『アエネイスミッション』[Aeneas Mission ]

建国の使命を抱くアエネイスのフアストミッションは自軍団自民族引き連れて炎上壊滅するトロイからの脱出である。

『トロイからの落人』  FUGITIVES FROM TROY   第7章  築砦  1173

2017-11-29 08:30:08 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 別室に移動したダントス所長と浜頭連は席に落ち着く、エドモン浜頭が所長に声をかける。
 『ダントス所長、紹介します。私らが仲間内として親しんでいるこちらが、スオダの浜を取り仕切っているスダヌス浜頭です。キドニアの集散所で売り場を持って活動しております。見しりおきください』
 スダヌスが立ちあがる、所長と目を合わせる、口を開く。
 『エドモン浜頭より紹介された、スダヌスといいます。今後、よろしく引き立てのほど願います』と言って、数歩、進み出て所長に近づき手をさしのべる、所長が立ちあがる、手を伸べる、二人はガッシと手を握り合った。
 『マリアの集散所の所長を務めるダントスです。よろしく!』
 二人の挨拶が終わる。
 ダントス所長が浜頭連に言葉をかける、
 『この島のクレタ海に面した西のキドニア、中央のクノッソス、東のマリア、三集散所の浜頭連とのつながりができたというところですな。互いに連携して将来に向けて発展していきましょうや』
 『そうですね、よろしく願います』
 エドモン浜頭が、三浜頭を代表してダントス所長の言葉を受けて応える。
 『ダントス所長、私ら三人が強い絆で連帯してマリア集散所の発展に力を尽くしてまいります』
 『ありがとう!心強い言葉、しかと受け取りました。よろしく願います』
 四人は、配されているぶどう酒の杯を手にする、顔を合わせる、口に運ぶ、一気に飲み干す、目を合わせる。
 ここに 四人による新しい連帯が誕生した。
 エドモン浜頭が姿勢を正す、ダントス所長に身体を向ける、おもむろに話しかける。
 『所長、私ら三人は良き知り合いの仲です。日常の業務、仕事を通じて連携しています。そのつながりで互いが結ばれている仲です。そもそも、マリアの集散所と話し合っておきたいと問題を提起したのは、テムノス浜頭なのですが、その話を聞いて、私としてうなずける点があり、これはほっておける問題ではないと認識した次第です。それで今日の面談話し合いとなったわけです』
 『ほう、そうですか、浜頭。その要因、意義、対応について伺わせていただきたい。それが私の気持ちです。それを伺って対応を考えましょうや』
 『テムノス浜頭の問題の提起は、今回のイリオネス殿側のマリア集散所での船の試乗会催行について『よっしゃ、それならひと肌脱いで力を貸してやる』に発しているのです。その相談を受けて『これから船舶の売買の形態が変わる』といった想いの発想です。この問題の根本的な原因は、マリア集散所からのキドニアの集散所への船の引き合いです』