伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

サルが徘徊中、ご注意を

2023年09月04日 | 生き物
 遠野にサルが出た。
 以前回覧でお知らせが各戸をめぐった。8月15日午後2時30分頃、遠野町大平字下中根地区にサルが出たという。
 時をさかのぼること6月5日午前11時頃に遠野町大平字下中根地区、同6日午後4時頃に上根本字折松地区でそれぞれサルが目撃されている。

 福島県内のサルは、一般的に会津盆地の平坦部を除く会津地方全域、中通り北部、中通り南部及び浜通り北部に分布しているとされる(福島県ニホンザル管理計画・第4期計画)。一方、それぞれの範囲の個体群には、近年境界が近接し、その分布域も拡大する傾向にあるという(同)ので、変化はあるのかもしれない。

 あれ、個体群って何だろう。群のことか?
 違うようだ。個体群は、ある特定の範囲(空間)に生息する同一の種の個体の全体で、他の個体群から隔離されたものだという。群はある個体群の個体が緊密に集まった状態をさすという。群は、個体群内の個体間関係の結果の一つだというのだ。

 この間、遠野町で目撃されたサルが同一のものかどうかは分からない。また、6年前(2017年5月)に同じ期間にサル2頭が出没したことがある。1頭はけっこう老いたサルで、もう1頭はごくごく若いサルだった。このうち若いサルにより下校中の中学生が足をつかまれ受傷するなど、人的被害が生じた。このサルは、その後、植田・金山、小名浜・玉川団地、常磐から内郷、平と目撃が続き、最終的には広野町でドックフードを仕掛けた野犬用のワナにかかり処分された。市内で飼い犬と仲良くなりドックフードの味を覚えてしまっていたようで、このサルにとってはその学習が命取りになったようだ。

 老ザルのその後は聞こえてこない。


2015年7月に常磐藤原町で見かけた老ザル


 写真を撮ってから8年が過ぎている。今日、我が家に現われたサルは、写真のサルより明らかに若い。野生化のサルの寿命は20年程度ということなので、この老ザルはもう死んでしまっているかもしれない。

 この間目撃されたサルの目撃例はまれだ。また、その数もごくごく少数。このことを考えると、浜通り南部の範囲にある遠野町付近にはサルの群はいないし、個体群といえるような状況でサルが生息しているとは思えない。しかし、今日のような感じで徘徊している状況を踏まえると、人に危害を加える不幸な事態も発生しかねない。

 今日、見かけたサルは、我が家を西から東に向かって通り過ぎ、我が家脇の市道を渡り、赤坂団地方向に消えていった。たぶん遠野市民グランド南側の林地に入っていったと思われる。






 今日は朝から雨が降っている。サルはエサになるものを探しつつ、徘徊しているものと思われる。方向から考えると、今後、上遠野や深山田、あるいは滝の深山口あたりに出没する可能性がありそうだ。

 被害に遭わないため、特に戸外に出る時にはサルとの遭遇に十分注意をして過ごしたいものだ。
 ちなみに、以前、遠野支所が配布したサル被害防止を注意喚起したビラには、以下のような留意点が示されていた。参考までに。

1 大声を出したり、追い回すなど威嚇するような行動はしないでください。
(サルが興奮し攻撃してくることがあります。)

2 出会った場合には、気づかれないように距離を開けてください。

3 絶対にエサを与えないで下さい。また、エサになるものを戸外に置かない
でください。(未収穫農作物・庭先の果実・生ごみの放置や、歩きながらの
飲食も、野生生物に対しては「エサやり」に類する行為です。また犬のエサ
が目的で近づいてくる場合がありますので注意してください。)

4 なるべく複数で行動してください。
(子どもや高齢者の単独行動は特に危険なので注意!)

5 家の中に入られないように窓等は鍵をかけておくようにしてください。


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