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「“普通の男性”でいい」という女性は結婚できない…34歳女性が見た婚活地獄

2022年09月05日 23時03分54秒 | 女と男のこと
こんにちは。恋愛コンサルタントの菊乃です。  婚活中の女性からよく聞く「“普通の男性”でいい」。でもそれって、本当に“普通”の男性でしょうか?


「私、バカとは付き合いたくないんです」


「旅行が好きという話になって、どこに行きたいのって聞かれたからウラジオストクって言ったら『それどこ?』って聞くんです。頭悪いなと思って冷めてしまって。  でも、こういうことに妥協できないから婚活がうまくいかないんですよね。彼ともう一度会った方がいいんでしょうか?」  

真由美さん(仮名)はそう言って肩を落とした。34歳有名私立大卒、身長は160センチ台半ば、上場企業の営業職の彼女とお会いしたのは、数年前の11月後半。冒頭のウラジオストクを知らない男性とは、マッチングアプリで知り合ったらしい。 「別に告白されたわけじゃないですし。告白されてから、プロポーズされてから断ることもできますし、向こうだって会いたいと思っているとは限りませんよ」 「まぁそうですけど。でも……」  

真由美さんの男性に求める条件は非常に厳しいものでした。ヒールを履いた自分よりも背が高い、年収は自分以上、大学も自分と同じかそれ以上。彼女いわくそれが「普通の男」なのです。 「私、バカとは付き合いたくないんです」


「でも」「だって」彼氏ができない明確な理由

 真由美さんは大学時代の彼氏に不満を持ちながら、ずるずると27歳まで交際していました。

 「彼とは何となく付き合っただけで、好きだったのかと言われると正直自信がありません」 「若い時はそんなものですよね。でも27歳はまだ若いし、その次に出会いはなかったの?」

 「合コンに誘われることもありました。二人で会った人もいたんですけど、女性の影がちらつく人で」 「何かあったのでしょうか?」 「名前を間違えられたのです」 「それは……他の女性がいますね」  

決してモテないわけではなかったようですが、彼氏ができなかったのには理由が……。 「その後も出会いはなかったわけじゃないですが、なんか違って」 「何が違うの?」 「向こうから連絡先も聞いてこないし」 「自分で聞けば良いのでは?」 

「でも、グループLINEを作っても個別に誘ってこないし」
 「自分で誘えば」
 「だって、誘ってこないんですよ」

 「誘ってもらいたいの?」 
「う~ん。私が誘うほど会いたいわけじゃないし」 
「合コンの2時間で大したこと分からないでしょう。会いたいというより、知りたいぐらいで誘っていいのよ」  

真由美さんはとにかく「でも」「だって」が多いのです。理由をつけて自分から動くことはしないので、せっかくの機会も無駄になっていました。

 「う~ん。でも~、私が会いたいと思っていると勘違いされても迷惑だし」 「勘違いさせておけば? 


真由美さんは向こうが誘ってくるなら、『しょうがないなぁ。そこまで言うなら会ってあげてもいい』って思っていない?」 「……そうですね。女性から誘うってありなんですか?」 「ご飯ぐらいありだよ」  

こうして、愚痴と不満を言っているうちに20代が終わったのでした。


30代で始めたアプリはまさに地獄……

 30代になり合コンの誘いも減り、マッチングアプリを利用するようになった真由美さん。そこで、今まで出会ったことのないような男性と出会うように……。 

「ほっっんとうにいろんな人がいました。たくさんいいねが付くんですけど、20歳年上のおじさんからだったり、30代ってこういう人からも対象と思われるのかとがっかりしました。  

