伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

次世代エネルギーを創る拠点と環境保全の両立は_市議会2月定例会・質疑Vol.2

2020年03月11日 | 市議会
※質疑は私見を交えない質問とされ、自らの意見を交えて発言することはできないため、項目的に質問するだけになります。

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(2)「福島イノベーション・コースト構想」等に基づく再生可能エネルギー施設等の整備による次世代エネルギーを「創る」一大拠点について

伊  藤
 次に低要旨説明のうち「次世代エネルギーを『創る』一大拠点」の関連でおうかがいします。

 市長の提案要旨説明では、「福島イノベーション・コースト構想」等との関連で、阿武隈地域に、多数の風力発電施設が整備される予定であり、また、国内最大級のバイオマス発電施設の建設がすすめられ、本市が次世代エネルギーを「創る」一大拠点になろうとしているとされています。
 まず、風力発電について伺います。

 1点目、本市に計画される多数の風力発電施設とは具体的にどのようなものでしょうか。


生活環境部長
 本市におきましては、本年1月末現在、遠野地区、小川地区、三和地区、田人地区及び川前地区などで8事業・最大184基の風力発電施設の設置が計画されているところであります。

伊  藤
 2点目、これら風力発電施設計画の現在の進行状況はどのようになっているでしょうか。

生活環境部長
 市内で計画されている8事業の環境影響評価法に基づく手続き状況につきましては、
計画段階環境配慮書の段階が1事業、
環境影響評価方法書の段階が3事業、
環境影響評価準備書の段階が1事業、
環境影響評価書の段階が3事業
となっております。

伊  藤
 3点目、これらの計画で山林等の自然環境が開発される面積はどれほどになるでしょうか。

生活環境部長
 各風力発電事業における土地の改変面積につきましては、準備書や評価書の段階で明らかとなることから、当該手続きの段階にある4事業の合計で約147haとなっております。
 なお、その他の4事業につきましては、配慮書や方法書の段階であることから土地の改変面積は示されておりません。

伊  藤
 4点目、開発面積を抑制するために、本市としてはどのような意見を提出しているでしょうか。

生活環境部長
 市といたしましては、これまで環境影響評価法の手続きにおいて、事業者及び県に対し、土砂災害、生態系、水環境などへの影響を回避・低減する観点から、風力発電施設の位置の変更や基数の削減などを検討し、樹木の伐採や土地の改変を最小限にするよう意見してきたところであります。

伊  藤
 5点目、先発計画のユーラスエナジーと後発計画のアカシアリニューアブルズのように、風力発電計画が集中しようとする地区での環境負荷低減に対する市としての取り組みはどのように進めていく考えでしょうか。

生活環境部長
 市といたしましては、環境影響評価法の手続きにおいて、事業者及び県に対し、事業実施区域などに近接して他の風力発電事業が計画されている場合には、当該事業者と十分に情報共有し調整を図ることや、複合的な影響について予測・評価するよう意見しているところであり、引き続き、必要な意見を申し上げてまいります。

伊  藤
 次にバイオマス発電施設についてですが、6点目となります。
 国内最大級のバイオマス発電施設の建設とされていますが、計画される発電所どのようなものでしょうか。

産業振興部長
 市内におきましては、現在、小名浜地区と好間地区で、国内最大級の木質バイオマス発電所の建設計画が進められております。

 小名浜地区においては、エア・ウォーター&エネルギア・パワー小名浜株式会社が、株式会社日本海水の敷地内に、
木質ペレットとパーム椰子殻を燃料とする、
発電出力7万5,000Kwの初d念書を建設中であり、
令和3年4月の運転開始を予定しております。

 また、好間地区においては、エイブルエナジー合同会社が、いわき市好間中核工業団地内に、
木質ペレットを燃料とする、
発電出力11万2,000Kwの発電所を建設中であり、
令和4年4月の運転開始を予定しております。

伊  藤
 7点目、これらのバイオマス発電所はペレット等を燃料とすると仄聞していますが、国産ペレットの利用についてはどのような計画となっているでしょうか。

産業振興部長
 いずれのバイオマス発電所におきましても、燃料となる木質ペレットは、外国産のみを利用する計画と伺っております。

伊  藤
 8点目、バイオマス発電所のうち、ヤシ殻を燃料とする発電所の計画で、ヤシ殻の輸入量はどの程度となる見込みなのでしょうか。

産業振興部長
 事業主体であるエアー・ウォーター&エネルギア・パワー小名浜株式会社によりますと、年間約21から24万トンのパーム椰子殻を輸入する見通しとのことであります。

伊  藤
 9点目、ヤシ殻の需要は、国際的にも、国内的にも増加していくと見込まれていますが、同社は燃料とするヤシ殻の確保についてどのような見込みを持っているのでしょうか。

産業振興部長/span>
 事業主体であるエアー・ウォーター&エネルギア・パワー小名浜株式会社によりますと、パーム椰子殻を含むバイオマス燃料の調達につきましては、取り扱い実績が豊富な専門商社との契約により、必要量を長期に渡り確保できる見通しであるとのことであります。

伊  藤
 10点目、同社はヤシ殻が産出される地域の環境保全について、どのような考えを持っていると把握しているのでしょうか。

産業振興部長
 事業主体であるエアー・ウォーター&エネルギア・パワー小名浜株式会社によりますと、パーム椰子殻を含むバイオマス燃料の調達にあたりましては、
現地の環境を保全する観点から、専門商社との契約の中で、現地の生態系保全に配慮することを定め、産出国の農園管理制度等のもとで管理されているものを調達することとしているほか、
事業者自らも必要に応じて産出国を訪問し、現地での確認を行うこととしていると聞き及んでおります。

伊  藤
 11点目、本市は、次世代エネルギーを『創る』一大拠点と環境保全の両立にどのように取り組んでいく考えでしょうか。

産業振興部長
 本市は、原子力発電に依存せず、温室効果ガスの少ない社会を目指す観点から、「市環境基本計画(第二次)一部改訂版」において、風力発電やバイオマス発電等の再生可能エネルギーを推進することとしております。

 一方で、これら事業においても、環境保全を図ったうえで進めることが必要であると考えておりますことから、市といたしましては、次世代エネルギーを「創る・貯める・使う」の観点から推進していくとともに、次期市環境基本計画の策定にあたっては、SDGsの考え方などを踏まえながら、環境と経済が両立する次世代エネルギー社会の構築について検討してまいりたいと考えております。


市議会2月定例会質疑_Vol3に続く




質疑・ほかの質問

■サンシャインマラソンの中止判断の時期に疑問_市議会2月定例会・質疑Vol.1

■地域おこし協力隊の成果等をどうとらえているか_市議会2月定例会・質疑Vol.3

■卸売市場のルールはどう変わる。溝口議員質疑_市議会2月定例会・質疑Vol.4


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