<ZAKZAKより転載>
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中国の不動産バブル崩壊が現実のものとなり始めた。一部銀行が不動産向け融資を停止したことで金詰まり不安が台頭、新築マンションは販売不振で値下げされ、購入した住民の抗議も多発している。不動産価格上昇をテコに成長してきた中国経済の失速は避けられず、3月5日からの全国人民代表大会(全人代=国会)を控え、習近平指導部の不安定要因になりそうだ。
今週に入って、中国7位の興業銀行など複数の金融機関が不動産向け融資を停止したと伝わると、中国の株式市場は急落した。国営の新華社通信は、「大手銀行は不動産向け融資を停止していない」と報じるなど火消しに躍起だが、市場の疑心暗鬼は拭えない。
浙江省杭州市では、新築マンションの販売不振から今月19日に平均151万元(約2520万円)の物件を約2割引きで販売し始めたところ、既に物件を購入した住民が差額返金などを求めて抗議、警察が出動して収拾に乗り出す事態に発展した。モデルルームでは、屈強な警備員らが整列する中、マンション購入者たちが「われわれはだまされた。解約に応じろ」と記されたTシャツ姿で座り込み。「全額返金か値下げ分の補填に応じるまでここを動かない」と訴えた。
杭州では今年に入って同様の抗議活動が既に20件起きているが、周辺では大量のマンション建設が続いており、供給過剰がすぐに収まる様子はうかがえない。
中国の主要70都市の1月の新築住宅価格は、杭州市を含む6都市で前月比で下落。値下がりした都市数は前月の2都市から増えている。
住宅価格の上昇が長らく続いた中国では、多くのマンション購入者は値下がりを経験しておらず、極端な抗議活動に走りやすい。マンションを複数所有する人も多く、市況が悪化すればパニック的な投げ売りが相次ぐことが懸念される。
不動産価格の下落は社会混乱や経済の落ち込みを招く恐れがある。
「不動産投機で本業の不振を補ってきた中国企業は少なくない。また、不動産向け融資の多い金融機関が破綻すれば、経済はドミノ倒し的に総崩れになる」(企業文化研究所理事長の勝又壽良氏)というから事態は深刻だ。
<転載終わり>
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中国のいくつかの銀行が、不動産向けの融資を停止したそうです。この影響で中国の株式市場は下げています。今まで20年以上に亘って中国の不動産は値上がりして来たので、中国の国民は誰も不動産が値下がりするとは思っていないそうです。
日本もバブルまでの45年の間、一環して不動産は値上がりし続けてきたため、誰も不動産が値下がりするとは思ってはいませんでした。不動産を買っておけば値上がりしたのですから、誰もが投資をしたわけです。45年間も値上がりし続ければ、誰だって不動産は値上がりするだろうと思うのも当然だといえます。
45年間上がり続けた日本の不動産も日銀の三重野氏の総量規制により、一気に潰されてしまいました。多くの不動産業や建設会社が倒産しました。私のお世話になった高円寺の駅前のN工務店もバブル崩壊のあおりで倒産してしまいました。あれほど一気にバブルを崩壊させるのではなく、もう少しソフトランディングができたのではないかと今でも思います。そういう意味では三重野氏には批判的ですが、彼も世界の支配層から言われてやっただけですので、まあ仕方無いのかも知れません。
バブルはいつかは破裂しますが、その中に居ると、バブルかどうかも分りませんし、悪いことなど何もないというように有頂天になってしまっています。社会全体がバブルなわけですので、何も悪いこととは思ってはいません。当時は私も何も疑問を感じてはいませんでしたし、バブルがはじけて3年くらいは、何故バブルを崩壊させたんだ、ととても批判的でした。
当然中国の国民も今の状態を悪いとは思っていないはずです。不動産は20年以上上がり続けるのだから、投資して何が悪いと思っているはずです。そう思うのも当然だといえます。しかしながら、誰も住んでいないマンションやタヌキも通らない高速走路などがあちこちにあるのですから、異常なわけです。渦中にいると、その異常さを感じることができないのです。人間とはそういうものですので、一方的に攻めることはできないと思います。これも経験です。
ですから中国がどうなるかはほっておくしかありません。なるようになるわけです。日本もそうでしたし、サブプライムも似ています。日本はバブルがはじけた後は、ご存知のように失われた20年になったわけですが、多くの企業が倒産していきました。日本人は諦めがいいというか、大人しいのか分りませんが、黙って沈んでいきました。この世からいなくなった人も大勢いました。
中国のバブルがはじけたら日本人のように大人しく沈んでいくのでしょうか。誰もそうは思いませんね。中国人が黙っているはずはありません。今でも年間30万回以上の暴動が平気で起こっているのですから、バブルが崩壊した場合には、年間300万回、1000万回以上の暴動が起こっても不思議ではありません。そこが日本人との大きな違いです。ただ、中国人の反応が一方的に悪いとは思いません。言いたいことを言うのは当然だと思います。ただ、暴動などはいかがなものかと思いますが。
中国人は共産党の独裁社会で相当抑圧されているのです。日本は自民党や民主党、共産党など様々な政党がありますが、中国は共産党の一党独裁です。資本主義を取り入れた中国独自の共産主義というものは、システムとしては国民に非常に不自由を押し付けるものです。私の知り合いの中国人も共産党の独裁には非常に反対です。中国の今回のバブル崩壊が共産党システムを崩壊させるきっかけになるのであれば、長い目で見れば、中国人にとって大変良い変革になると思います。中国人も台湾人のように、解放されるべきだと思います。
日本はバブル崩壊の先輩として、中国にアドバイスをしてあげられればいいと思います。それには中国の政策としての反日が無くならないとダメですが。いずれにしても、これから来る中国のバブル崩壊の大混乱を、いい方に向けるためのチャンスにできればよいと思います。公害問題をはじめ中国にいろいろとアドバイスができるのは日本ではないかと思います。私個人としては、πシステムにより、中国の環境問題のお役に立てればと考えています。これは東南アジア諸国にも言えることです。アジアが一つになり、みんなが嬉し嬉しとなる世界を作っていければと思います。道のりは遥かに遠いですが、初めの一歩くらいは可能ではないかと思っています。
*先週は16度くらいあったので、大雪もついにすべて無くなりました。約3週間ほどスケジュールが遅れてしまったので、現在リカバリの最中です。かなり忙しいですが、何とか今週末でスケジュール通りに持っていければと思っています。