『アエネイスミッション』[Aeneas Mission ]

建国の使命を抱くアエネイスのフアストミッションは自軍団自民族引き連れて炎上壊滅するトロイからの脱出である。

『トロイからの落人』  FUGITIVES FROM TROY   第7章  築砦  1495

2019-03-15 09:01:06 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 アエネアスは、次なる作業に着手する。
 建国の地の探査の途上において起こりうる事態事変を想定して、それに対応対処する姿を想像する。
 起こりうるであろう事態事変を準備した木板に列挙していく、その一つ一つを丁寧に検討する。
 シミュレーションと実作業を試行を想像の中で行う想像訓練である。心もとなさが感じられる。
 結果を想像する、対応対処が正しかったであろうかと結果を自分に問い詰める。
 彼がクレタ島離脱の出航をする、船団を率いて出港する、進路を西へととる、順風満帆にしての出航である、非のうちどころのない天候、海上条件の出航である、これをイメージする。
 出航時が風吹きすさぶ嵐の状態では、出航しないであろう。
 それは確実であるといえる。まさに正答である。
 しかし、果たして常に安全なる航海をのぞんでの航法で航海するであろうか、やむをえず危険をともなう航海を決断しなければならないときがあるやもしれない、航海途上において天候の急変に見舞われるかもしれない。
 そのような局面において、いい結果に向けての決断、対処できるであろうか、自分に問う、机上にて想像、対応対処の訓練をする。
 アエネアスは、思考を停めて立ち止まる、自分都合の判断を下してはいないだろうかと訝る、今やっている作業の意味のなさが偲ばれる。
 彼は、いずれこのことを表明してのちに自分以外の者を立ち会わせて机上にての対応対処の事例訓練をやるとしてこの作業の続行する。
 彼は思考の深度を深めて考える、アエネアスは、アエネアスなりの机上訓練の手法と手順で作業を進める。
 『この手法、この手順を持って作業やる!』
 気が体内に満ちる、想像できるだけの幾多の場面、事態事変を想定して、こう決断して、このように対応対処すると答えを出していく。
 アエネアスは都合三日間、この作業に没頭する。この空想的である精神的サイバネテイクスは、失敗を避けるための図上練習と位置付けて終える。
 この作業をやると決心してやり遂げた作業を振り返る、身体を通り過ぎてゆく思考の嵐、アエネアスの心が声をかける。
 『アエネアスよ、ちと、臆病になっているのではないかい?』
 彼がこの問いかけに自信を持って答える。
 『俺が民族一統を率いて事を成し遂げるのだ!用心に用心を重ねてこそなのだ』
 アエネアスはこの三日間を費やしてやったことに悔いを持っていない。
 起ちあがる、吹く風に身を震わせている樹々の彼方に身を落としていく太陽を見送った。
 彼が心に決めている次の作業は、クレタ島離脱の工程表の作成であった。

