遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

越えれぬ頂、抜けれぬ天井

2011-10-29 23:47:59 | PARAGLIDER
トップアウトまで40分かかった。

トップアウトというのは、取りついた山の頂よりも上の高度を得ること。離陸したら上昇風を捕まえて、離陸上のある山の上に出て稜線上へ移動するのがパラグライディングで高く遠く飛ぶための定石。

他のパイロットは、離陸錠前の最初の上昇風で軽くトップアウトして南に走っていった。その間、僕はあーでもないこーでもないと離陸上付近の空域をうろうろうろうろうろうろ・・・。たまに強い上昇風に出逢うのだが、上げきることもなくまた高度を落として離陸場前に戻ってくることを繰り返した。もう、どうしていいか分からない。どうすれば高度を獲得できるのか思い出せない。左旋回の時に右手はどうしていた? どのタイミングでどれくらい体重をシフトしたっけ? アクセルは踏んでた? 視線は? 息は吸ってた? 風の音は?

頭が混乱したまま、それでもなんとかトップアウトできた。40分かかって・・・。とにかくだ。稜線上の強い上昇風に入りバトル開始。上の写真に写っている層がわかりますか? グレーに濁った下の層が私たちの生活している層(対流層)で、その境目が天井です。上には逆転層。これを突破して上に出たらサイコーのフライトが出来るんだよ。獅子吼の下層は北西から西の風なんですが、海抜1000M辺りで東風の薄い層があって、1100Mを越えると南風の層でした。そこら辺が逆転層を突破できたかどうかのとこなんです。たぶん。ですが・・・そういうチャンスに恵まれた時には、もう僕は疲れ果ててたし+お腹すいてたし+寒かったし(フライトスーツの下はTシャツ1枚だった)+トイレ行きたくなってたしで北や南の高圧線をちょい越えたところで満足。今日のコンディションなら南のダムに行くか、北のムラタへ行かないとあかんやろうと思うけど・・・だめだった。この1本のフライトで4回翼をつぶされた・・・今までで一番大きなつぶれる音聞いたよ。たぶんそんときは、右翼の半分が無くなってたはずだ。意地で上昇風の中から出なかったけど、ゆるゆると周りながら上昇風の中を下降したよ。w

本日のお酒:朱鷺の里 純米 ひやおろし + SUNTORY 白州 10年 + SUNTORY 山崎 10年
コメント
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