ホロブンは終始一貫して親愛の情というものにまったく関心を寄せず、物理的暴力だけを信条としていました。好戦的でも凶暴でもありませんでしたが、人情味に薄く情け容赦無い行動が多々ありました。他者の事情にも一切無関心なのは最後まで変わらず、言葉での主張こそ少ないが、非常なエゴイストなのは否定できません。過程を振り返って見ると、人格に大きな欠陥を抱えています。私は中の人なので、主観的にそれが面白いと感じてますけど。
ホロブンを一言で言うと、話が通じない人です。
互いを尊重する共感性に著しく欠けてます。NPCカード切ってクリティカル出す作戦が最たるもので、何もかも全てが消耗資材に見えています。目的のためなら犠牲を厭わないし、その犠牲に自他の区別をつけません。自分も他人も平等に使い捨てる感覚は徹底していました。このキャンペーンでの最終目的は「タラスクにフルパワーラッシュクリーンヒット」なので、目的も達成しており、最期に一人朽ち果てるのも過剰なストイックさの表現としては好みですが、お一人様ワースブレイドやり過ぎ感があるのも事実です。操兵に乗って一人でタラスク倒す気満々でした。
では、なぜそれほどにホロブンのキャラ内面が荒廃してしまったかは、いくつも理由があります。元から人格破綻の素質に溢れていましたが、キャンペーンの最初からこんな壊れ性格だったわけはありません。
理由1、
単純に使用期間の大部分を私がぼんやりしていたせいで、性格が決まらなかったこと。20レベル中盤に差し掛かるまで、私の情動部分が大分鈍ってて人物描写を考えられませんでした。レンジャーとしてダイス数える役目が精一杯。
理由2、
テコ入れ荒療治が過ぎました。終盤目前でも薄い人物像をあぶり出すために、キツめのイベントを何度も当てました。アイデンティティを揺らがせて、その上で残る中核部分を捉えるつもりでした。しかし、これは完全に逆効果でルール上の判定時に必須の数値だけが残り、内面は無くてもゲームが進む実証になってしまいました。結果、数値が主体で、ロールプレイ分のキャラクターは数値のメンテナンス役に従属する構図になりました。レンジャーというほぼ単一機能クラスだったのも災いしました。行動結果が戦闘で当たりと外れの二極化収束しやすいクラスです。だから、数値が増えるなら何でもする、数値が変わらないなら何もしない、単純で極端な舞台装置化したのです。
理由3、
私自身の根幹がどうやら超・精神論者だったようです。困難に立ち向かうために気合と根性では全然足りないという考え方です。その2つで乗り越えられるのは困難のうちに入りません。そこに加えて、手段を選ばないなり振り構わなさが必要と考えます。何に対してもガムシャラに挑めという意味ではなく、むしろ真逆で、無理目なことには一切手出ししない関わらない。その代わり、目があるなら手間を惜しまず、採算度外視徹底的に追求する姿勢です。そこでは健康や道徳などの社会規範を重要視しません。常識の範囲内で無理をしない、では達せない目的もあると考えます。普段から私の生活方針はこんなんです。もちろん、これは自分限定完結ルールで、他人には一切期待も要求もしません。しかし、傍目からは人の話を聞かない大変な自己中心思考に映るでしょう。その通りですから、他人からの評価まで望みません。
1の薄さを解消するために、2の状況に追い込んで、3の極論を盛り込んだ結果でした。
今回ゲーム内で扱った「自分ルール」は、最初から最後まで自分のプレイヤーキャラクター・ホロブンに対してだけに限定適用でした。他メンバーキャラへ干渉操作する能力は一つもありません。しかし、自分内カテゴリでは無軌道非常識な操作を繰り返しました。キャラは幾らでも複製の効く消耗品であり、重傷前提に行動し、両手を武器に固定し、最後は四肢欠損身体喪失したうえで義体化して再登場という描写です。何も良いこと無いよね。残酷場面ばかりです。卓の皆さんも地獄をこんなに見せられたら心が乾き、染み付いた炎の臭いにむせるだろうさ。だから最後までそっとしておいてくれたのか。
ここはD&D世界でアストラギウス銀河じゃないぞ。すぐボトムズ調やりたがるのは私の悪癖です。
