三流読書人

毎日の新聞 書物 など主に活字メディアを読んだ感想意見など書いておきたい

ドングリ小屋住人 

自衛隊はどこへ 福田首相よどうする

2007年09月24日 21時40分27秒 | 政治 
2007年1月19日、防衛省が発足した。この日午前10時、「防衛省」と書かれた青い正門門標の除幕式が行われた。
記念式典に列した安倍首相は幹部職員や自衛官を前に訓示した。
「サンフランシスコ平和条約が発効し、わが国が主権を回復してから、55年の歳月が流れようとしています。本日まさにこのとき、国防という国家主権と不可分な任務を担う組織たる防衛省を発足させることができたことを、私は、時の総理大臣として、誇りとするものであります。…」と切り出した。
「内閣府の外局」だった防衛庁が「独立した政策官庁」に移行したことにより、自衛隊は、諸外国の軍隊と変わりない省名を有するとともに、任務においても、海外活動を「本来任務」と明記することとなった。単なる看板のかけではないことははっきりした。
自衛隊法第3条「任務」に付加された条項は、
 ① 我が国周辺の地域における我が国の平和及び安全に重要な影響を与える事態に対応して行う我が国の平和及び安全の確保に資する活動
 ② 国際連合を中心とした国際平和のための取組への寄与その他の国際協力の推進を通じて我が国を含む国際社会の平和及び安全の確保に資する活動
である。
改正前は、
 「自衛隊は、我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、直接侵略及び間接侵略に対し我が国を防衛することを主たる任務とし、必要に応じ、公共の秩序の維持にあたるものとする」

加えられたのは、「我が国周辺」と「国際平和」のための活動。すなわち海外活動を公認し「本来任務」としたことこそが「防衛省」の発足の実質的意味なのである。

安倍氏を引き継ぐ福田首相よ、国民生活を犠牲にしてこの強大な軍隊をどう何のために使う。