それに、いいねをくれた人でも、会ってみたいと思える人はぐっと減って。マッチングしてやり取りをするようになっても連絡が途絶える人もいました。 

 初デートなのに待ち合わせ場所がデパートのレストラン街とか。LINE交換をしたら、彼女でもないのに『おはよう』とか毎日連絡が来る人も……。

別れ際にキスしてくる人もいて。ほんと“普通の男性”っていないですね」 「アプリはいろんな人がいますね。

でも、別にレストラン街でもいいんじゃないの?お店予約していないのが不満なの?」 
「そういう時って、“普通は”男性が予約しているものじゃないんですか?」 

「そういう男性もいるけれど。デートの誘い方がスムーズなことと、結婚後の幸せはあまり関係ないですよ」 
「そうですけど……。なんかモテなそうな人ばっかり」 

「そうかもしれませんね。でも真由美さんがそのレベルなんだよ、厳しいことを言うようだけど」  

真由美さんはまた肩を落とします。 「それぐらいわかってます。もう彼氏いない歴7年目でモテないんです」

“普通の男性”は普通じゃない

 彼氏いない歴7年目。経験は大学時代に付き合った彼氏のみ。ようやく、真由美さんは自分がモテないことを受け入れました。

さらに、失敗が怖くプライドが高いため自分から誘うことをしないので、ぐいぐい来る人に遊ばれてしまう。

彼女が求めていた“普通の男性”は普通ではないことに気づいたのです。 

「アプリはやめます。向いていないみたいだし、結婚相談所とか婚活パーティーも参加してみようかな」 

「いいんじゃないでしょうか」
 「でも、婚活パーティーに参加したら、彼氏欲しくて必死なんだなって感じですよね」 「必死に婚活するのってみっともないかな?」
 「いや……。そうじゃないですよね」 

 その後、真由美さんは婚活パーティーに申し込んだり、結婚相談所の説明を聞きに行ったりしました。ある婚活パーティーでは、これまでの真由美さんならば眼中に入らないであろう身長が同じぐらいの男性とマッチングしました。  

彼から「付き合ってください」と言われたときに、
真由美さんは「来年35歳になる女に『付き合って』だけ?」と迫って、

結婚前提の交際にクロージング。
今は結婚して、ワーキングママとして仕事も育児も頑張っているそうです。 


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「後悔しながら死ぬ人、満足して死んでいける人」を分ける意外な要素>和田秀樹が見た

2022年09月05日 22時03分21秒 | 医療のこと

和田秀樹が見た「後悔しながら死ぬ人、満足して死んでいける人」を分ける意外な要素



老年医学の専門家として、長年にわたり現場で高齢者たちをみてきた精神科医の和田秀樹さんは「お年寄りはもっと遊ぼう。それが心身の健康度を上げ、健康寿命を延ばすことにつながります」という


9/1/2022


>最期に満足しながら死ぬために大切なこととは何でしょうか。  
突き詰めるとそれは、たった1つに集約できます。
老いを受け入れ、できることを大事にする、という考え方です。
 これが「幸せな晩年」と「不満足な晩年」の境目になると思っています。 

<略>
■男性は73歳、女性は75歳が「老化の分かれ道」

  日本人の平均寿命は、2020年(令和2年)の調査によると、男性が81.64歳、女性が87.74歳です。これは、「何歳まで生きるか」という平均年齢を示すものです。と同時に、ズバリ言うと「何歳で死ぬか」という平均値でもあります。  

では、「男性は9年間」「女性は12年間」──この年数がいったい何を示すかわかりますか。実はこれ、病気や認知症などで寝たきりになったり、誰かに介助されたりしながら生きる平均年数を表したものです。 

 「健康寿命」という言葉を聞いたことのある人も多いと思います。心身ともに自立していられる年齢のことを意味します。 

 その年齢は、男性が72.68歳、女性が75.38歳です(令和元年調べ)。つまり、平均して男性は73歳、女性は75歳で、誰かの介助が必要になるのです。病気や認知症で寝たきりになるレベルでなくても、身の回りのことを一人でできなくなり始める平均年齢です。 

 先に記した男性9年間、女性12年間とは、平均寿命から健康寿命を引いた数字。身の回りのことを一人でできずに過ごす年数がこれだけ長いことに驚く人もいるかもしれません。もちろんこれは統計上の数字にすぎませんが。

<略>







■誰もが人生の最後に通る「道」 

 当然のことながら、人はそれぞれ年齢も体型も違います。性格や考え方も違います。生活の環境や仕事も家族構成も違う。一人ひとりは、まったく違う人生を歩むまったくの別人です。 

 しかし、すべての人に共通することがあります。それは、全員が「やがて死んでいく」ということです。これだけは避けようがありません。 

 死に至るまでには、2つの道があります。 

 1つは、幸せな道です。最期に「いい人生だった。ありがとう」と満足しながら死んでいける道です。

もう1つは、不満足な道です。「ああ、あのときにこうすればよかった」とか「なんでこんなことに」と後悔しながら死んでいく道です。  

どちらの道を選びたいか?  

