日月神示の研究と実践

日月神示を中心に、神道、密教などを研究、実践するブログです。農薬不使用栽培などについても述べたいと思います。

「アベノミクス」で日本の観光地では変化が起きています。 YAhooニュース

2013-04-30 04:51:32 | 政治・社会

<Yahooニュースより>

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「アベノミクス」で日本の観光地では変化が起きています。

 

2013年のゴールデンウイークは、2012年末から進んだ円安の影響で、国内旅行をする人の数が増えて、過去最高となることが見込まれています。
「アベノミクス」が国内消費を活性化させると期待される中、日本の観光地では変化が起きていました。

東京・浅草の雷門。
人気の観光スポットでは、大勢の外国人の姿が見られる。
尖閣諸島の問題などで、中国などからの観光客は減ったが、外国人観光客の数は、全体では増加傾向にあるという。
第一生命経済研究所首席エコノミストの嶌峰義清氏は「円安効果によって、外国人の訪日旅行者数が非常に増えています」と語った。
日本を訪れる外国人観光客の変化は、原宿竹下通りでも見られる。
東京・原宿の竹下通りには、東南アジアから訪れた観光客の姿が目立つ。
その背景にあるのが、円安だった。
タイからの観光客は「混雑した竹下通りと、コスプレを見に来ました。円安だから来ました。タイ人にとって、とてもいいことです」と語った。
マレーシアからの観光客は「服とかかばんとか、たくさん買いたいと思っています」と語った。
嶌峰氏は「所得水準が上がって、景気のいいASEAN(東南アジア諸国連合)を中心とした東南アジア諸国からの日本への旅行が増えている。円安が2割進んでいるとするなら、2割のディスカウントが行われているのと同じ」と語った。
3月に日本を訪れたタイ人やインドネシア人、フィリピン人は、前の年に比べて、70%以上も増加している。
東京・銀座のデパートにある両替所でも、同様の現象が見られる。
両替所の担当者は「台湾とタイとインドネシアが増えてますね。円安になって、ドルとか、何千ドル単位で(両替に)いらっしゃいます」と語った。
一方、アベノミクスには、国内消費者の財布のひもを緩める効果も期待されている。
松坂屋銀座店の菊谷栄司店長は「絵画を中心に、高額なものがよく出ております。やはりアベノミクスという効果は、百貨店には十分ある」と語った。
ホテル業界でも、高級プランが注目されている。
新宿にある京王プラザホテルでは、1泊60万円の宿泊プランを用意している。
予想より多くの人から問い合わせが入っているという。
人とお金の流れが変わった2013年のゴールデンウイーク。
この活況が一過性のものにならないためには、政府の成長戦略が重要だという。
嶌峰氏は「それによって、はたして日本が本当に成長できるのか。企業の業績が上がって、雇用が増えて、そして収入が増えるような環境になるのかどうか。これがポイントになってくると思います」と語った。

<転載終わり>

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 円安の影響で海外旅行が減り、国内旅行が増えているそうです。また、東南アジアなどからの旅行者が増えているとのことです。この傾向は想定内ではありますが、反日の中国人が減り、親日の東南アジアの人々が増えたのはいいことだと思います。中国は構造的に大きな問題を内包していますので、過度に中国に依存することは危険だと思います。尖閣諸島問題以降、中国への輸出よりもアメリカへの輸出が多くなりましたので、少しづつ脱中国に向けて変化はしているようです。尤もアメリカも経済基盤は大きく毀損しているので大変ですが。

 そうはいっても日中韓FTAを推進しておくことも大事だと思います。今後締結が予想されるTPPの弊害を少しでも減らすことができればいいと思いますが、何とも未知数です。昨日安倍首相はプーチン大統領と3時間に亘り会談しましたが、こういう動きをより推進すればいいと思います。アメリカにとっては気に入らないでしょうが。

*月刊『玉響』の農園便りを読んで名古屋の神社巡りサークルに入会したいという方から連絡をいただくことが多くなりました。昨日は関西の神社巡りサークルに入りたいという方からメールにて連絡をいただきました。関西は6月下旬か7月に奈良の神社に参拝を予定しているそうです。関東は5月11日に香取神宮に行きます。東京駅から高速バスで行けば、香取神宮のすぐ近くまで行けますので、とても便利です。バスは一時間に一本出ています。6月には天明さんゆかりの麻賀多神社に行きます。麻賀多神社には多くの会員さんが期待していますので、かなり大人数になると思います。前回参拝したときにも、多くの方のデジカメに光の柱が写っていました。帰り道でUFOらしき物体も飛んで来ていましたね。今回はどんなことが起こるのでしょうか。

 

 

・Yahooニュース


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西洋の農奴と日本の農民は全く違う

2013-04-27 05:06:00 | 日月神示の実践

 <Yahoo知恵袋より>

■ 質問

『ロシアなどの諸外国の農奴と日本の農民、小作農民とどこが違うのでしょう。』

 

ロシアなどの諸外国の農奴と日本の農民、小作農民とどこが違うのでしょう。

なんだか日本の農民の方が自由な生活だったようなネーミングですが。

本当はどうだったのでしょう。

 

■ 回答1

両者は全く違います。というか別物です。経済史を勉強すれば分かりますよ。中世と近世の土地所有制について調べてみましょう。

日本の農民というのは、元々は自作農です。領地という概念はあくまで徴税権であって、土地の所有とは分離されていました。ただ、時代が下ると、自作農ではやっていけなくなった農民が出てきました。土地を担保に借金をして、借金のカタに土地を取られてしまう、というケースが増えてきたんです。そこで、土地を失って流浪化した農民に土地を貸し与えて農作物を作らせる権利を与える代わりに収穫物を一定の割合で地主に納める、という小作農が出てきた。だから、小作農というのは他人の土地を借りて耕しているだけにすぎない。要は地主の搾取率が問題となる。これが解消したのは、戦後の農地改革だというのは教科書でも習ったことでしょう。

農奴制はというと、簡単に言うと、土地の所有と農奴が「セット」なのです。農民が地主の土地を借りて耕しているという話ではなく、土地と農民が一体なのです。土地の謄本にたとえると分かります。普通、不動産の謄本には甲区(所有権の表示)、乙区(抵当権等の権利表示)がありますが、農奴制だと、所有権の他に「○○という土地ではAさんとBさんがついてくる!」となってしまうのです。よって、自分の土地から離れて移住することは、土地の持ち主の権利侵害になるので認められません。農奴は金で売り買いされます(人身売買と結びつきやすい)。農奴制は、人が所有の対象となっているという点で、非人道的であると言えます。

どっちが自由で、どっちが自由じゃないかという議論は難しいのですが、日本の小作農の方が、所有の対象とされていなかった分まだ救われていたはずだと推測します。農奴制だと、農民も地主の所有の対象となるので、たとえば土地を捨てて都会で工場労働者になる(賃金を稼いで内需を主導する消費者となる)とか、徴兵して兵士として活用するといった、近代化に必要だった各種政策を実施することができないのです(ロシアの近代化が遅れた理由でもある)。強引にやれば、地主(領主)の所有権を侵害することになります。日本の小作農も土地に縛られてはいましたが、ここまではひどくありませんでした。実際、都市部への人口流入は、移動の自由が認められた明治以降徐々に増えてくる。彼らが近代日本の生産の担い手(賃金労働者)になっていくのです。これは小作制だから可能であり、農奴制ではこのような現象は起こりにくいのです。よって、貧しさから逃げる術がない分だけ、農奴制の方がもっと過酷だったのではないかと思いますよ。

 

■ 回答2

日本以外のほとんどの国では、農地は王侯貴族などの所有物で、農民はそこで働かされるだけの存在でした。
これに対して日本では、古くから農地は農民の物でした。
戦国時代の天下人や徳川時代の大名といえども、農地を持っている訳ではなく、農地から収穫される農作物の収税権を以ていただけでした。
土地の所有というところから近代化をしなければならなかった諸外国と、日本の農民との一番大きな違いはそこにあります。

<転載終わり>

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 世界の農民と日本の農民はずぶん違うことが分かります。西洋の農民は奴隷でしたが、日本の農民は奴隷ではなかったわけですから、日本という国は元々優しいおおらかな国だったことが判ります。為政者の質が高かったということだと思います。

 日本では江戸時代の農民は重税に苦しんでいたと学校で教わって来ましたが、そういう事実は少なかったそうです。一揆なども暴力的なものと教わりましたが、単にお願いに行っただけだそうです。今の陳情みたいなものですね。江戸時代は悪く言われることが多いですが、実際は逆だったことが判ります。これもイシヤさんの策略なのでしょうが、ネットのお陰でずいぶん真実が分って来ています。

*最近はとても忙しくてなかなか更新できずすみません。冬野菜から春夏野菜へ切り替え時期ですので、作業が多くなってます。また、ITの方はこの時期はユーザのシステム変更の要望も多いですので、打ち合わせなどに時間がかかります。それと新企画を進めているので、こちらも時間がかかります。更に決算が重なったので、尚忙しくなってしまいました。

 今日は日本弥栄の会さんの春の東京大講演会が昼から開催されます。田中森一氏と服部先生、瀬戸駿介氏の三名の方が講演されます。GW初日ですので、多くの会員さんが集まると思います。また、5月25日は仙台で中矢代表の講演会が開催されますので、東北の皆さんは期待されていると思います。その後も神戸、札幌、沖縄、大阪、東京などで講演会が開催される予定だそうです。今年は地方での講演会が多いですので、会員の皆さんはとても喜んでおられます。会員さん同士のつながりもできましたので、名古屋のように神社巡りを始めたところもあります。普段できない日月神示の話しをいくらでもできるのが、特に嬉しいようです。日月神示はかなり広まりましたが、まだまだ少数ですから、家庭や職場で話すことはあまりないのが現状です。今日も関西や東北、九州から来られる会員さんもいますので、みんなと日月神示の話しをたくさんしてください(笑)

 

・Yahooの知恵袋

 

 


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「熱田神宮でひふみ祝詞を奏上しました」 神社巡りサークル中部

2013-04-22 22:26:07 | 日月神示の実践

 今年の2月23日に名古屋で中矢代表の講演会が開催されました。講演会の後の懇親会で関東、関西に次ぐ三番目として中部でも神社巡りをしたらどうかと皆さんに提案したところ、その場で15名の方が参加表明してくれました。その後月刊『玉響』の農園便りの記事の中で、神社巡りサークル中部の募集をしたところ5名の方から参加のご連絡をいただきました。これで20名となりました。確か 神社巡りチーム中部は、愛称を皆で決めていたと思いましたが、名前を忘れてしまいました。後で教えてください。

 昨日はいよいよ第一回目の神社巡りの日でした。12時半に熱田神宮の正門に集合しました。2名の方が少し遅れましたが、10分くらいでしたので、問題ありませんでした。

 一昨日から日本列島は低気圧と寒気に包まれ、冷たい雨が降っていました。東北や長野では季節外れの雪が積もったそうです。神社巡りを始め、様々なイベントでは雨が降ることは98%くらい無いので、きっと当日は晴れると思っていました。東京を出る時には冷たい雨が降り続いていましたが、静岡を過ぎたくらいで上がりました。名古屋から名鉄で神宮前駅に着く頃には晴れ間が見えました。やはり今度も晴れてくれて、感謝です(笑)

 

 

  

 

 熱田神宮 東門の鳥居です。 

 

 

 

 本殿の立派な屋根。 

 

 

 本殿の裏のご神体。とても気持ちの良い気が流れて来ました。鈍感な私ですら感じました。よく来ましたね、と歓迎されているようで感動しました。伊勢神宮の近くの伊雑宮と似ている優しい気でした。ここで、「ひふみ祝詞」を皆で奏上しました。その場の気が変わったようでした。

 

 

 ご神体から流れて来る気があまりに気持ちいいので、みんな幸せです。

 

 

 

 たまたま、戦国武将が居たので、得意のポーズをお願いしました! 

