2009年5月30日(土)、我が社のポプラの枝で巣作りが終わって、卵を温め始めたハトがいた。
数週間前、そのハトの卵を巣から蹴落とし、ちゃっかり自分の巣にしてしまったカラスがいる。そのカラスが卵を産み数日前に雛が2羽生まれた。2階の湯沸室の窓の真ん前なので、今まではそこの窓を開けないようにして、周辺の窓越しに覗いていた。しかし、それではうまく写真が撮れない。そこで今日は目と鼻の先の正面の窓を全開にして、カラスが戻ってくるのを待った。
このカラスの仕業は人間社会では不法侵入と横領の犯罪に当たるが、自然界の生き物の社会では、ごく普通の生存競争の一コマである。せっかく苦労して作った我が家を乗っ取られたハトは気の毒だったが、それが完成するのを待っていたカラスがいたことに気づかなかったのが敗因である。カラスは情け容赦なくハトの卵を蹴落として自分の卵を産んだ。その卵を、追い出されたハトが仕返しに蹴落としに来たら面白いのにと野次馬的に思ったが、ハトはやはり戦いを好まない平和主義者だった。
〈2羽の雛に餌を与える。カラスとイタチごっこの末やっと親子を撮影〉
〈これが 盗人夫婦である。人の気配がするとなかなか近づかない〉