『トロイからの落人』  FUGITIVES FROM TROY   第7章  築砦  1494

2019-03-14 08:32:33 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 アエネアスは、宿舎へ向かう坂道を登って行く、両の足に力を込めて登って行く、遠望へと歩を進める足取りは、木板をわきに抱えて大地を踏みしめて進んでいる。
 宿舎の前庭に着く、雑ではあるが頑丈に細工したテーブルの上に木板をおいて腰をおちつける、目を半眼に閉じて静かに思念する。
 カオスの中に行く手を阻む壁を見る、壁が壁なりに自信を持って立ちはだかっている、アエネアスはその壁と対峙する。
 その壁と思念の対話を交わす。
 『おい!アエネアス!俺を倒せるか?俺はお前を徹底して阻む!』
 『俺は、お前を踏み破る!進まねばならない!俺を阻むか、身を引くかだ』
 対話が終わる、彼は、立ち位置を決める、脚下を確かめる。
 アエネアスは、自分の持てる力、その力量を考えの及ぶ限り、リストアップして分析に着手する。
 現代で言う、SWOT分析である。
 建国の地に到達する途上のおいて起こるであろうことを想像する、遭遇するあらゆる事態を想定して対応を思考する。
 倒すべき敵に対しての戦術、戦略、作戦構築力、そして、交戦戦闘力ついても脳漿を絞って分析をして己の持てる力を計る。
 また、航海において計り知れない自然の持てる力に抗する対応力についても分析して、己を知ろうと努める。
 事態に直面しての認知、判断、的確対処力、決断力に加えて、先見力についても分析して、己を知り、民族を統括して得る『一』の力を持ってクリアできるか否かを検討したのである。
 己のみの『一』ではクリアできない事態も総力の『一』でクリアする、その統率力もできるだけ分析する、持てるリカバリー力のあるなしを評価する。
 リカバリー力が欠如していたらと考えたとき背筋が凍るのを感じる、それは決してあってはならない事態である。
 そこに存在するのは、死であり、滅であることを認識する。
 我らである、我らが望みを達成するには、この死滅の事態を避けなければならない、それが諸事遂行のかなめである、そのことについて考えを巡らせる。
 アエネアスは、『あきらめない』を志向することが絶対であると断を下す。
 それはいかなる事態に直面してでも『あきらめない』ことでクリアできる。言うは易いが実行の難易度の高い志である。
 彼は、考える、天命は残酷な質問をする、答えを考える、アエネアスは『死滅』と『あきらめない』を天秤にかけて考える、思考の中に『あきらめない』が残る。
 思考、分析、認知、判断、的確決断、実行を想定している、アエネアスに見えてくる、次にすることが見えてくる、先が見えてくる、恐怖が消えさっていく。
 分析を終える、己を知る、総力の『一』も知る、仮想する事態も想像できる、『あきらめない』でスタンスする、我らが、個の力を結集した一群がそこに立っている、いかなる事態にも屈しない一群がそこにいる。
 アエネアスは、いかなる事態にも対処できると謙虚に自覚した。

『トロイからの落人』  FUGITIVES FROM TROY   第7章  築砦  1493 

2019-03-13 05:06:07 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 アエネアスは、思考の展開を追いかける、思考の展開の段取りを考える。
 まず己を知っているかである、次にやるべきことについて知る、己を知る前に己とはなんぞやについて考える。
 そのことを考える自分自身を見つめる、事を為していく己を見つめる。
 彼は、『一』を考える、己の『一』民族の『一』踏み出す一歩の『一』、『一』の持つ価値観の大きさと大切さに気付く。ただ単に『一』と軽んじる意識を退ける。
 アエネアスが腰をあげる、歩を進める、パン工房を訪ねる、建造の現場へ足を運ぶ、各部署の作業ぶりを丹念に見て回る。それを終えて会所に立ち寄る、イリオネスと言葉を交わす。
 『おう、イリオネス、今日は忙しいかな?俺はいろいろと考えることがあってな。宿舎の前庭にいる。用件のある時はそちらへ頼む』
 言葉を継ぐ。
 『おう、イリオネス、俺に木板と木炭をくれないか。考え事に使いたい』
 イリオネスが会所においてある木板と木炭をアエネアスに手渡す。
 『おう、ありがとう』
 それだけ言って会所をあとにする、浜へと歩を運ぶ、波打ち際に立って小島をのぞむ、小島の一同の漁に思いをはせる。傍らに立っているパリヌルスに気づく。
 『統領、小島を見ていられましたね』
 『おう、そうだ。解るか』
 『解ります。この時期、形のいい大きい魚が獲れています。小島の一同、元気にやっています』
 『おっ!そうか、それは重畳!ところでお前のほうはどうだ?』
 『いま、総員の半数が武闘訓練場のほうにいっています』
 『ほう、そうか、それはいいことだ、感心感心!』
 『はい、何かを追わせていないとろくでもないことを考えます』
 『ここ数日は続くと思うが、俺の今は考え事の真っ最中だ。暦の管理もあるが、この暦なしの時が物事の思考の時と考えている』
 『統領の大変が察しられます』
 『お前、俺のことを察してくれるのか』
 『私らが迷わずに前へ進めるのは、統領の統率によるところです。やれといわれたらそれをやる。為すべきことの全てを統領の考えられる『一』に全幅を信頼してついていくわけです』
 『俺の『一』にか、解った。『一』をおろそかにしない』
 『ありがとうございます』
 『今日はだな、その『一』のために各場、各部署のみんなと顔を合わせてきた。小島の連中には先ほどその念を込めて小島を見ていたのだ』
 『そうですか』
 アエネアスは、パリヌルスと言葉を交わし終える、宿舎へと歩を向ける。
 パリヌルスが去りゆく統領アエネアスの背中を見送る。
 彼は、近いうちに起こる大事を感じとっていた。

