さて、前回D&Dのしんどい部分について文句言ってたわけですが、今回は褒めてみようと思います。
D&D3rdでは戦闘方法を再現するためのルールの幅が、ハンパでなく充実してます。
それもビジュアル的な部分ではなく、戦術的な方向で。
武器の使用方法についてだけでも、ぱっと思いついたのは
・熟練することでダメージ増大
・どデカイ武器でダメージ増大
・複数回攻撃等で手数増やしてダメージ増大
さらに
・組み付いて取っ組み合い
・鎧無効な「内部からぶっ壊す」っぽい接触攻撃
・体格差のリーチの違い
しっかりルールブック見ればまだまだ出てくるでしょうが、重要なポイントはこれらの戦闘要素はどれも特化してエキスパートになれる点。
得意な戦法に特化して成長させていくことで、恐るべき戦闘能力を持たせることが出来ます。
ただし、このルールではシステム上、万能最強キャラは作れません。
得意なスタイルを伸ばすほど、他がおろそかになり、弱点も出来ます。んで、戦い方の幅も狭くなります。
D&Dの本番はここから。
自分の弱点をいかにカバーするか、自分の得意分野をいかにブーストするか。
メリットとデメリット、それらのコストを天秤にかけながら、ルールブックとにらめっこして抜け道を探すのです。
「これ以上に打撃力を上げるには?」
「火力キープしつつ、防御を増強するには?」
「命中率を下げずにダメージを増やすには?」
ある程度の能力まで上がったら、あとは姑息な発想の勝負になります。ええ、チキン野郎ほど得をします。
そこで感じたD&Dの面白い点。
このシステムではマス目ボードを使って戦闘を行うので「間合い」の概念が物凄く重要なんですね。
この概念のせいで、高レベルになると戦闘が戦術的思考を要求されてきます。
ロングレンジでの攻撃や、範囲全員巻き込んだり、自分の攻撃は多く広く与え、敵の攻撃は避けて封じるように、常に先を考えて戦う。
自分と敵の移動力と武器射程範囲を比較しながら、有利な条件を引き出すためには、ダメージダイスを振る前のポジション取りの戦いがあるわけです。
単純に武器を振るうだけでは不十分、プレイヤーの思考も「敵よりも、すばやく、遠くから、数多くの、強大なダメージを与える」ための工夫・発想を要求されてくるようになります。
もちろん1人で全てはこなせませんから、ダメージメーカーたるファイター系キャラクターはそのどこかに特化していくことになります。
ところで、私が使用しているキャラクターは2名います。
一方はレンジャー・ハーフリングアウトライダー。通称ぶーぶーらいだー。
相手の射程外から攻撃し、接敵されたら機動力で逃げる、アウトレンジから手数で押す戦術に特化しています。
機動部分はブタが全力で突っ走り、上に乗るハーフリングが全力で射撃を行う「複座型」キャラです。
そう、コイツは上下バラバラに行動するので、通常キャラの倍の行動キャパシティがあるのです。
当然ハーフリングですから単発火力は期待できません。
今後は手数をいかに増やすかが課題となるでしょう。
最初はお遊びで作ったのですが、いざ使用してみるとなかなかヘンテコな動きが出来ます。
D&Dのルールはこうした例外的なクラス特徴までカバーしているので、戦闘スタイルも追求しがいがあります。
一方のナイト・オブ・ザ・カリスは純粋にダメージメーカーです。
ルール大好きな友人に頼んで雛形作成してもらったら、それはもうドコに出しても恥ずかしくない「デーモン狩りバカ一代」が出来上がってきました。
なにもかも引き換えにして、馬鹿みたいにデカイ大斧でデーモンを殴り倒す。
ただそれだけに特化してました。他にはなんにも出来ません。アーマークラスが低いから前衛で盾にもなれませんがな。
試しに戦ったなら、5レベルも下のぶーぶーらいだーには武器の届く範囲に近づけないまま、一方的に撃ちまくられてお終いでしょう。
でも、それで良いんです。
自分の戦闘スタイルで戦う限り、相手がデーモンである限り、コイツは桁ハズレのダメージを叩き出します。
GMが言うにはコイツの前で3ラウンド立っていられるデーモンはそういないとのこと。
そして、それが高レベルパーティーに必要なこと。
カリスおじさんの役割は重火器です。
移動や回復は専門家に任せればいいのです。
誰も追いつけない移動=瞬間移動
誰も届かない射程からの攻撃=強化された飛び道具
誰も攻め込めない防御=反則っぽいバリヤー(ベール)
誰も耐えられない強打撃=私の出番
こんなところでしょうか。
残念ながら、D&Dではどんな攻撃にも耐え切るタフネスさは成立しません。
攻撃力の伸びが耐久力の伸びをはるかに超えてますから。ヘヴィ級ボクサーのKO率みたいなもんです。
ここまで書けばわかるのですが、D&D高レベルパーティーというのは、他機能を犠牲にした専用ユニットの集まったチームになるんですね。
