エジプトのピラミッドよりも古いとされる「大石神ピラミッド」を散策する。
順路を示す案内看板を頼りに獣道となった斜面を登って行くと、すぐに「太陽石」が現れた。
その昔は光っており、反射した太陽を礼拝するための石であったというから重要なものだったのだろう。
……残念ながら現在は苔むし、ただの岩にしか見えないが。
ぐるりと回り込むと、西方1メートルあまりで、割れ目が正しく東西を示しているという「方位石」が。
確かに人工的な割れ目のようなものが見受けられる(スマホのGPSで確認しておけばよかった)。
高低差のある順路を下ると「星座石」とされる大きな岩。
これに「めぼしい星座を記録しておいた」らしい。脇には小さな祠のようなものもあった。
どうもいくつかの岩が合体している(積み上げられている?)ようで、人が通れるように垂直に切り出されたような雰囲気もある。
岩と岩の間を進んでみると、終点には小さな洞窟のような空間が……。何かの儀式に使われていた?
崩れたら嫌なので、上半身だけねじ込んで撮影し撤収。
急斜面の下には、ひときわ大きな「鏡石」。
下方四囲12メートルの巨石で、かつては直立し表面に文字が彫刻されてあったが、残念ながら安政4年7月23日の大地震で倒れ、埋没したとされている(残念!)。
確かに言われてみると倒れたあとのような気もしなくも無い。
以上で大石神ピラミッドの散策は終了だ。
いまいちパッとしないが、要点となる石はすべて簡単に巡ることが出来るので、興味のある方はぜひ。
午前11時。
国道454号線に戻り、十和田湖方面へ車を走らせる。
次なる目的地はつがる市。ひとまず弘前市あたりを目指して山道を抜けることにした。
道中、一瞬であるが秋田県に突入。
2016年に購入したこのスズキエリオであるが、実は元々秋田県で乗られていた個体であった。
図らずも車にとっては里帰りになった訳だが、まさか北海道に送られて4年半後、再び故郷を走るとは車も想像していなかっただろう。
記念に秋田県の看板と記念撮影を…と思いながら進むうちにまた青森県に戻ってしまい、十和田湖畔へ。
奥入瀬渓流方面か「乙女の像」方面かの分かれ道に出たが、中学の修学旅行で訪れた「乙女の像」へ立ち寄りたく、時計回りで湖畔をぐるりと回るルートを選択した。
午後0時15分、「乙女の像」の案内看板に導かれ、湖畔の観光エリアへ到着。
駐車場に車を停めると、当たり前だが周囲の車が東北ナンバーばかりで嬉しくなる。
味のある土産物店を巡りながら散策路を数分歩き、ついに乙女の像へ。実に約13年ぶりである。
当時はとても天気がよく、友人とはしゃぎながらだったのでとても楽しかった記憶があるが、今日はドンヨリ曇り空で自分ひとり。
残念ながら「あれ……こんなもんか」といった感想。
せっかくなので、良い雰囲気の売店で「みそ付きたんぽ(200円)」を頂く。
ようやく真っ当な旅をしている気分になってきた。
午後1時、そのまま湖に沿って進み、道は再び秋田県へ。
青森県に戻ったころには急な上り坂と、時には1.8車線ほどの狭い道。まだまだ山道が途切れる気配はない。
「あらぁ、こんな道を走る覚悟はしていなかったなぁ~」と、ハンドルを握る手に多少力が入る。
2018年、レンタカーで四国の山道を走った時が思い出された。
午後2時半を過ぎる頃には山を下り、黒石市へ突入した。
そのまま弘前市へ向けて車を走らせる。
高くそびえる山は八甲田山であろうか?
3時頃に弘前市へ無事に入るが、ここでトラップが。
本来、弘前市に滞在する予定は無かったのだが、ツイッターのフォロワーさんから「やばいリサイクルショップがある」との情報を頂き、軽い気持ちで覗いたのが最後。
まぁとんでもないほどの絶版トミカ、プラモデルなどお宝のオンパレード。
これで完全に火がつき、市内のお宝系リサイクル店巡りに没頭してしまい、気づけば日没……。
いつのまに財布から5000円以上消えているし……。
いくら荷物が増えても、旅の工程には全く影響ないのが自動車旅の利点である。
いやぁ、大収穫であった。
そのまま弘前市に泊まろうかとも考えたのだが、なるべくつがる市に近づいておこうと決め、市を後にすることに。
こちらも同じフォロワーさんから頂いた「カブセンター(青森ローカルのスーパー)の弁当が美味しいよ!」との情報により、道中見つけた店舗で和風弁当を購入。ぶ厚い厚焼き卵が絶品であった。
その後、リンゴ農園などを横目に住宅街をひたすら進み、五所川原市に着いたところで宿泊を決める。
当てにしていたスーパー銭湯の夜間プランが新型コロナで休止中。
多少焦ったが、すぐ近くのビジネスホテルに幸い空きがありホッと一安心である。
出費は痛いが、まぁ仕方ない。こんな季節に車中泊なんて出来たもんじゃないからね。
1日目、完。
次回、2日目スタート!
巨大土偶、三途の川、超強烈旅館with座敷わらし!
続く。