 

 

 

 足軽の皆さんもいました。10チームくらいいました。信長さんもいたのですが、撮り忘れました。

 

 

 

 

 カメさんもいました。

 

 

 

 この土偶はすごい気ですね。宇宙人だそうです(笑)

 

 次回は6月を予定しています。愛知や三重、岐阜の方で、神社巡りに参加したいという方は、4月号の月刊『玉響』の「農園便り」の記事の中に連絡先のアドレスが記載されていますので、私宛にご連絡ください。

 関東や関西にお住まいで、それぞれチーム関東、チーム関西に入会したいという方も私宛にメールをお願いします。折り返しご連絡いたします。関東は5月11日(土)香取神宮に皆で参拝します。6月は麻賀多神社だそうです。前回の麻賀多神社では天明さんが休まれた社務所で、驚くべき写真が撮れました。懇親会もあります。関西は6月末か7月に予定しています。奈良になるようです。また、年会費2,000円がかかります。その他は交通費と自分で食べた食事代などの実費だけです。

 


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弥生時代の関東は縄文だった

2013-04-21 05:23:57 | 日月神示の実践

<縄文と古代史を探求しようより>

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東にあった「もう一つの日本」~2.弥生時代の関東は縄文だった

 前回の記事『縄文晩期の関東は空白地だった?』でも書きましたが、関東では、縄文後期から弥生初期にかけての寒冷化の影響で、大きな人口低下が起こったと言われています。縄文時代の関東は、漁撈と採取生産が豊富で、東日本の中でも人口の多い地域でした。しかし、東北と異なり、漁労への依存度が高く、寒冷化による海退の影響を大きく受けることになります。

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  縄文中期の海面      縄文晩期の海面

 そして同時に起こった富士山の爆発、さらに植生の変化によって、これまで通りの採取ができなくなり、人口が大きく低下したと考えられます。このことは、さまざまな書籍で紹介されています。みなさんの中で、下の表を目にしたことがある人も多いと思います。

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     縄文時代の人口密度

 しかし、これをもって関東地方は縄文後期から弥生初期にかけて空白地帯になったと言えるのでしょうか。シリーズ2回目では、この点についてもう少し深く追究してみたいと思います。

 続きは応援クリック後にどうぞ・・・ Very Happy

 
 

■人口低下が起こったのは海岸沿いのみで、内陸平野部には元々縄文人はいなかった

 縄文前期から中期にかけて、関東地方の縄文人は、下図からも分かるように、海岸沿いに多くい住んでいたと考えられます。

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  縄文前期の関東平野の遺跡分布

 この時期の関東地方は、冒頭でも書いたように、内陸深くまで海水が浸入しており且つ、内湾型の地形となっているため、魚介類が豊富に捕れたことが予想できます。縄文人の主な食糧資源が堅果類と魚介類であったことを考えれば、この地域に人が集まるのは当然の結果であり、魚介類が豊富に利用できたからこそ、これだけの人口密度を保つことが出来たと言えます。

注:堅果類に頼った生活では、どうしてもある程度の採取エリア(=集団ごとの縄張り)が必要であり、これだけ密集しての生活は不可能
 
 そして、寒冷化による海退が起こり、縄文人が住める海岸エリアが極端に減少した結果が、縄文後期以降の関東地方の人口低下であると考えられます。

 このように考えると、関東地方の人口低下は海岸沿いに限定され、それ以外の山間部の境界や山沿いに住んでいた縄文人は寒冷化に適応しながら住み続け、堅果類が採取しにくい内陸平野部には元々縄文人は殆どいなかったと考えられます。

■弥生後期まで関東平野に渡来人が進出して来なかったのはなんで

 弥生時代の遺跡分布から、関東地方の人口密度は、弥生時代中期まで低いままであったと考えられています。しかし、普通に考えれば、大陸からの渡来人が関東平野に目を付け、そこに稲作地帯を形成し、弥生人による大集落が出来そうなものです。しかし、関東平野は稲作が最後まで入らなかった地域であり、古墳時代に入り灌漑農耕の技術が確立し、ようやく稲作が可能になっています。

それは何故でしょうか。

 理由は、火山灰によって形成された『黒ボク土』にあると考えます。(黒ボク土の形成過程については、前回の記事を参照して下さい)

 黒ボク土は有機物の含有量は非常に多いのですが、リン酸と強く結合するため、リン酸分が不足しやすく、施肥を行わない限りやせた土壌となってしまいます。したがって、焼畑をすれば畑作は可能ですが、稲作には不向きな土です。

 渡来人にとって絶好の稲作地帯となるはずだった関東平野は、黒ボク土であるが故に稲作には不向きとなり、渡来人が寄り付かなかったのです。

 渡来人による弥生化が急速に進んだ西日本に対し、関東地方は、縄文晩期に形成された黒ボク土によって渡来人居住から外れ、弥生時代に入っても縄文的集団が残り続けることになったのです。つまり、弥生時代の関東地方は、続・縄文時代であると言うことが出来ると思います。

■弥生時代に人口が増えたのはなんで?

 では縄文人が関東平野に残り続けたとして、古墳時代直前には群馬県毛野には大集落ができあがり、その後近畿にも伍する古墳を造営していきます。弥生人がほとんど入り込んでいないとしたらこの過半が縄文人であったと見る事もできます。どのようにして集落が拡大し、なぜ関東ではそれが可能だったのか?そこを最後に考えてみます。

 以下の地図を見てください。上毛野は群馬県の山の麓にある平野部に位置しています。山と平野部の境界域は周辺の山々から養分を含んだ水が流れ込み、農業に適した地帯となります。上毛野地域は農業の難しい関東台地にあって数少ない恵まれた土地でした。また後方に山岳を備え、農作物が取れない場合、狩猟採取して凌ぐ事もできました。

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      関東の山麓分布

 元々群馬県は縄文遺跡も多いのですが、弥生時代、古墳時代に急激に遺跡数が増えています。これは先に述べた、海岸線の低下により、平野部に居住できなくなった縄文人が一旦麓に移動したと考えられます。
 
 さらに人口が増えた理由として、縄文晩期から弥生時代にかけての寒冷期に関東の縄文人は栽培技術を必要に迫られ特化させたのではないでしょうか?元々関東地方は東日本でも海流の影響からか、ここだけが照葉樹林帯となっており、その為、関東の縄文人は漁撈とどんぐりの採取に加え、クリ等の栽培技術を備えていました。
 
 照葉樹林帯の場合、採取品目が限定されている為、栄養確保の為、西日本でも同様に栽培技術が進んでいます。この縄文時代から有していた栽培技術が弥生時代の関東の食を支えたのでしょう。他の地域が稲作で人口を増やしていくのと同様に、関東では畑作と採取で人口を増やして集落が拡大していったのだと推測しています。

 では、その拡大した関東の弥生集落はどのようにして大和に伍する国になっていったのでしょう。次回にはいよいよその本質に迫っていきます。

次回へつづく。。。

<転載終わり>

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 関東平野は火山灰土のため、稲作に向いていないというのは理解できます。そのため弥生時代に日本に渡って来た渡来人は、関東地方での稲作は諦めたそうです。そういう理由から関東は弥生化されることなく縄文文化が残ったと、この記事ではいってます。

 昨年福島県田村市のひふみ農園福島で田植えを皆でやりましたが、関東の田んぼと違って粘土質が強いことが判りました。畑も粘土質のため、雨が降るとぬかるんでしまいます。同じく兵庫県篠山市のひふみ農園丹波篠山の畑の土も粘土質でした。関東から参加した会員さんは、あまりの土質の違いに戸惑っていました。関西も東北も土が粘土質なため、稲作には向いていたことが判ります。関東と関西の畑の土を調べれば、全く違いますので、関心のある人は実際に比べるといいと思います。東北の土との違いもよく判ります。

 そのため、関東には弥生時代に入っても、縄文文化が継続していた可能性が高いようです。確かにひふみ農園赤城の隣の大胡(おおご)や大間々(おおまま)、伊勢崎、太田辺りにはたくさんの古墳があります。一昨年奈良に行き、飛鳥の古墳を見ましたが、それと同じような古墳が群馬にはたくさんあります。西の大和に対して、東の上毛野(かみつけぬ)があったのかも知れません。

 

    後円部墳長より西側の石の山との窪地に造られた小二子古墳を眺める。
 
石室は、玄室を広くした両袖型で、大きな石の使用を特徴とする。玄室は間仕切石で前後に分けられ、奥には遺骸とともに装身具・太刀など、手前には武具・馬具・須恵器などが置かれていた。この石室は、基壇面を掘り下げて造られ、入口までは基壇面を掘りくぼめた墓道がついている。出土した土器から6世紀後半~7世紀初頭の築造と考えられる。(説明板より)
 
中二子古墳    
墳丘長107.5m、後円部径65m・高10.5m、前方部幅74m・高10mで前方部幅が後円部径を上回っている。二重の掘を含めると全長170mになる。墳丘は2段構成で、斜面は山石や河原石で覆われていた。中堤に盾持人と朝顔形埴輪が規則正しく配置されていた。墳丘上や中堤から盾持人、人物、太刀、靱、翳など種々の埴輪が出土した。中堤の地層から6世紀中頃または後半の築造とされる。

 

  *昨日は東京渋谷で第1回目のπ研究会の会合が開催されました。初めに中矢代表と日向先生からπ及びπ研究会についてのお話しをいただきました。岩手から佐賀まで全国から選ばれた30名の方々が集合し、これからの研究課題等について話し合いました。農業を始め、上水や下水等の環境浄化やゴルフ場・サッカー場の芝のメンテ、井戸水の浄化、湿疹の治癒、雨水利用、ペットのフンの利用等様々の課題が出ました。痩せるという課題をこれから一年実践してみるという方もいました。

 事業経営者や民宿経営者、農家、医師、獣医師、薬剤師、保健師、介護福祉士、ナチュラルフーズ社員、団体職員、主婦などいろいろな職業の方が集まりました。定年になり今年から自給自足を目指しているという方もいました。3時間ほど分科会の打ち合わせなどに参加させていただき、とても知的レベルの高い方々だと感じました。また、実践をしてπのすごさを確認したいという欲求を強く感じました。要するに、やる気のある方々ばかりなので、一緒に話していてもとても楽しかったです。農業や環境など、各分科会の班長もすぐに決まりました。また、班に分かれての会議でも、皆さん自分の意見をバンバン言ってました(笑)。和気あいあいの雰囲気の中、あっと言う間に4時間が過ぎてしまいました。次回は6月に集まり、各班の発表をします。それまで各人は自分の課題に向けて、実験をする予定です。今年も面白い会がスタートしました。

