『晴れた日には・・・』

日々の雑感を綴ります。

母のこと(認知症・・・言語能力の不思議)

2018年11月23日 | 介護
出来ないことが増えていく認知症の母ですが、

「言語」に関しては、

それほど「引き算だなあ・・」と、思うことがありません。



テレビで、幼子が火災や事故で亡くなったニュースを流していると

「もごらしいない・・・」と感想を言ったり

麻生大臣がテレビに出ていると、

「麻生は馬鹿だもんで・・・」(かつて、麻生さんが総理大臣をしていたころ

よく父が、「麻生が馬鹿だもんでしょうがない・・」と言っていた)と言ってみたり、

そして、お嫁ちゃんや娘たちとの会話も「普通」なのです。



これが、「誤解」を招く元なのだなあ…と思います。



昔、まだ「認知症」がこんな風に認知されていなかったころ

毎日世話をするお嫁さんが、

いくら日常の異常行動を説明しても

たまに訪ねてくる嫁いだ娘との会話は普通で、

だから、姑と娘に「意地の悪い嫁だ」などと言われ、

泣く泣く、我慢しながら姑たちの面倒を見ていた、

という話がいかに多かったことでしょうか。



言語の面では確かに、あまり「引き算」(出てこない単語)はありません。

私たちだってもう、「あ~、あれ!あれ!」などと

単語が出てこないことはしょっちゅうなのですから

それに比べたら、

認知症の母だけれど、遜色ないと思います。


ただ、状況を説明する力は、無くなりつつあります。

ああ、これも私たちにも当てはまっているかもしれない・・・・
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母のこと(認知症は引き算)

2018年11月23日 | 介護
WISKの発達検査では、

IQ69以下は「精神遅滞」の域になります。

大抵の場合、そこに発達障害を併せ持つことが多いので

知的な遅れが顕著で、

発語が遅かったり、運動機能の遅れや集団になじめない、など

生活していくのに様々な障害を感じることになります。

でも、

毎日毎日、生活に必要な行動(基本的生活習慣)を繰り返すことで

習得に時間はかかるものの

ちゃんと身につくこともたくさんあるのです。



そういうお子さんたちを何人も目の当たりにすると

子どもの(人間の)持っている力は

数字では計り知れない、と

つくづく感じるのです。



一方で、認知症の母は

毎日毎日同じことを繰り返していても

もう「身につく」と言うことが不可能なのだと

思い知らされることが多くなりました。



むしろ、毎日毎日繰り返していたことが

ある日突然、できなくなる、

なんてことはしょっちゅうになりました。


トイレから出てきて、洗面台の前に行っても

「水を出して」手を洗うことができません。

昨日は出来ていたのに、です。


洋服を着替えるとき、

ズボンやセーターの前後は、それを眺めて判断し

ちゃんと着ることが出来ていたのに

今日はできない、と言う具合です。


仕方がないこと、とは思いつつ

認知症患者は、

出来ていたことが次々と引き算のように無くなっていくのだな、

と、思い知らされています。

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