中年男の一言 「ヒデの日常」

サイクリング・キャンプ・トレッキング・釣り等を通して北海道の自然を紹介、カメラはニコンD7100がメイン。

吹雪の積丹~遭遇

2008-12-28 16:33:35 | 釣り

(積丹で釣ったアメマス 65cm)

海のアメマス釣りと言えば島牧が定番ですが札幌からだと遠いんですよね、近場で
釣れるポイントと言えば積丹しかありません。

時期は丁度今ごろ、世間ではクリスマスだ正月だと浮かれているころですね、そんな
時期に吹雪の海に繰り出すバカもいるのです。

5年も前の話になりますが、当時はこの釣りにハマッており、風向や波や潮位などで、
「今日はあそこの岩場の湾に大きいのが入っている筈」だとか予想して、しかもその
予想がピッタリ当たったりで絶好調でした。

その日は結構な吹雪模様でしたが「○○下の岩場では潮溜まりになっていてアメマスが
集結している筈」と勝手な予想を立てて出かけました。

普通は釣りをするような天気ではありません、しかし何故か釣れるような、呼ばれて
いるような感じがしていました。

浜は潮が速く、投げたルアーが真横から帰ってきます、強い北西風でラインも流れます。
やはり岩場に向かうことにします、こういう流れの速い日は岩場にアメマスが着いて
いることが多いのです。



強い向かい風を受けながら岩場に向かいます、潮風になにやら腐臭が混じっています、
海岸特有の潮臭さではない何かの。

そういえば岩場には凄い数のカラスとカモメが乱舞しております、いつもはこんな
ことはありません。
思い出しました、丁度一週間前ここの上の道路を通りました、温泉に来たついでに
通ったのですがその時も異常な鳥の数、そして道路をうろつくキツネ。
その時はアザラシの死体でもあるのだと思っておりました、以前トラックほどの鯨が
打ち上げられていたのもこの付近でしたから。

不吉なその場所は私のお気に入りのポイントです、アザラシの死体などにかまっている
場合ではありません。

岩に見え隠れしながらその物体がはっきりと見えてきました、テーブル状の岩の上に
置いたようにアバラ骨、そして頭蓋骨、「んっ・・・アザラシにしては頭蓋骨が丸い
かな?」

確認するには距離が遠い・・・岩に一歩踏み出したその時、妙なものを見ました、
岩の間に布切・髪の毛・注射器、「これはやっぱりアレですか?」

「どうする?」とりあえず確認しなければなりません、実は骨はアザラシで布切その他
は単なるゴミだったりするのがオチです、大抵そんなもんです。

意を決して岩場に上がります、近づくにつれその物体が「人のものだと」確信せざるを
えませんでした。
平らな岩の上に仰向けに寝ている白骨死体、正確には動物に食い尽くされ骨だけになって
いる死体。
腐臭ただようその周囲には鳥の糞が散乱しております、その人物が一週間食べつくされ
て糞になっているわけです。

大抵のことでは動揺するような年齢ではありませんが、さすがに「こりゃ大変だわ」
となったわけです、心を落ち着けるためにやったことは、その場で180度後ろを
向きルアーを3回投げました・・・釣りをしたのですよ、バカですね。

もちろん釣れはしなかったのですが、その後110番しました、ええ・・・110番が
何番なのか思い出すのに時間がかかりましたけどね。

警察官が来るまでの時間が長かったこと・・・110番したとき、服着ているか?とか
靴はあるか?とか長々聞かれるわけですよ、途中でぶち切れました「いいから早く誰か
よこせ」と。

後日判明したのですが死体の主は東京の男性でした、彼に何があったかは分かりません、
だけど自殺するのはいかがなものか、死ぬ気があれば何でもできるのではないのか。

何事も無く生きている人間の勝手な言い分かもしれませんがそう思います。


(記事と画像は関係ありません)
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 雪道ランニング | トップ | 我夢主 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

釣り」カテゴリの最新記事