 今日はいよいよ神社巡りサークル中部の第1回目の活動日です。昼に熱田神宮前に集合する予定です。名古屋は今は雨ですが、きっと神社巡りが始まるころには雨も上がると思います。少ししたら私も名古屋に向かいたいと思います。昼にひつまぶしを食べる人もいるようですが、私は最近肉は勿論のこと、魚も生臭くて食べられなくなってしまったので、ひつまぶしは遠慮することにしました。昨日のπ研究会でも、魚も食べられなくなったという人がいました。以前は刺身は大好きだったんだけどね、と言ってました。やはり味覚は変わるのですね。今日は少し肌寒いので、名古屋できしめんか味噌煮込みを食べようと思います。

 

 

 

・縄文と古代史を探求しよう


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「金(きん)が少し下がった今だからこそ買い増すべきである」 副島隆彦氏

2013-04-19 07:35:32 | 政治・社会

<学問道場より転載>

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金(きん)が少し下がった今だからこそ買い増すべきである。
 
 

副島隆彦です。  今日は、2013年4月18日です。


金(きん)の価格が、先週末から、急落しました。そして週明けの4月15日、16日に、激しい動きがあったようです。

 私の理解では、 1オンス(31グラム。世界値段)が、1550ドルだったのが、1350ドルあたりまで、200ドル下げた。日本国内の値段では、卸(おろし。東京商品取引所、商品先物市場)で、1グラム4800円が、4400円まで、400円下げた。

 これを、小売り(田中貴金属など)で買う時は、250円(消費税と手数料)を足すので、5050円ぐらいが、4650円ぐらいの買値になっている。売値は、消費税分が戻ってくる(金と言う鉱物資源は消費、消滅しないので)戻ってくるので、4550円ぐらいで買い取ってくれる。

 だから、金の売りを仕掛けた、ゴールドマンサックスや、NYのグローバル・マクロのヘッジファンドたちは、たしかに大きな収益を出しただろう。国際バクチ打ちたちのやることだ。彼らは、懲りることなくこういう荒っぽいことをする。 先週の水曜日(10日)に、ゴールドマンが、「1オンス1390ドルまで金は下がる」という予想価格の変更を急に出していた。 あとにその記事を載せる。 それで、200ドルの急落相場を作ったのだ。

 中国の経済見通しが、「成長率7.7%という低い予想だったので」と、それを理由のひとつにした。年7.7%のGDP成長率というのは立派なものである。自分たち先進国の成長率は、マイナス(▼)2%か? 一体、どういう神経をしていたら、他人(ひと)の国の7.7%を悲観して見せて、自分たちの▼2%のデフレ経済(衰退国家。成長なし。デフレ不況のまま)の現実を見ないで、あれこれ勝手な妄想を書けるのか。

 私は、今の世界の金融市場の大きな変調と、異常な乱高下の様子を心配している。おそらく世界規模での金融恐慌への突入が迫っている。 秋まではヨーロッパは崩れないと、一番厳しい見方をしている、私でさえ考えていたが、3月18日のキプロス(人口90万人の小国。それでもユーロ圏=ゾーン=17か国のひとつ)が、預金封鎖、銀行預金引き出し凍結、預金への強制課税、という金融危機を世界に露呈させた。銀行の前に人があふれる「取り付け騒ぎ」 bank-run バンク・ランが起きている。 the run on the bankとも言う。

 それで、今もヨーロッパ人たちは、各国で、どんどん自分の預金を引き下ろす動きに出ている。キプロスでは、自分の預金を下ろせなくなって怒った人が、ブルドーザーで銀行に体当たりしていったそうだ。すでに世界金融恐慌は、始まっている。私、副島隆彦は、3月20日ごろ、と 4月1日と、4月11日に、矢継ぎ早に、「すでに預金封鎖、金融統制体制に日本も入った。自分で現金を身近に持ちなさい」と書いた。

 金(ゴールド)の価格の急落は、乱高下が3日間、金の先物市場(NYのCOMEX市場)で起きただけのことだ。ばくち打ち(目先の金儲けの投資家たち)の間で、400円近い急落があったので、レバレッジ(投資倍率)を10倍から20倍ぐらい掛けていた客たちが、ポジション解消の投げ売り、あるいは、強制的なロスカット(証拠金の没収)にされた。 あるいは、今も追証(おいしょう)とい追加の担保金(保証金、証拠金)の提出を先物業者に求められて慌てている。 
 
 それでも、4月16日の金(きん)市場(相場)の最後で、4350円(NYなら、1オンス1400ドル)に戻して、「底打ち」(取り合えず、これ以上は下がらないで。食い止って、反転=反騰した)した。 だから、400円の幅の乱高下で、プロやセミプロのばくち打ちたち(女性でも、一生、この金融バクチが止められない人たちがいる)は大慌てして、そして、もっと規模の大きい金融投資法人のファンド・マネージャーたちは、大慌てして、予想を超える大きな損を出したら、会社をクビになるから、必死の形相で、のたうちまわったはずだ。

 ところが、現物(げんぶつ)で金を買っている、副島隆彦の言うことをよく聞いている人たちは、私が、本でも書いているとおり 「4600円ぐらいにまで下がったら買い足しなさい。下がったら買う、暴落したら買い増すという姿勢で、金を保有しなさい」のとおりに今の金の乱高下でも平静を保って市場を見ていられる。

 いくらアメリカのドルと米国債の無制限の刷り散らしを防御するために、金を苛(いじ)めて、金に スパイダー・ゴールドシェア(トラスト)という売り崩しの仕組みを使って、大暴落を仕掛けても、15日の1334ドル(瞬間の最安値)ぐらいが、限度だ。

 やはり、新興5大国の、インド、中国、ブラジルの新興の小金もちたちが、1500ドル/オンス以下になるとどんどん買ってくる。 成長国家群であるBRICS と 先進国(歴史の運命、必然としての衰退国家群)との重要な闘いの場のひとつだ。

 そしてBRICSがどうせ勝つのだ。 先進国が、もう歴史的に成長が止まっているくせに、「成長にさらに成長を付け加える」というような インチキの金融政策1点張り ― これが日本では、アベノミクスだ ― をやってみても、それは人類を支配する歴史の法則に反する。

 「クローサーの国家の6つの発展段階説」 の すでに、第6段階である、 「貿易赤字に続いて経常赤字にもなり 資本収支を食いつぶす段階に来た」ところの「対外債権の取り崩し国家段階」に日本も突入しつつある。 この冷酷な現実のことを、近刊の拙著である『浮かれバブル景気から 衰退させられる日本』(徳間書店、2013年3月末刊)に私はある程度詳しく書いた。 

 国家の発展段階の第7段階とは何か、そんなものがあるのか、を私、副島隆彦は、今、真剣に考えている。超新星爆発(スーパーノヴァ)以外には、考えられない。誰も考えることが出来ない。 誰も正直に答えられない。

 金の値段は、結局、私が、買いなさいと進めて、数人の読者に買わせたときが、2週間ぐらい前に、1キロ480万円(1グラムなら4800円)だったのが、今は、これが、田中貴金属で買うと、465万円 (1グラム 4650円)だから、たったの250円下がっただけだ。為替は1ドル98円ぐらいで全く変わらない。これ以上の円安にも向かえない。世界中から、「日本は通貨戦争で、自分だけ通貨安を仕掛ける気か」と叱られる。 
 
 だから金(きん)を今こそ今の安値で買いなさい。まだ買ったことがない人は、100グラム(47万円)でもいいから買いにゆきなさい。そして自分の手元に置いておきなさい。それが近い将来、自分の生活を守ることになるだろう。なんら動揺することなく、不安がることなく、どんどん余裕資金の預金のある人は預金を銀行から下ろして(引き出して)、金とかの安全な実物資産(タンジブル・アセット)に換えなさい。 この実物資産というコトバは、私、副島隆彦が、日本の金融・経済の世界に流行らせたコトバだ。使う専門家は、副島隆彦の顔が頭に浮かぶ。「属国・日本論」と同じだ。 

 今は、もう世界中が、市場経済(マーケット・エコノミー)ではなくて、統制経済(コントロールド・エコノミ―)なのだ。 すべては統制されようとしている。 世界恐慌への突入を前に、すべての経済活動を、政府、官僚が、各国連携で統制、管理しようとしている。

 だから自由な価格決定の市場(マーケット)が操作され、政府の資金で動かされ存在しないのだから、経済学(エコノミックス)も経済学者(エコノミスト)も死んでいる。生きているのは、フィナンシャル・サプレッション(金融抑圧)をやると決めた統制主義者たちだけだ。

 国債(ナショナル・ボンド)を中心とする 債券市場(ボンド・マーケット)の乱高下が激しい。この債券市場で、高速ロボット・トレーディング(CTA コモディテイ・トレイディング・アドヴァイザリーズ)が暴走して、それで大きな金融システム破壊、大爆発、大暴落が、近く起きるだろう。

だから皆、今のうちに、自分の預金を下ろして、金を現物で買いなさい。 

副島隆彦拝


( 新聞記事の転載貼り付け始め)

●「 日本で高まる金の需要、アベノミクスで世界に逆行 」 

2013年 04月 17日 17:00 JST  ロイター 

 金に向かう個人投資家の中には、国内総生産(GDP)の2倍以上の債務を抱える日本の財政が、「アベノミクス」で危機的な状況に陥る可能性を懸念する向きもある。「金を買っている人は、アベノミクスが引き起こす円安と物価上昇、財政破綻を懸念している」と、田中貴金属工業の原田和佳子・貴金属部長は言う。「円資産の劣化は避けられないということで、ヘッジをしたいとして来店する」。

 安倍政権の経済政策に反応し、日経平均株価は今年に入って27%ほど上昇した。しかし都内で年金生活を送るある女性(64)は、アベノミクス効果が長続きしないと感じている1人だ。彼女は先週、銀座で開催された金製品の展示会で、30万円分の24金製の金貨を3枚購入した。女性は紙袋に入った金貨を手に、「(株は)自分が働いていた会社の持ち株はあるし、ほかの銘柄は買おうとは思わない」と言う。「株は下がるときは大きく下げるし、今は(相場は)強いけど、どれだけ持つか分からない」。

<売れ筋は金の仏具>

 スタンダードバンクの池水雄一・東京支店長によると、2─3年前に金の価格が上昇した際は、大量の現物売りが出たという。しかし、今回は様相が異なる。「下がったところは買ってきている。金融危機や、日本の財政状況を見て、円、債券や株なども不安だということから、発行体のリスクのないものとして、金に資金を振り向けている人が出ている」と、池水支店長は指摘する。

 円建ての金価格が史上最高値に迫った先週、都内の貴金属店には高齢者を始め、使わなくなった金の指輪やネックレスを売る人の長い列ができた。しかし今週火曜日には状況が一変、買い手が売り手を大きく上回った。田中貴金属の銀座本店には、金を買う人々が列を作り、中には3時間待ちという人もいた。

 田中貴金属からほど近いSGC銀座では、火曜午後だけで6キロ分の金製品が売れた。店から出てきた男性客(60)は、500グラムの金を220万円で購入したという。また、松坂屋銀座店で開催していた金製品の展示会でよく売れたのは、平均価格400万円の、仏具として使う18金製の鈴(りん)だった。「(客は)これらの金製品の仏具を家宝として購入していく」と、展示会の販売員は言う。「仮に家が火事になっても、形は変わっても金製品は金製品として残るので、価値をそのまま残すことができる」。


<転載終わり>
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 金が下がっていますが、日本でも世界でも金を買い求める人は逆にチャンスということで、買っているそうです。
 
