日本最強の24歳。囲碁の7大タイトルのうち6冠達成は初めての快挙。 驚異の勝率7割。
しかし、10代の時には、勝ちきれなかった。何が、彼を強くしたのか?
1年の半分は1人暮らし。イカが好き。そんなことではない。
実は、常識ではない、自分の信じた所に打つ。その直感にすぐれているのだ!
では、どのようにしてそれを獲得したのか?
囲碁とは5歳でコンピューターゲームで出会う。幼稚園児にして、テレビで5人抜き。天才か?石井邦夫氏に師事。
元気いっぱい打ちなさいと教わる。8歳で小学生名人。12歳でプロ。16歳で7段に。
しかし、その頃から壁に突入。
負けられないとして慎重に打つと、もう少しのところで勝てない。その時、何もすることもできないほど落ち込んだ。
どうすればと、もがく。詰め碁。坂道のランニング。などやってみたがダメ。
そして、つかんだ名人戦挑戦権。だが、張う名人に自分の手に自信がなくて負けた時に悔しくて泣く。
それからは批判を恐れず大胆に。揺るぎない境地。
毎日の生活は研鑽の日々。反省はしても、後悔はしない。
また、若手との研究会を大事にしている。若手(小学生も含めて)の瑞々しい感性に刺激を受けている。ワイワイするのも楽しい。気分転換。
また、本因坊道策の棋譜などを再現して研究。 強い人には、自信が見えると感心する。
石に気迫を込める。死力を尽くして戦い抜く。 今日も左手が「ピシッ」としなる。
11月には世界の壁である中国のチン・ヨウヨウ氏に挑戦
最強のライバルにどう立ち向かうか?(実は小学生で対戦し、井山が完敗している)
1手ずつ遅れるイヤな展開。そして、「勝負手」を繰り出した。それでも、少しチン氏有利。
結局井山は負ける。その日は落ち込んでいたが、
翌日には、「この経験を生かして次はもっと良い試合にしたい!!」
プロフェッショナルとは「どんなに苦しくても自分を信じて打つこと」
(感想)
自分を信じるには、それだけの努力をして、こうすれば勝てるんだという感触をつかむ必要があるのでは。そうした境地に入って初めて自信が生まれ、自分を信じることができるのだと思う。