陸協のT氏から着信があった。
陸上の競技シーズンも終わろうというこの時に、どうしたの?
「どうも、マタギです。」
「ああ、マタギさん。実はね・・・」
聞けば、先月末に行われた、今年最後のトラックレースの後、用具を片付けたときの話だって。
この日の仕事を終えて、用具を片付けようとしているときに、部品がポロリと落ちたんですよ。
で、その部品がポキンと折れちゃったんですね。
直そうと思ったけど、無理っぽい。
仕方がないからその壊れた部品をもって管理事務所に行って、事の経過を伝えたんです。
「そうでしたか。まあ、今日の大会で今年は終わりだから修理に回しておきますね。ただ、●ISHIの製品だからねえ。」
陸上競技の備品というものは、個数がめちゃくちゃ少ないので、値段がバカ高いというのである。
それは知ってる。
大体、こんな用具、県内にも3つか4つしかない代物。
それでいて、競技会では必需品。
製造元は、独占状態。いくらでも高値を請求できるのだ。
まあ、今シーズン最後の大会でよかった。
これで、大会が連続する時期だったら、色々迷惑をかけたかもしれないからね。
そのぐらいに考えて、自分の中で完結していたんですよ。
ところが、
「実は、経費を見積もってもらったら、〇十万するんだそうです。」
「はあ?」
たかが、棒の先っぽが折れただけだよ。それが、こうなるのね。
ちょっと、物申したいことがないわけではないんだけど、壊したのは確かにマタギなので、責任はとらねばなるまい。
こういうのを、青天の霹靂というのか、身から出た錆というのか、分からないけど、只今保険の手続き申請中。
新年度の大会がスムースに運営できるためには、必需品だからね。
まずは、話がすんなり進んで、用具が元通り使えるようになりますように。
それにしても・・・
本年度は、選手の安全確保ために暑さ対策の提案をし、協会から賛同を受けて実施し、成功裏に終えることができたシーズンだった。
それが、このような形で終わるとは。
これは、好事魔多しという教訓にしておきましょう。