 今回の記事でも副島氏は今まで著書で書いてきたことと同じことを言われています。最終的に金の価値は上がる。国債ははじける。既に国家による統制経済に突入しているということです。確かにキプロスの預金封鎖には驚きましたが、ほとんどの国民は日本は大丈夫と思っているようです。話題にすら上りません。
 
 この記事を読んでどのように思うかは人それぞれですが、大事なことを言われていますので、何度か読んで自分なりの判断が必要だと思います。経済も社会、自然も地球規模の大激変が始まっている今、一番大事なことは自分で判断して、自分で決定し、実行することだと思います(何もしないという選択肢もありだとは思いますが)。これは経済だけの話しではなく、生き方としての問題です。
 
 人間は弱いので、どうしても人に頼りたくなるものです。それもよく判りますが、今求められているものは、自立であり、自己責任ではないかと思います。いろいろな記事や意見を参考にしながら、自分で判断し、自分で決定し、人にやってもらうのではなく自分で実行することだと思います。自分で決めたことを実行して、たとえ失敗しても納得はいくものです。多少の後悔はありますが。これは不思議ですね。人間は自分で決めて、実行すると、結果はどうあれ納得するものですね。経済だけでなく、生き方としてです。
 
 大激変の今こそ自分を納得させるチャンスです。失敗したことからも多くのことを学ぶことができます。やらなかったらそれこそ後悔することになるので、自分としてはやりたいことをこれからもやっていきたいと思います。自分が納得することが、一番の喜びだと感じます。それが嬉し嬉しの道へ通じるのだと今は感じています。結局自分が納得するために人は何度も生まれ変わり、経験をするのだと思います。そこには成功も失敗もないように今は感じています。
 
 
 
 
 
・学問道場

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映画『クラウド・アトラス』は観る価値がある  

2013-04-18 06:12:25 | 日月神示の実践

<今週のコラムより>

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クラウド アトラスの場面カット画像

 クラウドアトラス公式サイト

2013.03.25

映画『クラウド・アトラス』は観る価値がある

現在公開中の『クラウド・アトラス』という映画。

ご覧になった方もいるでしょう(まだという方は、公開が終了してしまわないうちに、映画館にお出かけください!)。

原作は、デイビッド・ミッチェルの同名小説で、2004年に発表されるやベストセラーとなり、ブッカー賞、ネビュラ賞を受賞、またアーサー・C・クラーク賞の最終候補作ともなりました。

監督は、『マトリックス』3部作で金字塔を打ち立てたウォシャウスキー姉弟(お兄さんの方が最近、性転換手術を受けて女性になった)とドイツ出身のトム・ティクヴァ。

主演はトム・ハンクス、ハル・ベリー。その他、ジム・ブロードベントやヒューゴ・ウィービング、ジム・スタージェス、スーザン・サランドン、ヒュー・グラントら、実力派俳優陣が固めています。

 

この作品における重要なテーマは、「生まれ変わり」。

仏教思想で言う輪廻転生であり、カルマ(業)についても盛り込まれているようです。

日本人にとって「生まれ変わり」は、有り得ない話でもないし、とくに宗教的な人でなくても、「そういうこともあるかもね」という認識でいます。

でも、西洋では違います。ハリウッド映画でこのテーマを扱うのは非常に珍しい。

キリスト教にしろユダヤ教にしろ、聖書信仰にもとづく一神教では「生まれ変わり」は認めないからです。

人生は一度きりで、死んだら天国に召される。悪人なら地獄に行く。

ただそれだけ。Simple as that.

 

ウォシャウスキー姉弟が、映画化不可能と言われたこの作品に挑んだのは、画期的なチャレンジであり、そこには映像クリエイターとしての並々ならぬ意欲が感じられます。

ただ、残念ながら、やはりアメリカ国内ではヒットはしなかったようです。

アメリカ人は、単純なストーリーが好きです。

善と悪がハッキリしていて、最後には善が悪を滅ぼす。

この作品は、そういう単純なものではありません。

もしかすると、一回観ただけではわからないかもしれないくらい、奥が深い作品です。

 

シノプシス(梗概)を簡単にご説明すると、19世紀から24世紀まで、500年に渡るスパンの中で、6つのストーリーが展開します。

1849年、南太平洋の島からサンフランシスコに向かう船に忍び込んだ黒人密航者と青年公証人との友情(「アダム・ユーイングの太平洋航海記」)。

才能ある若き音楽家と、隠遁生活を送る偉大な作曲家との奇妙な関係の中から「クラウド・アトラス六重奏」が誕生するまでの秘話(「ゼデルゲムからの手紙」)。

1970年代のアメリカを舞台に繰り広げられる、原発をめぐる石油メジャーの陰謀と闘う一人の女性ジャーナリストの物語(「半減記─ルイーザ・レイ 最初の事件」)。

2012年、インチキ出版社を営むさえない男が大儲けした後、老人介護施設に監禁されるというコメディタッチの冒険劇(「ティモシー・キャヴェンデッシュのおぞましき試練」)。

2143年の未来社会、全体主義が支配するネオ・ソウルで、クローン人間が自由解放のための革命戦士になるエピソード(「ソンミ451のオリゾン」)。

さらに280年後の2321年、人類文明の崩壊後、ハワイ諸島でプリミティブな生活を送る人々に迫る地球の危機と最後の選択(「スルーシャの渡しとその後のすべて」)。

映画ではこれら6つの物語が、同時進行で流れていき、細かいカットで入れ替わります。

しかしそうした手法が、2時間53分もの長丁場を飽きさせずにぐいぐいと引っ張っていきます。

 

時代が変わっても、場所が変わっても、想いはつながり、

愛する人と必ずめぐり逢える──。

6つの時代はつながりあいながら、やがて世界を変えてゆく。

 そこに生きる人々は、姿が変わっても引かれ合い、

何度も何度も出会っては別れ、争いと過ちを繰り返す。

親子、夫婦、兄弟、恋人、友人、あるいは敵同士となっても、

いつかはその愛を成就するために──」(公式HPより)

 

トム・ハンクスは、これに6つの物語の中で、まったく異なるキャラクターとして登場します。

彼の人生は、最初は悪徳医師として始まるが、最後には人類を救う鍵を握る人物となるまで魂が成長していく──と、この映画の公式HPの説明にはありますが、実際は善人になったり悪人に落ちたりと変遷します。

そして最後も、自分は正しいことをしているのか、間違ったことをしているのか、悪魔?にそそのかされつつ苦悩するのです。

こういう難しい役を演じるには相当の実力がないと無理でしょう。

ハル・ベリーも6つのエピソードに登場していますが、特殊メイクが施されていて、あの人物がそうだとはなかなかわかりません。

これは他の俳優たちも同様です。エンドロールで誰がどの役を演じていたかの種明かしがあるので、映画が終わってもすぐに席を立たない方がいいと思います。

彼ら俳優たちが異なる時代で演じる役が、生まれ変わりを意味するのか、それも、ハッキリとは語られているわけではありません。

各時代のエピソードでキー・パーソンとなる人物は、「体のどこかに彗星の痣を持つ」というのが、6つのエピソードを貫く共通項です。

 

2144年のネオ・ソウルで、ただの給仕係の複製種(クローン)だったソンミ451は、突然変異をきたし、急速に知能が発達します(これを原作では「次元上昇」と呼んでいる)。そのソンミ451が、処刑される前に語った言葉があります。

 

 Our lives are not our own.

  私たちの命は、私たちだけのものではない

From womb to tomb, we are bound to others.

  子宮から墓場まで、私たちは他の人々とつながりあう

Past and present, and by each crime and every kindness,

  過去、現在、すべての罪、あらゆる善行が

We birth our future.

  新しい未来を生むのだ

 

ハリウッド映画で、このようなメッセージをこめた壮大な作品が、1億ドルもの製作費をかけて作られたのです。

興業的には今いちだったとはいえ、この原作を映像化した試みには喝采を送りたいと思います。

そして、驚いたことに、『クラウド・アトラス』は日月神示とも不思議な縁で結ばれているのではないか・・・ということがわかりました。

そのトリビアを紹介しようと思ったのですが、だいぶ話が長くなったので、別の機会に書くことにします(『ザ・フナイ』5月号で書いていますので、ぜひお読みください)。

 

「クラウド アトラス」の画像4

 

 

 

<転載終わり>
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 福岡講演会と名古屋講演会で、クラウドアトラスについて中矢代表からご紹介いただいたので、是非観ようと思っていました。3月27日、たまたま西新宿の打ち合わせが予定より早く終わったので、東新宿まで来て、新宿ピカデリーで「クラウドアトラス」を観ました。
 
 あまりに複雑で、面白いので3時間があっと言う間でした。それぞれ別のストーリーが並行して進んで行くというスタイルは斬新で、飽きません。複雑なのと特殊メイクのため、誰の人生が繰り返されているのかがよく判りませんでした。最後に誰がどの役をやったかが明かされるのですが、みんな「へーっ、あの人!」と言ってました。もう一度観たいのですが、来週の水曜日までで終わりとなります。ちょっとムリですね。その内ビデオでじっくり観たいと思います。
 
 生まれ変わりをテーマにしていますので、輪廻転生について関心のある人には大変興味深い内容です。観終わって、自分と家内や子供、親や先生、友人などとの縁を感じました。今までに何度転生しているか分りませんが、このレベルですからたいしたことはないのは自分でも判ります(笑)。近年になく感動した良い映画でした。 
 
 
 
 
 
 
 
 

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日銀の矛盾  朝倉慶氏

2013-04-17 23:44:10 | 政治・社会

<朝倉慶氏 HPより>

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日銀の矛盾

債券投資家は立ち往生

 日銀は日本国債の買い付けを従前から2倍に引き上げ、国債の相場を吊り上げ、結果的に低金利を実現させ、余った資金を民間に使ってもらうことによって、景気回復、インフレ目標2%の達成を実現しようとしています。ところがインフレ目標2%が達成されれば、当然日本国債(10年物)の金利は2%にまで上昇しなければなりません。こうなると実質的に日銀の行っている日本国債の大量買い付けという政策は自己矛盾に陥っていきます。自分たちは金利を抑えるために長期国債を購入するのですが、目指すところはインフレ目標2%の達成ですから、それは自分たちが購入する日本国債の金利の2%までの実現、これは日銀がこれから購入する国債の大幅な価格下落を意味するわけです。今0.6%の金利が2%の金利になるのですからそんな国債を購入する投資家はいなくなるわけで、それは日銀が購入した国債の価値が著しく減価することを意味します。これはよく考えると完全に自己矛盾です、自らの目指すところが実現することで、自ら投資した国債は屑のようになって大損するはずです。インフレ目標が達成されて長期金利が0.6%のままということはあり得ません。面白いことですが、目標が達成できることで日銀はとんでもない状態に陥るのです、そしてそれと共に日銀に担保されていた円の価値はなくなっていくわけです。
 
 
<転載終わり>
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 今安倍内閣は2%のインフレ目標達成のためにいろいろと手を打っていますので、円安と株高は実現できつつあります。尤も以前の200円から見れば、今日の98円は円高ですし、バブルのころの39,000円から見れば今日の13,300円はまだまだですが、とりあえず国民は意味も判らず何となく喜んでます。内閣支持率73%というのもすごい数字です。国民自らの判断ですから、どういう結果になっても文句は言えません。
 
