小田原駅西口を出ると北条早雲の銅像がある。
早雲の傍の牛たちの角には松明が結びつけられている。
早雲が千頭の牛の角に松明を付けて大森藤頼の小田原城を攻め立て奪取した故事による。
以降5代・95年にわたり小田原城を本拠として相模国を支配したが、
後に豊臣秀吉の攻撃により包囲され「石垣山一夜城」を見て開城することになった。
駅前から城山陸上競技場に向かって坂道をたどると、石垣ならぬ擁壁に花がたくさん咲いていた。
白とピンク色の花が混じっている。
ペラペラヨメナだ。戦後に発見された帰化植物だ。ペラペラギクなどとも呼ばれる。
ハルジオンやヒメジョオンに近い仲間だが、茎は細くて匍匐することが多い。
ペラペラヨメナの隙間を縫ってカエデが芽吹いていた。紅葉が美しい。
ペラペラヨメナを通り過ぎて土の斜面に来ると、あちこちでクサイチゴが赤い実をつけていた。
モミジイチゴに比べると結構大きな実だ。一つ摘まむとそこそこ甘い。
マルバウツギの白い花が満開だった。
陸上競技場を含む城山公園は季節が変わるとどんな自然が見られるのだろう。
いつか見に行きたいものだ。
小田原の北条氏というと、ついつい豊臣秀吉に攻め落とされた北条を
思い出してしまいます。その頃の小田原城は難攻不落と言われながら、
豊臣秀吉の策略の前に屈したのですよね。
北条早雲のことは私の中では影薄く、牛の角に松明を付けて…の故事は
すっかり忘れていました。
駅から城山公園へと向かう道沿いも自然がたくさんですね。
ペラペラヨメナはすっかり石垣に生えていると思ってしまいました。
現在は擁壁ですね。小田原城へ思いを馳せつつ拝見し、ゲンペイコギクの
別名もあるせいでついつい城や合戦と結びついてしまいます。
北条早雲以後長年にわたって、関東一の強国になっていたので、
秀吉の侵攻に対抗したことが結果的には敗着だったでしょうか。
戦国時代に最善の判断をするのは難しかったのでしょうね。
駅から公園への道沿いにはお寺も多かったです。上がっていくとだんだん自然が増えます。
桜の頃も良い所だそうです。
いつか城山公園から小田原城までの道も歩いてみたいです。