故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

聞く耳と話す目

2020-02-07 00:47:15 | プロジェクトエンジニアー

公園に咲いていた花です。
「あっかんべえ」とタイトルをつけました。
時には、こう言いたい。


今日のタイトルは、「聞く耳と話す目」です。
常日頃から、ひとの話を聞く人になりたいと考えている。

人は、誰かに聞いてもらいたい。
辛い胸のうちを分かってほしい。
悩むことの千分の一でも相談したい。
時として、話す側も分からない胸の内である。
聞く人にとっては、話す人よりさらに分からない。
それでも聞く人になりたい。
聞く耳を持つには、まず自分がやっていることを傍に置くことから始まる。
静かに、相手に心を向ける。
どうしましたと心の準備をする。それから、と真剣になることです。
相手の気持ちになって、そうですねと相槌も打つ。
話す人が、心地よい環境づくりをする。

伝える手段は数々あれど、話すことについて考えてみる。
話すとき、相手に伝わっているか気になるものである。
話す時は、自分の話に酔わないで、聞き手を観察しなければならない。
自分の話に興味があるか相手の表情を見ながら話す。
ゆっくりと話す。
なるべく平易な言葉で話す。
自分の心を穏やかにして話す。
相手が寝ていたり、興味がないと感じたら速やかに話をやめる。

「聞く耳と話す目」は、表裏一体である。
コミュニケーションは、相互に「聞く耳と話す目」を持ちながらやり取りをすることが基本です。
それが怪しい場合は、次の機会にしたほうがよいでしょう。

かつて、妻と付き合い始めた頃のこと。
同僚に、「女が寝かせてくれない」とぼやいたことがあった。
それは幸せなことと、同僚が羨望のまなざしで私を見た。
帰宅しご飯を急いで作り、これからご飯を食べるからと、彼女が短い会話の電話を切った。
そして、夜中に洗い物をし風呂に入ってこれから寝ると、電話ではなくメールが来た。
なんと、一生懸命生きているのだろう。
いつでも出られるように、携帯電話を離せない夜が続いた。
電話を切ってメールをくれる迄、忙しい身に何が起こっているのだろうと想像した。

あとから分かった。
ご飯のあとは疲れて寝た。夜中に起きて風呂に入った。
それだけのことでした。

いつになく 黙って聞くは 寝るサイン

2020年2月7日
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将来の夢

2020-02-06 10:40:35 | よもやま話

夢は、ふとしたことから蘇る。


多くの方が、ブログを読んでくださっています。
このタイトルで行こうかなと考えます。
自分にとってやっかいなタイトルは、日伸ばしになることがあります。
それが今日のタイトル、「将来の夢」です。

夢を追いかけたような、暮らしに追われたようなこれまでです。
まだ固まりかける前の話、高校生の頃の夢は、「1000万円稼げる農業」でした。
何をするにしても、島では段々畑を行ったり来たりの農業でした。
農道がないころは、全部担いで上がり降りしていました。
段々畑を利用したミカン栽培を父は始めました。
灌漑用水と農薬用のパイプを畑まで、あぜ道を掘り埋めて延々と伸ばしました。
家の上にタンクを作り、余る沢水を引いて貯水した。
ミカン狩りをし、街まで行商して捌いていました。
時には、保険外交員をする母のお中元とお歳暮に使われました。

野菜にしろミカンにしろ、市場価格は直売価格の半分でした。
ほとんどの食品や肥料と農薬は、メーカー(売る者)が売価を決めていました。
第一次産業は、自然を相手に作ったり採ったりするものです。天候に左右される出来高です。
社会の仕組みが市場です。大量生産と大量消費のつなぎ役です。

消費者に近い場所で、天候に左右されないで栽培できる野菜や果物を作り、
消費者に直接売りたいと考えました。
ビルディングで作る農業をイメージしていました。ビルディングの一階に売り場を作る。
多層階で、水耕栽培をする。

段々畑の一番上で肉牛を自然の中で育て、糞尿を有機肥料にして、少し下の畑で消費する。
下の畑でできたものを家で加工する。加工したものを自社の店舗で売る。
あるいは、直接全国に配送する。

それを学びたいと、大学の工学部に入り阿蘇の牧場でアルバイトをしました。
父に夢を語り、継がしてほしいとお願いしました。
そんな夢みたいなことを追いかけるために、大学に行かせたのではないと断られました。
苦労して農業をやってきた。お前には、別の人生を歩いて欲しいと諭されました。