 安倍内閣が公約通り2%のインフレ目標を達成すれば、金利が2%になるので、国債の金利の返済分は1000兆円 × 2%→20兆円になります。税収が43兆円なので、半分は金利で消えることになります。しかも元本は返済できないので、永遠に金利だけを払い続けることになります。43万円の給料の人が、金利分の20万円をサラ金に返済しているということになります。元本は減りません。こういう状態を破綻というのでしょうね。このような状況を目指しているのが、安倍内閣なのですが、どういうわけか国民の73%は喜んでます(笑)。結構すごい国民です。小学生でも解る算数ですから、一度計算してみたほうがいいと思います。
 
 
 
 
 
 

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『音まで食べる日本人』とことん食事を楽しむ

2013-04-15 05:36:24 | 日月神示の実践

<新しい農のかたちより転載>

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『音まで食べる日本人』とことん食事を楽しむ☆日本人に秘められた奥深い感性

漬物を食べるときの「コリコリ」という音、ソバをすするときの「ズズズ~」という音。
聞くだけで美味しさが伝わってきて、食欲をそそられますよね lovem021
soba.jpg
ふと、私たちが食べる食べ物について考えてみると、「音」が出る食べ物がたくさんあることに気づきます!麺類、茶漬け、漬物、煎餅などなど・・・
 
日本人は、音を聞いて美味しいと感じる感性、自分も食べているように感じる感性が備わっていると言われています。
言い換えると、『味だけでなく、音まで味わう』ことができるのです m051
 
これは、日本人独自の『音をとらえる感覚』『歴史的に蓄積された精神性』に、その秘密が隠されているようです。
 
そこで今回は、身近にある音の出る食べ物の特徴を紹介した上で、先人から培ってきた「音」にちなんだ食生活と歴史について探っていきたいと思います。
 
みなさんの食生活に、音も、楽しさも、増えるかもしれません Very Happy
 
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まず、「音」が出る食べ物はどのようなものがあるのか、見てましょう m096
 
■「音」を味として感じる日本人
soba2.jpg m146 麺類
まず、麺類。
その種類の多さをみても、まさに音を味わう味覚の豊富さが分かります。音なしで、しずしずと食べる麺など、決しておいしくはないですよね。みんなが「ズズズッ」と音を立てて蕎麦、うどん、冷麦、素麺を味わいます。
 
m146 茶漬け
tyaduke2.jpg胡麻塩、焼きのり、塩昆布、味噌漬け、佃煮、塩鮭、鯛、タラコ、ウナギ、掻餅、霰とくると・・・お茶漬けが思い浮かびます☆この簡単明瞭、かつ経済的な庶民の味を、きどって音なしで食べてもおいしくはありません。。「サラサラ」と音とともに流し込んでこそ、お茶漬けの醍醐味が味わえますよね。
 
m146 漬物
tukemono.jpg音を食べる代表的なものには、漬物があります。沢庵、ラッキョウ、キュウリ、瓜、広島菜、野沢菜などから発する「カリカリ」「シャリシャリ」「パリパリ」という音は、漬物の種類によって、さまざまな変化があるから、大いに楽しめます。干大根を刻んで三杯酢と醤油に漬けた「はりはり漬け」は、かむ時の意感から生じた名称だそうです。
 
m146 魚の卵
水の中からも音が出るものを探し求めて、魚の卵に到達しました。鰊の卵、数の子が口中に「プチプチッ」と快く跳ねる音は、煮付けたり、和えたりしてとても新鮮な感触があります。
 
m146
kakikmoti.jpg煎餅や霰、掻餅も快い音を出します。関東の塩煎餅、醤油煎餅の「カリッ」という音や「パリッ」といった乾いた音、南部煎餅や京都八橋、卵煎餅、味噌煎餅、瓦煎餅のような「サクッ」といった軽い音。ここにも耳で感じる味があります。
 
 
このように、自然の食べ物、加工した食べ物に関わらず、あらゆる食べ物で「音」を楽しんでいることが分かります。
つまり日本人は、どんな食べ物であれ、『音の味覚』をも味わうことができる、繊細な感覚を持っています。
 
では、なぜ日本人は、このように『音の味覚』を楽しむことができるのでしょうか m050
その秘密を探っていきましょう m051
 
 
 
■自然の「音」を聞き分けられる、日本人の感性
日本人は、コリコリッ、パリパリッと聞いて「美味しい音」と感じるのに対して、アメリカ人やヨーロッパの人は「雑音」にしか感じないようです。
 
これは、日本人は他の人種に比べて繊細に音を聞き分けられることができるからで、脳にその秘密が隠されています。
 

suzumusi.jpgいろいろな音で、左脳と右脳の違いを調べると、音楽、機械音、雑音は右脳、言語音は左脳というのは、日本人も西洋人も共通であるが、違いが出るのは、母音、泣き・笑い・嘆き、虫や動物の鳴き声、波、風、雨の音、小川のせせらぎ、邦楽器音などは、日本人は言語と同様の左脳で聴き、西洋人は楽器や雑音と同じく右脳で聴いていることが分かった。
 
ogawa.jpg松虫や鈴虫など、さまざまな虫がさまざまな声で鳴いている。それらの声に「生きとし生けるもの」のさまざまな思いが知られる、というのである。人も虫もともに「生きとし生けるもの」として、等しく「声」や「思い」を持つという日本人の自然観がうかがわれる。虫の音も人の声と同様に言語脳で聞く、という日本人の特性は、この文化に見事に照応している。


 
つまり、言語脳をつかさどる左脳の働きによって、微妙な自然の音の違いを聞き分けることができます。そして、食べ物が発する音も同様に繊細に聞き分けることができ、「音の違いを楽しむ文化」が生まれたことが分かります。
 
では、なぜ日本人は、そもそも、自然の音を大切にする感性が身についたのでしょうか m050
日本人の、感性の秘密を紐解いてみましょう m051
 
 
■生きとし生ける全てのものに肯定感と感謝感を持つ日本人
それは、歴史的に育まれてきた、すべてのものへの『肯定感』が基盤にあるからです。
 
shinrin.jpg歴史的に、食事は誰か一人のために作るのではなく、みんなのために材料を取ってきて、食事をつくり、食べてきました。そして、その恵みを与えてくれる自然に対して畏敬の念を持ち、あらゆる対象に『肯定感』を持って接してきました。
 
 
自分たちを遥かに超えた超越存在たる自然を畏れ敬い、徹底的に対象化してきました。そして、自然に対して期待を込めて祈り(祭りなど…)、恵みを与えてくれたときには感謝し、自然の声を聞くために肯定・応望し続けてきたのです。
 
この肯定・感謝の蓄積が、自然の声を聞き分ける能力を養ってきたといえます。そしてこれは、狩猟を行ってきた西洋人とは違い、歴史的に一貫して採集・農耕によって自然と向き合ってきた日本人独自の精神性によるものです。
 
 
itadaki.jpg食事をするときの挨拶「いただきます」からも、食べ物の背後に想いをはせる精神性が感じられます。
 
「いただきます」とは何をいただくのでしょうか m052「食事をいただく」と思いつくと思いますが、実はそれだけではありません。
 
 
正しくは「動植物の生命(いのち)」をいただくのであり、それに感謝する言葉が込められています。さらに、「折角いただいたいのちを大切にして、生かしていく」という意味も込められています。
 
人間だけでなく、この地球上の動植物も含めた「生きとし生けるものすべてのいのち」を認識し、尊重すること。人間は動植物など他のいのちあるものとの相互依存の中で生かされていることを理解し、他者への感謝のこころが芽生えてくることが基盤にあります。
 
 
■まとめ
「自然とともに生きる、生かされている」という自然観・肯定感が、自然の繊細な音の違いを聞き分ける力を育み、音まで楽しめる食生活をつくってきました。
 
この心底の肯定感、つまりは感謝の意識を深くすれば、より食事においても充足感が増していくことができそうです m034
 
最近では「いただきます」も「ごちそうさま」も儀礼的になっている方も多いかもしれません。その言葉に先人たちから受け継がれてきた感謝の念を意識して発してみれば、五感が働き、毎日がより「おいしい」食事となっていくのではないでしょうか。 m027

 
 
<転載終わり>

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■ 母音、泣き・笑い・嘆き、虫や動物の鳴き声、波、風、雨の音、小川のせせらぎ、邦楽器音などを聴く場合

 日本人: 左脳で聴く(言語と同じ)

 西洋人: 右脳で聴く(楽器や雑音と同じ)

 

 西洋人は虫や小鳥の声を聴くと、雑音に聴こえると言われていますが、日本人には信じられませんね。今の時期は小鳥の鳴き声をよく聞きますが、とてもかわいらしく感じます。小鳥の声や犬、猫の鳴き声を雑音のように聞こえてしまうのは、気の毒です。それでは趣が全くないように思います。

 鶴見先生が日本人は演歌は左脳で聴き、クラシックは右脳で聴いていると言われていました。なので右脳で聴くクラシックの方が脳には良いと言われていましたが、虫や小川のせせらぎ、雅楽などを左脳で聴く日本人にとっては、演歌や笛、太鼓の音も悪くないようにも思います。

 土曜日はひふみ農園赤城で月例の実習会が行なわれましたが、東京や埼玉、群馬から15名の農園のオーナーさんが参加されました。また、日本弥栄の会の3名の会員さんが、山形から見学に来られました。農園には常に笑い声が耐えませんでしたが、皆さんは笑い声を左脳で聴いていたことになります。特に久喜のTさんが大きな声で笑っていたのが印象的でした。その後有志の方と天然温泉の富士見温泉に行き、ゆっくり浸かった後、みんなでビールで乾杯しました。車の方はノンアルコールビールです。人参や春大根、インゲン、カブ、小松菜、カボチャ、ゴボウ、しょうが、ジャガイモなどを植えたので、今週はいくつか芽を出すと思います。次回の実習会が楽しみです。

*4月21日(土)は第1回目の中部地区の神社巡りが行なわれます。みんなで熱田神宮に参拝しますが、まだ応募は間に合いますので、どうぞご連絡ください。月刊『玉響』の農園便りの記事の中に、私の連絡先を記載しておきましたので、ご覧ください。今回は15名くらいの方々が参加予定です。私も第1回目は参加する予定です。

 

 

・新しい農のかたち


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黒田東彦(くろだはるひこ)超金融緩和について  副島隆彦氏

2013-04-14 23:32:22 | 政治・社会

<学問道場より転載>

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黒田東彦(くろだはるひこ)超金融緩和について
 
 

副島隆彦です。今日は4月10日です。

黒田東彦(くろだはるひこ)日銀総裁が、4月4日に突如、発表した超金融緩和(ちょうきんゆうかんわ)の金融政策の発表とその後の様子について書きます。あれには私も驚いた。びったまげた、と言うべきだ。

 日本の金融問題として極めて重要な問題だ。簡潔にポイントフォームで書いてゆく。後のほうに黒田東彦自身が自分で書いたと思われる「黒田超金融緩和」(日本のイージング・マネー、easing money 政策 )を載せます。

1. 黒田は、「マネタリーベースを今の130兆円から270兆円にする」と驚くべきことを発表した。これは日本が持っている資金の一挙投入である。小出しにしない、ダラダラとやらない、ということだ。

2.これで、黒田東彦は山本五十六(やまもといそろく)の再来だと、アメリカでも驚かれた。「Admiral Yamamotoアドミラル・ヤマモト(Isoroku イソロク、提督、元帥)の1941年12月の真珠湾攻撃、及びその半年後のミッドウェー海戦と同じである」と見られている。黒田は山本五十六と同じで短期決戦に出た。持てる力の一挙投入であり短期決戦である。

