故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

2020-10-26 01:51:52 | よもやま話

絵のタイトルは、「新横浜夕暮れ」です。
夕日は、どこで見ても美しい。
どこがよいとか、ありません。
住んでるところが、一番です。


今日のタイトルは、「茸」です。
広島育ちの私は、「茸」と言えば、松茸しか知りませんでした。
巣と言って、毎年決まって生える場所を、数か所知っていました。
誰もが知っている場所もあり、雨が降った翌日は朝早くから山に入りました。
櫨に弱く、必ずかぶれていました。
ここでも松茸が採れますが、白くて広島のものほど香りはありません。

ここに来て、豊富な茸に驚いています。
我が家でも、舞茸(菌床を入れた榾木を地中に埋めた)と畑シメジ(自生)が採れます。
春先に、平茸と栗茸の種菌を桑の木に入れたのが、少し採れました。
来年は、もう少し増やそうと考えています。平茸は、厚肉で20cmくらいまで大きくなりました。
昨日、平茸が入ったけんちん汁をいただきました。平茸は柔らくて、よい出汁になっていました。
酒を飲みながら、3杯もお代わりをしました。獅子茸入りの炊き込みごはんも美味しかった。

栃木県では、土に生えた茸は食べないと聞きました。
日光の名所を訪ねた時、散策をやめて庭一面に生えた「なんとかシメジ」を、皆で採りました。
翌朝、一番熱心に採られた友人からよく洗ったシメジをいただき汁に入れ食べました。
シメジ類は、どれも美味しい。茸の60%が、シメジ類と聞いた。

茸は、秋に入り布団が一枚増える頃、出てきます。舞茸が収穫できるのは、わずか10日間です。
山に入れば、順繰りに取れるようです。私は、茸が生えてもすぐには食べることができません。
何の茸か、食べられるのか、どう料理するのか、友人に見てもらい、許可が出たものだけ食べます。

フキノトウに始まり、山菜、筍と春は忙しい。
茸の季節も忙しい。
天ぷらにしたり、畑で採れた自家製野菜と合わせ汁にします。
旬のものだけ食べていれば、健康でいられると、ここで知りました。
残留放射能のこともあり、山菜や茸を、若い家族には分けることができません。
近所の年寄りに分けることになります。
昔はよく行った山に入ることもできない人たちが、喜んでくれます。
補助金を使いせっかく造った林道も、草だけでなく雑木も生えて歩きにくいのです。

11月15日(2月15日まで)になると、猟が解禁となります。
隣りの猟友会の方から、毎年10羽(鴨と雉)と猪の肉をいただきます。
羽根をむしる穴を掘り始めなければならないでしょう。
雉は、歳をとった鶏と一緒で、出汁には向いていますが肉は固くてそんなに美味しいものではありません。
金切り鋏で、身をはずしていきます。4年もやってれば、一羽、30分で捌けるようになりました。
美味しく食べられるよう、料理方法を研究しなければならないでしょう。

茸の季節が終われば、夏野菜の収穫、後始末と冬野菜の作付けで忙しくなります。
私の仕事は、蔓物を細かく切断し、マルチに使った草類と一緒に土に混ぜます。
来年の作付けのために、カフェで出た食物残渣に米糠を入れたコンポストを畑中の土に入れていきます。
合間にさつまいもと里芋を掘ります。好天が続く日を選んで干さなければならない。
天気予報は、よく見ます。傘が必要かより、農作業の手順のためです。
西の山から黒い雲が流れてくると、急に雨になったり雪になります。
破れ障子も張り替えました。
ゴルフのためだけ、天気予報を見るのではありません。

季節の変化を、目で確認するだけでなく、身体中の筋肉が覚えるまでになりました。
農薬と化学肥料を使わない農業です。地力だけが頼りです。
カンリキ(耕運機)で何度も土と空気を混ぜ合わせます。
カフェにお客さんが来ない。コロナの影響ばかりではありません。
そんな日も嬉しい。ブログを書いたり、農作業をしたりして、忙しくしています。
今年は、山芋を掘る予定です。
プロフェッショナルに、山芋のありかに目印を付けていただきました。

冬には、林の下草を刈り、密生している雑木と竹も伐らなければならないでしょう。
雑木は茸の榾木に、竹は蔓物のやぐら、椅子や机にしたいと考えています。
ここで、時間を過ごそうにもベンチがない。竹製椅子が、ベンチになればよいと考えています。
どれもこれも、趣味と実用を兼ねた楽しい計画です。

カフェ裏の耕作放棄地も4年かかってやっと篠竹の勢いが収まった。
花の球根とハーブ類を植えようと妻と話しています。
たくさん採れるはやと瓜や豆類も植え、カフェのお客さんに自由に収穫していただこうと考えています。
私達が収穫して配るより、自分で採っていただこう。観光農園のはしりです。
それでも余る耕作放棄地です。菜の花かライ麦を植えることもよい。収穫は二の次です。
もしかしたら、ライ麦全粒粉がとれるかもしれない。カフェで焼くパンに入れられます。
飾ってよし、食べてよしが最高の贅沢です。
故郷再生の練習をこの地でやらせていただいています。
感謝しかありません。

アスファルト 土と遊ぶも 捨てがたし 

2020年10月26日
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする