きょうが事務局から支持された議会報告「ほうれんそう」の原稿の締め切り日でした。
「ほうれんそう」の原稿は、質問時間による行数の指定があり、その指定に従って自ら原稿を書くことになっています。もっとも、その後、事務局の指摘を受けながら相談の上で修正することもありますけど・・というより、毎回なにがしかの修正はしています。
そしてこの原稿を書くために、私は、自分の質問の全貌を正しくつかむため、質問と答弁の全文を音源から文字起こしをしています。最近、結構質問原稿には発言や再質問を入れ込むことが多くなり、この文字起こしが半端なく大変で、いつも後悔するのですが、でも一般質問としてはこの方がはるかに興味深いはず。
今回の一般質問では、市長選挙後初の一般質問ということから、(1)市長の政治姿勢、(2)公約のうち仮称磐城平城の櫓整備、(3)バス等無料券の報道内容、(4)イノシシ捕獲頭数を増やす事について質問しました。
市長が答弁をはぐらかすこともたびたびあった今回の質問、以下4回に分けて掲載します。
なおいわき市議会の議会中継に映像がアップされていますので、臨場感をもってこちらもお楽しみください。
(1)2期目に向かう基本姿勢について
伊 藤
おはようございます。10番、日本共産党いわき市議団の伊藤浩之です。
今回の質問項目を見た方から、「質問を最後までできるの」と、ご懸念をいただきましたが、最後の質問がイノシシに関する質問なので、とにかく猪突猛進でそこを目指して質問を進めたいというふうに思います。
ただこの猪突猛進には誤解があると聞いております。イノシシはわき目を振らずにとにかくまっすぐ進むだけのように思われていますが、実は走りながらひらりと方向を転換するなど非常に敏捷性に富む動物だといいます。まさか執行部のみな様が、質問をひらりひらりとかわすとは思いませんけれど、最後までしっかりとご答弁をいただくようお願いしたいと思います。
さて、衆議院選挙が執行されました。
ある日本に住むフランス人ジャーナリストは、この選挙が執行されることになったことについて、「『なぜなのか』という解説を書くのが難しくて困っている」と書いていました。大義なき選挙といわれておりましたが、これも一つの事例でしょう。
私どもからみれば、この選挙は、森友・加計学園問題という、安倍首相がお友達のために政治をゆがめた疑惑を覆い隠す安倍疑惑隠し選挙でした。選挙後、野党の質問時間を大幅に削減しようとしていることにも、そのことが現れております。もともと野党時代の自民党の要求で野党の質問時間が増やされたと聞いております。自民党の横暴勝手が過ぎると思います。政党としての矜持・プライドはどこにいったのでしょうか。
選挙は自民党が大勝しました。しかし、これは小選挙区という選挙制度に助けられたものにすぎません。毎日新聞の記者の目で、野党統一が12選挙区中8選挙区で成立をして、5選挙区で野党統一候補が当選した北海道の報道部記者が書いておりました。
「道内の自民陣営が支持者を回ると、候補者はいいけど安倍さんは支持できないとの反応が多かったという。」
「北海道で自民が過半数割れしたことを軽視すべきではない。」
こういう内容です。
県内でも、野党共同が成立した福島1区では、野党統一の無所属候補が当選しました。国民は決してもろ手を挙げて、安倍・自民党を支持したものではない。このことを肝に銘じるべきと思います。
本市では、この選挙に先立って震災後2度目の市長選挙が執行されました。この選挙でも、衆議院選挙と同様のことが言えると思います。そんな思いから以下質問してまいります。
まずは、清水市長には2度目の当選、おめでとうございました。市長には引き続き、市民の願いの実現のためにご奮闘いただきたいと思います。
そこで、2期目に向かうにあたってどのような姿勢で市政の諸課題に取り組んでいくのか、お考えを伺いたいと思います。
清水市長
今後の市政運営にあたりましては、私が政治家を志した原点である、「生まれ育ったふるさとを良くしたい」という強い想いのもとに、常に市民のみな様の目線に立ち、市内各界各層の方々の様々なご意見を真摯に組み入れながら、清潔で、公正な市政運営に努めてまいりたいと考えております。
このような考えを基本に据えて、1期目の成果を生かしながら、引き続き、ハード・ソフト両面での復興を、粉骨砕身して、着実に進めてまいる覚悟であります。