以上の1~2~3の流れでホロブンは変化していきましたが、体感時間の配分は不均衡でした。
初めの7年程までは出番も活躍も無い待機時間です。10レベル手前当たりから、どうせ自分には何も出来ないと諦め気味でした。自分の感性鈍磨から凝った戦術は考えられず、シナリオが進むほど敵が強化されるので、相対的に自分が弱く感じていきました。どうせ1回しか出番無い、それも命中しなかったら意味がない。実際に待ち時間ばかりの退屈なゲームが数年続きました。特に時間の延長が地味につらい。昼から始めたゲームが夜10時になっても終わらず、戦闘結果をGMが決めて撤収したことも少なくありません。そんな長時間ゲームでも、私は大パンチ2発撃つ数秒しか行動がありません。レンジャーの行動に幅が少なすぎるのです。手持ち無沙汰過ぎたので、ダメージトラック役をさせられたこともありました。正直苦痛な作業でしたが、理解できたことが2つありました。自分の攻撃タイミングが雑すぎることと、チーム全体の攻撃力が足りてないことでした。
どんなに状態異常を当てても、敵の攻撃を防いでも、敵本体が倒せないので互いの手数が減らず、特殊効果の処理ばかりが増えて、戦闘時間が伸びる一方なのです。D&Dの1ラウンドは6秒相当ですが、その6秒の処理に1時間以上かかります。実際の行動も6秒で済ませてるのは私だけですから、そりゃ出番時だけ呼んで下さいと意欲も落ちます。実際、武器と技コンボだけメモして、同行者化する考えは何度もありました。要は戦力になるNPC化。単純に1日1回強攻撃のダイス振るだけだから、誰でも使えます。
しかし、同行者化して他人任せでも、チーム全体の火力は増えなかったでしょう。他メンバーの高ダメージへの意識が薄く、勝敗決定力を軽く見てるフシがあり、冗長な戦闘は改善されず、私が火力上げるしかないとも考えていました。実はこれは前提が誤りで、冗長に感じていたのは私だけです。他メンバーは攻撃手順を入れ替え割り込み即応し、目まぐるしく動く大変な忙しさで戦ってました。いつまでも互いの数が減らないので、鈍い私の目には変化がわからなかったのです。
ではロールプレイ分では楽しめなかったのかと言えば、このキャンペーンでの前期登場NPCはほぼ全て敵なので会話が無意味です。どうせ殺すのに時間伸ばしてどうすんのと考えてました。私にとって、この頃の戦闘=待ち時間です。前口上だって待ち時間です。ずっと待って手番が来ても、ダイス目失敗なら即待機戻りです。だったら回転率上げたいじゃない。
この発想が後々まで響きました。NPCに関わるのは時間の無駄、会話時間は待機時間。夜10時まで今日もずっと待ち時間。そう思うと終盤戦闘に大技ぶっ放すために、後半からのこのこ参加すればいいやとなりました。当時から健康状態は悪かったのです。血管の具合がとくに悪く、内出血ブツブツ起こしながら、数時間座って待つのは実際の身体ダメージに繋がります。
私が不参加の前半部分は主に物語パートでした。私がいない間にパーティーは、殺戮集団から世界防衛チームに変わっていました。NPC達と交流し、重要な情報やアイテムをやり取りして基盤を固めていったようです。
置いて行かれた私は相変わらず、ぶっ殺し軍団実行部のつもりでした。しかし、ここで私が前半から出席し、物語場面に参加してたとしても変化なかったでしょう。殺伐とした性格は素です。ファンタジー世界に興味もありません。
と言うより、私は剣と魔法のファンタジー世界に対してかなり穿った見方があり、すごい神様・すごい魔法・すごい古代文明、これら固有名詞横文字設定の機嫌とらないと、出番も活躍も勝敗結果も全て無効化してひっくり返されると考えています。しょぼい能力値と装備で苦労だけさせられて、美味しいところはよくわからない根拠で、天才的異能使いが掠め取ってく世界。外国ではドラゴンがいつもボコられて、日本では美少女ヴァンパイアが無双する世界。それが剣と魔法のファンタジーだと偏見まみれです。ああいうのは何度も世界が滅びてループする定番だし、介入しても疲れるだけだと思います。
