このところ山菜料理にうつつをぬかして、というか、追い立てられてしまって、冷凍庫に仕舞いっぱなしにしていた料理がある。
先日作ったイチゴムースだ。
スイーツなんだから、食べたいときに食べてしまえば良さそうなものだが、この時一緒に作った小倉ケーキの消費もあったので手が出なかったというのも理由。
ただ、口には出していなかったが、もう一つ大きな理由があった。
それは、見栄えがしないこと。
直接の理由は、ムースにかけるイチゴソースの失敗のためだ。
イチゴジャムをベースにゼラチンで固める予定が、どういう訳か固まらなかったため、なんとも締まりのない姿になっているのだ。
ソースが流れ落ちてしまうので、まとまりがつかない(これは前回食べた分)
「そろそろ食べないと、冷蔵庫の匂いがついちゃうかも。」
おっしゃりたいことはよく分かる。
だが、このまま出したくないよなあ。
そうは言っても、材料のイチゴジャムは、ほとんど使い切っているため、もう一回は作り難い。
そのとき、あることが閃いた。
それは、何時だったかのTV番組で見た実験。
確か、かき氷だった気がするんだけど、シロップの色が変わっただけで食べた印象が変わるというもの。
その番組によると、緑のシロップをかければメロン味のような気になるし、赤いシロップをかければイチゴ味の気分に浸れると言っていたのだ。
その時は、何気なくスルーしていたのだが、この技、使えるんじゃない?
ようし、やってみましょう!
まだ、朝の6時前だけど、思い立ったが吉日だ。
早速、台所で作業開始。
結局、本日の朝仕事は、イチゴムースのデコレーションです。
・先ずは、我が家にたっぷりあるゆず蜜をイチゴソースに変身させます。
・20g量り取ったら
・粉ゼラチン1gを10mlのお湯で溶かしてゆず蜜と合流
※ここから色彩のマジックショー。
・食紅をほんのちょっとだけ足したら、ムースの上に流しかけると
イチゴソースになりました(うそ)
※ムースが冷凍庫に入っていたせいか、あっと言う間に固まってくれました
次、冷蔵庫に、いいものが入っていたのを知っているので、それを使います。
・パイナップルをちょっとだけ貰って
・イチゴソースに乗せました
だいぶ美しくなってきました。 もう一息です。
・生クリームを少しだけ用意しましょう。生クリーム50に砂糖4g(8%の割合)
・しっかりホイップしたら、しぼり器に入れて
飾ってみました
これよこれ! これなら自信をもって食卓に出せるってものよ。
今度は冷蔵庫で待機。
朝食後、
どうぞ召し上がれ
皆さん、大喜びで食べておりました。
偽イチゴソースについては、誰も気づいていないようです。
なるほどね。
「イチゴだ。」と思ったらイチゴを味わってる気分になるんだ。
そして、もう一つ大事なことがあります。
それは、「おいしそう!」と思えること。
多分、それだけで料理の味がワンランク上がるんじゃないでしょうか。
やっぱり、料理の場合、見た目が大事なんですね。
それだけで幸せな気持ちが膨らむってわけだ。
いいことを確かめられた。
これからも、『もうひと手間』を大切にして、調理と食を楽しむことにしましょう。
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