紙に画いた餅は食べられません。
夢を忘れ、大学で楽しいことばかりを追いかけてしまいました。
父が弱り、お前はまだ農業をやる気があるかと言われた。
食に関係する企業で自分を試したいと、志望は変わっていました。
米に関係する会社に入り、食品加工のメーカーに転職し、
エンジニアリング会社に転職し、食品加工工場のプロジェクトに関わってきました。
それがよかったのかどうかわかりません。
言えることは、高校時代の夢を追いかけていたら、きっと挫折している。
父と同じように、兼業農家になっていただろうと思います。
余りにも知らな過ぎた。今だから言えることです。
食や花の国際化も進み、安くて美味しいものを効率的な輸送手段と
新鮮さと安全を担保する物流手段が構築されている。

今は、知恵もつきリスクとリターンの予測が付くようになりました。
では、改めて夢を追いかけるかと問われたならば、やってみたい。
今は、暮らしの中で農業をやっています。
人々は、何を求めているか。
安全・安心の食材供給を農業に求めているだけではない。
緑を保全する山との境にあるのが農業です。
暮らしがあっての農業です。
農業人が、自分で売価を決められる時代が来ました。
千代田区の真ん中で水耕栽培がおこなわれ、町中のビルディングの屋上に畑が現れています。
農業は、単なる食料生産だけではない。食を中心にして集まる機会になっています。
暮らしの中で、収穫を祝う祭りのようなものです。

島の耕作放棄地に地上絵を描いたって誰も何も言わない。
海上から地上絵を愛で、近くにより地上絵の一部の花を摘む。
癒しも作る農業です。
地方で採れる、新鮮な食材を一流のシェフ(あるいは、地元の料理自慢)が美味しいものに仕上げる。
都会に住む人が、しばしの休息と絶品の産物を目指して動く。
池のほとりで、軒に揺れる反射する水面が、爽やかな風と一緒に音楽を奏でる。
やっと、日本もそんな時代になった。
暮らしの中の農業を継承する人材が不足している。
ブラジルから日本に来て、農業の虜になって永住される方もいます。
人財は、世界中から集まる。

「将来の夢」は、紙に画きながら少しずつ実現している。
スローライフの中に夢を見ている。

赤とんぼ 昔からそこに いたような

2020年2月6日
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眠くなったら

2020-02-04 03:03:24 | よもやま話

タイトルは、「としでっさかい」です。


今日は、ゴルフの日である。
段々よくなってきた友人と勝負である。

今日のタイトルは、「眠くなったら」である。
妻は夜更かしである。
私が3時間も寝たころに、寝床に入ってくる。
妻にとっては、至福の3時間であろう。
代わりに私は起きだす。
妻の宵の口を邪魔しない為でもあり、自分の貴重な思索の時間でもある。

私は、寝ることに執着しない。
眠ければ、食事中であっても船をこぐ。
テレビで野球観戦中でも目が閉じる。
映画は、最後まで観たことがない。
友人と飲んでいたって、目を開けるのが至難のときがある。
眠ければ、どこでも寝られるのである。
30分の睡眠欠落を補うのに2週間かかると、何かのレポートが伝えていた。
睡眠不足はストレスとなり、精神や身体を蝕むとも報告していた。

眠くなるまで、寝ないと言うことでもある。
ゴルフの前は、決まって寝られない。
子供の遠足と同じである。
(中断。夕飯の後片付けと、米を研ぎ炊飯器にかける)

先輩に電話をした。
「プレー中ですか」と尋ねる。
「かまをかけるんじゃないよ」と返ってくる。
私はゴルフを想像し、先輩は違うプレーを想像されていた。
先輩もそんな元気はもうない。10時ごろ15時ごろは、電話口で寝ぼけ声である。

定年後は、寝たい時に寝られる。
婆さんは、針に髪油をくれながら時々頭をつつく。
爺さんは、垂れてくる鼻水をすする。
眠くても頑張るときがあったから、今は至福の「眠くなったら」です。
残念ながら、そのままとはならない。

ひなたぼこ 猫が背伸びし 真ん丸に

2020年2月4日
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いらいら

2020-02-03 11:24:43 | よもやま話

先輩が、ただいまと帰ってくる。

食べる前に手を洗いなさいと奥様が言う。
奥様は、かつて小学校の先生でした。
子ども扱いしおってと先輩は歯ぎしりをする。
上には上がいるものである。


今日のタイトルは、「いらいら」です。
ゴルフのティーショットの場面、
ボールに当てる前に、クラブを振りながら何度も位置を確認している。
もう打つかなと待っていると、いつまでもやっている。
後の3人は、静かにいつかなと待っている。
私は、初めての光景だったので、イライラした。
次のホールでも同じことをした。
数えてみることにした。実に12回も確認した。時間にして30秒もかかった。

先輩と飲んでいる。
酔いが回ってくると、また同じ話が始まった。
前にも聞きましたよとは、決して言えない。
私達が黙っているので、乗ってきた。
何十回目からは、同じ話の展開を楽しむことにした。
この話に入る前、最後の落ちに至るまでを観察した。
そうすることで、同じ話を楽しんでいる。

