
女木島の「オーテ」です。
冬の瀬戸内の強い風から暮らしを守るために築いたものです。
オーテのなかは、冬でも春のようでした。
私達は、あきらめていませんか。
どうせ、頑張ったって無理だな。
だから、このくらいでいいんじゃない。
毎日、厳しい。
少しずつしか頑張れない。
満足より、不満が多い。
今日のテーマは、「良さを伝える」です。
今月は、予約が11回(22日営業)ありました。
3人の編み物をする会。4人のパンを作る会。3人の古文書を読む会(公民館)の合間の食事会。
ビアガーデンが6組(6人~19人)。などなど。
すべてメンバー(人数、参加者)が異なります。
あえて、また従ってメニューを変えます。
私達はプロフェッショナルの料理人ではありません。
7月は、昨日まで162人(19日営業)の胃袋を満たしてきました。
美味しかった。また、来たい。と思ってもらえるのが、唯一の目標です。
毎食、手を抜かない。
草を刈るのも剪定するのも、すべて満足のためです。
ひょっとしたら、自己満足なのかなとも思います。
「良さを伝える」ことは、なかなかできないものです。
金額を抑えるためには、美味しいを作るためにはと、格闘しています。
賞味期限、野菜の出来栄え、納得の品質の小麦粉と食材を気にしています。
在庫管理をし、新しく挑戦する料理の値段を決めます。
「おもてなし」のプロフェッショナルになりたいと思っています。
ここで少しの時間を過ごすことが、楽しい。
少しでもそう思ってもらいたい。それが、毎日続きます。
こうしたいと思っていることは、いくつかあります。
カフェの裏の畑の篠竹を刈りたい。刈った草を片づけ、剪定した枝を片づけたい。
前の空き家を少しでもきれいにしたい。
帰ってこられなくなって空き家になった家を利用し民泊を始めたい。
なんの変哲もない田舎です。
鳥のさえずりが聞こえ、木々から漏れる日差しや流れる雲を見て欲しい。
人々の明るさと優しさに接してほしい。
自分たちが美味しいと思うものを作り続けておられます。
これを伝えたい。
伝えるためには、自分がどうしたいと思わなければ始まりません。
熱量です。もどかしいけど、高みを見るしかない。
どの人にも素晴らしい表情がある。
それを伝えたいと筆を握る。その時間を作りたい。
義兄の死から多くのことを学んだ。
都会の一軒の空き家の始末。無縁墓の継承。
息子たちから理解を得て、応援してもらっています。
人は生きる権利がある。貧しくても楽しいことがある。
誰かが少しだけ応援することで、それはできるかもしれないと義兄を支えてきた。
私が助けられた。
生きていていいんだよ。
生きることは、こんなに素晴らしいことだよ。
営々と築いてきた暮らしがある。
そこにも、ここにも。
そんな些細な一生懸命を伝えたい。
汗と汗 ぶつけ合って 生きてきた
2019年7月27日