また、1期目の実績を踏まえた長期的な視点のもと、復興から創生への道筋を付けるとともに、市民のみな様とともに創る「共創のまちづくり」を進めながら、復興の先にある「いわき新時代」を切り拓き、「明るく元気ないわき市」を実現することを信念に掲げ、全身全霊をかけて市政運営に取り組んでまいる所存であります。
伊 藤
2期目の政治姿勢について語っていただいたわけでありますが、1期目の市政に取り組む姿勢と2期目の姿勢に違いあるのでしょうか。
清水市長
2期目に臨むにあたりましても、1期目と同様に、「生まれ育ったふるさとを良くしたい」という強い想いのもと、「明るく元気ないわき市」の実現に向けて、「継続は力」を信念に掲げ、市政の諸課題に全身全霊をかけて取り組む所存であります。
再び、市長に選任されましたことは、しっかりと地に足を着けて、いわき市の復興を成し遂げ、さらなる50年に向けたまちづくりを進めてほしいという、市民のみな様の期待の表れであるととらえており、4年間の経験と、培ってきたネットワークや築き上げた国や県、関係機関との信頼関係を生かしながら、誠心誠意、取り組んでまいりたいと考えております。
伊 藤
市長にはですね、当選されて初めての議会となります10月臨時会というものがございました。この10月臨時会、1期目の時はですね「一党一派に偏ることなく」という言葉を使っておられました。2期目の10月臨時会では、この「一党一派に偏ることなく」という言葉はなくなって「公平公正」という言葉に置き換えております。
ここには市長のお気持ちの変化というか、いわき市政に臨む政治姿勢の変化が示されていると思われるのですが、「一党一派に偏せず」という言葉をやめて、「公平公正」に置き換えたことには、どのような理由があるかの、市長にぜひうかがいたいと思います。
清水市長
特別な理由はありません。
伊 藤
特別な理由はないということでございますけれども、一党一派に偏ることなく、このことを調べてみますとね、いわゆる不偏不党ということだと思いますけれども、この意味は、広辞苑では「いずれの主義・党派などにもくみしないこと。公平・中正の立場をとること」というふうにあります。「中正」は「公正・中立」という意味です。
一方、公平公正は、公正が「公平で蛇曲(よこしま)のないこと」という意味で、公平公正となれば「かたよらず、えこひいきがなく、蛇曲(よこしま)であってはいけない」、つまり正しくなくてはいけない」、こういう意味合いになってまいります。
こうしてみると似たような意味合いになりますけれども、「一党一派に偏せず」という1期目のあいさつは、議会を強く意識して、すべての会派に対して「公平・中正」で臨みますというメッセージを送り、車の両輪として共に頑張っていこうという意思を表明しているように感じました。
2期目の「公平公正」は一般の市民向けのあいさつで、議会というものに対する市長の意識が低下している。このようなことを思ったのであります。
そこで、気になったのが次の言葉です。「大人の対応」という言葉です。
(2)財界福島特別インタビューでの市長発言「大人の対応」について
伊 藤
市長は、選挙後の財界福島の特別インタビューで、4年前に分裂選挙となったことでの市議会との関係への影響について質問され、「相手の方を応援した市議のみなさんも大人の対応」をしてくれたと発言しております。この「大人の対応」とはどのようなことをいうのか、おうかがいします。
清水市長
4年前のいわき市長選挙の直後におきましては、私の政治姿勢や市政運営方針等について、議員各位の御理解を得るために、多少なりとも時間を必要といたしましたが、市議会での論戦を重ねながら、本市の復旧・復興に要する予算案をはじめ各議案等に対して、冷静な御判断により、是々非々の立場から御議決を賜るなど、いわき市議会と執行部が車の両輪となり、本市が抱える課題の解決に向けて、市民本位の市政運営が図られてきたことを踏まえ、申し述べたものであります。
伊 藤
ま、同じインタビューでですね、「1期4年間も本当に選挙直後を除いて大人の対応していいただき」というふうに発言しています。選挙直後のどのような対応が大人の対応ではないと感じていたのか、この点についておうかがいします。
清水市長
