地球にあしあと

地球の色々なところに足跡をつけてきました。

ブータンにあしあと ~パロ→ティンプー~

2007年11月27日 | Weblog
ブータンに降り立ちました!




荷物の多いT吉は、スーツケースに入りきらない荷物は大きな紙袋にぎゅうぎゅう詰めて手荷物として持っていたのですが、それも寿命を迎えてしまったので私が進呈したABCマートの赤いビニール袋使ってます。




飛行機を降りたら徒歩で空港の建物に向かいます。
そう、これが空港ビルですよ~。
ラオスとかモンゴルもこんな感じだったなあ。





入国審査官も全員民族衣装で、「わ~いブータンにやって来たあ」って感じです。


予定よりも少し早く到着してしまったので、両替をしてから空港の前のベンチに腰掛けてガイドさんの到着を待ちます。

思ったとおり、ベトナムなどと違って空港を出ても人相の悪い白タクの運転手がたかってきたりしないし、極めて安全・安心な印象を受けました。

周りのブータン人はみんな民族衣装。
男性のハイソックス姿がかっこいい。


しばらくしてガイドのテンさんがやってきました。
「テンちゃんと呼んでください」とのことです。

運転手はサンゲさん。
サンちゃん・・・。


ブータンにはここ、パロにしか空港がありません。
そしてパロは首都ではありません。

理由は、「国土のほとんどが山なので唯一空港を作ることができる平地がパロだった」からです。

今日はパロからティンブーまで車で移動します。
大体1時間半ぐらいの道のりと聞いています。


空港からパロの町中へと移動する際に早速目についたのは、空港周辺で土木作業をするインド人の姿。

以前から話には聞いていたのですが、ブータンには出稼ぎのインド人がたくさんいて、結構差別されているそうです。
意外にもブータン人のプライドは高いらしい。
(でも国力としてはインドの方がずっと上な気もするのですが・・・。)


さて、最初に訪れたのはパロ・ゾン。




ゾンとは城砦であり、行政を執行する庁舎でもあります。
ブータン各地にゾンがあります。

ブータンもチベット仏教の国なので、建物は鮮やかに彩られています。







ゾンの入り口にはマニ車があったり、壁に曼荼羅図が書かれていたりしますが、ここでも内部撮影は禁止です。


パロ・ゾンからの眺めは最高!




飛行機も快調に飛んでいます。




パロ・ゾンにかかる橋からの眺め。
橋には色とりどりのタルチョが付けられています。




それにしてものどかだ!
ブータンばんざい!


こちら、ガイドのテンさん。
着物によく似た民族衣装にハイソックス。手に持っている白いスカーフのようなものは、ゾンや寺院に入るときに方からたすきのように掛ける、正装用のグッズです。




ブータンでは以前は民族衣装の着用が義務付けられていたようですが、時代の流れとともに最近は規制も緩んできているらしく、普通にTシャツとジーパン姿の若者もちらほら見かけました。
ブータン人は絶対に民族衣装だと思っていたので、少し驚きました。
でも、ゾンなどに入るときは当然ながら正装である民族衣装を着用しないといけません。
女性の衣装はキラ、男性の衣装はゴと呼ばれます。



さてさて、ブータン最初のご飯です~。



ビュッフェスタイルで、焼そばとか、赤いご飯とかでしたが、辛いものはありませんでした。

本来、ブータン料理は激辛なのですが、ここは観光客用のレストランなので辛くないものを出しているのでしょう。
西洋人の団体さんも来ていました。

真ん中の魚を揚げたものがとても久しぶりでおいしかったです。

ちなみにジュースはツアー代金に含まれていないので別払いです。
山国かつ空港が1箇所にしかないブータンでは、運ぶのが大変なためか、こういった缶ジュースなどの値段は高いようです。