もはや特化しすぎて巨大ロボットのパーツ状態です。
エンジンさん、バリヤーさん、コクピットさん、ミサイルさん、ビームサーベルさん。
自分がどれに該当するかはだいたいわかるでしょう。
ここまで分業・ユニット化が進んだルールシステムは他に無いでしょう。
キャラロール、性格描写なんてものとは真逆に進んだ仕様です。
だからこそ、このシステムでは非常に高度・複雑化した戦闘状況を処理可能です。
戦闘状況のあらゆる物が判定に影響します。
どうやって相手の攻撃を防ぎ、減らし、こちらの攻撃を叩き込むか工夫するという、駆け引きを厳密なルール上で公正に楽しむことにかけては、たいへん優れたシステムだと思います。
卓上で「戦場」を再現して遊ぶ機能は多くのTRPGの中でもトップクラスでしょう。
それでは今回のまとめ。
D&D3rdはぶっちゃけユニット作成ルールです。
キャンペーンを続けることによって強力なユニットに成長していく楽しみと、
その彼ら・彼女らを様々な状況下へ放り込み、キャラの特性を生かした活躍によって突破する面白さがあります。
複雑化したルールですが、そのおかげで多くの要素を組み込んだバリエーション豊富な戦闘が可能です。
ただなぁ、やっぱレベル上がるまで長いです。
現使用キャラクターが次のレベルに上がるまで、2~3回はシナリオこなさないとならないみたいだし、ワンダリングで稼ぐのも「なんでこんなPCゲームみたいなことしてるんだろ…。オリジナルではぐれメタル出してよ」とか思ってしまいます。
あと、成長の仕方ミスると厳しいです。活躍の場面が限定されてくるし。無理が利かなくなるし。
後になると、GMが面倒になってデカイ敵ばかりを出したがるようになるのも、このかったるく煩雑なルールの弊害でしょうね。
ちまちま小さい雑魚出しても計算が面倒なだけだし。
でもデカイ・硬い・強いは小細工効かないからしんどいし、戦闘長引くし、単調になりがちです。
解決方法は?モンスターのバリエーション?
このかったるさも含めて楽しめるようにならないといかんのかな。
いや、かったるくないスよ。ぶーぶーらいだー使ってるときは。
「右じゃ!」「はいでちゅ」
「左じゃ!」「はいでちゅ」
「行き過ぎじゃ、もどれ!」「はいでちゅ」
と大忙しでしたよ。ええ。
(ぶーぶーらいだーは「でちゅ」言葉で喋るブタと、ババァ言葉で喋る幼女?で構成されてます)
だから、あんまり他のPCにかまってもらえないんだな。痛いから。
D&D3rdでは戦闘方法を再現するためのルールの幅が、ハンパでなく充実してます。
それもビジュアル的な部分ではなく、戦術的な方向で。
武器の使用方法についてだけでも、ぱっと思いついたのは
・熟練することでダメージ増大
・どデカイ武器でダメージ増大
・複数回攻撃等で手数増やしてダメージ増大
さらに
・組み付いて取っ組み合い
・鎧無効な「内部からぶっ壊す」っぽい接触攻撃
・体格差のリーチの違い
しっかりルールブック見ればまだまだ出てくるでしょうが、重要なポイントはこれらの戦闘要素はどれも特化してエキスパートになれる点。
得意な戦法に特化して成長させていくことで、恐るべき戦闘能力を持たせることが出来ます。
ただし、このルールではシステム上、万能最強キャラは作れません。
得意なスタイルを伸ばすほど、他がおろそかになり、弱点も出来ます。んで、戦い方の幅も狭くなります。
D&Dの本番はここから。
自分の弱点をいかにカバーするか、自分の得意分野をいかにブーストするか。
メリットとデメリット、それらのコストを天秤にかけながら、ルールブックとにらめっこして抜け道を探すのです。
「これ以上に打撃力を上げるには?」
「火力キープしつつ、防御を増強するには?」
「命中率を下げずにダメージを増やすには?」
ある程度の能力まで上がったら、あとは姑息な発想の勝負になります。ええ、チキン野郎ほど得をします。
そこで感じたD&Dの面白い点。
このシステムではマス目ボードを使って戦闘を行うので「間合い」の概念が物凄く重要なんですね。
この概念のせいで、高レベルになると戦闘が戦術的思考を要求されてきます。
ロングレンジでの攻撃や、範囲全員巻き込んだり、自分の攻撃は多く広く与え、敵の攻撃は避けて封じるように、常に先を考えて戦う。
自分と敵の移動力と武器射程範囲を比較しながら、有利な条件を引き出すためには、ダメージダイスを振る前のポジション取りの戦いがあるわけです。
単純に武器を振るうだけでは不十分、プレイヤーの思考も「敵よりも、すばやく、遠くから、数多くの、強大なダメージを与える」ための工夫・発想を要求されてくるようになります。
もちろん1人で全てはこなせませんから、ダメージメーカーたるファイター系キャラクターはそのどこかに特化していくことになります。
ところで、私が使用しているキャラクターは2名います。