選挙終了後は、私がこれまで提案してまいりました、震災からの復旧・復興や地方創生に関する最優先の政策をはじめ、市民福祉の増進、市政進展等に資する政策について、ご理解とご議決を賜り、その推進を図ることができましたことについて表現したものであります。
伊 藤
市長が出したものに対してですね、賛成するということが「大人の対応」なんだと、今の答弁で聞いたのですが、それではいま私がいま行っている、こういうような質問、これは「大人の対応」ではないとお感じでしょうか、おうかがいします。
清水市長
私が答弁しているのも、大人の対応だと思います。。
伊 藤
今の答弁だとですね、質問は大人の対応ではない、答弁が大人の対応だ、そういうふうになっておりますよね。とっても失礼な話だというふうに思います。
この「大人の対応」という言葉を見た時に、私の頭に浮かんだのは、志帥会のみなさんや私もそうだったのですけれど、選挙直後には市長の公約に問題があるという立場から質問し追及していました。これが「大人の対応」でない、つまり大人げない対応だとおっしゃっていたのじゃないかなぁということでありました。先ほどの答弁でも似たような話だったと思うんですね。
そこで一つ確認しておきたいのですが、市議会の中でも、私たち日本共産党市議団をはじめ、市長・執行部から提案される議案の一部に反対することがある会派がありますが、このような姿勢は大人の対応ではない、大人げない対応だと感じていらっしゃるのでしょうか、おうかがいします。
清水市長
二元代表制である市議会のみなさんの、是々非々の立場で、私はそれでいいと思います。
伊 藤
そうですよね。それが市議会に求められる役割だというふうに思うんです。
ただですね、やはり「大人の対応」ということをインタビューの中で使っている。ここには大きな問題があるんだろうなというふうに思うんですね。ここの「大人の対応」という言葉を広辞苑で探しても、残念ながらこれは直接意味を示す言葉ありません。
そこで「大人」の意味を見ますと、「子どもが駄々をこねたりせず、おとなしいさま」などの意味がありますから、「大人の対応」でないということは、「分別がない」とか「だだをこねている」とかいう意味あいになってきます。
「大人げない」という言葉は辞書にあって、その意味を見ると「子どもっぽい、思慮のある人らしくない」、こういうふうになります。
どちらにしても大の大人を捕まえて、侮蔑する意味合いを含んだ言葉だということでございます。
市長が「大人の対応」という言葉を使った時、選挙直後は、公約問題で追及されて大人げない対応をされたけれど、その後は、公約の問題を脇に置いて議案の成立に賛成して「大人の対応」をしてくれたという意識があった。先ほどの答弁でも、そのようなことを述べられていました。
ここからはですね、市長に反対するものは大人げない対応、ひいては議案の一部に反対する会派は大人げない対応をしている、駄々をこねるような会派だと思っている。このようにしかこの言葉は受け取めることができません。
だから、この発言には重大な問題があると私は思います。
市長と別に選挙で選ばれる市議会議員は、それぞれに選挙の時、議員候補者としての政治的立場や主張を有権者に伝え、当選してきています。その議員が市議会でとる議案等に対する姿勢、また、一般質問等で市長をはじめ様々執行部に求める背景には、支持してくれた市民のみなさんが存在しているということです。
もしこの議員の行動を「大人の対応」でない、すなわち分別がなく、駄々をこねる対応だと感じているならば、議会は市長の提案に対し「おとなしくしているべきだ」という考えがあるとするならば、先程“ない”というようなことをおっしゃいましたけどね、それは私たち議員を支持した市民への冒涜ということになると思います。
あらためてこのインタビューで「大人の対応」という言葉を使ったことは妥当だったのかどうか、市長のお考えをお聞かせください。
清水市長
解釈の違いがあると思いますので、ご理解いただきたいと思います。
伊 藤
解釈の違いなどということではなくて、あまりにも不用意に使った言葉だったのではないか。私はそのように感じております。
やはり発言には、市長として十分気をつけることが必要ではないか。私はそう考えております。