 当時、日本海軍の空母5隻を投入したに等しい(これらが撃沈されたらあと4隻しかなかった)。黒田は山本・連合艦隊司令長官と同じでこれからの半年、1年で決着をつけるしかない。

3.黒田は己れのfortuna(フォルチューナ)に賭けたと思われる。フォルチューナ、即ち運命の女神に全てを託した。今のまま、ぐずぐずやっていたら、日本はデフレ大不況の巨大な渦(スパイラル)に飲み込まれる。だから黒田は一気投入の賭けに出た。勝算は1割ぐらいしかない。

4.「5月の連休前にやらないと間に合わない」と黒田は考えた。キプロス崩れ(預金封鎖だ。銀行引き出し凍結、預金への一律の強制課税)が、3月18日に勃発していた。

 だからヨーロッパ各国で富裕層が銀行預金をどんどん引き下ろす動きに出た。ヨーロッパ金融危機は、この秋を待たずに再発・再燃しそうである。これを日本からの資金で一気に封じ込める策に出た。

5.ヨーロッパ金融崩(くず)れ以外に、東アジアに戦争(その3歩手前の軍事衝突)の危機が迫っていた。黒田は、よく分からない理屈なのだが、日本の資金に余裕を持たせるために、日銀のジャブジャブ・マネーを最高限度のギリギリのところまで出すことを決めた。この後はもうあまり、通貨量のコントロールが出来なくなる。

 アメリカは黒田の決断に賛成の意思を表明した。これほどの巨額のものだとはアメリカでさえ予想しなかった。黒田は、本来なら総裁就任の直後の顔見せの初回の日銀・政策決定会合であるから穏便に済ませるだろう、と回(まわ)りは見た。しかし違った。

 ヨーロッパの首脳たちは、円安による通貨戦争(カレンシー・ウォー。通貨安による輸出攻勢)だとして嫌がっている。安倍晋三首相たちは、「110%の満額回答の、満点の評価を与える」と称賛した。

6.黒田東彦は私が昔から注目しているとおり、バカ者ではない。賢い男である。だから、このようなヨーロッパやアメリカ、新興諸国をもビックリさせるような巨額のジャブジャブマネーの一挙投入策にでた。これで日本国内にも、保守派の間から却(かえ)ってある種の不安が起きている。黒田さんは大丈夫か。こんなことまで言い出して、と。

 同じリフレ派(ジャブジャブマネー推進派)の中にも躊躇が見られる。黒田はバカではないので、愚かな見え見えの円安誘導(=為替介入)はしなかった。しかし黒田発表によって、極端なまでに膨れ上がることになる円資金は海を越えてすぐに諸外国に流れ出している。

 これはマンデル=フレミングの法則の問題にぶち当たる。日本の生損保(機関投資家、インスティチューショナル・インベスターズ)が、日本国内の金利のあまりの低さ(10年もの国債は、4日に瞬間で、0・315%という人類史上初の最低利回りをつけた)から、なんと、年率6%取れる、危険極まりない、スペイン国債にまで手を出し始めている。いつ、これが逆回転して、恐ろしい大損害を出すかもしれない。その打撃の凄(すご)さを黒田はジリジリと測定している。

7.黒田が、竹中平蔵・安倍晋三からの強い指図と命令があって、それに従って動いたことは明白である。しかし同時に、日本財務省の国金局(こっきんきょく)あがりなのでアメリカにお金を貢ぐ係でもある。この己れの運命にも従っている。

 野口悠紀雄(のぐちゆきお)氏がハッキリとその近著『金融緩和で日本は破綻する』(ダイヤモンド社刊、2013年1月)で書いているが、「インフレ目標(消費者物価上昇)2%を達成するのは絶対に無理なことだ」なのだそうだ。これは、従来の経済学理論からはっきりしている。だから黒田を後押しするリフレ派(インフレーション・ターゲィテング理論)は失敗する運命にある。

8.だが、このリフレ派こそは、アメリカのノーベル賞クラスの経済学者たちの多数派が、こぞって推進している政策である。ポール・クルーグマンやジョゼフ・スティグリッツらだ。彼らは自分たちのことを“ニュー・ニュー・エコノミックス”(新しい新しい経済学)だと呼んでいる。

 そして従来の経済学理論にこだわる者たちを、古くさい時代遅れの経済学理論だと言って貶(けな)して罵(ののし)っている。浜田宏一と高橋洋一が、その日本国内での扇動係、旗振り人をやっている。

 日本でもこのリフレ政策(再通貨膨張政策)を無理やり実行させるために竹中平蔵がアメリカの忠実な手先の最高司令官として動いている。浜田宏一(イェール大学教授)という、おかしなジイさんを内閣参与の肩書にして使っている。そして失敗したら浜田をスケープ・ゴートにしてお払い箱にする気だ。

8. 日銀(中央銀行)が、資金を金融市場に無制限に供給しさえすれば、①国民の消費が伸び、②企業への銀行からの貸出しが増え、設備投資が増え、③雇用が新たに生まれ、④従業員(サラリーマンたち)の給料が上がり、⑤これで国民の消費がさらに伸びて、景気が回復する。だから⑥ 増税をしても国民経済は破綻しない、という理屈である。しかし、こんなことはどうせ出来ない。

9.中央銀行が持つ金融政策(フィナンシャル・ポリシー)の力は限られている。金融政策は古くから、あまりに過熱してしまった経済(インフレ、好景気)を引き締めて、糸(いと)で手前に手繰(たぐ)り寄せ引っ張り寄せることはできる。

 しかしその反対は出来ない。この金融政策という糸を向こう側に押して、現状のデフレ(不景気)を無理やりインフレに変えて景気を良くすることはできない、のである。ところが、

 今のアメリカの激しい不況(デフレ)に直面して、バーナンキFRB議長以下、気が狂ったようにアメリカの経済学者たちは、自分たちが実際の政権運営に関わって来たものだから従来の経済学の理論をかなぐり捨てた。

 彼らは過去に経済政策(エコノミック・ポリシー)を泥だらけになって提案し、運営・執行しなければならないポリシー・エクセキューター(policy executor、政策立案かつ実行者)でもあったから、このニュー・ニュー・エコノミックス(新新経済学)に突き進んでいる。

10.だから私、副島隆彦が、日本も又すでに金融統制体制(=預金封鎖)に突入したのだと宣言した(4月1日)ことは、その3日後の黒田発表と矛盾しない。私たち国民は、すぐに自分の銀行預金をどんどん引き下ろすべきである。

 私たちは、政府や官僚たちから今後どんなひどい目に遭わされるか分からない。預金封鎖とは、①銀行預金引き下ろしの規制、制限そして禁止=凍結と、②新札切り替えである。そうなると旧札の「タンス預金」を使えなくなる事態が起きるであろう。

 だから、金持ち(富裕層)は特にどんどん自分の預金を下ろして、実物資産(タンジブル・アセット)に変えるべきである。本当に緊急事態となったら、古いお札は急激に、たった3ヶ月ぐらいしか使えなくさせられてしまう。1946年(昭和21)2月に起きたことが、また、繰り返し起きようとしている。

11.日本政府は、アメリカの言いなりになって日本国民のタンス預金のあぶり出しにかかっている。だから、日本の金持ちたちは、自分の資産を守りたかったら実物資産=その代表はやはり金(きん)である= に、今からでもどんどん変えるべきである。

 あるいは、安全な外国に持ち出すべきだ。capital flight(キャピタルフライト、資産避難)はすでに起きている。日本の富裕層は“金持ち難民”化して続々と国外に脱出しつつある。日本の国税庁や金融庁は、「金持ちが資産を外国に持ち出すのを絶対に阻止してやる」という、あからさまなまでに見苦しい態度に出ている。

12.黒田東彦自身は人格者であり、いい奴(やつ)なのだが、彼はもう日本国民の生活のことなど考えていられない。黒田であっても、国家体制と自分たち財務官僚が敷いてきた金融秩序を守ることで精一杯である。 

 実は、日本国債の新規の発行での「札割れ」がすでに起き始めていたのである。「札割れ」とは、財務省が新規に発行する国債をもう買うだけの力が、日本の民間銀行に無くなっていた。民間銀行はすでにアップアップの状態で日本国債を買っている。

 それに更に買い余力を持たせる、というのが、今回の黒田ショックであり、これを「財政ファイナンスの意図はない」と黒田自身がシラを切った。財政ファイナンスというヘンなコトバは、日本政府(財務省)が自分の借金の穴埋めにをするためにこれほどの巨額の日銀資金の投入を決めた、ということだ。

 そうではない、と黒田たちは居直る気だ。黒田発表で、これから毎月日銀が7兆円の日本国債を直接買う(=引き受ける)ことに公然となった。「日銀の直接引き受けではありません。市場からの購入です」と公式にはまだ居直っている。しかし専門家だったら誰も信じない。

13.日本財務省は、毎月10兆円(1年間で120兆円だ)の新規の国家借金証書である国債を発行している。そのうちの7割である7兆円を日銀が直接引き受ける。このことを恥も外聞もなく宣言したのだ。前の白川日銀総裁(2月5日に抗議の辞任発表)でさえ、毎月4兆円を脅されながら、ずっと買っていた。それをあと3兆円増やすというのだ。

 それでも、これだけやってもデフレ不況から脱出して、インフレ経済(穏やかな物価上昇と好景気)にすることはできなかった。だから黒田は、一か八かの、270兆円への一挙投入で、それを実現する、インフレ目標2%を達成してみせる、と世界に向かって宣言した。

14. 黒田は、今にも、日本国債がアメリカのヘッジファンドたちによって暴落させられる危険を鋭く察知していた。ADD(アジア開発銀行)の総裁として、アジア諸国の通貨金、金融危機の様相を肌で感じてきた。だから、もうちょっとやそっとの小出しの治療法では効き目がない、と分かっていた。

 世界がアッと驚くぐらいの規模のことをやって見せなければ、信用不安=金融危機は避けられない、と腹をくくった。「270兆円のマネタリー・ベース」というおそるべき、唖然とするような、紀伊国屋文左衛門(きのくにやぶんざえもん)が吉原の芸者衆(花魁、おいらん)を総挙げして、小判を気前よくばら撒いてみせたような、真珠湾攻撃の奇襲作戦に打って出た。

 これで、10年物の日本国債は4月4日午後3時前に年率0.315%という恐ろしい超低利回りになった。日本国債を売ることで暴落させるつもりだったヘッジファンドどもが、慌てて日本国債買いに回った。日本国債を怒涛のように買いに走る動きが債券市場で起きた。債券市場は、株式市場よりも100倍は大きい。

 この債券市場での「途転(ドテン)買い」は、高度に危険なバクチ用の高速取引(CTA  超高速ロボット・トレーディング)で出現したようだ。人為を超えた、ロボット取引の危険性まで黒田は読み込んでいたのだ。

 そのあと10年もの国債の利回り  10-year bond yield は 0.6%に急激に戻った。黒田は、日本国債の暴落(年率2%とかに利回りが跳ね上がること)を立派に阻止した。ヨーロッパ・ロスチャイルド系と、ビル・グロース率いるカリフォルニア州の公務員年金ファンドCalpers と ピムコPimco たちヘッジファンド(国際投機筋)の鼻を明かした。 これで、黒田は、アメリカやヨーロッパのグローバリスト系の首脳たちから称賛された。