『トロイからの落人』  FUGITIVES FROM TROY   第7章  築砦  1492

2019-03-12 04:32:24 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 アエネアスは、建国を考える、建国が茫洋としている、建国が意識の中にクリーンにイメージされない、ハッキリしているのは、今、民族が生計を営んでいるこのクレタの地が建国の地ではないということである。
 クレタの地は、建国の条件を具備していない、いかなる手を尽くしても建国の条件が満たされない地であるとアエネアスは認識を改めている。
 この地を去らなければならない、ならばいずれの地なのか、彼は、イデーの山頂から視野に入れた世界のいずれの地なのか、または、その果てに存在する見えない地なのか、彼は頭を抱えて考える。
 世界はそのように広いのかと想像する。
 アエネアスは、この時点における決断を下す。
 建国の条件を十分に保有している地がこの世界の何処かに存在している、必ず何処かにある。
 その何処かを探し求める。この一事を為してこそ、そこに建国の立志のあるところを実現することができる、それが確信に到る。
 アエネアスに建国の途に就くフアストステップの心の構えができる。心の構えであって、途に就く決断にはまだ至っていない。
 ステップの進捗がカオスの雲霧を払いのけてゆく、照顧する足元がだんだんに明察されてくる。結果が見える先が認識されてくる。
 ここに到って、ネクストは、次はと思考の機序を追えるところに立っているとを自覚したアエネアスである。
 彼は、国家を意識の中に描く、己一代で為すことのできない業であると謙虚に身構えて思考にスタンスする。
 建国の拠点を決め、礎を定める、建国への第一歩を踏み出す、長い時日を重ねて次代に引き継いで、幾千年後の国家の像を脳裏に描く。
 そこに到る道程を想像し、幾多の事変を想い起し国家像を描いていく、自分の知っている国家を思い浮かべ、国家の強さ、国家のもろさ描き、それを認識する。
 1800年余の年月をついやして造りあげたトロイ、営々と生計を営む大多の民を雍して栄えていたあのトロイ城市が、ギリシア連合軍に焼き討ちされ、一夜にして灰燼に帰したのである。
 『あれだけの国家を造り上げるのに1800年余の時を経て為した事跡である。俺のやることなど、微々たるものだ。だが、やれるだけのことをやって建国の事業をユールスに引き継ぐ!俺のやるべきことは?』で思考が立ち止まる。
 立ち止まって考える、アエネアスは、ネクストはと思考を展開させる。
 遠い未来から今の自分に道程のラインを引き戻してくる
 やるべきことの具体を意識の中に形成させる、その一事に焦点を定め、意識を集中させて建国を考えた。
 
 