不信感の消えない、剣と魔法のファンタジー世界で待ち時間約7年。キャラクターは多少の反撃可能な能力値まで成長して、私自身も頭の霧が晴れて思考が明瞭化してきました。物語参加するには時期が遅すぎたので、相当に強引かつ理不尽なキャラクター交代劇を用意しましたが、失敗しました。これで世界認識の共感が不可能になってしまったので、あとは能力値向上しかやることがありません。
そこでルールを確認すると、レンジャー上がりは弱すぎるのが判明しました。もう何を楽しみにして良いのかわかりません。ここまでの時点だと、私にとってD&Dとは「待ちゲー」です。このキャンペーンも「待ちキャンペーン」です。参加メンバー内で最も無駄な時間を過ごしてるのが私です。
今まで続けたのだからモトを取らねばと、サンクコスト効果に走ったのが間違いだったのでしょうか。ここから私はより一層強引で理不尽なキャラ操作をするようになりました。
参加できない世界情勢は無意味と切り捨て、ロールプレイの完全放棄。ホロブンというキャラクターらしさなど、最早何処にもありません。
ルールの違法適用をGMに要請。公式ルールで取り消されたパワーを使わせろと要求したわけです。公式が変更したのは全体バランスを崩す能力と判断したからでしょう。果たしてそうかね。D&Dはキャラクター毎に能力ばらつきが大変大きなゲームです。他所卓の事情はともかく、7年以上延長戦時間切れを繰り返しているウチの卓では、殲滅力が圧倒的に欠けています。負けないけど、死なないけど、倒せない戦いが随分多い気がします。そんなところに、1発多くレンジャーが基礎攻撃足しても何も変わりません。変わらなさ過ぎるだろ。こんな無力な神話クラスが終盤に参加意義はありません。だからGMへの要求条件は卓の参加を賭けた瀬戸際交渉でした。エラッタ確認しなかった私も悪いのだけど、レンジャーのフォローアップブロウがルール変更されてるの知ってたら、キャンペーンも即抜けてたと思います。
この時点で性質の悪いプレイヤー自覚はありました。ロールプレイ無くして数値ばかりを追い、自分の都合良い強データを恣意的に使っています。マンチキンとかデータッキーなどと揶揄される行動です。
でも、ここはもはや悪いプレイヤーか、脱退かの2択しかありません。
もう楽しくロールプレイを公式ルール内で楽しむには、気づくにも回復するのも遅すぎました。今まで通りホロブン使ってたって楽しくない、楽しくなる要素も見当たりません。
なので、さらにデータ違法適用を重ねロボットにしました。楽しくないホロブンを続けて楽しむためには、看板そのままに中身を全改装しないと無理だと感じていました。
今までの鬱屈を全部ぶち込むつもりで改装したら、D&Dでもなんでもない巨大ロボの完成です。実は見た目とダメージダイス数の2要素しか変わってないので、他メンバーに行き渡ってるアーティファクト性能と比べると、些細な能力変化でしかないのですが。
ここで最も問題になるのが「ファンタジー世界に巨大ロボを持ち込んだ」点でしょう。場違いな悪ノリで空気と世界観を壊すし、最も食い合わせの悪い要素です。世間には両方混ざってる奴もあるけど、D&D世界内に限るなら火薬とエンジンは、優先待遇面で魔法に勝てません。
それでもなおロボ化したのは理由があります。単に巨大ロボ好きが1つ。
重要なのは2つめ。魔法主体世界の魔法は信用できません。魔法で得たパワーは魔法で消されます。すごい神様やすごい古代文明やすごいNPCは、簡単にこちらの魔法効果を打ち消せます。これまでディスペルやアンチマジックフィールドで無効化された経験が何度もあります。もしも今やられたら、+6相当ヴォーパル能力その他諸々消えて、戦力は12レベル分以上の弱体化です。だから素の能力を上げる必要がありました。魔法キャンセルでも消せない、本体そのものの物理的大質量を得るために、生物やめて鋼鉄ボディに変えました。これに悪ノリのつもりはありません。旧型のメカやロボでないと御都合展開ハイテク魔法影響から抜けられない気がしていました。割りと必死に考えました。
そんな方法しかなかったのか?
