伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

野鳥

2023年12月01日 | 
 先週娘が孫と帰省した際、孫を小児科に連れて行った。密を避けるために付き添い1人の制限で院内に入ることはできず、駐車場に車を停めて待っていた。
 そこから柿の木が見えていた。そこには、中型の鳥の群が柿の実をついばむために繰り返しやってきた。




 正体はムクドリ。頬が白い鳥がムクドリで、頭全体が白いのはコムクドリ、茶色のほっぺの鳥はヒヨドリだ。

 背後に浮かぶ白い月と鳥と柿の実。このとりあわせが面白くてしつこく写真に撮ってみた。

 愛犬の散歩途上で、ご近所の竹藪の中からペチャクチャ、ペチャクチャ(あくまで声のイメージ)と賑やかなおしゃべりが聞こえてきた。甲高いフューフューフューフューとさえずりが被さる。

 初めて聞く声だった。
 藪の前に立ち見つめていると、時折、竹の先っぽに小鳥が飛び上がってきては、藪の中に沈んでいく。その姿はメジロに見えるが、どこか違和感があった。

 あまりに素早く動くので、デジコンで竹藪の鳥の撮影は難しい。何度か姿を見たが撮影できなかった。ややして私と愛犬の存在に気がついたのか、竹藪の鳥が隣の梅の木に移動をはじめ、そこで様子を見た後に離れたスギの木に飛び去っていた。その梅の枝に止る鳥を1度だけコンパクトデジタルカメラ(コンデジ)がとらえた。



 画像で見るとメジロとは明らかに違う。ウグイス色の背中だが、赤いくちばし、目の周りに白い縁取りがない。初見の鳥だ。

 何これ?
 野鳥図鑑を開いて、似た鳥と思われる「スズメ目」のページを括ってみる。前からたどっても、後ろからたどっても、写真の鳥はいない。検索範囲を広げ、他の「目」の鳥も見るがやはりいない。再び「スズメ目」に戻る。こうしてやっとたどり着いた、図鑑の最後の項「外来種」にその姿があった。

 ソウシチョウ。
 東南アジアに生息し、さえずりを楽しむために輸入され1980年頃から野生化したとある。
 野鳥に詳しい方に聞くと、以前からいわき市内でも大きな群が観測され、最近も海岸で大きな群を見たという。ガビチョウ(やはり移入種で生息域が拡大している)と同じく特定外来種に指定され、やっかいな存在らしい。生息環境はウグイスと被るという。この竹藪は、毎年「ホートッポジージョ」とさえずるウグイスが縄張りにする場所だ。影響が懸念される。

 見かけたのは11月8日朝。翌9日には午前の時間帯に我が家周辺でさえずりが聞こえ、南の方向に遠ざかっていった。我が家から南の方向には、前日に姿を見かけた竹藪がある。その時以降ソウシチョウを見ていない。しかし、来春がちょっと心配・・定着しないといいな。

 さてここの梅の木や柿の木にはよく鳥がいる。この季節は、果実がなる木は野鳥にとって大事な栄養源になるのだろう。ソウシチョウを見た2日後、梅の木にガビチョウが来てさえずっていた。



 柿の木にはツグミが良く来ており、実をついばんだりしている。毎朝5~6羽は柿の木におり、近づくと次々と逃げ出していく。
 ツグミも姿を現わすのは冬になってからだ。シベリアから渡ってくるそうだ。



 ここには留鳥だが、シジュウカラやヤマガラ、スズメ、まあどこにでもいるヒヨドリも良くいる。エナガの群も時々見かける。



 冬場のエナガの群には、シジュウカラやヤマガラの外メジロが混ざっていることが多い。この日見かけたエナガの群にもメジロが混ざっていた。



 野鳥が良くやってくるからだろうか、この付近にはモズの姿をよく見かける。ある日、面白いモズがいた。ヅィ、ヅィと鳴きながらパタパタと小刻みに羽を震わしていた。



 モズは虫の外、カエルやトカゲ、小鳥も食べることがあるという。小鳥がやってくる場所だからこそモズはやってくるのかもしれない。

 毎朝の散歩は、そこからさらに1Kmほど先まで歩いて戻ってくる。その間は、スギなどの林や草原など、様々な異なった環境がある。
 スギ林で、根元から飛び立って枝に止った小鳥がいた。



 なんというか真っ黒。こんな鳥見たことない。
 図鑑で調べてみると、どうもクロジという鳥らしい。林のような暗い環境が好みの鳥らしい。初見だ。

 しかし、もしかすると過去に見たことがあるかもしれない。図鑑で見ると、メスのクロジは毎年写真に撮っているアオジのメスとそっくりな色合いだ。
 これまでアオジのメスと思っていた鳥が、実はメスのクロジだった可能性があるのだ。あまりに似すぎていて、見分けることは難しそうだが、今冬はしっかり見極めるように観察したい。

 草原近い環境まで進んだとき、ススキに止る鳥を見た。



 ベニマシコのメス。きっとオスもいるだろう。そう思ってこの場所を通るときには注意を払っている。しかし、鳥そのものがあまり見られないのは残念。

 ナラ類の木の上からピー、ピー、ピーとさえずる声が聞こえてきた。初めて聞く。
 まだ葉のつく梢に目を走らせる。しかし、鳥の姿を見つける事はできなかった。ふと、梢を縫うようにはられている電線が目に入った。そこに小鳥がいた。
 さてこの鳥は何だ。




 さえずりは初めて聞いたと思う。渡り鳥かもしれない。そう考えながら撮影した写真を拡大したり、縮小したりしながら正体を探った。
 お腹の白っぽい色と首回りから背中に続く色、黒っぽい尖ったくちばし、よく見ると目の周りが白っぽい。メジロのようだ。
 こんな鳴き声があるとは、あらたな知識を得た。

 ここいらではたまにキツツキの仲間も見る。多くはコゲラやアカゲラだが、ある日、アオゲラを見た。



 枯れ松の梢の上で餌を探していたようだ。

 遠くの梢の上に、何かの鳥の群が飛んできた。



 シメのようだ。北海道で繁殖し、冬に飛来する冬鳥だ。
 次は、もっと近くで出会いたいものだ。

 我が家の付近で冬の代表的な鳥はジョウビタキだ。



先がオス、後がメス


 ソウシチョウやアオジなどを見た時、どうしてデジタル一眼を持っていなかったのだろうと考えた。
 コンデジでは、動き回る小鳥を画角にとらえることが難しいことに加え、デジタルズームで拡大すると質感に難がある。
 デジタル一眼は若干思いのだが、それ以来持ち歩いている。

 ところが不思議。デジタル一眼を持ち歩き始めてから出会う小鳥が少ない。
 これからいっそう寒くなる。冬鳥はもっと見やすくなるだろう。
 くじけずデジタル一眼を持ち歩こう。
 次こそ、もうちょっと高画質の鳥の写真をとるぞ。





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