『トロイからの落人』  FUGITIVES FROM TROY   第7章  築砦  1491

2019-03-11 08:31:37 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 アエネアスは、想い浮かべ生起してきた己の信条を口中でつぶやく、2回3回声にはせず唱える、彼は一歩さがる、己を見つめ考える。
 パリヌルスやオキテス、オロンテスには、信条について時折その旨を機会があるたびに語ってきた、その心情を自分に向けてであることに気づく。
 『己の大事ではないか!』と気づいて再び口中で唱える、3回4回意識せずに口中で唱える。
 己の信条が気づくことなく声になっている、低く重みのある声で唱えている。5回6回7回、そして、最後に結びの言葉も唱えている。
 『脚下照顧!』『一歩前へ!』と吟じている。
 『一歩前へ!歩を踏み出すには決断、決断しなければならない。あげた脚足の降ろし場はどこか?』
 『お前、それが見えているのか?』
 自分に問う、心中で一歩身を引く、口中で再び言う。
 『脚下照顧!』
 軽く目を閉じる、想いを馳せる。
 からだ全体で考える、体中に流れる血に意識を絡ませて考える、思考に集中する。
 感覚の中にはだかる混沌のカオスに動きを感じる、気づく。
 アエネアスのからだ全体が耳となる、風の声か、声の風か、風が頬を張る。
 『アエネアス、心耳できけ!』
 風が通り過ぎる、肌に鳥肌が立つ。
 『時の来たるを知れ!』
 風がやむ、閉じていた目を開ける。
 思考を続行する、混沌としているカオスに雲霧が渦巻いている、はだかる雲霧が縮小していく、しかし、密度が増していく、濃くなっていく、アエネアスは、その混沌カオスに対峙する。 
 彼は気づく、その混沌としているカオスがなんであるかに気づく。
 『建国と言っているカオスか』
 建国と声に出して言う、『建国と言うが、その実体をお前は知っているのか?』
 アエネアスは、この問いに答えられない自分を知る。
 『建国を知らない、建国を理解していない。今の俺には建国はカオスか』
 アエネアスに自覚を促しているのか、今の俺にはうたかたの口で唱える夢の夢にすぎないのか、今日に到るまで建国と唱えてきたにもかかわらず、そのような自分が恥ずかしいと感じる。
 『今の俺には建国はカオスか、うたかたの夢の夢か。建国の実体を理解していない俺に、建国の途につくときが来ているという。お前の至高の希望であったはずではないか。建国とはなんであるかを知らずに建国と言ってきたのか。途に就くべき時がおとずれている。その実体を正しく理解して把握して起つのだ!建国を知ろう!己を知ろう!襲いかかる苦難をクリアできるのか。それを知ったうえで途に就こう』
 アエネアスは、知らないを恥じた、これまでの自分を叱った。

『トロイからの落人』  FUGITIVES FROM TROY   第7章  築砦  1490

2019-03-08 09:16:25 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 アエネアスは、民族が携わる事業の展開が安定的に進展していることに安堵を覚える。
 一年のうちで暦のない期間を迎えて、カオスの中をさまよっている自分に気づく。
 『なんとなくカオスだ?一体全体なんなのだ!』
 自分自身の体と心の内を見つめる、チエックする。
 己の感性は?思考力は?意思決定力は?そして、いま、戦いの場に臨んだら、危機の認知、的確判断、戦闘対応の諸力は?と諸事に対応できるかと自分に問いかけた。
 今の自分に襲いかかるカオスとは何なのだともがきのたうつ自分のいることに気づく。
 アエネアス自身は、一年のうちで約60日に及ぶこの期間が好きではない。だが、政事をつかさどる者の務めとして、また、暦の所有者として、日を迎える、そして、日を送る、その始末を怠るわけにはいかないのである。
 アエネアスは、自分の存在領域にスタンスして、この得体のしれないカオスに対峙することを決意する。
 存在領域にスタンスすることにより、己自信を見つめる、人間この不可思議なる生き物はなんなのだと考える。
 生きている身体の存在を知る、そして、不思議な知力を有している。
 すべての生物が所有しているであろう本能、生物が有しているであろう理性について考える。
 人間を別にして考える、人間以外の生物が外からの衝撃に反応、対応するのは本能的な働きなのか、または、理性的な働きなのだろうか、考える、考える。
 人間以外の生物は、人間のように心を有しているのであろうか?
 アエネアスは、心を有している、心とは何なのかと考える。
 サルの行動にも有心的行動があるのではと考えたことがあった。
 しかし、人間には、サルの行動に比べれば違いがある。
 人間は、核を心の中に持っている、核を持っている心の持ち主なのである。
 心の中に持っている核は、一つなのか?二つなのか?そこに思考が及んで、核の有無とその数を考えた、彼は結論を出す。
 『その核が多くても困る!』
 そこで思考がストップする。
 思考がふたたびスタートする。
 カオスの得体がしれない、彼は思考作業を続ける。
 カオスは、人によって違うであろうことに気づく、イリオネスがカオスを感じるとすれば、そのカオスは、俺が感じているカオスとは異質のカオスである。
 混沌は混沌でもその混沌が違うはずである。 
 アエネアスは、自分がしている思考が一歩前進したことに気づく。
 自分自身の信条が思考の中に姿を見せる。
 それは存在領域にスタンスしていてこそ、彼の思考の中に生起してきた信条であった。

