中矢伸一氏の著書で紹介されている(株)リビング・ミュージック・ジャパン代表取締役の宮本貞雄氏の「プラウトの原理 ポスト資本主義時代の指針」の論文の続きです。中矢氏の「日月神示 ミロクの世の到来」に載っている内容と同じになります。
〔プラウトの提唱する世界主義〕
科学技術の進歩、特にコミュニケーションと交通の分野における技術の進歩は世界中の人々が他の文化に接する機会を増やし、世界を徐々に小さくしています。
そして現在、これによって世界中の人々が偏狭的な地域主義や国家主義の殻を打ち破り、世界主義(グローバリズム)に目覚めようとしています。これは人間社会にとって避けることの出来ない進化の過程であるということができます。
プラウトは、これまで人類に分裂的傾向を強いてきたありとあらゆる主義を捨て去り、世界主義に基づいて単一の人間社会を築き上げることを目標としています。サーカー氏はこれについて次のように述べています。
『一見したところ地域的な違いがあるように見えても、人間社会の根本的な文化は皆同じです。その違いは外見的なものであって、本質的なものではありません。
世界全体が一つの文化を持っています。全人類の文化に共通している要素は常に奨励しなければなりませんが、外見上だけの違いは無視しなければなりません』
これは地域的な伝統や文化の廃絶を意味するものではありません。逆にそれらの地域文化は、その地域に住む人々のアイデンティティとして尊重されなければなりません。
つまり人類の連帯意識の妨げになるような地域主義的な感情に執着し、他の地域を無視して自分の地域のみの繁栄を図ろうとしてはならないということです。
例えば食事や衣服の違いは、その地域の人々の環境への順応の結果生まれたものであり、世界主義の発展の妨げにはならないので問題はありません。しかしそれも世界規模の文化交流が深まるにつれて変化してゆくでしょう。
世界中の人々がこの世界主義の理念に目覚め、調和して生きて行く為に満たされなければならない条件として、サーカー氏は次のような項目を挙げています。
①共通の哲学
人間の存在には肉体、精神、霊性という三つの側面があります。プラウトは、地球主義を実現し、これを維持してゆくためには、この中でも特に霊性の面において人々が日常の意識を超越することによって全人類の一体性を直感することが必要であると考え、人類をこの霊的な目覚めへと導く共通の哲学が必要だと主張します。
サーカー氏は、霊性について次のように説明しています。
『霊性とはユートピア的理想ではなく、それがいかに世俗的であろうと、毎日の実生活の中で実践し、認識できるものです。霊性とは進化と向上を意味し、迷信や悲観主義とは無縁のものです。それは、偏狭的な思想の原因となる派閥的な考えや排他的な傾向とも一切関係がなく、逆にこのような考えや傾向を否定するものです。すべてを調和させる寛大さのみが受け入れられるべきです。霊性の哲学は、人と人との間に不自然に作りあがられた区別を排除し、全人類が兄弟姉妹であると説きます』
人類が一体となるには、霊性に基づいたこのような共通の哲学によって全人類が結びつかなければなりません。また、この共通の哲学も、詳細に関しては地域間の文化の差異に応じて調整する必要があります。
②共通の憲法
前にも述べたように、科学技術の進歩によって世界中の文化が交流する機会が増え、これからもその傾向はますます強まるでしょう。しかし文化が交わるだけでは人類の連帯は生まれません。人類全体で連邦政府を樹立し、共通の憲法のもとにその連帯を維持して行く必要があるのです。
現在の国連などはいわば各国の利益代表の集合体に過ぎず、そこでは超大国の利害関係が大きく対立するのみで、人類の代表機関とはなり得ていません。世界の人々が国境によって分断されている限り、国家間の対立は絶えることはなく、人類共存の夢が叶うことはありません。
③共通の刑法
現代社会では、社会における善悪の概念に基づいて国ごとに刑法が制定されていますが、この善悪の概念は地域によってまちまちです。
例えば世界には政府の政策に批判的であるために政治犯として捕らえられている人が多くいます。本当の意味で人類の連帯を実現する為にはこうした千差万別の刑法の変わりに、正しい善悪の概念に基づいた世界共通の刑法を制定しなければなりません。
サーカー氏は善悪の概念を次のように定義しています。
『一般民衆の霊的、精神的、物質的成長を促す行為は善業であり、その妨げになるのは悪業です』
④生活必需品の供給
世界中のふべての人々が食料、衣服、医療、教育、住居といった人間が生活してゆくために欠かすことのできないものを獲得できるようにすることは、地球主義を実現する上でどうしても必要なことです。
一部の国では物資が有り余っているのに、人類の過半数がこれらの物資を得られずに苦しんでいる現状を放置したままでは、人類社会の一体化は期待できません。このためには人々が全人類への同胞愛に目覚めて助け合わなければなりません。
これについてサーカー氏は次のように述べています。
『この宇宙のすべての財産はすべての生物によって受け継がれているはずなのに、あるものが巨額の富を持ちながら、そのかたわらで一握りの穀物を得ることができずに多くの人々が餓死するような制度を正しいと言うことができるでしょうか?
