『そうだな、パリヌルス。エーゲ海から地中海に出る。地中海は広い、大海原だ。そこに行き着くと思っていても、風の具合でどこへ運ばれるか、判ったものではない』
『しかし、漠然とはしているが俺は思っている。必ず、一国を興す理想の土地に行き着けると信じている。その日は近くはないが、そんなに遠い日ではないと思う』
『お前の言うとおりかも知れない。建国して何百年いや何千年と広い国土を統治する、その一点をこの広い世界から選ぶのだ。5年や6年の年月なんてどうって事はない』
『お前、なかなかだな。とにかく乗り出そう。俺もお前も乗りかかった船だ。このことに命を賭けよう』
『俺は、このことに命を懸けて悔いはない』
『やろう!オキテス』
二人はうなづきあった。二人は人選を決め、部下を走らせた。
背後に人の気配がする。振り向いた。オロンテスとアレテスが立っていた。
『おう、オロンテスにアレテス、昼から会議だ。昼めしを終えたら広間に来てくれ』
『判りました。重大事が決まったようですね』
『そうだ、言うとおりだ。重大事に乗り出す。命がけだぞ、いいか。降りるなら今だぞ』
『何を言われる!俺たちが降りるわけはない!国の大事から』
二人の気色が変わった。
『おうっ!その意気、その覚悟だ。頼むぞ!お前ら忙しいのか、ちょっと相談に乗れ』
『いいですとも』
『しかし、漠然とはしているが俺は思っている。必ず、一国を興す理想の土地に行き着けると信じている。その日は近くはないが、そんなに遠い日ではないと思う』
『お前の言うとおりかも知れない。建国して何百年いや何千年と広い国土を統治する、その一点をこの広い世界から選ぶのだ。5年や6年の年月なんてどうって事はない』
『お前、なかなかだな。とにかく乗り出そう。俺もお前も乗りかかった船だ。このことに命を賭けよう』
『俺は、このことに命を懸けて悔いはない』
『やろう!オキテス』
二人はうなづきあった。二人は人選を決め、部下を走らせた。
背後に人の気配がする。振り向いた。オロンテスとアレテスが立っていた。
『おう、オロンテスにアレテス、昼から会議だ。昼めしを終えたら広間に来てくれ』
『判りました。重大事が決まったようですね』
『そうだ、言うとおりだ。重大事に乗り出す。命がけだぞ、いいか。降りるなら今だぞ』
『何を言われる!俺たちが降りるわけはない!国の大事から』
二人の気色が変わった。
『おうっ!その意気、その覚悟だ。頼むぞ!お前ら忙しいのか、ちょっと相談に乗れ』
『いいですとも』
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