さて、夕方になり、そろそろ出かけることにしよう。
エレベーターから見る吹き抜けの高さにビビる。
随分、日が沈むのが早い札幌の街。西11丁目からすすきのへと36号線を歩いて移動する。
さて、今日の一軒目はかなり人気のあるらしい、居酒屋「Y」へ。先客は多分、1組しかいなかったと思うが、後で店の人が「後、あそこが入ったら今日は満席だね」と言っていたので、本当に人気店なのだろう。私は何とかカウンター席を確保することができ、生レモンサワーでスタート。
通しはポテトサラダか。自家製でなかなか美味いのだが、前回の
酒飲み殺しな通しに比べると、物足りない。さて、何を食べようかと思ったが、メニューが少し寂しい感じがする。あれ、これしかなかったっけと思っていると、カウンター奥でコピー機が動き始めた。「すみません、それ今日のお勧めですか?」と聞いてみると、その通りで、私のところにも出来上がったばかりのメニューが到着した。
ふーむ、まずは刺身から行くか。飲み物は北海道の酒、丹頂鶴純米だな。まず最初に利尻の生ニシンがやって来た。
おっと、これは素晴らしいぞ。ニシンの身に厚みがあって、脂ものっている。どちらかというと生姜醤油で食べるのが好みに合うね。丹頂鶴はかなりドライな飲み口だったが、この脂の乗った刺身に合わせると、ピッタリである。
続いて、積丹の活〆マコがれいが到着。黒い皿になんと綺麗な身であろうか。これは北海道らしく醤油漬けの山わさびも良かったが、塩で食べた方が絶対に魚の味が良く分かる。今日の二品は北海道の誇る刺身と言ってよいだろう。
山わさびは単体でも酒のつまみになることもあって、つい酒もすすんで、次は千歳鶴特別純米ひやおろしだ。かなり大きめのぐい飲みに出てくるので、結構酔っぱらったかも。何かもう一品ということで、メニューに「特大サイズのため、一ケ四五〇円になります」と書いてあった、牡蠣を焼いてもらうことにした。
写真じゃよく分からないが、これはデカい。一口で食べるのは難しくて、左側半分は貝柱の歯ごたえが満点。右側半分はクリーミーで、とにかく口の中が牡蠣で一杯である。
以上3品で満足感が来てしまい、勘定をしてもらった。
店の人にも「今日の魚は素晴らしかったですね」と絶賛して、店を出る。そういえば、日本全国の酒を取り揃えていたのが無くなったかもしれないが(しかも、半合づつ出すというありがたさだった)、そこはやむを得ないか。今日は妄想札幌旅なので、北海道の酒で良かったのだ。