それは聞くまでもありませんね。

 ■「ない」ものを数える人、「ある」ものを大切にする人  

最期に満足しながら死ぬために大切なこととは何でしょうか。  

突き詰めるとそれは、たった1つに集約できます。
老いを受け入れ、できることを大事にする、という考え方です。

これが「幸せな晩年」と「不満足な晩年」の境目になると思っています。 

 「幸せ」とは、本人の主観によるものです。つまり、自分がどう考えるかによって決まるものです。 

 たとえば、自分の老いを嘆き、「あれができなくなった」「これだけしか残されていない」と「ない」「ない」を数えながら生きる人がいます。

かたや、自分の老いを受け入れつつ、まだこれはできる、あれも残っていると「ある」「ある」を大切にしながら生きる人がいます。 

 どちらの人が幸せなのでしょうか?  

 私のこれまでの臨床経験では、「ある」「ある」で生きる人のほうが幸せそうに見えました。家族や周囲の人とも、楽しそうにしている人が多いと感じます。

<略>

 ■70代からは「個人差」を受け入れる 

70代になると、世代全体の10%が認知症になります。しかし残りの9割は依然として頭がはっきりしていて、健康な人とそうでない人の差が、それまでになくはっきりと分かれてきます。  

70代では、外見の面でも社会的地位についても、それぞれ取り巻く状況が大きく異なってきます。そのため、なにかと他人と比べて引け目を感じやすくなり、人によってはそれが重荷になってくるケースもありえます。

  同世代の人よりもちょっとだけ早く老いを受け入れざるをえなくなった70代の人にとっては、「老いを受け入れる」ことは「個人差を受け入れる」とほぼイコールの行為でもあると私は思います。

  自分を他人と比べている限りは抱えている苦しさから抜け出せません。他人にはできて、自分にはできないことについて思いを巡らせて悶々(もんもん)とするよりは、

「いまの自分に何ができるのか」ということを前向きに考えたほうが、ずっと健康的に生きられます。

  また、「働いているほうが偉い」「社会的地位が高いほうが偉い」「見た目が若々しいほうが偉い」といった50代、60代までの価値観にいつまでも縛られているのもよくありません

  人と比較するより、自分の生き方を模索するほうが賢明だと、私としては信じています。


■年をとったら、もっと遊ぼう  

もう1つ指摘したいことがあります。それは、高齢になると、「健康のために遊ぶ」「健康のためにお金を使う」ことも大きな意味を持ってくる、ということです。 

 日本では、高齢者は地味に暮らすのが当然だと思われていますから、「年金でカラオケに行くのはいかがなものか」「年金生活者がパチンコに行くとはけしからん」などといった非難を浴びがちです。 

 しかし家の外に出て遊ぶことで、前頭葉が刺激されます。また、楽しむことで免疫機能にもよい影響を与えることができます。ですから、むしろ「お年寄りはもっと遊べ」と言うべきでしょう。

  感情の老化を予防するには、年をとるほど強い刺激が必要です。脳の老化によって弱い刺激には反応しにくくなることに加えて、積み重ねた人生経験から多少のことでは心に響かなくなるからです。

 ■お金を使ってよい刺激を受ける  

仕事などで経験を積んだおかげで先が読めるから、ものごとをそつなくこなしてしまいます。失敗することがなくなるのはいいのですが、面白さは薄れてしまいます。  

「先が読めてしまう」と、刺激が失せるだけでなく、興味や関心までも色(いろ)褪(あ)せるわけです。それだけに、いままで以上に、意識して強い刺激を与えてくれる遊びをしたほうがいいのです。 

 資本主義社会とは、「お客様は神様です」の社会です。お金を使うことによって、よりよいサービスが受けられます。それに、社会の第一線から退いたと感じている高齢者は、お金を使うことで自己愛が満たされることでしょう。

  お年寄りの多くがお金を使って遊ぶと、これまで少なかった高齢者向けのビジネスも盛んになるでしょう。高齢者がしっかり遊んでくれたほうが、消費が拡大し、経済が回ります。国内の景気のためにもいいのです。 

 「生涯現役」とは、高齢になっても働き続けるという意味だけでなく、「生涯現役の消費者である」という意味も含まれているのです。 

以下はリンクで


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第二の人生で「お坊さん」になった人たち いかにして寺に“再就職”したのか?