15.日本の「黒田超緩和」は、世界の金融不安を払しょくし、一瞬、取り除いた形になった。これからの半年ぐらいで100兆円規模の日銀信用をふり出す、すなわち、空母5隻を運命の女神に任せて荒波の太平洋の中に発進、突入させたのである。

 前にも書いたが勝算は1割ぐらいしかない。それでもニュー・ニュー・エコノミックスのバカたちは、日本の黒田のこの前代未聞、前人未到のジャブジャブ・マネー作戦を歓迎して、自分たちの仲間だとして称賛している。果たしてそれだけのことで終わるだろうか。

16.黒田がやったことは、外側から見れば、去年の2012年9月に、ベン・バーナンキFRB議長が、全米12の地区連銀の総裁たちの反対を押し切って実行したQE3(キュー・イースリー)で、毎月450億ドル(4.5兆円)のFRBが不良資産を市中(民間銀行たち)から買い取るという政策と全く同じである。

 FRBが不良資産を買い取って自分自身がボロボロの汚れた雪だるまの中央銀行になることを覚悟した。これでアメリカの株と土地を人工的に吊り上げることに今のところは成功している。ヨーロッパでも同じく昨年9月に、マリオ・ドラギECB(ヨーロッパの中央銀行)総裁が、ドラギ大砲(LTOR砲)を発射して、ヨーロッパ全体の(EU27か国)の全ての銀行830行を無理やり救出するために無制限のユーロ通貨の供給を決定した。

 日銀黒田がやったこともバーナンキとドラギがやったことと全く同じだ。これで、米・欧・日の先進国3カ国が目出度く首を揃えた。ということは、アメリカから見れば、このあと、まずヨーロッパの金融が崩れまくって、ヨーロッパが没落し自滅する。その次は日本が資金を無理やり紙切れにして大放出したことで日本が次に破滅する。

 最後に残るアメリカに一番最後に、ようやく危機が訪れるという悪賢い手に出たということである。だから、アメリカのニュー・ニュー・エコノミックスのバカたれ経済学者たちは、アメリカ・ロックフェラー石油金融(金・ドル)帝国の忠実な家来どもであり、残酷な悪魔たちだ。

 彼らはそのことを分かってやっている。それを知っていて黒田東彦は270兆円の一挙投入をやったということは、運を天に任せての過激な短期決戦である。日本は果たして、アメリカの支配者たちの裏を掻いて(寝首を掻いて)いの残れるだろうか。勝算は1割ぐらいしかない。この黒田バズーカの1割の希望に、世界の現在の支配者たちが踊らされたとも言える。

17.だから当然に、BRICS(ブラジル・ロシア・インド・中国・南ア)新興国5大国の指導者たちは、苦虫を噛み潰したようになる。一番、煮え湯を飲まされるのは、北朝鮮の危機まで、アメリカのあからさまな挑発(B2ステルス爆撃機で上空を飛ばし、テニソンという空母まで北朝鮮沖に近づけた)までされて締め上げられた韓国である。

 韓国は可哀想だ。韓国は、自国の生き残りのために、必死になってサムスンと朴槿恵(パク・クンヘ)新政権が密かにどんどん中国に近づいているのがアメリカは気に食わない。朴槿恵をアメリカの支配層はキツネのようなずるい女 fox lady と呼んでいる。北朝鮮は何もしてないのに、ミサイルが飛んでくると、日本国民まで脅している。日本人は皆でシラけている。 

18.黒田超緩和に対して、これは自分たち新興国、発展途上国への攻撃であり、自分たち新興国つぶしの攻撃であると見抜いている。ブラジルの天才的な財政家(財務長官)のギガ・マンテガが厳しく正確に分析している。

 それでも新興5大国は、まだまだ貧しい国民を抱えながらも成長経済路線に正しく乗って、国民の旺盛な需要と消費に支えられて着実に成長している。それに対して「すでに成長が終わったことが確実な」アメリカもヨーロッパ先進地帯も日本もどうしていいか分からないので、こういう血迷った奇襲作戦に打って出るしかない。 

 「クローサーの国家の6つの発展段階説」によれば、すでに最終段階である第6段階の「対外債権取り崩し国家」段階に日本も入った。その次の第7段階は何なのかは、どこにも書いていないし、誰も経済学者たちは語らない。

 第7段階とは、すなわち超新星爆発である。星(スター)の命の最終段階である超新星爆発(スーパーノヴァ)そして燃え滓(かす)である白色矮星(はくしょくわいせい)段階に、アメリカもヨーロッパも日本も突入しているのである。

 だから、黒田は、「質・量ともに異次元の金融緩和策」とはっきりと発言した。まさしく異次元空間への突入である。おそろしいことになったものだ。

19.これは、まさしく宇宙戦艦ヤマトのイスカンダルへの旅の始まりである。だから、黒田超緩和は、宇宙戦艦ヤマトが宇宙空間(あるいは時空)のひずみ、ゆがみを利用して一気に越えてワープ warp をするようなものだ。

 だから私は以後「黒田ワープ」と呼ぼうと思う。黒田インフレや、黒田ショックや、黒田バズーカ(大砲)では済まないと思っている。宇宙戦艦ヤマトはワープできるのなら、物語のはじめからさっさとワープしていけばよかったのだ。 

 黒田ワープが、マネタリーベースを一挙に倍の270兆円にまで緩和すると発表した、この「マネタリー・ベース」とは、何か。それは従来のベース・マネーの概念をかなぐり捨ててしまったあとの指標(しひょう)だ。旧来は、マネー・サプライ(M2+CD)というコトバを使っていたのに、今はもう使わなくなった。

 あまりにもアメリカも日本もジャブジャブ・マネーをやりすぎて、マネー・サプライの発表すらできなくなっている。だからその一部であるマネタリー・ベースという、現金(お札、紙幣)と日銀当座預金の民間銀行たちの残高(民間銀行たちが資金を従来の倍まで日銀から借りられるようにした、ということ)をこれからの新しいベースにする、と決めたのだ。

 これで民間銀行たちは日銀からほとんど無料(ただ)のお金でいくらでもお金を借りられる、そしてそれを民間企業や個人にどんどん貸し出せ、という政策である。ところが企業も個人も、もうおそろしくて新しい借金(銀行融資を受けること)をする気が無くなっている。

 それでもジャブジャブにさらに貸し付けろというのだ。民間銀行たちは、ただでさえ借金だらけの企業にさらに融資を増やすと、もっと返してもらえなくなるので、追加の融資をしたくない。それで、何をやるかというとやっぱり日本国債を買うのである。だから10年もの国債が0.6%というおそろしい超低金利(利回り)まで下がっている。

 健全といえば健全で、日本円(日本国債)は、世界一の安全資産である。それなのに、日本財務省も、FT(英フィナンシャル・タイムズ)紙も、「日本対GDP比で230%の財政赤字国であり、ギリシアよりもヒドい」と今でも言っている。アホじゃなかろかの、田舎芝居だ。日本はアメリカ国債を1千兆円(10兆ドル)も密かに(国民に内緒で)買っている。

 だからこんなに公表している財政赤字が世界一ヒドい国なのだと誰も正直に言わない。私、副島隆彦だけがずっとこのことを書いてきた。 それで、世界一の安全資産(セキュア・アセット)が日本国債(利回り年率0.6%)という世界一おかしなお笑い劇をやっている。「ギリシアよりもヒドい財政赤字の国が日本」(笑)というコトバの意味を正しく理解している人間は世界中で副島隆彦だけではないのか自嘲している。

20.民間銀行は、日銀がいくらでも貸すから、それでまた国債を買っている。利ざやがこれで微かだが取れる。財務省と日銀の言うことを聞いていれば、お取り潰しに遭うことはない。

 本当に馬鹿じゃなかろかの話である。日本国債とお札をジャブジャブに刷って、それで又、銀行たちが日本国債を買っている。だからやっぱり黒田ワープの一挙投入でも、あと半年したら空母5隻が撃沈されてダメだろう。

21.真実の動機は、やはり日本政府(財務省)の発行する国債の秩序がぶっ壊れないために黒田ワープをやったのだ。前述した「札割れ」(新規に発売される日本国債を買う人がいなくなること)が起きないようにするためには、財務省の国債を、手篭(ご)めにされた日銀が無制限に直接、毎月買い取るしかない。

 こうすれば、一国の金融秩序は安泰である。、金融市場もへったくれもない。もう市場(マーケット)は死んだのだ。マーケットが死んだら、経済学(エコノミックス)も経済学者(エコノミスト)という奇っ怪な人種も全部死んでしまうのだ。それなのに、彼らは、自分たちを「ニュー・ニュー・エコノミックスス」と言って、幽霊のように生き残っている。

 真実は、市場統制(マーケット・コントロール)であり、市場そのものの政府・権力者たちによる乗っ取り劇である。白川方明を死ぬほど脅しあげて脅迫して辞めさせた。そして日銀の独立性を奪い取り手籠めにして強姦して政府に合体させ、その一部にしてしまった。そして黒田東彦に取って替えた。

22.ということは、「国家(政府)は、どんな悪いことをしてもいい」ということだ。お札と国債は発行し放題、それでデフレ不況から脱出して国民経済が安定し、あるいは繁栄をし続けることが出来ると、このバカヤローの「新しい新しい経済学」者たちは自信たっぷりだ。

 このまま世界を自分たちの支配統制下において、運営、経営してゆけると思っている。だから、やがて天罰が落ちるのである。政府と中央銀行が合体して、無制限にお札を刷ってもいい、ということになったら、それは、天( てん、Heaven 、 自然の摂理、providence)に対する冒涜(ぼうとく)であり無謀なる反逆である。

 いつか天罰が落ちる。それは激しいインフレとなって襲い掛かる。新しい新しい経済学(リフレ派)はこれを自分たちの力で上手に阻止できる、と思い込んでいる。だから世界恐慌への突入はない、と信じ込んでいる。

23.黒田はマネタリーベースという新しいベース・マネーにこだわった。その「ベース」、基準、土台とは何か。それこそは、まさしく世の中の信用や信頼ということである。

 黒田は自分がこだわった、マネタリー・ベースの「ベース」base、 基底、本拠、基礎が、実は現実のものではない仮想(バーチャル)のベースであると分かっている。分かっていてその幻想の仮想のベースを世界中に示して、「自分を信用してくれ。日本を信用してくれ」と大見得(おおみえ)を切ってみせた。

 金融とは信用の別名だ。信用、信頼 trust 、credit こそは金融である。だから、その反対に、信用不安、信用危機 というのは、=金融不安、金融危機なのである。人間の信用も国家の信用も同じだ。 信用を失った通貨(お札)や、国債はクズになる。誰も持ちたがらない。捨て去る。

24.だから黒田ワープがやったことは、心理作戦、心理戦争(サイコロジカル・ウォー)の一種である。一国の金融の政策というのは、自分の国民や諸外国に対する心理的な安心感や安定感の押し売りや見せかけのパフォーマンスである。

 「この人(国)は、大丈夫だ、ちゃんと借金を返せる」、「信用のおける人だ、国だ」と思わせるためには、それなりのハッタリをかまさなければならない。だから、一挙投入の短期決戦でアメリカも驚くような資金を出して見せた。270兆円(2.7兆ドル)という資金を見せびらかしてみせた。どこにそんな実態・実質のある金があるのかと私は聞きたい。