(人類という)家族の一員として、すべての人がその家族が持っている経済資源に相応する食料、教育、医療などを受けられるようにすることが必要です』
〔プラウトの提唱する世界主義〕
科学技術の進歩、特にコミュニケーションと交通の分野における技術の進歩は世界中の人々が他の文化に接する機会を増やし、世界を徐々に小さくしています。
そして現在、これによって世界中の人々が偏狭的な地域主義や国家主義の殻を打ち破り、世界主義(グローバリズム)に目覚めようとしています。これは人間社会にとって避けることの出来ない進化の過程であるということができます。
プラウトは、これまで人類に分裂的傾向を強いてきたありとあらゆる主義を捨て去り、世界主義に基づいて単一の人間社会を築き上げることを目標としています。サーカー氏はこれについて次のように述べています。
『一見したところ地域的な違いがあるように見えても、人間社会の根本的な文化は皆同じです。その違いは外見的なものであって、本質的なものではありません。
世界全体が一つの文化を持っています。全人類の文化に共通している要素は常に奨励しなければなりませんが、外見上だけの違いは無視しなければなりません』
これは地域的な伝統や文化の廃絶を意味するものではありません。逆にそれらの地域文化は、その地域に住む人々のアイデンティティとして尊重されなければなりません。
つまり人類の連帯意識の妨げになるような地域主義的な感情に執着し、他の地域を無視して自分の地域のみの繁栄を図ろうとしてはならないということです。
例えば食事や衣服の違いは、その地域の人々の環境への順応の結果生まれたものであり、世界主義の発展の妨げにはならないので問題はありません。しかしそれも世界規模の文化交流が深まるにつれて変化してゆくでしょう。
世界中の人々がこの世界主義の理念に目覚め、調和して生きて行く為に満たされなければならない条件として、サーカー氏は次のような項目を挙げています。
①共通の哲学
人間の存在には肉体、精神、霊性という三つの側面があります。プラウトは、地球主義を実現し、これを維持してゆくためには、この中でも特に霊性の面において人々が日常の意識を超越することによって全人類の一体性を直感することが必要であると考え、人類をこの霊的な目覚めへと導く共通の哲学が必要だと主張します。
サーカー氏は、霊性について次のように説明しています。
『霊性とはユートピア的理想ではなく、それがいかに世俗的であろうと、毎日の実生活の中で実践し、認識できるものです。霊性とは進化と向上を意味し、迷信や悲観主義とは無縁のものです。それは、偏狭的な思想の原因となる派閥的な考えや排他的な傾向とも一切関係がなく、逆にこのような考えや傾向を否定するものです。すべてを調和させる寛大さのみが受け入れられるべきです。霊性の哲学は、人と人との間に不自然に作りあがられた区別を排除し、全人類が兄弟姉妹であると説きます』
人類が一体となるには、霊性に基づいたこのような共通の哲学によって全人類が結びつかなければなりません。また、この共通の哲学も、詳細に関しては地域間の文化の差異に応じて調整する必要があります。
②共通の憲法
前にも述べたように、科学技術の進歩によって世界中の文化が交流する機会が増え、これからもその傾向はますます強まるでしょう。しかし文化が交わるだけでは人類の連帯は生まれません。人類全体で連邦政府を樹立し、共通の憲法のもとにその連帯を維持して行く必要があるのです。
現在の国連などはいわば各国の利益代表の集合体に過ぎず、そこでは超大国の利害関係が大きく対立するのみで、人類の代表機関とはなり得ていません。世界の人々が国境によって分断されている限り、国家間の対立は絶えることはなく、人類共存の夢が叶うことはありません。
③共通の刑法
現代社会では、社会における善悪の概念に基づいて国ごとに刑法が制定されていますが、この善悪の概念は地域によってまちまちです。
例えば世界には政府の政策に批判的であるために政治犯として捕らえられている人が多くいます。本当の意味で人類の連帯を実現する為にはこうした千差万別の刑法の変わりに、正しい善悪の概念に基づいた世界共通の刑法を制定しなければなりません。
サーカー氏は善悪の概念を次のように定義しています。
『一般民衆の霊的、精神的、物質的成長を促す行為は善業であり、その妨げになるのは悪業です』
④生活必需品の供給
世界中のふべての人々が食料、衣服、医療、教育、住居といった人間が生活してゆくために欠かすことのできないものを獲得できるようにすることは、地球主義を実現する上でどうしても必要なことです。
一部の国では物資が有り余っているのに、人類の過半数がこれらの物資を得られずに苦しんでいる現状を放置したままでは、人類社会の一体化は期待できません。このためには人々が全人類への同胞愛に目覚めて助け合わなければなりません。
これについてサーカー氏は次のように述べています。
『この宇宙のすべての財産はすべての生物によって受け継がれているはずなのに、あるものが巨額の富を持ちながら、そのかたわらで一握りの穀物を得ることができずに多くの人々が餓死するような制度を正しいと言うことができるでしょうか?
(人類という)家族の一員として、すべての人がその家族が持っている経済資源に相応する食料、教育、医療などを受けられるようにすることが必要です』