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マーケティング研究 他社事例 353 2020年アメリカ大統領選に向けて ~スタバ前会長の挑戦は?~

2019-05-21 16:13:56 | ビジネス
マーケティング研究 他社事例 353 2020年アメリカ大統領選に向けて ~スタバ前会長の挑戦は?~


1月28日夜に、ニューヨークの書店「バーンズ&ノーブル」に、スターバックスの前会長、ハワード・シュルツ氏の姿がありました。

自著を告知するイベントに登壇し、CNBCのレポーターとおよそ1時間やり取りしました。

シュルツ氏は冒頭から「我々は2年以上、大統領のリーダーシップと真実の欠如を見て来た」とドナルド・トランプ大統領を批判したのです。

「大統領選に独立候補として出馬することを真剣に考えている」

シュルツ氏が1月下旬以降、2020年のアメリカ大統領選への出馬についてCNBCやCBSといったメディアなどで公言し始めています。

シュルツ氏は昨年、スターバックス会長職を退いて名誉会長となりました。

30年間率いてきたスターバックスと距離を取り始め、政治家に転身するとの噂が絶えませんでした。

しかし、これまでは態度を明確にしてきませんでした。

シュルツ氏は政治に加えて、現在のアメリカの医療制度や教育制度も崩壊しているとして改革を訴えています。

トランプ大統領の移民政策にも批判的です。

「アメリカは移民の国。どうしてこの国に来て良い事をする機会に背を向けることができようか。経済のドライバーでもある。」

とシュルツ氏は語っています。

大統領選への出馬意向を示したシュルツ氏に対して、トランプ大統領もツイッターで反応しました。

1月28日「ハワード・シュルツは大統領に立候補する勇気を持っていない。彼は(テレビで)最も賢い人ではないと言っているが同意する。アメリカはすでにそれを持っているからだ」とつぶやいたのです。

シュルツ氏は4店舗しかないシアトルの街の珈琲店に過ぎなかったスターバックスに入社し、その後に独立しました。

イタリア流のエスプレッソ店を創業して資金を得ると、1987年に古巣のスターバックスを買収し、世界で約3万店舗を営業するグルーバルな珈琲チェーンへと育て上げました。

以前から民主党支持を表明していましたが、大統領選には独立候補として出る意向を示しています。

「2大政党制は妥協を許さない状況を生み出しており、アメリカ政府機関の閉鎖を引き起こした。独立候補がいることで50州のすべてで候補者が競争することになる」と語ります。

シュルツ氏は抜群の知名度があり、経営者としても高い評価を得て来ました。

潤沢な資金もあり、実際に出馬すれば有力な候補となる可能性があります。

アメリカメディアの報道も他の候補に比べて圧倒的に多く、ネガティブな報道もありますが、注目を集めているのは間違いありません。

しかし、シュルツ氏が独立候補として立候補することに対して、「反トランプ票」が割れてしまうとの懸念の声も出始めています。

本来ですと、民主党候補に入るべき票が分散する可能性があるからです。

トランプ大統領は「トランプタワーでスターバックスが家賃を払い続けることを願っている」とつぶやきました。

実際にシュルツ氏が出馬すれば、トランプ大統領にとっては、かえって追い風になるかもしれませんね。


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