『トロイからの落人』  FUGITIVES FROM TROY   第7章  築砦  1489

2019-03-07 11:37:23 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 今日、執筆投稿するのは余談です。
 この小説を書くのに使っている、1月とか2月、またまた、11月とか12月という月の呼称を数字でしていますが、ただ便宜的にそのように書いているにすぎないということです。ご理解いただければ幸いです。
 それは現代において、また、日本において、1月からその年が始まり12月で1年が終わるという略式の暦の表記手法に基づいているといえます。
 1月~12月と表記するのは略式の表記であり、フオーマルな表記はアルフアベットを用いて表記します。

 その余談について語る。
 フオーマルな表現月名では、1月は英語でJanuary.2月はFebruary.11月はNovember.12月は December. なのである。
 この『暦』についてちょこっと語る。
 『暦』は時間の流れを年、月、週、日といった単位にあてはめて数えるように体系づけたものである。
 その構成は、暦法に従っている。私の書いている小説の時代は古代であり、この時代における季節表示も夏と冬だけであり、春、秋と言う季節表示のない時代である。
 その年の最初の月が March (現代の3月にあたる)である。月名の由来は、戦いの神マルスであり、戦いの多かったその昔、軍事行動の始まりの月として、戦の神であるマルスをたたえてつけられた月の名前だある。
 1年が現在の3月から始まったのである。
 では、なぜ現代の1月2月がなかったかというと、農作業をしない冬の期間に月日が割り振られてはいなかったからである。
 紀元前8世紀ごろの『ロムルス暦』暦法では1年の月数が10か月であり『ヌマ暦』ができて1年が12か月となったのである。
 ローマ王 ヌマ ポンピリウスが制定した『ヌマ暦』によって、冬の期間にも2つの月が追加されて1年が12か月になったのである。
 そして、年を経てJulius Scissorsの時代になって、彼が暦と季節の差が二か月以上もあることに気づき、紀元前45年に『ユリウス暦』を制定して、これを改めたといわれている。

*時代における月ごとの日数と年の始まり[国立天文台の記述より引用]
      ロムルス暦 ヌマ暦   ユリウス暦
月の英語名 での日数 での日数  での日数
Januaryーーーなし    29    31
Februaryーー なし    28    28(29)   
March    31    31    31
April    30    29    30
May     31    31    31
June    30    29    30
July    31    31    31
August   30    29    31
September  30    29    30
October   31    31    31
November   30    29    30
December  30    29    31
1年の日数 304日  355日  365日
     +冬の期間 閏月で調整 4年毎366日   
 
 昔の暦については当時のことを記す文献にも様々な記述があり、どの暦が正しいのか不明である。当時の国主、領主が自分勝手で暦をつくり所有していたのである。
 アエネアスも自分の暦を所有していたのである。
 『おう、日足も伸びて、温かくなった!農事を始めようかな!今日がMarchの第一日とする』で『暦』がスタートしたと考えていただければいいのだある。

* 投稿の折に表の列が乱れました。再度、投稿してみました。よろしくお願いします。
 











『トロイからの落人』  FUGITIVES FROM TROY   第7章  築砦  1489

2019-03-07 11:26:35 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 今日、執筆投稿するのは余談です。
 この小説を書くのに使っている、1月とか2月、またまた、11月とか12月という月の呼称を数字でしていますが、ただ便宜的にそのように書いているにすぎないということです。ご理解いただければ幸いです。
 それは現代において、また、日本において、1月からその年が始まり12月で1年が終わるという略式の暦の表記手法に基づいているといえます。
 1月~12月と表記するのは略式の表記であり、フオーマルな表記はアルフアベットを用いて表記します。

