伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

ツバメ巣立ち

2020年07月08日 | 
 7月5日頃から、巣立ちの準備をしていた、我が家のツバメ。7月7日の夕方には、全部が巣立ち、巣はもぬけの殻。
 七夕のこの日は全天が曇り空。織り姫と彦星は天の川を超えて、出会うことは出来なかったと思う。我が家のツバメたちは大空との出会いを求めて飛び立っていったようだ。

 我が家にはもともと1つの巣があった。ところが、この巣では、3年連続で繁殖に失敗している。今年も、ツバメがやってきたのだが、なかなか巣ごもりに入らなかった。

 そのうち、別の場所をツバメが探るようになった。4月の終わり頃から、ひっきりなしにやってきた。



 そして巣作りを始め、やがてできあがった巣にうずくまるツバメがいた。気がついたのは5月31日のこと。



 やがてヒナがかえった。親鳥がやってくると、一斉に巣から身をつきだし、大きな口をあけてチュチュチュチュと大声で餌をねだった。気がついたのは6月21日のこと。



 まだ産毛のようだが、少し前には、かえっていたのだろう。3羽見えている。後日、5羽の兄弟姉妹がいることが分かった。

 7月5日、巣から少し離れた電線にツバメが3羽止まっていた。親鳥がヒナ鳥の巣立ちを促すために、そろそろ誘っているのだろうと考えた。

 ところが巣に異変が起こっていた。
 巣には3羽のヒナしか残っていなかったのだ。やがてもう1羽も飛び立った。



 飛び立ちたいのだが、不安で動けない。そんな表情が読み取れるようだ。

 巣だったツバメは電線や鉄骨の上で、巣立ちの感慨に浸っているようだ。よく見ると、喉の赤色は薄く、黒い羽に産毛も混じっている。



 そして時折、大空に目を向ける。もっと高く飛びたい。そんな意思を示しているようだ。

 巣に残るヒナ鳥に親鳥が餌を運ぶ。



 そして近くに止まって呼んでいるようだ。



 さっきより高く、屋根の上に2羽のヒナが飛び上がった。



 やがて全部が巣に戻ってきて、親鳥に餌をねだった。





 翌日も、ヒナ鳥たちは時折巣から離れながら、戻ってきては親鳥に餌をねだった。









 食べているのはノシメトンボのようだ。
 このヒナ鳥たちの食欲を満たす量が必要なのだから、たくさんのトンボが育つ環境が必要だ。トンボが少なくなったと感じるのは、実は、餌になっているという現実があるのかもしれない。

 実はせっかく捕まえた獲物を逃がしてしまうこともある。

 巣の下の壁にノシメトンボが止まっていたことがあった。フンに寄ってくる虫を狙っているのかと思ったが違った。このトンボは飛べず、ずっと歩いて移動しているようだ。この間、餌となることからはうまく逃れたのだが、怪我をして飛べなくなったのだろう。



 夕方には、全部のヒナが巣に戻った。その姿が面白い。



 なぜか尻を、巣の外側に向けている。姿が面白い。
 以前から、夜はこんな姿で過ごしていたのだろうか。

 7月7日、朝に巣の様子を見ると2羽だけが残っていた。



 不安そうな表情も見えるが、2羽で飛び出したそうに巣から身を乗り出す。



 でも、なかなか決断できない。心の中では、すでに巣を出発した3羽のヒナ鳥に追いつきたい気持ちが膨らんでいるのだろう。

 夕刻、自宅に戻った。
 カナカナカナ・・。
 ヒグラシの声が聞こえる。昨日から鳴きだしている。
 巣には誰もいない。
 寒々とした空気が漂っていた。



 もう一つの巣には3羽のヒナがかえって間もない。
 無事に巣だって欲しいものだ。


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