方針転換を考え始めた時点で、既にロールプレイ・キャラクター描写の楽しみは絶望的でした。時間配分は自分では決められません。残りは能力強化だけです。その強化もファンタジー世界魔法要素主軸では不安が残ります。
結論として異物として主張するか、卓から消えるかで、前者を選びました。私だってゲームを楽しみたかったのです。
ここまで長々と書いたけど、きちんと言い訳と反省文になっているでしょうか。最終回で自分の全力で放ったネタが完全スルーされたのは悲しいですが、共通世界観の破壊をしたことに変わりないので、無視で済ませてくれたのは温情なのかとも思います
逆状況を考えるならば、それまで8年間続いたハード系バトルメカアクション世界の最終回に、魔法ファンタジーキャラが突然現れ無双して終わる展開ですね。こらあかん。私なら相当な拒絶反応が出るわ。
卓のみなさん、ほんとすいません。
あと、その、あれだ。こうしてキャラ描写の過程を振り返ると、皆にスルーされたどころか、逆にホロブンが自己都合のために、他メンバーとの関係性を積極的に断絶してる場面が沢山ありました。ロボ化するにあたり、不要と判断して切り捨てた範疇にパーティメンバーの人間関係が含まれます。
ウチのぼんくらドワーフがまた変なこと言い出して、ストイックカッコイイとか思い込み、勝手に孤立していって、最後は取り返しつかない姿に成って出戻り、一人だけやり遂げた笑顔で勝手に自殺した。そんな間抜けエピソードに見えてた可能性は大いにあります。これにいったいどう絡めと。
でも、私はまた必ずやらかすと思います。自分だけのリスクなら誰も困らない。
帰り途の無い死に際パワーアップがやりたいのなら、FEARゲームやれば良いのでは。
メカロボユニットやりたいのなら、ファンタジー世界で無理せずに、素直にボトムズRPGやマッドマックス系ポストアポカリプス世界で遊べばいいのでは。
そんなシステムも機会も無いわ。ボトムズRPG出来悪いしな。だからメタルマックス延々とやってるんだよ。
ホロブンを一言で言うと、話が通じない人です。
互いを尊重する共感性に著しく欠けてます。NPCカード切ってクリティカル出す作戦が最たるもので、何もかも全てが消耗資材に見えています。目的のためなら犠牲を厭わないし、その犠牲に自他の区別をつけません。自分も他人も平等に使い捨てる感覚は徹底していました。このキャンペーンでの最終目的は「タラスクにフルパワーラッシュクリーンヒット」なので、目的も達成しており、最期に一人朽ち果てるのも過剰なストイックさの表現としては好みですが、お一人様ワースブレイドやり過ぎ感があるのも事実です。操兵に乗って一人でタラスク倒す気満々でした。
では、なぜそれほどにホロブンのキャラ内面が荒廃してしまったかは、いくつも理由があります。元から人格破綻の素質に溢れていましたが、キャンペーンの最初からこんな壊れ性格だったわけはありません。
理由1、
単純に使用期間の大部分を私がぼんやりしていたせいで、性格が決まらなかったこと。20レベル中盤に差し掛かるまで、私の情動部分が大分鈍ってて人物描写を考えられませんでした。レンジャーとしてダイス数える役目が精一杯。
理由2、
テコ入れ荒療治が過ぎました。終盤目前でも薄い人物像をあぶり出すために、キツめのイベントを何度も当てました。アイデンティティを揺らがせて、その上で残る中核部分を捉えるつもりでした。しかし、これは完全に逆効果でルール上の判定時に必須の数値だけが残り、内面は無くてもゲームが進む実証になってしまいました。結果、数値が主体で、ロールプレイ分のキャラクターは数値のメンテナンス役に従属する構図になりました。レンジャーというほぼ単一機能クラスだったのも災いしました。行動結果が戦闘で当たりと外れの二極化収束しやすいクラスです。だから、数値が増えるなら何でもする、数値が変わらないなら何もしない、単純で極端な舞台装置化したのです。
理由3、