 その余談について語る。
 フオーマルな表現月名では、1月は英語でJanuary.2月はFebruary.11月はNovember.12月は December. なのである。
 この『暦』についてちょこっと語る。
 『暦』は時間の流れを年、月、週、日といった単位にあてはめて数えるように体系づけたものである。
 その構成は、暦法に従っている。私の書いている小説の時代は古代であり、この時代における季節表示も夏と冬だけであり、春、秋と言う季節表示のない時代である。
 その年の最初の月が March (現代の3月にあたる)である。月名の由来は、戦いの神マルスであり、戦いの多かったその昔、軍事行動の始まりの月として、戦の神であるマルスをたたえてつけられた月の名前だある。
 1年が現在の3月から始まったのである。
 では、なぜ現代の1月2月がなかったかというと、農作業をしない冬の期間に月日が割り振られてはいなかったからである。
 紀元前8世紀ごろの『ロムルス暦』暦法では1年の月数が10か月であり『ヌマ暦』ができて1年が12か月となったのである。
 ローマ王 ヌマ ポンピリウスが制定した『ヌマ暦』によって、冬の期間にも2つの月が追加されて1年が12か月になったのである。
 そして、年を経てJulius Scissorsの時代になって、彼が暦と季節の差が二か月以上もあることに気づき、紀元前45年に『ユリウス暦』を制定して、これを改めたといわれている。

   *時代における月ごとの日数と年の始まり[国立天文台の記述より引用]
            ロムルス暦 ヌマ暦   ユリウス暦
      月の英語名  での日数  での日数  での日数
    January なし    29    31
     February  なし    28    28(29)   
   March      31    31    31
   April      30    29    30
   May       31    31    31
   June       30    29    30
   July       31    31    31
   August      30    29    31
   September    30    29    30
   October     31    31    31
   November     30    29    30
   December     30    29    31
   1年の日数    304日  355日  365日
             +冬の期間 閏月で調整 4年毎366日   
 
 昔の暦については当時のことを記す文献にも様々な記述があり、どの暦が正しいのか不明である。当時の国主、領主が自分勝手で暦をつくり所有していたのである。
 アエネアスも自分の暦を所有していたのである。
 『おう、日足も伸びて、温かくなった!農事を始めようかな!今日がMarchの第一日とする』で『暦』がスタートしたと考えていただければいいのだある。

* 投稿の折に表の列が乱れました。再度、投稿してみました。よろしくお願いします。
 












『トロイからの落人』  FUGITIVES FROM TROY   第7章  築砦  1489

2019-03-07 08:15:40 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 今日、執筆投稿するのは余談です。
 この小説を書くのに使っている、1月とか2月、またまた、11月とか12月という月の呼称を数字でしていますが、ただ便宜的にそのように書いているにすぎないということです。ご理解いただければ幸いです。
 それは現代において、また、日本において、1月からその年が始まり12月で1年が終わるという略式の暦の表記手法に基づいているといえます。
 1月~12月と表記するのは略式の表記であり、フオーマルな表記はアルフアベットを用いて表記します。

 その余談について語る。
 フオーマルな表現月名では、1月は英語でJanuary.2月はFebruary.11月はNovember.12月は December. なのである。
 この『暦』についてちょこっと語る。
 『暦』は時間の流れを年、月、週、日といった単位にあてはめて数えるように体系づけたものである。
 その構成は、暦法に従っている。私の書いている小説の時代は古代であり、この時代における季節表示も夏と冬だけであり、春、秋と言う季節表示のない時代である。
 その年の最初の月が March (現代の3月にあたる)である。月名の由来は、戦いの神マルスであり、戦いの多かったその昔、軍事行動の始まりの月として、戦の神であるマルスをたたえてつけられた月の名前だある。
 1年が現在の3月から始まったのである。
 では、なぜ現代の1月2月がなかったかというと、農作業をしない冬の期間に月日が割り振られてはいなかったからである。
 紀元前8世紀ごろの『ロムルス暦』暦法では1年の月数が10か月であり『ヌマ暦』ができて1年が12か月となったのである。
 ローマ王 ヌマ ポンピリウスが制定した『ヌマ暦』によって、冬の期間にも2つの月が追加されて1年が12か月になったのである。
 そして、年を経てJulius Scissorsの時代になって、彼が暦と季節の差が二か月以上もあることに気づき、紀元前45年に『ユリウス暦』を制定して、これを改めたといわれている。

