エドモン浜頭は、そのように結論する、振り向いてイリオネスに声をかけた。
『イリオネス殿、船が転進して快調な走りでマリアを目指しています。よくできた船といえますな、感心しています。この風具合にしては船足が速い、走りの安定性もいいように感じますな。テムノス浜頭が話した事実を体感しています』
『そうですか。ちょっと褒められたと受けてよろしいですかな』
『そうです、その通りです。テムノス浜頭から聞いているのですが、この船は、これまでの櫂舵に代わる新しい舵構造となっていると耳にしています。ぜひ操舵してみたい、よろしいですかな』
『それは、ぜひ試みてみてもらいたいと思っています』
『そうですか、その手配りよろしく願います。ところで、マリアにおける、この二艇の係留の件ですが、同乗しているイグデスが案内します。それでよろしいですかな。当方のイグデスの操舵によって係留岸壁につけます。その操船の許可を願いたいのですが、よろしいですかな?』
『そうですか、それは願ってもないことです。そのように取り計らっていただけますか、ありがとうございます。その件、了解いたしました』
二人は目を合わせて、手を握り合った。
イリオネスは、この件をオキテスと打ち合わせる。
エドモン浜頭は、テムノス、スダヌスに伝え、イグデスとこの件を打ち合わせた。
一行の乗る二艇は、クレタ海をいい風を帆にはらみ、順調に東へと航走している。
オキテスがこの件の実行のタイミングを計って対処する。
艇尾の操舵席にエドモン浜頭、イグデス、スダヌス浜頭を先導していく、操舵担当のグッダスの五人が艇尾で顔を合わせる。
オキテスがエドモン浜頭に声をかける。
『エドモン浜頭殿、当方の操舵を担当しているグッダスが操舵をやります。それを見てください!舵の切れ具合が櫂舵とは少しばかり違います。水切りの効果の切れが向上しています。その感覚を感じ取ってください』
『おうっ!』
オキテスがグッダスに指示する。
『グッダス、やや大きくジグザグ走行をやってみてくれ』
『解りました』
グッダスが姿勢を改めて操舵棒を握る、右方向へ振っていく、艇尾の右舷が少しばかりせりあがる、左舷が少し沈む、艇尾が右方向へ振れていく、艇首が左方向に向かって切れていく。
エドモン浜頭が声をあげる。
『ほっほう!』
艇の進行方向を舵操作でまっすぐに戻す。
『次は、艇首を右方向へ向けます』と言って、グッダスは操舵棒を左に振る、艇尾が左に振れる、艇首が右方向へと向かう。
エドモン浜頭がイグデスに声をかける。
『おう、理解した。イグデス、解ったな!』
『はい!理解しました。オキテス隊長、操舵を変わります。よろしく願います』
『はい、操舵よろしく願います。また、係留の件よろしく願います』
オキテスは、グッダスに声をかける。グッダスは操舵をイグデスに託す。
『グッダス、お前は操舵席にいてくれ、係留のことがある』
『はい、解りました』![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_yaho.gif)
『イリオネス殿、船が転進して快調な走りでマリアを目指しています。よくできた船といえますな、感心しています。この風具合にしては船足が速い、走りの安定性もいいように感じますな。テムノス浜頭が話した事実を体感しています』
『そうですか。ちょっと褒められたと受けてよろしいですかな』
『そうです、その通りです。テムノス浜頭から聞いているのですが、この船は、これまでの櫂舵に代わる新しい舵構造となっていると耳にしています。ぜひ操舵してみたい、よろしいですかな』
『それは、ぜひ試みてみてもらいたいと思っています』
『そうですか、その手配りよろしく願います。ところで、マリアにおける、この二艇の係留の件ですが、同乗しているイグデスが案内します。それでよろしいですかな。当方のイグデスの操舵によって係留岸壁につけます。その操船の許可を願いたいのですが、よろしいですかな?』
『そうですか、それは願ってもないことです。そのように取り計らっていただけますか、ありがとうございます。その件、了解いたしました』
二人は目を合わせて、手を握り合った。
イリオネスは、この件をオキテスと打ち合わせる。
エドモン浜頭は、テムノス、スダヌスに伝え、イグデスとこの件を打ち合わせた。
一行の乗る二艇は、クレタ海をいい風を帆にはらみ、順調に東へと航走している。
オキテスがこの件の実行のタイミングを計って対処する。
艇尾の操舵席にエドモン浜頭、イグデス、スダヌス浜頭を先導していく、操舵担当のグッダスの五人が艇尾で顔を合わせる。
オキテスがエドモン浜頭に声をかける。
『エドモン浜頭殿、当方の操舵を担当しているグッダスが操舵をやります。それを見てください!舵の切れ具合が櫂舵とは少しばかり違います。水切りの効果の切れが向上しています。その感覚を感じ取ってください』
『おうっ!』
オキテスがグッダスに指示する。
『グッダス、やや大きくジグザグ走行をやってみてくれ』
『解りました』
グッダスが姿勢を改めて操舵棒を握る、右方向へ振っていく、艇尾の右舷が少しばかりせりあがる、左舷が少し沈む、艇尾が右方向へ振れていく、艇首が左方向に向かって切れていく。
エドモン浜頭が声をあげる。
『ほっほう!』
艇の進行方向を舵操作でまっすぐに戻す。
『次は、艇首を右方向へ向けます』と言って、グッダスは操舵棒を左に振る、艇尾が左に振れる、艇首が右方向へと向かう。
エドモン浜頭がイグデスに声をかける。
『おう、理解した。イグデス、解ったな!』
『はい!理解しました。オキテス隊長、操舵を変わります。よろしく願います』
『はい、操舵よろしく願います。また、係留の件よろしく願います』
オキテスは、グッダスに声をかける。グッダスは操舵をイグデスに託す。
『グッダス、お前は操舵席にいてくれ、係留のことがある』
『はい、解りました』
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