2022年09月05日 11時03分23秒 | 雇用と職のこと

第二の人生で「お坊さん」になった人たち いかにして寺に“再就職”したのか?〈週刊朝日〉

9/5(月) 7:00配信

古代インドには、人生を四つの期間に分ける思想があったという。なかでも三つ目の「林住期」は、仕事や家庭のための奮闘を終え、自分らしく生きられる最高の時期。そんな輝かしい“林住期ライフ”を、定年後の僧侶デビューによって手に入れた人たちがいる。

 【写真】供養の儀式「施餓鬼会(せがきえ)」の再開を相談する様子はこちら

*  *  *  

若かりしころは、世界の海を股にかけたという。岐阜県池田町にある安國寺の檜垣宗善住職(69)は20代半ばまで船舶通信士として船乗り生活を送り、その後NTTに転職。定年退職し、62歳で仏門をたたいた。 

 きっかけは退職して間もないころ、心神耗弱に陥った友人を助けたことだった。自分の家に連れ帰り、鍋を囲み、お酒を飲みながら、仕事の悩みや居場所のない苦しみを聞いた。生活をともにするうち、友人は2週間でみるみる元気になった。 「話を聞き、心に寄り添うことで誰かを救える」と気づいた檜垣さんは、ある日インターネットで「第二の人生は僧侶になりませんか?」という募集を見つけた。  

臨済宗妙心寺派がリタイア世代の出家を支援する取り組み、「第二の人生プロジェクト」の案内だった。心ひかれて本山に電話をし、面談や体験入門を経て僧侶を目指すことに決めた。 

 兵庫県姫路市の龍門寺で1年の修行が始まった。朝4時に起き、座禅や掃除、食事の準備に木の植え替え……。食事は2分づき玄米が主食で、おかずは肉風に味付けしたこんにゃくなど。体重は76キロから60キロに落ちた。 

 しかし、「つらくはなかった」と檜垣さん。「土方仕事もおもしろかったし、持病の糖尿病の症状でふらつくときは休ませてもらえました」。スマホも禁止されず、お経を録音したり、東京にいる家族と連絡を取ったりと活用した。家族は出家に反対しなかったが、「お寺でいじめられたりしない?」などと心配していたようで、LINEで「大丈夫だよ」と報告するうちに安心してもらえた。 

 修行を終えたことで、空き寺になっていた安國寺を紹介され、昨年6月から住職を務めている。朝は読経や庭の掃除、昼は寺を訪ねてくる人の話し相手が主な務めだ。90歳近くの帯状疱疹を患う女性は、常連の一人。初めは痛そうに首の後ろを触っているが、檜垣さんと2、3時間話すとケロリとして帰っていく。ストレスが和らぐのか、「薬よりも効く」そうだ。


地域のトラブルへの対処が求められることもあるが、簡単にはくじけない精神力や対人能力は会社員時代に培った。 

「暴力団から料金を回収する仕事をしたこともありますから。当時と比べたらストレスなんてない。毎日楽しいです」 

 安國寺には、檀家は一軒もいない。本山の妙心寺からも金銭的な支援はないため、お堂や鐘楼などの修繕は寺のために蓄えられてきた地域のお金を使い、「かかるのは食費ぐらい」な生活費は年金でまかなっている。一方で、寺を大切に思う地元の人たちがときどき掃除に来たり、米や総菜を差し入れたりしてくれて、助かっているという。

 「他の住職に話すと驚かれますよ。『うちの檀家に言うとかなきゃ』って(笑)。ここでは暮らしと寺が結びついているんです。人の役に立っている実感があって、僧侶は天職。みなさんに嫌われない限り、終生をこのお寺で全うしたいです」  

檜垣さんの運命を変えた「第二の人生プロジェクト」は、2013年のスタート以降、17人の僧侶や住職を輩出し、寺での活動をかなえた。取り組みの背景には、全国に約3300ある妙心寺派の寺院のおよそ3割が、後継者不足や地方の過疎化で住職不在に陥っている、深刻な問題がある。プロジェクトを担当する同派宗門活性化推進局の久司宗浩顧問はこう語る。 