「ほうれんそう」の原稿は、質問時間による行数の指定があり、その指定に従って自ら原稿を書くことになっています。もっとも、その後、事務局の指摘を受けながら相談の上で修正することもありますけど・・というより、毎回なにがしかの修正はしています。
そしてこの原稿を書くために、私は、自分の質問の全貌を正しくつかむため、質問と答弁の全文を音源から文字起こしをしています。最近、結構質問原稿には発言や再質問を入れ込むことが多くなり、この文字起こしが半端なく大変で、いつも後悔するのですが、でも一般質問としてはこの方がはるかに興味深いはず。
今回の一般質問では、市長選挙後初の一般質問ということから、(1)市長の政治姿勢、(2)公約のうち仮称磐城平城の櫓整備、(3)バス等無料券の報道内容、(4)イノシシ捕獲頭数を増やす事について質問しました。
市長が答弁をはぐらかすこともたびたびあった今回の質問、以下4回に分けて掲載します。
なおいわき市議会の議会中継に映像がアップされていますので、臨場感をもってこちらもお楽しみください。
2期目に向かう政治姿勢等について
(1)2期目に向かう基本姿勢について
伊 藤
おはようございます。10番、日本共産党いわき市議団の伊藤浩之です。
今回の質問項目を見た方から、「質問を最後までできるの」と、ご懸念をいただきましたが、最後の質問がイノシシに関する質問なので、とにかく猪突猛進でそこを目指して質問を進めたいというふうに思います。
ただこの猪突猛進には誤解があると聞いております。イノシシはわき目を振らずにとにかくまっすぐ進むだけのように思われていますが、実は走りながらひらりと方向を転換するなど非常に敏捷性に富む動物だといいます。まさか執行部のみな様が、質問をひらりひらりとかわすとは思いませんけれど、最後までしっかりとご答弁をいただくようお願いしたいと思います。
さて、衆議院選挙が執行されました。
ある日本に住むフランス人ジャーナリストは、この選挙が執行されることになったことについて、「『なぜなのか』という解説を書くのが難しくて困っている」と書いていました。大義なき選挙といわれておりましたが、これも一つの事例でしょう。
私どもからみれば、この選挙は、森友・加計学園問題という、安倍首相がお友達のために政治をゆがめた疑惑を覆い隠す安倍疑惑隠し選挙でした。選挙後、野党の質問時間を大幅に削減しようとしていることにも、そのことが現れております。もともと野党時代の自民党の要求で野党の質問時間が増やされたと聞いております。自民党の横暴勝手が過ぎると思います。政党としての矜持・プライドはどこにいったのでしょうか。
選挙は自民党が大勝しました。しかし、これは小選挙区という選挙制度に助けられたものにすぎません。毎日新聞の記者の目で、野党統一が12選挙区中8選挙区で成立をして、5選挙区で野党統一候補が当選した北海道の報道部記者が書いておりました。
「道内の自民陣営が支持者を回ると、候補者はいいけど安倍さんは支持できないとの反応が多かったという。」
「北海道で自民が過半数割れしたことを軽視すべきではない。」
こういう内容です。
県内でも、野党共同が成立した福島1区では、野党統一の無所属候補が当選しました。国民は決してもろ手を挙げて、安倍・自民党を支持したものではない。このことを肝に銘じるべきと思います。
本市では、この選挙に先立って震災後2度目の市長選挙が執行されました。この選挙でも、衆議院選挙と同様のことが言えると思います。そんな思いから以下質問してまいります。
まずは、清水市長には2度目の当選、おめでとうございました。市長には引き続き、市民の願いの実現のためにご奮闘いただきたいと思います。
そこで、2期目に向かうにあたってどのような姿勢で市政の諸課題に取り組んでいくのか、お考えを伺いたいと思います。
清水市長
今後の市政運営にあたりましては、私が政治家を志した原点である、「生まれ育ったふるさとを良くしたい」という強い想いのもとに、常に市民のみな様の目線に立ち、市内各界各層の方々の様々なご意見を真摯に組み入れながら、清潔で、公正な市政運営に努めてまいりたいと考えております。
このような考えを基本に据えて、1期目の成果を生かしながら、引き続き、ハード・ソフト両面での復興を、粉骨砕身して、着実に進めてまいる覚悟であります。