私自身の根幹がどうやら超・精神論者だったようです。困難に立ち向かうために気合と根性では全然足りないという考え方です。その2つで乗り越えられるのは困難のうちに入りません。そこに加えて、手段を選ばないなり振り構わなさが必要と考えます。何に対してもガムシャラに挑めという意味ではなく、むしろ真逆で、無理目なことには一切手出ししない関わらない。その代わり、目があるなら手間を惜しまず、採算度外視徹底的に追求する姿勢です。そこでは健康や道徳などの社会規範を重要視しません。常識の範囲内で無理をしない、では達せない目的もあると考えます。普段から私の生活方針はこんなんです。もちろん、これは自分限定完結ルールで、他人には一切期待も要求もしません。しかし、傍目からは人の話を聞かない大変な自己中心思考に映るでしょう。その通りですから、他人からの評価まで望みません。
1の薄さを解消するために、2の状況に追い込んで、3の極論を盛り込んだ結果でした。
今回ゲーム内で扱った「自分ルール」は、最初から最後まで自分のプレイヤーキャラクター・ホロブンに対してだけに限定適用でした。他メンバーキャラへ干渉操作する能力は一つもありません。しかし、自分内カテゴリでは無軌道非常識な操作を繰り返しました。キャラは幾らでも複製の効く消耗品であり、重傷前提に行動し、両手を武器に固定し、最後は四肢欠損身体喪失したうえで義体化して再登場という描写です。何も良いこと無いよね。残酷場面ばかりです。卓の皆さんも地獄をこんなに見せられたら心が乾き、染み付いた炎の臭いにむせるだろうさ。だから最後までそっとしておいてくれたのか。
ここはD&D世界でアストラギウス銀河じゃないぞ。すぐボトムズ調やりたがるのは私の悪癖です。
以上の1~2~3の流れでホロブンは変化していきましたが、体感時間の配分は不均衡でした。
初めの7年程までは出番も活躍も無い待機時間です。10レベル手前当たりから、どうせ自分には何も出来ないと諦め気味でした。自分の感性鈍磨から凝った戦術は考えられず、シナリオが進むほど敵が強化されるので、相対的に自分が弱く感じていきました。どうせ1回しか出番無い、それも命中しなかったら意味がない。実際に待ち時間ばかりの退屈なゲームが数年続きました。特に時間の延長が地味につらい。昼から始めたゲームが夜10時になっても終わらず、戦闘結果をGMが決めて撤収したことも少なくありません。そんな長時間ゲームでも、私は大パンチ2発撃つ数秒しか行動がありません。レンジャーの行動に幅が少なすぎるのです。手持ち無沙汰過ぎたので、ダメージトラック役をさせられたこともありました。正直苦痛な作業でしたが、理解できたことが2つありました。自分の攻撃タイミングが雑すぎることと、チーム全体の攻撃力が足りてないことでした。
どんなに状態異常を当てても、敵の攻撃を防いでも、敵本体が倒せないので互いの手数が減らず、特殊効果の処理ばかりが増えて、戦闘時間が伸びる一方なのです。D&Dの1ラウンドは6秒相当ですが、その6秒の処理に1時間以上かかります。実際の行動も6秒で済ませてるのは私だけですから、そりゃ出番時だけ呼んで下さいと意欲も落ちます。実際、武器と技コンボだけメモして、同行者化する考えは何度もありました。要は戦力になるNPC化。単純に1日1回強攻撃のダイス振るだけだから、誰でも使えます。
しかし、同行者化して他人任せでも、チーム全体の火力は増えなかったでしょう。他メンバーの高ダメージへの意識が薄く、勝敗決定力を軽く見てるフシがあり、冗長な戦闘は改善されず、私が火力上げるしかないとも考えていました。実はこれは前提が誤りで、冗長に感じていたのは私だけです。他メンバーは攻撃手順を入れ替え割り込み即応し、目まぐるしく動く大変な忙しさで戦ってました。いつまでも互いの数が減らないので、鈍い私の目には変化がわからなかったのです。