 実は、私は、その在り処(か)を知っている。それは、今本屋に並んでいる私の新刊本『浮かれバブル景気から 衰退させられる日本』(徳間書店、3月末刊)のp53に書いた。

25. たしかに日本財務省は資金を隠し持っている。そのことがちらちらと私には分かる。アメリカは、ブー・フー・ウー(3匹の子ブタ)に襲い掛かるオオカミのようなものだから舌なめずりして、日本の隠し金を奪い取ろうと考える。

 お金は天下のまわりものであるが同時に水もの(リクイディティー、liquidity)でもある。しかし、同時に決済手段、蓄蔵手段であると同時に、お金は、実体のあるものであり、人間の血と汗と脂(あぶら)が結晶化したものである。

 お金とは、人間の苦しい労働や、ずる賢い商業の中から生まれた血と汗と涙の結晶である。学生アパートの家賃5万円にもそれなりの苦しい若者、学生たちの、肌をさすられるようなアルバイトの実体がある。

 人間の血と涙の結晶がお金なのだ。このことを知らずに、このことを無視して、政府がお金をジャブジャブに刷り散らして撒き散らせば、それでいい、という考えは、いくら危機的な財政状況(大借金)にあるといえ、許されることではない。アメリカもヨーロッパもさっさと、正直に国家破産すべきなのだ。

26. 去年2012年3月に、フランスの3大銀行は、国有化したうえで破綻処理されるべきだったのだ。その上で預金(者)の保護という真面目な国家政策に出ればよかったのだ。それをやらなかったから、今のヨーロッパ金融危機がずるずると続いている。

 アメリカは2008年9月15日のリーマンショックの日に、リーマン・ブラザーズだけでなく、実はその夜のうちに、AIG(世界最大の保険会社)、もソロモンブラザーズもメリル・リンチも破綻、倒産していたのだ。
 
 実はシテイバンク(シテイグループ)も破産していた。シテイだけでも5兆円(400億ドル)の政府資金が投入された。だから合計5つの巨大金融機関がアメリカではあのとき破綻していたのである。それを隠しながら、今に至っている。

 だから、リーマンショックのときに世界は、金融恐慌に突入していたのである。だから、今度の黒田超緩和(ワープ)は、アメリカ、ヨーロッパに引きずりこまれて、日本も、また「地獄の道連れ経済」にはまっていくのである。

 これが今度の黒田ワープの本当の姿である。だから私が、始めに書いた通り山本五十六提督(元帥、アドミラル)の短期決戦での一挙空母5隻の投入と同じことを黒田はやった。このことのしわ寄せが日本国民にこれから急激に圧(の)し掛かってくる。

 私たちは身構えて、これから襲い掛かってくる日本および世界の金融恐慌への途(みち)を両目をカッと見開いて、冷静に見つめ続けなければいけない。 

副島隆彦拝
<転載終わり>
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 3月に日銀が270兆円まで金融緩和するというニュースを見て、目を疑いました。そこまでやるのかと。ついに来るところまで来たと思いました。この決定にはアメリカの強い要請があったのでしょうが、ずいぶんと思い切った決定をしたものです。
 
 副島氏は黒田氏のこの270兆円も最終的には失敗に終わる確率が高いと言われています。日本の国家予算の7倍の金融緩和でも焼け石に水のようです。既に6京円とも8京円とも言われるCDSなどが焦げ付いているそうですから、立て直すのはムリなのでしょう。
 
 水面下では副島氏が解説されるような緊迫した状況が続いているのでしょうが、表面上はごく普通の生活が続いています。5年くらい副島氏の予測は延びていますので、今度も延びる可能性が高いかも知れません。
 
  
 
 
 
 
 
・学問道場

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ヤバいのは“中国猛毒食品”だけではない、日本にもある

2013-04-12 05:06:54 | 菜食・正食

<Yahooニュースより>

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ヤバいのは“中国猛毒食品”だけではない、日本にもある

 

 

『週刊文春』(4/4号)

相場英雄の時事日想:
 『週刊文春』が2週にわたり「あなたが食べている中国猛毒食品」(3/28号、4/4号)と題する巻頭企画を掲載した。日本の基準をはるかに超える農薬や添加物が使用されている輸入中国産食品に関し、消費者に警鐘を鳴らす記事だ。


 厚生労働省のデータのほか、実際に記者が同国に飛び、ヤバい食品がどのような経緯で生まれたかを詳細にリポートした読み応えのある企画だ。私は一連の記事に感心すると同時に、日本国内でも同じようなヤバい食べ物があることをお伝えしたい。 

●ヤバい食品の凄まじい現実

 『週刊文春』によると、日本には中国から年間400万トンの食糧が輸入されているという。

 水産物や野菜、菓子、調味料などで、この中の多数の物品が日本の食品衛生法を違反している、というのが企画のキモ。特集では厚生労働省が摘発したリストをもとに、同誌編集部が独自調査したデータとして「活きうなぎ」「ネギトロ」のほか、「塩味えだまめ(冷凍)」など多種多様な食品が提示され、日本で検出された毒性物質が示されている。

 例えば「ネギトロ」からは大腸菌群が検出され、以下のような注意事項が添付されている。

 加工後に冷凍しても菌は死滅しないまま活動停止の状態になるという。激安の業務用スーパーや安さを売りにしたお寿司屋などに流通している。基本的には中国産の水産物を生で食べないことをお勧めする。

 「街場の屋台や安い食堂では絶対にメシを食べないし、現地の人間が食べていることを確認してから口に入れることにしている」(某商社関係者)。

 頻繁に海外出張する友人から中国の深刻な事情を聞いていた。また、近年、さまざまな食品スキャンダルが噴出する国だけに、ある程度覚悟はしていた。しかし『週刊文春』が伝えた詳細なデータは私にとっては想像以上で、背筋が寒くなった。食の安全への関心が高い読者は多いはず。記事を読み逃した向きは、ぜひバックナンバーを入手してでも読むべき内容だ。

 私の自宅の近所に、某ファストフードチェーンの大型店舗がある。過日、早朝に近くを通ったところ、店舗近くの大学に通う学生たちの会話が漏れ聞こえた。

 「コーヒー付きで◯△◯(具体的な商品名)が200円ってのは、ありがたいよね」

 「俺は週に3~4回お世話になっている」……。

 基本的に、他人の食生活のことをとやかく言うのは好きではない。だが、この何気ない会話を聞いたときも、背筋が寒くなった。なぜなら、かつて取材を通じ、このチェーンが保有する分厚い対顧客クレームマニュアルを目にしたことがあるからだ。

 安い原材料を添加物や化学調味料で加工して商品を生産するため、消費者の体質や、連続で過剰に摂取した際に健康被害が出ることを企業側は知っている。

 要するに、ワケアリであることを企業側が熟知している、という構図だったのだ。もちろん、ずさんな中国製食品と違い、このチェーンで提供されている商品は日本の基準をクリアしている。だが、企業本体が商品そのもののクレーム対応に関する膨大なデータを準備しているということ事態が、取材を通じてヤバいと直感した次第。

●身近な救世主

 細かいことをイチイチ気にしていたら生活できない……。そんな声が聞こえてきそうだ。だが、もう少しおつき合いいただきたい。

 先に、ある書店員さんから売れ行き好調だと知らされた書籍がある。タイトルは『加工食品の危険度調べました/家族が口にしている食べもの本当に安全ですか?』(渡辺雄二著/三才ブックス)。著者は食品や環境問題を長年取材している科学ジャーナリスト。

 なぜ売れ行き好調なのか、同作を手に取った瞬間に理解できた。醤油や冷凍食品、清涼飲料水などどこの家庭にも常備されている食品をリストアップした上で「不可」「可」「良」「優」のランクで格付けしているからだ。「不可」については、こんな但し書きがある。

 危険性の高い添加物が使われている/多くの添加物が使用され、胃や腸などに悪影響を及ぼす可能性がある。

 例えば「不可」とされた食品の代表格にはカップ麺がある(本書の中では商品名も明記)。見出しはこのような形だ。

 カップめんの代表格は添加物まみれの代表格

 昨年、私は食品偽装や地方都市の衰退をテーマにした小説『震える牛』(小学館)を上梓した。

 執筆過程では食肉の流通や食品加工の現場をつぶさに取材し、先に触れたような多数の資料本も読み込んだ。この過程で感じたのは、企業は顧客の健康よりも自分の利益を優先する傾向が強い、ということだ。原発事故しかりで、企業や国は、まずは己の権益確保を考える性質を持つ。お叱りを承知で言えば、食に関しても同じなのだ。

 食に関する裏表、さまざまな知識を吸収したあと、私個人が使った対抗手段はこうだ。地元の商店街で、安全な品物を提供してくれる個人商店との関係を密にすること。

 例えば、週に2~3度顔を出す鮮魚店では、店主が毎日築地に出かけ、国産の新鮮な魚介類を仕入れ、安価で店頭に並べる。刺身や煮物、揚げ物のレシピまで丁寧に提供してくれる。もちろん、怪しい添加物や人工甘味料は介在しない。

 同じ要領で、精肉と野菜も入手している。換言すれば、プライドを持って商売している商店街の店主たちが私の食生活の救世主になってくれたのだ。もちろん、料理を作る手間はかかるが、自分の体と家族の健康を考えた結果、私はほぼ毎日商店街で食材を買う。

 ファストフードやコンビニで買った食材は確かに便利だ。だが先に触れた書籍などを読むにつけ、手軽な食材や食事に手を伸ばす勇気はもはやない。

 自作の宣伝になり恐縮だが、拙著『震える牛』は連続ドラマとして放映される。制作スタッフが座りの良いキャッチコピーを作ってくれたので、最後に紹介する。

 「企業の嘘を、喰わされるな」……。

[相場英雄,Business Media 誠]

<転載終わり>

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 中国から年間400万トンの食品が輸入されているそうですから、ファーストフードや安いファミレスなどは中国食品を使用しているようです。安いのはワケがあるということですね。また、カップめんやコンビニ弁当のような日本の食品も結構危ないようです。更に一見まともに見える食品にも含まれていますから、私もきっと口にしていると思います。

 ここで書かれていることは、おおよそ予測ができる内容ですが、外食産業やコンビニなどは繁盛していますので多くの人が中国食品を食べているということです。何を食べようが勝手ですから、基本的にはどうでもいいことですが、自立できていない子供などは気の毒だと思います。大人が何を食べたとしても、いつかは自分に還って来ますので、平等ということになります。食べるものが原因で糖尿病や肥満、脳梗塞、心臓病、ガンなどになったとしても、自分の責任ですから仕方無いということになります。

 外食する時には、山下博士の弟子の日向先生が作られた『P-マリンソルト』を振り掛けています。この塩は添加物などの身体に悪いものを不活性にしますので、無毒化になります。今の時代はまともに見えても何が入っているか判りませんので、無農薬のひふみ野菜以外には全て『P-マリンソルト』を振りかけて食べています。コーヒーやお茶にも入れます。お陰で腸の具合がとてもいいです。先日の出雲ツアーの際にも、居酒屋「旬門」や玉造温泉旅館の食事にも振り掛けました。一緒に行った方々も皆で振りかけてました。皆も防衛しているのだなと思いました。知らず知らずの内に添加物などは摂ってますから、対応はしています。この世は自由なので、何を選択しようが自分次第です。なので人生は面白いのだと思います。

 

 

・Yahooニュース


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