井頭山人のgooブログ

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

言語の解明すべき基本的な問題

2019年11月15日 19時05分20秒 | 数学と言語学、及び宇宙論と哲学
当面、言語の特徴的な基本的問題が二つある。1つは、認識の音声化過程とメカニズムを解明することだ。その逆ではあるが音声の認識化の過程を解明することである。2つめは想像性の問題という、この思考の帰結を言語的に解明する事だ。これは、恐らく従来の言語学の範囲を大きく逸脱する問題群だろう。これは心理学や脳科学の全体が関与するもっとも大きく、また困難案問題に成るからだ。数学の多くの重要問題と同様に、我々の身近で、且つこの言語という抽象化の能力が無ければ、人間としての生活が意味を成さない様な分野の基本問題が、いまだに未知の荒野となっている。数学と同様に言語能力の問題は現代文明の土台であり、それは根幹に在る壁なのだ。この壁を超える事で新たな人間の精神文明が形成される可能性は大である。Hegelの言うが如く私は精神が進化するとは思わないが、とりわけ人間たちは発達した技術文明の成果が、過去の石器時代の無知蒙昧を超えて、自分達自身が過去より進化したと信じたがるのを大いに嗤う。断じて決してそんな事は無いのだ。

 問題群を簡単に取り上げる。
第一の問題は、ある認識を伝える為の音声化の過程がどうなって居るか?という問題だ。と同時に、ある音声がどんな過程を通じて認識に至るかという逆問題でもある。簡単なようでいて面倒な問題である。もっと根底には認識という機能の発生の問題が有るのだが。

第二の問題は、言語能力を通じての創造性の問題である。創造性とは新たな分野世界を創り出すという事もあるが、それだけでは無くまったく異なった分野同志を繫ぐという発見も創造性の問題に通じているものでもある。また異言語間の意味認識の翻訳の問題である。一般的な言語は密接に深くその固有の文化と関係しているので、特有な意味と表現が形成される。日本文化などはその良い例の一つである。大陸は戦乱に明け暮れた世界であった為に継続した文化を維持する事は出来なかったが、1つの文明が永く続いた日本では、古来から残されたものがある。漢字以前の文明が永く続いたのであは在るが、記録が不明なために然しながら漢字以前の記録と云うと心許ない。

1:認識の音声化(言語化)の過程(Process)と機構(Mechanism)を解明すること。
  此れとは逆の意味での音声の認識化の過程を究明すること。

2:創造性の問題なのだが、取り敢えずと謂って好いのか分からぬが、
  当面、究明すべき問題は、以上の2つの問題に集約されるとした。

創造性の問題は、大よそ外敵知見と内的認識の組み合わせなのである。
感覚器より得た情報を基に概念を生み出し、認識化し且つ内的な音ろ概念につなぎ
時制(前後関係)や因果性(時制に由来した抱合関係)から、組み合わせ的に
新概念を創造して行く言葉の力が必ず必要となる。
数学的な概念にはコトバを離れたImageによる組み合わせも在るが
言葉の創生という次元での概念操作は、出来上がった言葉の操作という地点よりも
深部にある。

簡単と思われた概念操作は、意味性に基づいて展開する
言葉の次元でも、関係性に基づいて展開する数学的概念操作の次元でも
それらは互いに強い相互作用を持ち、しかも繋がって居る。

言語遊びとも云うべき意味性の問題を提起しているのは、例えば禅宗の語録である。
これは意表を突いた実に面白い問題を提出している。
一般的に人間は思念を音声化して通信を行っているが、その音声化は
千差万別で有り、或る共同体が出来れば、そこで言葉が生まれる。

かってN・Chomskyは人類の普遍言語を話題にしたが、普遍言語という概念は
それは未だ母語を獲得していない時点、言葉の思考力と結ばれて居ない時点での、
基本言語能力は、如何なる言語にも適応・対応できる力が有ると謂う説であるが、
普遍言語能力という仮説は、IPS細胞の様に人体のあらゆる個別細胞に変化できる
と謂うアナロージーに似ている。と言うよりその物だ。

人間には、通信活動を言語化する本能的方法論が備わっている。
その方法論はあらゆる言語に適応できる能力である。
それはこの地球上に生息する生命体に共通な能力であり
神経網は言語を創生する必然的能力があると思われる。

大体の方向性は固まったが、ではその具体的な解明の手順はどうか?
意味の音声化は、語展開の
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 音の色を聞く、言葉に連なる... | トップ | 日本文化の根幹とはなにか »

コメントを投稿

数学と言語学、及び宇宙論と哲学」カテゴリの最新記事