オキテス、そして、エドモン浜頭、スダヌス、グッダスらは、イグデスの舵操作を見つめる。
操舵棒を握ったイグデスは、ゆっくりスローペースで大きく、ジグザグ走行の操舵を行う。操作感覚をつかむイグデス、艇は、左右に舳先を振って波を割って進んだ。
イグデスが父親のエドモン浜頭に声をかける。
『おうっ!親父!これはなかなかいい具合だ。この舵は、操作に的確に応じてくれる。櫂舵の操作効果を超えている』
『そうか、イグデス!俺も操舵をやってみる。交替する』
エドモン浜頭が帆柱を仰ぎ見る。風と帆の風ハラミ具合、艇の走行速度を確かめる。
『いい風ハラミ、いい走りだ』とひとりごちて、操舵棒を操作し始める。
まず、小さなジグザグ走行である、速度に合致させる操作で走り具合、操舵感覚を認識する。
イグデスが試みたジグザグよりさらに大きく遊弋するといった感じで艇を走らせる、走行フイリングを確かめた。
意識せずして喉をついて出てくる声。
『おうっ!これは感動もんだ!遊弋が楽しめる!』
彼は、沿岸の風景に目を移し走行の東進を確かめる。
『おう、イグデス。充分に操舵の感覚と走りを確かめた。操舵を変わるぞ!このあとマリアの係留岸壁まで、お前が操舵していけ。いいな』と言って、再び帆柱を仰ぎ見て、帆の風ハラミ具合と船速を確かめた。
エドモン浜頭が操舵席を離れる、オキテスに言葉をかける。
『おう、オキテス隊長、この船は、いいフイリングで遊弋が楽しめる。いい乗り心地であった。いい船にできている。お前と俺がここにいたのでは艇尾が重い、前席に行こう』
二人は、スダヌスとイグデスを操舵席に残して前席に戻った。
ゴッカスが艇尾に来る。
『スダヌス浜頭、イラクリオンを出て、まだ、一刻は経ちませんが、あの岬の向こうに陸地が見えませんが』
『おう、イグデス!お前、気がついているのか?』
『あっ!アニッサラスの岬ですな。スダヌス浜頭、転進地点です。もう、ここまで来たのか、船速が速い!ゴッカス殿、スダヌス浜頭、転進します』
『了解!』『解った』と二人が応える。
『通常の船ならばあと半刻というところですが、この船の速さなら、半刻かからずにマリアの係留岸壁に着きます。前席の皆さんにそのことを伝えていただけませんか。私は転進と航走に注力します』
『おう、ゴッカス、まもなく転進する。ここから終着地点まで俺とイグデスに任せておいてくれ。ゴッカス一同にイグデスの言ったことを伝えてくれ。転進は、きっちり東南に向かう、マリアへ直行する。以上だ』
『では、スダヌス浜頭、よろしく頼みます』
『おうっ!』
ゴッカスはとってかえして前席へ向かう、艇が東南方向に転進してマリアへ直行する旨をオキテスに伝えた。
操舵棒を握ったイグデスは、ゆっくりスローペースで大きく、ジグザグ走行の操舵を行う。操作感覚をつかむイグデス、艇は、左右に舳先を振って波を割って進んだ。
イグデスが父親のエドモン浜頭に声をかける。
『おうっ!親父!これはなかなかいい具合だ。この舵は、操作に的確に応じてくれる。櫂舵の操作効果を超えている』
『そうか、イグデス!俺も操舵をやってみる。交替する』
エドモン浜頭が帆柱を仰ぎ見る。風と帆の風ハラミ具合、艇の走行速度を確かめる。
『いい風ハラミ、いい走りだ』とひとりごちて、操舵棒を操作し始める。
まず、小さなジグザグ走行である、速度に合致させる操作で走り具合、操舵感覚を認識する。
イグデスが試みたジグザグよりさらに大きく遊弋するといった感じで艇を走らせる、走行フイリングを確かめた。
意識せずして喉をついて出てくる声。
『おうっ!これは感動もんだ!遊弋が楽しめる!』
彼は、沿岸の風景に目を移し走行の東進を確かめる。
『おう、イグデス。充分に操舵の感覚と走りを確かめた。操舵を変わるぞ!このあとマリアの係留岸壁まで、お前が操舵していけ。いいな』と言って、再び帆柱を仰ぎ見て、帆の風ハラミ具合と船速を確かめた。
エドモン浜頭が操舵席を離れる、オキテスに言葉をかける。
『おう、オキテス隊長、この船は、いいフイリングで遊弋が楽しめる。いい乗り心地であった。いい船にできている。お前と俺がここにいたのでは艇尾が重い、前席に行こう』
二人は、スダヌスとイグデスを操舵席に残して前席に戻った。
ゴッカスが艇尾に来る。
『スダヌス浜頭、イラクリオンを出て、まだ、一刻は経ちませんが、あの岬の向こうに陸地が見えませんが』
『おう、イグデス!お前、気がついているのか?』
『あっ!アニッサラスの岬ですな。スダヌス浜頭、転進地点です。もう、ここまで来たのか、船速が速い!ゴッカス殿、スダヌス浜頭、転進します』
『了解!』『解った』と二人が応える。
『通常の船ならばあと半刻というところですが、この船の速さなら、半刻かからずにマリアの係留岸壁に着きます。前席の皆さんにそのことを伝えていただけませんか。私は転進と航走に注力します』
『おう、ゴッカス、まもなく転進する。ここから終着地点まで俺とイグデスに任せておいてくれ。ゴッカス一同にイグデスの言ったことを伝えてくれ。転進は、きっちり東南に向かう、マリアへ直行する。以上だ』
『では、スダヌス浜頭、よろしく頼みます』
『おうっ!』
ゴッカスはとってかえして前席へ向かう、艇が東南方向に転進してマリアへ直行する旨をオキテスに伝えた。
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