また、1期目の実績を踏まえた長期的な視点のもと、復興から創生への道筋を付けるとともに、市民のみな様とともに創る「共創のまちづくり」を進めながら、復興の先にある「いわき新時代」を切り拓き、「明るく元気ないわき市」を実現することを信念に掲げ、全身全霊をかけて市政運営に取り組んでまいる所存であります。
伊 藤
2期目の政治姿勢について語っていただいたわけでありますが、1期目の市政に取り組む姿勢と2期目の姿勢に違いあるのでしょうか。
清水市長
2期目に臨むにあたりましても、1期目と同様に、「生まれ育ったふるさとを良くしたい」という強い想いのもと、「明るく元気ないわき市」の実現に向けて、「継続は力」を信念に掲げ、市政の諸課題に全身全霊をかけて取り組む所存であります。
再び、市長に選任されましたことは、しっかりと地に足を着けて、いわき市の復興を成し遂げ、さらなる50年に向けたまちづくりを進めてほしいという、市民のみな様の期待の表れであるととらえており、4年間の経験と、培ってきたネットワークや築き上げた国や県、関係機関との信頼関係を生かしながら、誠心誠意、取り組んでまいりたいと考えております。
伊 藤
市長にはですね、当選されて初めての議会となります10月臨時会というものがございました。この10月臨時会、1期目の時はですね「一党一派に偏ることなく」という言葉を使っておられました。2期目の10月臨時会では、この「一党一派に偏ることなく」という言葉はなくなって「公平公正」という言葉に置き換えております。
ここには市長のお気持ちの変化というか、いわき市政に臨む政治姿勢の変化が示されていると思われるのですが、「一党一派に偏せず」という言葉をやめて、「公平公正」に置き換えたことには、どのような理由があるかの、市長にぜひうかがいたいと思います。
清水市長
特別な理由はありません。
伊 藤
特別な理由はないということでございますけれども、一党一派に偏ることなく、このことを調べてみますとね、いわゆる不偏不党ということだと思いますけれども、この意味は、広辞苑では「いずれの主義・党派などにもくみしないこと。公平・中正の立場をとること」というふうにあります。「中正」は「公正・中立」という意味です。
一方、公平公正は、公正が「公平で蛇曲(よこしま)のないこと」という意味で、公平公正となれば「かたよらず、えこひいきがなく、蛇曲(よこしま)であってはいけない」、つまり正しくなくてはいけない」、こういう意味合いになってまいります。
こうしてみると似たような意味合いになりますけれども、「一党一派に偏せず」という1期目のあいさつは、議会を強く意識して、すべての会派に対して「公平・中正」で臨みますというメッセージを送り、車の両輪として共に頑張っていこうという意思を表明しているように感じました。
2期目の「公平公正」は一般の市民向けのあいさつで、議会というものに対する市長の意識が低下している。このようなことを思ったのであります。
そこで、気になったのが次の言葉です。「大人の対応」という言葉です。
(2)財界福島特別インタビューでの市長発言「大人の対応」について
伊 藤
市長は、選挙後の財界福島の特別インタビューで、4年前に分裂選挙となったことでの市議会との関係への影響について質問され、「相手の方を応援した市議のみなさんも大人の対応」をしてくれたと発言しております。この「大人の対応」とはどのようなことをいうのか、おうかがいします。
清水市長
4年前のいわき市長選挙の直後におきましては、私の政治姿勢や市政運営方針等について、議員各位の御理解を得るために、多少なりとも時間を必要といたしましたが、市議会での論戦を重ねながら、本市の復旧・復興に要する予算案をはじめ各議案等に対して、冷静な御判断により、是々非々の立場から御議決を賜るなど、いわき市議会と執行部が車の両輪となり、本市が抱える課題の解決に向けて、市民本位の市政運営が図られてきたことを踏まえ、申し述べたものであります。
伊 藤
ま、同じインタビューでですね、「1期4年間も本当に選挙直後を除いて大人の対応していいただき」というふうに発言しています。選挙直後のどのような対応が大人の対応ではないと感じていたのか、この点についておうかがいします。
――「あはは・・」など議場がざわつく――
清水市長
選挙終了後は、私がこれまで提案してまいりました、震災からの復旧・復興や地方創生に関する最優先の政策をはじめ、市民福祉の増進、市政進展等に資する政策について、ご理解とご議決を賜り、その推進を図ることができましたことについて表現したものであります。