ではロールプレイ分では楽しめなかったのかと言えば、このキャンペーンでの前期登場NPCはほぼ全て敵なので会話が無意味です。どうせ殺すのに時間伸ばしてどうすんのと考えてました。私にとって、この頃の戦闘=待ち時間です。前口上だって待ち時間です。ずっと待って手番が来ても、ダイス目失敗なら即待機戻りです。だったら回転率上げたいじゃない。
この発想が後々まで響きました。NPCに関わるのは時間の無駄、会話時間は待機時間。夜10時まで今日もずっと待ち時間。そう思うと終盤戦闘に大技ぶっ放すために、後半からのこのこ参加すればいいやとなりました。当時から健康状態は悪かったのです。血管の具合がとくに悪く、内出血ブツブツ起こしながら、数時間座って待つのは実際の身体ダメージに繋がります。
私が不参加の前半部分は主に物語パートでした。私がいない間にパーティーは、殺戮集団から世界防衛チームに変わっていました。NPC達と交流し、重要な情報やアイテムをやり取りして基盤を固めていったようです。
置いて行かれた私は相変わらず、ぶっ殺し軍団実行部のつもりでした。しかし、ここで私が前半から出席し、物語場面に参加してたとしても変化なかったでしょう。殺伐とした性格は素です。ファンタジー世界に興味もありません。
と言うより、私は剣と魔法のファンタジー世界に対してかなり穿った見方があり、すごい神様・すごい魔法・すごい古代文明、これら固有名詞横文字設定の機嫌とらないと、出番も活躍も勝敗結果も全て無効化してひっくり返されると考えています。しょぼい能力値と装備で苦労だけさせられて、美味しいところはよくわからない根拠で、天才的異能使いが掠め取ってく世界。外国ではドラゴンがいつもボコられて、日本では美少女ヴァンパイアが無双する世界。それが剣と魔法のファンタジーだと偏見まみれです。ああいうのは何度も世界が滅びてループする定番だし、介入しても疲れるだけだと思います。
不信感の消えない、剣と魔法のファンタジー世界で待ち時間約7年。キャラクターは多少の反撃可能な能力値まで成長して、私自身も頭の霧が晴れて思考が明瞭化してきました。物語参加するには時期が遅すぎたので、相当に強引かつ理不尽なキャラクター交代劇を用意しましたが、失敗しました。これで世界認識の共感が不可能になってしまったので、あとは能力値向上しかやることがありません。
そこでルールを確認すると、レンジャー上がりは弱すぎるのが判明しました。もう何を楽しみにして良いのかわかりません。ここまでの時点だと、私にとってD&Dとは「待ちゲー」です。このキャンペーンも「待ちキャンペーン」です。参加メンバー内で最も無駄な時間を過ごしてるのが私です。
今まで続けたのだからモトを取らねばと、サンクコスト効果に走ったのが間違いだったのでしょうか。ここから私はより一層強引で理不尽なキャラ操作をするようになりました。
参加できない世界情勢は無意味と切り捨て、ロールプレイの完全放棄。ホロブンというキャラクターらしさなど、最早何処にもありません。
ルールの違法適用をGMに要請。公式ルールで取り消されたパワーを使わせろと要求したわけです。公式が変更したのは全体バランスを崩す能力と判断したからでしょう。果たしてそうかね。D&Dはキャラクター毎に能力ばらつきが大変大きなゲームです。他所卓の事情はともかく、7年以上延長戦時間切れを繰り返しているウチの卓では、殲滅力が圧倒的に欠けています。負けないけど、死なないけど、倒せない戦いが随分多い気がします。そんなところに、1発多くレンジャーが基礎攻撃足しても何も変わりません。変わらなさ過ぎるだろ。こんな無力な神話クラスが終盤に参加意義はありません。だからGMへの要求条件は卓の参加を賭けた瀬戸際交渉でした。エラッタ確認しなかった私も悪いのだけど、レンジャーのフォローアップブロウがルール変更されてるの知ってたら、キャンペーンも即抜けてたと思います。
この時点で性質の悪いプレイヤー自覚はありました。ロールプレイ無くして数値ばかりを追い、自分の都合良い強データを恣意的に使っています。マンチキンとかデータッキーなどと揶揄される行動です。