一方はレンジャー・ハーフリングアウトライダー。通称ぶーぶーらいだー。
相手の射程外から攻撃し、接敵されたら機動力で逃げる、アウトレンジから手数で押す戦術に特化しています。
機動部分はブタが全力で突っ走り、上に乗るハーフリングが全力で射撃を行う「複座型」キャラです。
そう、コイツは上下バラバラに行動するので、通常キャラの倍の行動キャパシティがあるのです。
当然ハーフリングですから単発火力は期待できません。
今後は手数をいかに増やすかが課題となるでしょう。
最初はお遊びで作ったのですが、いざ使用してみるとなかなかヘンテコな動きが出来ます。
D&Dのルールはこうした例外的なクラス特徴までカバーしているので、戦闘スタイルも追求しがいがあります。
一方のナイト・オブ・ザ・カリスは純粋にダメージメーカーです。
ルール大好きな友人に頼んで雛形作成してもらったら、それはもうドコに出しても恥ずかしくない「デーモン狩りバカ一代」が出来上がってきました。
なにもかも引き換えにして、馬鹿みたいにデカイ大斧でデーモンを殴り倒す。
ただそれだけに特化してました。他にはなんにも出来ません。アーマークラスが低いから前衛で盾にもなれませんがな。
試しに戦ったなら、5レベルも下のぶーぶーらいだーには武器の届く範囲に近づけないまま、一方的に撃ちまくられてお終いでしょう。
でも、それで良いんです。
自分の戦闘スタイルで戦う限り、相手がデーモンである限り、コイツは桁ハズレのダメージを叩き出します。
GMが言うにはコイツの前で3ラウンド立っていられるデーモンはそういないとのこと。
そして、それが高レベルパーティーに必要なこと。
カリスおじさんの役割は重火器です。
移動や回復は専門家に任せればいいのです。
誰も追いつけない移動=瞬間移動
誰も届かない射程からの攻撃=強化された飛び道具
誰も攻め込めない防御=反則っぽいバリヤー(ベール)
誰も耐えられない強打撃=私の出番
こんなところでしょうか。
残念ながら、D&Dではどんな攻撃にも耐え切るタフネスさは成立しません。
攻撃力の伸びが耐久力の伸びをはるかに超えてますから。ヘヴィ級ボクサーのKO率みたいなもんです。
ここまで書けばわかるのですが、D&D高レベルパーティーというのは、他機能を犠牲にした専用ユニットの集まったチームになるんですね。
もはや特化しすぎて巨大ロボットのパーツ状態です。
エンジンさん、バリヤーさん、コクピットさん、ミサイルさん、ビームサーベルさん。
自分がどれに該当するかはだいたいわかるでしょう。
ここまで分業・ユニット化が進んだルールシステムは他に無いでしょう。
キャラロール、性格描写なんてものとは真逆に進んだ仕様です。
だからこそ、このシステムでは非常に高度・複雑化した戦闘状況を処理可能です。
戦闘状況のあらゆる物が判定に影響します。
どうやって相手の攻撃を防ぎ、減らし、こちらの攻撃を叩き込むか工夫するという、駆け引きを厳密なルール上で公正に楽しむことにかけては、たいへん優れたシステムだと思います。
卓上で「戦場」を再現して遊ぶ機能は多くのTRPGの中でもトップクラスでしょう。
それでは今回のまとめ。
D&D3rdはぶっちゃけユニット作成ルールです。
キャンペーンを続けることによって強力なユニットに成長していく楽しみと、
その彼ら・彼女らを様々な状況下へ放り込み、キャラの特性を生かした活躍によって突破する面白さがあります。
複雑化したルールですが、そのおかげで多くの要素を組み込んだバリエーション豊富な戦闘が可能です。
ただなぁ、やっぱレベル上がるまで長いです。
現使用キャラクターが次のレベルに上がるまで、2~3回はシナリオこなさないとならないみたいだし、ワンダリングで稼ぐのも「なんでこんなPCゲームみたいなことしてるんだろ…。オリジナルではぐれメタル出してよ」とか思ってしまいます。
あと、成長の仕方ミスると厳しいです。活躍の場面が限定されてくるし。無理が利かなくなるし。
後になると、GMが面倒になってデカイ敵ばかりを出したがるようになるのも、このかったるく煩雑なルールの弊害でしょうね。
ちまちま小さい雑魚出しても計算が面倒なだけだし。
でもデカイ・硬い・強いは小細工効かないからしんどいし、戦闘長引くし、単調になりがちです。
解決方法は?モンスターのバリエーション?
このかったるさも含めて楽しめるようにならないといかんのかな。
いや、かったるくないスよ。ぶーぶーらいだー使ってるときは。
「右じゃ!」「はいでちゅ」
「左じゃ!」「はいでちゅ」
「行き過ぎじゃ、もどれ!」「はいでちゅ」
と大忙しでしたよ。ええ。
(ぶーぶーらいだーは「でちゅ」言葉で喋るブタと、ババァ言葉で喋る幼女?で構成されてます)
だから、あんまり他のPCにかまってもらえないんだな。痛いから。