この地に来て、初めて打った10割蕎麦です。
ぶつぎりで、美味しくなかった。
水回しに3年はかかる。粉に水を落としながら回す。
だまになり、最後の水を足し粘土状になるのが一瞬のことです。
できるだけ四角に伸ばした麺体を、包丁を斜めに倒しながら、均等の太さに切っていく。
水ではなく湯だと10割でもうまく打てるそうですが、見るだけでやれたことはありません。
ここで初めて食べた10割蕎麦は香りが良くて、腹いっぱいでもおかわりができました。
今日のタイトルは、「麺類」です。
故郷広島では、小麦を粉屋に持っていき、うどん(乾麺)と交換してもらいました。
同じく、大豆を持っていき、豆腐や揚げと交換してもらいました。
60年以上も前の話です。
家族が多かったので、乾麺を釜で茹で上げ、夏は酢醤油、冬は煮干しつゆでいただきました。
母は、出汁に使った煮干しをうどんの上に載せて出してくれました。煮干しをよけながら食べました。
来る日も来る日もうどんで、今でもうどんは苦手です。
高校は広島に通いました。小遣いもなく、年に2度、県病院電停前の「頼々亭」で中華そばを食べました。
先代は、こってりした豚骨スープを3日間煮込んでいました。
細めの中華麺、トッピングはこれでもかと錦糸卵を載せてくれました。
もう終わりかと、腹空かしの私はスープを飲み干しました。
35年ぶりに訪ねて食べました。スープは健康のため少しあっさりしたものになっていました。
麺は昔のままでした。帰郷の際は、必ず寄ります。
会社員になって、御徒町辺りの安い飲み屋さんに通いました。
帰りがけに、駅前で讃岐うどんを食べることがありました。
うどんが嫌いなはずでしたが、ゆずの香りに誘われて、熱いのをすすりこみました。
時は経ち、50歳を越えてから営業職をやるようになり、九州に通いました。
お客さんと会食を終え、同僚の外人の方と小倉の屋台でラーメンを食べました。
あっさり味の豚骨スープに、細麺が良く合いました。二人で、夜の街に繰り出しました。
40代でプロジェクトエンジニアーをやっていました。
コンビニエンスストアー専用の麺工場を造りました。
麺体を5段ローラーで順繰りに細くし、麺きり機械で所定の長さ、太さに切ってそのまま釜に投じる。
釜の中を、かごが通過する間に茹で上がり、4℃の冷水でしめる。
試運転の最初に出てきたそーめんを、めんつゆでいただきました。そりゃ美味かった。
後にパン工場も造りましたが、揚げたてのカレーパンも同様に美味しかった。
今回の旅行で、ラーメンを食べたい。
醤油味の中華そばが好きです。朝ラーメンもやってるとのこと。
大根葉を塩締めして混ぜたおにぎりは、昼ごはんになりそうです。
さあ、出かけましょうか。
ゆずの香に 錦糸卵か 金木犀
2020年10月11日