4年前の2020年7月、ネオワイズ彗星が地球に接近し明るく見えました。
石狩の海岸で2020年7月に撮影したネオワイズ彗星です。
ネオワイズ彗星のように肉眼で長い尾が見える明るい彗星がここしばらく現れていないのですが、2023年1月に発見された紫金山-アトラス彗星C/2023 A3 ( Tsuchinshan-ATLAS )という彗星が2024年9月下旬ごろに明るくなり尾が長く見えそうという予報が1年以上も前から出されています。
軌道要素の近日点(太陽に最も近づく地点)通過日は2024年9月27日(世界時)で、日本時間では9月28日です。9月下旬から10月の初めまでだと明け方の東の低空に見えます。
SkySafari というアプリで沖縄県宮古島で9月28日早朝の様子をスクリーンショットしました。このように明るく尾が長く見えるかどうかは全くの推定です。
10月初め以降は太陽と重なるような方向となるため観察が難しくなります。10月中旬以降だと夕方の西空低く見え始め、日本であればどこの地域でも地理的条件がほぼ同じになるようです。
あまり騒ぎ立てると予報よりも暗かったり消滅してしまう彗星のジンクスがあるようです。今回は予報どおり明るくなってほしいものと願っていたところ、驚愕のニュースが飛び込んできました。
紫金山-アトラス彗星はすでに彗星核の断片化が進行していて、近日点通過前に消滅する可能性が高いことが彗星研究の第一人者である米天文学者のズデネク・セカニナ氏によって2024年7月上旬に発表されました。
近日点通過直後に消滅してしまった最近の例として、2013年11月のアイソン彗星(C/2012 S1)の消滅事例があります。そのときの様子はブログ記事 【 アイソン彗星消滅? 】に書いてあります。
Wikipediaからアイソン彗星について引用すると
「太陽観測衛星SOHOの画像によると、異変が生じたのは近日点通過直前の11月28日19時(日本時間)ごろだった。この時刻以降アイソン彗星の光度が低下し始め、そのまま29日1時に遮光板(太陽やその周辺をカメラの視界から遮る板で、直射日光を避けながら太陽周辺の空間を有効に観測するためにSOHOのカメラに設けられている)に隠れて観測視野から消えた。近日点を通過し、遮光板の背後から再び表れた時、アイソン彗星は予想より暗いV字型の尾を伴っていた。尾の形態の分析から、アイソン彗星は遮光板から再び現れた時点で、残骸としては存在するがすでに「彗星活動は完全に終了」した状態、すなわちこれ以上新たな塵を放出しない状態になっていたとみられている。」
消滅の予測が発表されたものの、今回の紫金山-アトラス彗星は近日点通過時(日本時間で9月28日)の太陽離角が23度もあることから、近日点通過直前に消滅するのであればその状況を観察しやすい絶好の機会となります。
これまでの彗星消滅は太陽の裏側か太陽に近い位置だったことから観測は極めて困難でした。
消滅するかもしれませんが、近日点通過ごろの紫金山-アトラス彗星の赤緯の位置からみて、日本ではなるべく南の沖縄が観察には有利となります。
石狩の海岸で2020年7月に撮影したネオワイズ彗星です。
ネオワイズ彗星のように肉眼で長い尾が見える明るい彗星がここしばらく現れていないのですが、2023年1月に発見された紫金山-アトラス彗星C/2023 A3 ( Tsuchinshan-ATLAS )という彗星が2024年9月下旬ごろに明るくなり尾が長く見えそうという予報が1年以上も前から出されています。
軌道要素の近日点(太陽に最も近づく地点)通過日は2024年9月27日(世界時)で、日本時間では9月28日です。9月下旬から10月の初めまでだと明け方の東の低空に見えます。
SkySafari というアプリで沖縄県宮古島で9月28日早朝の様子をスクリーンショットしました。このように明るく尾が長く見えるかどうかは全くの推定です。
10月初め以降は太陽と重なるような方向となるため観察が難しくなります。10月中旬以降だと夕方の西空低く見え始め、日本であればどこの地域でも地理的条件がほぼ同じになるようです。
あまり騒ぎ立てると予報よりも暗かったり消滅してしまう彗星のジンクスがあるようです。今回は予報どおり明るくなってほしいものと願っていたところ、驚愕のニュースが飛び込んできました。
紫金山-アトラス彗星はすでに彗星核の断片化が進行していて、近日点通過前に消滅する可能性が高いことが彗星研究の第一人者である米天文学者のズデネク・セカニナ氏によって2024年7月上旬に発表されました。
近日点通過直後に消滅してしまった最近の例として、2013年11月のアイソン彗星(C/2012 S1)の消滅事例があります。そのときの様子はブログ記事 【 アイソン彗星消滅? 】に書いてあります。
Wikipediaからアイソン彗星について引用すると
「太陽観測衛星SOHOの画像によると、異変が生じたのは近日点通過直前の11月28日19時(日本時間)ごろだった。この時刻以降アイソン彗星の光度が低下し始め、そのまま29日1時に遮光板(太陽やその周辺をカメラの視界から遮る板で、直射日光を避けながら太陽周辺の空間を有効に観測するためにSOHOのカメラに設けられている)に隠れて観測視野から消えた。近日点を通過し、遮光板の背後から再び表れた時、アイソン彗星は予想より暗いV字型の尾を伴っていた。尾の形態の分析から、アイソン彗星は遮光板から再び現れた時点で、残骸としては存在するがすでに「彗星活動は完全に終了」した状態、すなわちこれ以上新たな塵を放出しない状態になっていたとみられている。」
消滅の予測が発表されたものの、今回の紫金山-アトラス彗星は近日点通過時(日本時間で9月28日)の太陽離角が23度もあることから、近日点通過直前に消滅するのであればその状況を観察しやすい絶好の機会となります。
これまでの彗星消滅は太陽の裏側か太陽に近い位置だったことから観測は極めて困難でした。
消滅するかもしれませんが、近日点通過ごろの紫金山-アトラス彗星の赤緯の位置からみて、日本ではなるべく南の沖縄が観察には有利となります。
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