おめでとう！の料理

　本日は、妻の誕生日。以前は色々なプレゼントを贈っていたけれど、ある年、

「実質的なものがいいな。」

と言われてから、だいぶ方針転換がなされ、幾星霜。現在は、旨いものを作って食べてもらうのが我が家の誕生祝いとなっている。

　そんでですね、昨日、山とスーパーから優良食材が届いてしまったため、かなり豪華なディナーになってしまったんですよ。そのうえで、誕生日本番の今日、何を作ればいいのだ。昨日よりも貧弱にするわけにはいかないことは確かだというのに・・・。本日も例によって、どうする、マタギ！となってしまったわけです。

　ぶっちゃけ、一番手っ取り早いのが外食。しかし、マタギたるもの、自給自足の道から足を踏み外すわけにはいかない（これは嘘です。自分で作るのが無理そうなら出掛けます）。

　次に考えられるのが、昨日よりも更に美味しい食材やお酒を買ってきて振る舞うこと。これも、マタギ道から外れているような気がする。と、すると、

　やっぱり、結果がどうなろうとも、ここにあるものを使って、心のこもった手作り料理ですよ。

　改めて台所にある食材を見渡してみる。そして、ニヤリ。

　うん、これで行けるじゃありませんか。早速始めましょうかね。

　まず用意しておくのは、　≪カミナリイカのカルパッチョ≫

　昨日は、胴体の一部を２種の刺身に仕上げてみたけど、残っているものやエンペラに当たる部分など、いろいろな部位がある。この部位による食感が、多分、だいぶ違うと思うんだよね。それを楽しんでもらいましょう。

　そして、昨日はワサビ醤油という『和』の味付けだったけど、味付け方を変えれば、美味しさもガラッと変わるはずだと考えました。

　下ごしらえ・調理の部

　かなり苦戦したので、画像はほとんどありません。

　・皮を外したら、身の下側をまな板に張り付けて切れ目を入れていきます

　※そもそも身が厚いので食べやすくしたいし、調味液を染み込ませたいから

　　　　　　　唯一の途中の画像（エンペラです）

　・格子状に切れ目を入れたら、食べやすい大きさに切り分けます

　※この部分は『平造り』です。場所によってそぎ切りにしました。

　カルパッチョソースを作ります。

　・オリーブオイル大さじ２に、レモン汁５ｇとポン酢１０ｇを加え、胡椒を少々振りかけただけ！

　※すんごく合いました！！

　※世の中のカルパッチョのレシピに出てくるレモン汁の量が多すぎる　＝　もったいないのでこの割合にしてみたんだけど、大正解でした。これで、脇の半分ぐらいまで固まりました。残りの脇は、娘が固めてくれるらしいので、お任せ。

　そんでですね、今回の料理で本丸になるのが、これです。

　　　　　　　昨日採ってきたネマガリタケ

　これで、タケノコご飯を作ります。

　作り方自体は、これまでやってきた孟宗竹のタケノコご飯と、基本的に変わりありません。ただね、

　　　　　　　この色合いと香り、そして味とが別物なんです

　・皮を剥いたら、根元に近い節の固い部分だけを切り落として、食べやすい大きさに切っていきます

　※米４合に対して３００ｇ（実質）で、かなり贅沢な感じに仕上がりました

　・油揚げ３枚を油抜き、短冊切り。鶏もも肉２３０ｇを細切れにして

　・酒大さじ４に醤油５０ｍｌ、和風だし少々で味付け

　　　　　　　ああ、美しい翡翠色

　これで、本日のご馳走は約束されました。

　最後に、おひたしを盛り付けましょう。

　　　　　　　コゴミとウルイ（本日は鰹節でコゴミを戴きます。妻の作品）

　　　　さあ、今日も美味しく戴きましょう！(みそ汁と、画像左側に娘の作品があるんですけど・・・)

　食べ始めると、妻の目の色が変わったので成功と言ってよいでしょう。

　何はさておき、誕生日おめでとう！これからも元気に美味しいものを食べようね。

　お祝いを彩ってくれた食材のみんな、ありがとうございました。そうして、本日の料理は、家族みんなの合作というのも嬉しい。

　おかげさまで、実質的で心のこもった美味しい誕生会にすることができました。

　全てのものに感謝です。