朝から、ときおり風雨が窓ガラスを叩きつける荒れた天気が続いている。今日は、畑に出るどころではない。
家の中でやるべきことは、いくつかある。簡易小屋の再利用器材を優先した設計図面アレコレ、青春クラブの町提出資料の準備、町から送ってきた青春クラブの備品台帳作成、自治会回覧資料作成など。やる気がおこるかどうかはわからないが・・・
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先日のこと。居間のコタツに入ってくつろいでいた時、高校入学を控えた孫が入ってきた。
孫:『お爺ちゃん、お金、頂戴!』
自分:「何に使うん?」
孫:「明日、友達と泉南(大阪)のイオンに映画見に行くんやけど、お金がないんよ」
パパ・ママには言えない事情があると察した。
自分:「いくら、いるん?」
孫:『五千円』
自分:「わかった」
隣で聞いていた家内が言った。「お金、用意しとくから後で取りに来て」
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ニコニコしながら孫が帰って行った。
家内が言った。「泉南までやったら電車賃もかかる。映画代もいるしお昼代もいる。五千円やったら足らんかもわからん。1万円あげよう」
1万円に決まった。
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家内は孫の言うことを100%信じていた。
自分は孫のちゃっかりぶりを知っている。いくつか気になることがあったが黙っていた。
- 小遣いがないのに、友達と泉南(泉南)に遊びに行く約束をするはずがない
- 遊びに行く前日になって、お金がないとあわてて言いに来るとは考えられない
- なぜ、パパ・ママに頼まなかったのかが不自然だった
- ニヤニヤしながらの話しぶりと表情は、「嘘ついて御免なさい」だった
自分が想像した孫の思惑:『小遣いはあるが、できるだけそれは使いたくない。ジジ・ババは甘いから頼んでみるか』 そんなところに違いない。
わざわざ頼みに来てくれたと言う嬉しさと孫の可愛さに、信じたフリをした。