   *時代における月ごとの日数と年の始まり[国立天文台の記述より引用]
   ローマでの         ロムルス暦 ヌマ暦   ユリウス暦
    月名    月の英語名  での日数  での日数  での日数
   Ianuarius January なし    29    31
   Februarius February  なし    28    28(29)   
   Martius March      31    31    31
   Aprilis April      30    29    30
   Maius May       31    31    31
   Juniius June       30    29    30
   Iurius July       31    31    31
   Augustus August      30    29    31
   September September    30    29    30
   October October     31    31    31
   November November     30    29    30
   December December     30    29    31
  1年の日数          304日  355日  365日
                +冬の期間 閏月で調整 4年毎366日   
 
 昔の暦については当時のことを記す文献にも様々な記述があり、どの暦が正しいのか不明である。当時の国主、領主が自分勝手で暦をつくり所有していたのである。
 アエネアスも自分の暦を所有していたのである。
 『おう、日足も伸びて、温かくなった!農事を始めようかな!今日がMarchの第一日とする』で『暦』がスタートしたと考えていただければいいのだある。
 












『トロイからの落人』  FUGITIVES FROM TROY   第7章  築砦  1488

2019-03-06 07:11:20 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 パリヌルスとオキテス、二人は、広範囲にわたって検討していく、そして、計画におとしこんでいく。
 それに基づいて12月の建造計画が出来あがる。
 暦なしの1月期の建造計画については、12月度の営業成果を推測して、キドニア集散所への引き渡し納入の新々艇1艇を加えて立案する。
 出来あがった計画に二人が見入る。
 『おう、オキテス、これで12月前半までに為すべき計画の出来あがりだ。統領と軍団長には、お前が上申して了承をもらうことだ』
 『おう、了解!俺から、これらの始終を話す。実行者は俺であるからな。この計画ができたのは、お前がいるからこそ出来あがった計画であり、段取りである。礼を言う』
 二人の作業が終わる、パリヌルスは、自分の持ち場へと向かう、オキテスは、アエネアスとイリオネスのいる会所へと歩を向ける。
 オキテスは、統領と軍団長に、明日、キドニアの集散所に行く旨を伝える。
 集散所あてに伝える用件について話し、それらの対処についても伝える内容を説明する。なお、関係筋への連絡を集散所方の飛脚便を使って行うことを伝える。
 アエネアスが口を開く。
 『おう、オキテス、聞くところによればだが、お前がやっている業務に大変が付きまとう、その大変に憶することなく勇断を持って遂行してくれ』
 話し方がイリオネスに代わる。
 『業務遂行の件、納得した。俺らに対して要請事項があれば言ってくれ。季節も冬季に向かっている、気配りを充分にして諸事にあたること。安全無事を第一義に考えて活動してくれ』
 『解りました。安全第一、脚下照顧で業務を遂行します』
 オキテスが話し合いを終えて立ちあがる、浜が業務終了の頃合いになっている、オロンテスが帰ってくる、オキテスとオロンテス、二人は明日のことを打ち合わせる。
 宵のとばりが浜をつつんだ。
 
 事態が展開していく、業務にたづさわる者らが懸命に励む、難易度の高い業務をクリアしていく、展開する業務が進展する。
 月があらたまり12月となる。
 オキテスが遂行する業務にパリヌルス、オロンテス、そして、スダヌス浜頭の力が加わる。
 受注艇の引き渡し納入業務も順調に進んだ。
 暦なしの1月期の初旬に予定していた受注艇の引き渡し納入業務も12月度に建造完成した5艇を引き渡し納入して無事に終える。
 残る受注艇、最後の1艇を納入期日をアエネアス暦1月30日、集散所暦1月28日に礼を尽くして客方へ引き渡し納入する。
 12月、1月の受注成果は低調であった。
 12月度は引き合い艇のウチの3艇を受注成約する、内訳は、戦闘艇が1艇、新々艇が2艇にとどまる。
 1月期の営業成果は、引き合い艇のウチの新々艇1艇の受注成約であった。