年金で生活できる経済的に自立した人に空き寺に入ってほしい、“都合の良い話”な面もあるんです。これまで問い合わせを頂いた約700人のうち200人は、儲(もう)からないとわかって辞退しました。でもお金はあげられないけれど、生きがいは与えられます」 

 実際に僧侶を目指す人は、社会や家庭から逃げたい“世捨て志願者”ではなく、「会社員として一生懸命働いて評価されてきたが、もう一段、人格を磨きたい」という意欲的な人が多いという。

  妙心寺派で僧侶になるには、計52日以上の研修会を3年かけて受講するか、1年間寺に住み込んで修行する。介護で家を空けられないなどの事情がない限り、日常生活がそのまま修行になる後者が理想だ。だが年配者の場合、若い人と一緒にハードなスケジュールをこなし、厳しい暑さや寒さに耐えるのは体力的に難しいこともある。


そこで、前出の檜垣さんが修行した龍門寺が、60代以上専門の道場として開かれている。一般向けの寺とちがって生活費がかかり、個室つきで年間100万円だ。  

久司顧問によると、シニア世代の出家で課題となり得るのは「思い込みの強さ」だという。

 「若い和尚さんに注意されると、つい感情的になってしまう方がいます。自分だけが正しいと思う精神構造が根付いていると、変えるのは大変。いくつになっても素直でいられるかが試されます」 

 一方で、“第二の人生僧侶”に教えられることも大いにある。 

「われわれは『お坊様』なんて呼ばれて、世間知らずが許されてしまうところがある。外からの目が入っていろいろ質問されることで、日ごろ当たり前に使ってきた言葉が難解な業界用語だったと初めて気づくんです。これでは一般の方には通じないんだなと反省しました。年に1人の受け入れでもいいから、このプロジェクトは末永く続けたいです」  

とはいえ、「いきなりお寺を訪ねて僧侶を目指すのはハードルが高い」「仏教がどんなものなのか基本のキから学びたい」という人もいるだろう。 

 そんな仏教初心者に学びの場を提供している団体が、「東京国際仏教塾」(東京都渋谷区)だ。1988年の発足以降、約2千人が入塾し、その年代は20代から80代まで幅広い。履修課程は、4~10月に開講される「仏教入門課程」と、11~翌3月の「宗旨専門課程」の二つがある。 

 入門課程では、レポート提出などの通信教育を主体に、2泊3日の修行研修が2回行われ、仏教の基礎を学ぶ。入門課程を修めた人が進める専門課程は、天台、真言、浄土、真宗、臨済、曹洞、日蓮の伝統七宗派のコースに分かれ、選んだ宗派の歴史や教義、読経や仏前での作法を学ぶ。学費は入門課程が約11万円、専門課程が14万円だ。 

 事務局長の洞口克巳さんは、「ここは仏教を学ぶ道筋を紹介する“入り口の場所”」と話す。

 「1年で学べるのは初歩の初歩。卒業後は日常生活のなかで精進を続ける人も、近所のお寺の活動を手伝う人も、僧侶を目指す人もいます。いずれにしても大切なのは、お釈迦様の教えを自分で学び深めていく姿勢です」

 僧侶になる場合、弟子入りさせてくれる「師僧」を探す必要がある。仏教塾の卒業生だと、専門課程で指導を受けた寺院の住職が師僧を引き受けてくれることもあり、これまで約570人が僧侶の資格を取った。 

 2003年に卒業した永楽達信さん(82)もその一人だ。元は信濃毎日新聞の記者だったが、「社会正義のためとはいえ、自分の仕事が誰かの人生を狂わせたこともあった。定年後はお坊さんとして人の話を聞き、世の中のために生きたい」と決意。63歳で入塾し、専門課程で縁ができた住職のもとで修行を積み、今は仏教塾の事務局が置かれている新宿瑠璃光院(同前)の副住職をしている。  

ところで、一般社会からお寺に入る人は、まだ珍しいのだろうか。仏教界の専門誌「月刊住職」の編集長で、自身も住職の矢澤澄道(ちょうどう)氏によると、意外にも、全国約6万人の住職のうちの2割は寺院の生まれでない、いわゆる「在家出身」だという。 

