーショットはもちろん、満を持しての今田美桜さんです!


 

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