妻は、あれがあったら良いなという。
こうしたいなとも言う。
後に分かったことだが、「あれを買え」と「こうしろ」だった。
料理が苦手な私に妻がコーチする。
こうしてああしてと説明してくれる。
野菜を切り始めた。違う違うこうやって切るのよ。長さは何ミリと指示を出す。
言われた通りに味付けをする。味見をしてもらう。塩を足してと指示が出る。
最初からそのように言ってよと思うが言わない。料理は繊細だから。
今朝もあれが食べたい。
あなたが酔っぱらってコーヒーをこぼした毛布を洗わなきゃという。
作れと洗えの合図である。

いつもなら、「はい、わかりました。ママ」とおどけて言う。
今朝は、酔いも残っていたので、「はい、わかりました。くそ婆あ」と言った。
「くそ」は余計よと返ってくる。
言った後、いやーな気持ちになった。追い打ちに微笑んだ。

友人の口が開く。何かを言いたいのである。
傍にいた奥さんが、こうなのよああなのよと説明してくれる。
口を閉じた友人はうなづく。友人の気持ちがよくわかるものだと感心した。
今日も奥さんの代弁が続く。
私は、奥さんに「大助花子」の漫才のくだりを文章にして渡した。
奥さんは、笑っていた。

私は飲むと食卓の前で、テレビを観ながら居眠りをする。
見たい番組がある妻は、チャンネルを変えてしまう。
観ていたのにと、居眠りの私は抗議する。
私は観たい番組を深夜まで予約する。
しかし、最後まで観たことはない。
布団に入り、数時間後に起きてテレビの音を聞く。
妻は座机の前で寝ている。

「いらいら」でした。

もうしなきゃ 勉強しろに やる気失せ

2020年2月3日
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平常心

2020-02-02 13:25:07 | よもやま話

タイトルは、「無言で語る女」です。
おっ「家内」(おっかない)です。


「あの人、最近みかけないね」
「病気じゃない」
病院の待合室での、老人たちの会話です。

胆管がんで、抗がん剤治療を続けることになったよ。当分、ゴルフができなくなった。
と先輩の友人から連絡があった。あーあ、あと二人になったな。
その二人からも連絡が来ない。
先輩は、二人とも病気じゃないかと心配して連絡ができない。
そんな話を私にした。
先輩、向こうも同じこと考えてるから、「生きてるよ」と電話した方がよいですよ。
と勧めた。

今日のテーマは、「平常心」です。
美人も3日で飽きる。ぶすは3日で慣れる。
とは言うものの、若いころは美人の前でたじたじでした。
どうして、うろたえるのか。
自分を過少評価していたのでしょう。

自分より背が高くなり、いっぱしに議論もできる。
にらみつけられると、「なにを、こいつ生意気な」と殴る真似をする。
自分を過大評価しています。
いつまでも、子どもは大人の言いなりにはならない。
息子が、昔の自分に重なる。

私は、「平常心」を保つために、ルーチンワーク(炊事、洗濯と掃除)をする。
昨日できたことが、今日もできるとは限らない。
ああ、今日もなんとかできたと安心する。

平常心を失う。
怒ったり、恥じたりする場面だけとは限らない。
辛かったり、落ち込んだ時も同様です。
リストカットの真似事で済めばよいが、それ以上のことも頭をかすめます。
借金取りが毎晩帰りを待っている。
近所でも噂になってるようだ。

こんな時どうするの。
とりあえず、夜逃げをするか。借金取りさんごめんなさい。
これでいいんじゃない。とりあえずは命をつなぐ。
夜逃げ先で、これからのことを考える。
一生懸命やって、運が良ければ返せる日も来るはずです。
返したことが信用となり、また一から出直せるかもしれない。

平常心は、咄嗟の時の助け舟です。
下ばかり向いているのをやめて、少しだけ上を見る。
こんなちっぽけなことでと感じるだろう。
これまでも何とか切り抜けたと思い返すはずです。

案外、口下手で良いのです。
言葉より先に、考えてしまう。うまく言えるかな。わかってもらえるかな。
この一拍が、人生を支える平常心になるのです。
ああ、余計なこと(悪口や泣き言)を言わなくて済んだ。
話を待っている人には、笑顔と映ることだろう。

ぎっくりが あんま後先 羽生えた

2020年2月2日

<<あとがき>>
沈黙のバトルが続きます。
「ありがとう」の一言が、腐れ縁の錆を落としてくれます。
思い返せば、「頼むから、一緒になってくれ」と薄氷を踏む想いだった。
ツルースリーパーのようになったおっぱいも可愛いもんです。
(筆者)

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