「婿入り先のお寺を継ぐ場合もあれば、病気や災害を機に、俗世に虚無を感じて仏門に入る場合もある。人との接触が激減したコロナ下においては、近所のお寺の住職に話を聞いてもらったり悩みを相談したりして、仏教に関心を持つようになった人もいるでしょう」

  さらに興味深いことに、活気のある寺は在家出身の住職が運営しているケースが少なくないそうだ。

 「マーケティングの手法やインターネットでの情報発信を通じて檀家を何百倍にも増やしたり、法話を聞いてもらうきっかけづくりに境内にサウナや馬術場を設置したり、発想が柔軟なんです。住職兼マッサージ師、住職兼シェフなど掛け持ちで働く人や、お寺でサッカー教室や子ども食堂を開く人もいる。周りからは『あの人お坊さんだったの?』と驚かれるでしょうね。住職の在り方はそれくらい自由。社会で身につけたあらゆるキャリアや特技が生かせる、第2、第3、第4、第5の人生にぴったりの職場だと思います」 

日本には約7万7千の寺院があり、その数はコンビニより多い。ご縁に恵まれ、条件が合えば、お寺は身近な“再就職先”になるかも?(本誌・大谷百合絵)

 ※週刊朝日  2022年9月9日号



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世論軟化狙い自ら説明 岸田首相、「火だるま」リスクも 

2022年09月05日 10時37分47秒 | 政治のこと
世論軟化狙い自ら説明 岸田首相、「火だるま」リスクも 国葬審議

安倍晋三元首相の国葬に関する衆参両院の閉会中審査は、近く開催される見通しだ。  



>首相は世論の反発を和らげることができるのか。自民党の閣僚経験者は国葬について「(首相は)会見と同じことを言うしかないから反対論は収まらない。急落する内閣支持率は底を打たない」との見方を示す。


岸田文雄首相は自ら出席し、批判の多い国葬をめぐり幅広い国民の理解を得たい考え。ただ、野党が求める費用総額は示さず、開催理由も従来の説明にとどめるとみられる。世論を軟化させるどころか、一層の反発を招いて「火だるま」となるリスクすらはらむ。 

【図解】内閣支持率の推移  

政府は国葬の費用として約2億5000万円の支出を決定している。会場の日本武道館の借り上げや設営に充てるもので、警備費や外国要人の接遇費は含まれていない。野党は総額を閉会中審査までに示すよう要求しているが、松野博一官房長官は2日の記者会見で「申し上げられる段階にない。国葬後に精査して示す」と拒否した。 

 総額の公表を先送りするのは、反対論がさらに盛り上がるのを警戒するためだ。野党内には「100億円かかるのではないか」と疑う向きもある。首相周辺は外国要人と同行者の滞在費は負担しないとしつつ、「節約できるところは節約する」と明かした。自民党からは「大まかな総額は分かるはず。事前に示した方がいい」(重鎮)との声も上がる。 

 首相は国葬とする理由について、(1)史上最長の首相在任(2)経済再生など歴史に残る業績(3)諸外国の敬意と弔意(4)民主主義の根幹である選挙活動中の非業の死―の4点を挙げてきた。8月31日の会見では「諸外国から多数の参列希望が寄せられている。国として礼節を持って応える必要がある」とも語った。 

 だが、世論調査では「反対」が50%を超える結果もあり、世論の理解は得られていない。立憲民主党幹部は「なぜ決断したのか4項目だけでは分からない。追及で初めて議論が深まる」と意気込む。岡田克也幹事長は4日のNHK番組で「閣議決定での国葬は法治主義に反する。首相は内閣葬でやると政治決断すべきだ」と語った。 

 野党側は、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と自民党議員の関係も追及する構えだ。山際大志郎経済再生担当相は内閣改造で留任後も、関連団体のイベント参加などの指摘が相次ぐ。与党内からは山際氏の進退について悲観的な声が出始めている。  

首相は世論の反発を和らげることができるのか。自民党の閣僚経験者は国葬について「(首相は)会見と同じことを言うしかないから反対論は収まらない。急落する内閣支持率は底を打たない」との見方を示す。同党関係者は「首相がいくら説明しても反対の人が賛成に回るわけではない」と漏らした




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金色の大輪、ヒガンバナの直前に開きます

2022年09月05日 08時03分25秒 | 日々の出来事
ヒガンバナに似た金色の花、毎年、同じ場所に咲きますね🍀


8/27/2022
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