伊 藤
市長が出したものに対してですね、賛成するということが「大人の対応」なんだと、今の答弁で聞いたのですが、それではいま私がいま行っている、こういうような質問、これは「大人の対応」ではないとお感じでしょうか、おうかがいします。
――「あはは・・」などと議場がざわつく――
清水市長
私が答弁しているのも、大人の対応だと思います。。
伊 藤
今の答弁だとですね、質問は大人の対応ではない、答弁が大人の対応だ、そういうふうになっておりますよね。とっても失礼な話だというふうに思います。
この「大人の対応」という言葉を見た時に、私の頭に浮かんだのは、志帥会のみなさんや私もそうだったのですけれど、選挙直後には市長の公約に問題があるという立場から質問し追及していました。これが「大人の対応」でない、つまり大人げない対応だとおっしゃっていたのじゃないかなぁということでありました。先ほどの答弁でも似たような話だったと思うんですね。
そこで一つ確認しておきたいのですが、市議会の中でも、私たち日本共産党市議団をはじめ、市長・執行部から提案される議案の一部に反対することがある会派がありますが、このような姿勢は大人の対応ではない、大人げない対応だと感じていらっしゃるのでしょうか、おうかがいします。
――議場がざわつく――
清水市長
二元代表制である市議会のみなさんの、是々非々の立場で、私はそれでいいと思います。
伊 藤
そうですよね。それが市議会に求められる役割だというふうに思うんです。
ただですね、やはり「大人の対応」ということをインタビューの中で使っている。ここには大きな問題があるんだろうなというふうに思うんですね。ここの「大人の対応」という言葉を広辞苑で探しても、残念ながらこれは直接意味を示す言葉ありません。
そこで「大人」の意味を見ますと、「子どもが駄々をこねたりせず、おとなしいさま」などの意味がありますから、「大人の対応」でないということは、「分別がない」とか「だだをこねている」とかいう意味あいになってきます。
「大人げない」という言葉は辞書にあって、その意味を見ると「子どもっぽい、思慮のある人らしくない」、こういうふうになります。
どちらにしても大の大人を捕まえて、侮蔑する意味合いを含んだ言葉だということでございます。
市長が「大人の対応」という言葉を使った時、選挙直後は、公約問題で追及されて大人げない対応をされたけれど、その後は、公約の問題を脇に置いて議案の成立に賛成して「大人の対応」をしてくれたという意識があった。先ほどの答弁でも、そのようなことを述べられていました。
ここからはですね、市長に反対するものは大人げない対応、ひいては議案の一部に反対する会派は大人げない対応をしている、駄々をこねるような会派だと思っている。このようにしかこの言葉は受け取めることができません。
だから、この発言には重大な問題があると私は思います。
市長と別に選挙で選ばれる市議会議員は、それぞれに選挙の時、議員候補者としての政治的立場や主張を有権者に伝え、当選してきています。その議員が市議会でとる議案等に対する姿勢、また、一般質問等で市長をはじめ様々執行部に求める背景には、支持してくれた市民のみなさんが存在しているということです。
もしこの議員の行動を「大人の対応」でない、すなわち分別がなく、駄々をこねる対応だと感じているならば、議会は市長の提案に対し「おとなしくしているべきだ」という考えがあるとするならば、先程“ない”というようなことをおっしゃいましたけどね、それは私たち議員を支持した市民への冒涜ということになると思います。
あらためてこのインタビューで「大人の対応」という言葉を使ったことは妥当だったのかどうか、市長のお考えをお聞かせください。
清水市長
解釈の違いがあると思いますので、ご理解いただきたいと思います。
伊 藤
解釈の違いなどということではなくて、あまりにも不用意に使った言葉だったのではないか。私はそのように感じております。
やはり発言には、市長として十分気をつけることが必要ではないか。私はそう考えております。
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