『アエネイスミッション』[Aeneas Mission ]

建国の使命を抱くアエネイスのフアストミッションは自軍団自民族引き連れて炎上壊滅するトロイからの脱出である。

第1章  二つの引き金  31

2007-05-03 07:20:45 | トロイ城市は炎上消滅の運命であった。
 メネラオスが、話を引き取った。
 『私ら二人の考えでは、我々の本国までとは言わない。ミレトスまで、一日でも早くと思っている。ミレトスまでいければ、あとは、私らで、帰国の手筈をつける。そのように考えている。申し遅れたが、ミチリニアモス王のほうで、いろいろと思案していただいている。そのことについて、深く感謝しています。とにかく、ミレトスへなのです。』
 側近と船長が話を交わしている。側近は、メネラオスの方をむき、口を開いた。
 『いいでしょう。船長の話では、ミレトスには、食糧や飲料水の積み込みに寄港するとの事です。後は、この場で船長と話しをしてください。なお、ミレトスまでの、お二人の身の安全については、王、ミチリニアモスが責任を持つと言っています。』
 船長は、船主と二言、三言、言葉をかわして、メネラオスに話しかけてきた。

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