さて、腹ごしらえを終えるといよいよ首都のティンプーへ向かいます。

緑の美しい景色を楽しみながらドライブがスタート。
ガイドのテンさんも色々と説明してくれます。


しかし長旅の疲れが出ていつしか眠りに・・・。

しばらくしてふと目を覚ますと、渋滞しています。

左側に川が流れていて、右側は山肌が迫っている細い道。
狭いので対向車とすれ違うために渋滞しているようです。
道は未舗装で砂埃が舞っています。

そして何より暑い!
ジリジリと照りつける太陽。
でも窓を開けると砂埃が入り込む。


う~む。

川の方を見るとこれまた厳しい現実が。
たくさんのインド人らしき人たちが働いたり、川で洗濯したりしていて、向こう岸にはスラムっぽいものが広がっていました。

結構厳しそうな生活です。
冬は寒くなるのにどうするんだろう。


車がなかなか動かず、とても1時間半でティンプーに到着しそうにありません。
ガイドさん曰く、来年ブータンは王政100周年を控えており、そのための道路拡張工事をしているんだとか。

なんとか対向車とすれ違いつつさらに山道をティンプーへ向けて進んでいきます。
道はボコボコ、車は揺れる、砂埃は舞い込む。
たとえ普段は車酔いしない人でも、ブータン旅行の際は酔い止め薬服用は必須と言ってもいいぐらいのすごい山道です。


さらに進むとこれまた出稼ぎインド人らしき人たちが「手作業で」道路拡張工事をしています。
手に持った鎌みたいなのとか、スコップとかで炎天下の中、えっちらおっちら過酷な工事をしているのですが、こんなんで来年までに間に合うのか~?!

ところでブータンではほとんどの道がぐるぐる回るでこぼこ山道なので、たまにがけ崩れとかに巻き込まれる危険性は大です。

チベットなど、行きたいところはあちこち行きましたが、できれば無事に日本へ帰りたいものです。


車に揺られ揺られてヘロヘロになりようやくたどり着いた首都、ティンプー。
Hotel Pedlingに宿泊です。




部屋の中にも独特の装飾が。




えー、コホン。ブータンで気づいたこと。

男は力仕事せんのかいっ!

なぜなら、私達が(っていうかTちゃんが)持ってきた重いスーツケース、なぜかホテルの女性スタッフが持って階段を上がり、部屋まで運んでくれました。
フロントに男性スタッフが数名いるにもかかわらず、彼らは誰一人手伝いません。
ポーターはあくまで女性のようですな。

後日ガイドさんに「ブータンの男性は力仕事を女性にさせるのですか?」と聞いてみたら、やや気まずそうに「あれは担当が決まっていたから・・・」と答えていました。
でも西洋人客なんかには特に印象悪いと思いますよ~。


しばし部屋で疲れを癒した後、中央政庁であるタシチョ・ゾンの観光へ。






チベット仏教洋式の建築が美しい。(でもチベットで見すぎたので感動薄し。)







やっぱり景色いいで~す!





後ろの建物は王様が執務を行う建物だそうです。




もう夕方の帰宅時間で、公務員の人たちがぞろぞろとタシチョ・ゾンから出てきて、家路へと急いでいます。
王様も出てこないかな~?(ちなみに王様は男前



空を見上げると虹が出ていました。




さあ、今日の観光はこれでおしまい。
夕食へ向かいましょうか。(食事の時間が一番楽しみ。)

夕食は現地で働く日本人のJさんと合流。
Jさんは以前、私達が所属していた組織で私達と同じ職種の仕事をしていたので、先輩にあたります。
小柄で知的な美人です~。
この先、Jさんから色々とブータンの裏話を聞くことになるのです。



これがブータン中心部の交差点です。




えーっと、首都なのに信号がなく、真ん中にある小屋みたいなところにおまわりさんが立って手信号です。
そう。ブータンには信号がありません。


夕食はホテルにて。
乳製品がおいしいブータンならではの、野菜のチーズ煮込み、その他煮物系。
そしてカトマンズで食べ損ねたモモが!




あ~、良かったまたおいしい食事にめぐりあえて。
幸せです。