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卓越性の探究者、波田野が皆さんに販売戦略・営業手法についてや、コミュニケーションについて思う事をお届けします。

自ら動き出す組織 保育園編22 ~バックトラッキング~

2018-03-11 06:34:15 | ビジネス
こんにちは、彩りプロジェクトです。

このブログでは、中小企業支援を目的に様々な情報提供を行っております。

少しでも皆様の経営のお力添えが出来たらと思っております。

彩りプロジェクトは経済産業省・内閣府 経営革新等認定支援機関(関財金1第492号)です。



星野は「次にバックトラッキングをご紹介します。これは、私が最も好きな、そして強力なスキルであると感じているものです。皆さんの職場の仲間やお友達の中には、このスキルに長けた方も大勢いらっしゃると思います」

「昨日ディズニーランドに行ったんだ~と私が話したとします。皆さんはどのように会話をつなげますか?」

しばらく考える時間があった。

濱野は、「自分なら混んでいた?とか、パレードどうだった?って聞くな~」と思った。

星野は何人かの参加者に聞いてみた。

濱野と同じように会話をする人もいた。濱野は少し安心した。

ところが星野からは、「バックトラキングを使うと、自分の意見や感想、考えを挟むこと無く会話が続いて行きます」と説明があった。

濱野は思った。「何のことを言っているの?」

バックトラッキングは以下のように話が展開する。
Aさん→「昨日ディズニーランド行ったんだ~」
Bさん→「昨日ディズニーランド行ったのね」
Aさん→「そうなの。すっごく混んでいて結構並んだな~」
Bさん→「すっごく混んでいて結構並んだのね」
Aさん→「そう。特にビッグサンダーマウンテンが並んだな~」
Bさん→「へ~、ビッグサンダーマウンテンに並んだんだ~」
Aさん→「そうなの。並ぶのが多かったから、あまりアトラクションに乗れなかったんだ~」
Bさん→「あんまり、アトラクションに乗れなかったんだ~」
Aさん→「でも、○○のレストランは最初に予約していたから、並ばずに入れたんだ~」
Bさん→「○○のレストランに行ったんだ」
Aさん→「そうなの、○○のレストランでは、少し奮発してスペシャルコースを頼んじゃった~」
Bさん→「え~スペシャルコースを頼んだんだ~」
Aさん→「そうなの。今度Bさんも一緒に行かない」
Bさん→「一緒に行っていいの?」
Aさん→「もちろんだよ」

お気づきだと思うが、Bさんはこちらの話は一切していないのがわかる。

しかし、会話は面白いほど進んでいく。

しかも相手が伝えたい事を自ら話してくれている事も特徴的である。

これがバックトラッキングを使わない会話の場合はこうなる。
Aさん→「昨日ディズニーランド行ったんだー」
Bさん→「へ~どうだった?混んでいた?」
Aさん→「うん、とっても混んでいて疲れた~」
Bさん→「せっかくの休みだったのに。私なんか、駅前の温泉に行って体をリフレッシュしちゃった」
Aさん→「駅前の温泉て猿の湯の事」
Bさん→「そうそう。猿の湯。あの温泉なんで猿の湯っていうか知っている?」
Aさん→「知らない~」
Bさん→「オーナーのあだ名が猿なんだって~。それで猿の湯って笑っちゃうよね~」
Aさん→「そうだね~」
Bさん→「猿の湯のランチセット知っている?」
Aさん→「あっあの評判がいいやつだね」
Bさん→「そうそう。あれ食べたらそうでも無かったよ~。量はたくさんあったけどね」
Aさん→「そうなんだ~。今度食べようと思ったんだけどな~」
Bさん→「それだったら、△レストランのランチがお得だよ~」
Aさん→「なに?どんなランチなの?」
・・・
同じ会話の切り出しでも、こんなに話の展開が変わってしまうのである。

バックトラッキングは傾聴のスキルの一つとなっているが、ここでは割愛しよう。

会話の切り出しはどちらも同じであるが、相手の話したい事を話してもらうという意味では、前者の方が目的を達成している。

つまり、バックトラッキングの効果は、ミラーリングと同じで、相手が発している言葉をこちらも発する事で、相手に話してもいいよという安心感を生む効果を期待できるのである。

事実、コミュニケーション能力に長けている人は、相手から話を聞きだすのがとても上手である。

(続く)



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