でも、ここはもはや悪いプレイヤーか、脱退かの2択しかありません。
もう楽しくロールプレイを公式ルール内で楽しむには、気づくにも回復するのも遅すぎました。今まで通りホロブン使ってたって楽しくない、楽しくなる要素も見当たりません。
なので、さらにデータ違法適用を重ねロボットにしました。楽しくないホロブンを続けて楽しむためには、看板そのままに中身を全改装しないと無理だと感じていました。
今までの鬱屈を全部ぶち込むつもりで改装したら、D&Dでもなんでもない巨大ロボの完成です。実は見た目とダメージダイス数の2要素しか変わってないので、他メンバーに行き渡ってるアーティファクト性能と比べると、些細な能力変化でしかないのですが。
ここで最も問題になるのが「ファンタジー世界に巨大ロボを持ち込んだ」点でしょう。場違いな悪ノリで空気と世界観を壊すし、最も食い合わせの悪い要素です。世間には両方混ざってる奴もあるけど、D&D世界内に限るなら火薬とエンジンは、優先待遇面で魔法に勝てません。
それでもなおロボ化したのは理由があります。単に巨大ロボ好きが1つ。
重要なのは2つめ。魔法主体世界の魔法は信用できません。魔法で得たパワーは魔法で消されます。すごい神様やすごい古代文明やすごいNPCは、簡単にこちらの魔法効果を打ち消せます。これまでディスペルやアンチマジックフィールドで無効化された経験が何度もあります。もしも今やられたら、+6相当ヴォーパル能力その他諸々消えて、戦力は12レベル分以上の弱体化です。だから素の能力を上げる必要がありました。魔法キャンセルでも消せない、本体そのものの物理的大質量を得るために、生物やめて鋼鉄ボディに変えました。これに悪ノリのつもりはありません。旧型のメカやロボでないと御都合展開ハイテク魔法影響から抜けられない気がしていました。割りと必死に考えました。
そんな方法しかなかったのか?
方針転換を考え始めた時点で、既にロールプレイ・キャラクター描写の楽しみは絶望的でした。時間配分は自分では決められません。残りは能力強化だけです。その強化もファンタジー世界魔法要素主軸では不安が残ります。
結論として異物として主張するか、卓から消えるかで、前者を選びました。私だってゲームを楽しみたかったのです。
ここまで長々と書いたけど、きちんと言い訳と反省文になっているでしょうか。最終回で自分の全力で放ったネタが完全スルーされたのは悲しいですが、共通世界観の破壊をしたことに変わりないので、無視で済ませてくれたのは温情なのかとも思います
逆状況を考えるならば、それまで8年間続いたハード系バトルメカアクション世界の最終回に、魔法ファンタジーキャラが突然現れ無双して終わる展開ですね。こらあかん。私なら相当な拒絶反応が出るわ。
卓のみなさん、ほんとすいません。
あと、その、あれだ。こうしてキャラ描写の過程を振り返ると、皆にスルーされたどころか、逆にホロブンが自己都合のために、他メンバーとの関係性を積極的に断絶してる場面が沢山ありました。ロボ化するにあたり、不要と判断して切り捨てた範疇にパーティメンバーの人間関係が含まれます。
ウチのぼんくらドワーフがまた変なこと言い出して、ストイックカッコイイとか思い込み、勝手に孤立していって、最後は取り返しつかない姿に成って出戻り、一人だけやり遂げた笑顔で勝手に自殺した。そんな間抜けエピソードに見えてた可能性は大いにあります。これにいったいどう絡めと。
でも、私はまた必ずやらかすと思います。自分だけのリスクなら誰も困らない。
帰り途の無い死に際パワーアップがやりたいのなら、FEARゲームやれば良いのでは。
メカロボユニットやりたいのなら、ファンタジー世界で無理せずに、素直にボトムズRPGやマッドマックス系ポストアポカリプス世界で遊べばいいのでは。
そんなシステムも機会も無いわ。ボトムズRPG出来悪いしな。だからメタルマックス延々とやってるんだよ。