みなさんにとって、お気に入りのスーパーの条件はなんですか?食材のセレクトがいい、店員さんの笑顔が素敵などいろいろあると思いますが、今日はロンドンで多くの近隣住民に愛されているスーパーをご紹介します。
その名も「The People’s Supermarket(以下TPS)」。2010年6月にオープンした、「人々による人々のためのスーパーマーケット」という理念を掲げるかなりユニークなお店です。キャメロン首相も訪れた未来型のスーパーとはいったいどんなお店なのでしょうか。
スタッフは会員制ボランティア!
スタッフは会員限定お揃いの黄色いTシャツを着ています
TPSを運営するスタッフは、なんとほぼ全員ボランティア!年会費25ポンドの会員制になっており、月に4時間働く必要があります。その代わり、TPSの商品を全て20%引きで買うことができます。
誰でも会員になることができ、会員数も1,000人を突破。人件費を削減できたことで、食品の価格は手頃なものになり、めぐりめぐって会員も恩恵を受けているのです。ちなみに買い物は会員でなくてもOK。
運営方法はみんなで決める!
会員MTGの様子 Some Rights Reserved
他にも会員にはTPSの運営に関する投票権が与えられていて、どんな食品をどこから仕入れるのか、全て自分たちで決めています。
都市と地方をつなげることを強く意識しているTPSでは、仕入れる食品は地元のヘルシーなものがメイン。規格が違うなどの理由で買い取ってもらえないものも、TPSでは仕入れの対象になります。
スタッフは実に様々。コミュニティの多様性を反映しています。
会員は主婦や高齢者、留学生やデザイナーなど年齢も職種もさまざま。ここでは普段は接点のない人たちと一緒に働くことで、地元の人と交流できる場にもなっています。中にはシフトが入っていないときにも仕事を手伝ったり、おしゃべりする人もいるとか。
キッチンで食料廃棄ゼロ!
TPSには様々な仕組みがありますが、中でもイチオシなのが「The People’s Kitchen」という店内にあるキッチン。スーパー内で売れ残った商品や、賞味期限が近いものを使って調理し、販売しています。「もったいない」という想いから始めたのですが、売り上げにもかなり貢献しているそうです。
どれくらいの廃棄を救ったのかが一目でわかります
TPSの創業者は、シェフであるアーサーさんです。どうしてシェフがスーパーを作ったのでしょうか?
アーサーさんのTEDトーク。廃棄物の最小化を目指す彼の強い想いが伝わってきます。
本当の課題は、関係性が断絶していること。都市と地方の生産者の関係性、ロンドンの人々と、地方の生産者の関係性をつなぎ直すことが重要なのです。
「Windowfarms」の最後にも触れたように、「消費」者と「生産」者というように分業になっていることは、食に関する問題を一層複雑にしているように思います。
ユニークな会員制や食料廃棄を減らすキッチンなど、「できたらいいな!」がいっぱい詰まったTPS。ぜひ日本でもいかがですか?
(Text: 中楯知宏)
[via GOOD]
<転載終わり>
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従業員全員がボランティアのスーパーがロンドンにあるそうです。無償で働く代わりに、どの商品でも2割引で買えるとのことです。食料の廃棄を減らすこともできるし、生産者と消費者の関係が深くなり、互いに理解できることが重要だと思います。また、食品の出所が分るので、偽装食品などを発見できるのもいいところだと思いました。
何より都市に住む人同士が一緒に働くことで、つながりが出来るのが楽しいのではないかと思います。人間は都会で一人で居るのはつまらないものですが、あまり人間関係が煩わしいのも考えものです。世界には面白いことを始める人がいますね。食料品の廃棄がもったいないという発想は日本のお家芸ですので、日本でも面白い取り組みが出てくるかも知れません。
*シリア政府が化学兵器を使用して1350名の市民を殺害したということで、アメリカがシリアを攻撃すると言ってますが、あまりに意図が見え見えです。シリアの市民のことなど全く気遣っているわけではないことは、イラク戦争をみて世界の誰もが気づいています。原爆を2発も落として、一般市民を無差別に大量殺害した国に、平和を語る権利はありません。
*今日は八重洲で鶴見先生の農業研修会があるので、参加します。来年から千葉で無農薬で米を生産するそうです。今日は第一回目の会合なので、どういう話しになるか期待しています。