校正七部集 猿蓑 序 蔵書
猿みの 晋其角序 誹諧の集つくる事古今にわたりて 此道のおもて起べき時なれや。幻術 の第一としてその句に魂の入ざれば ゆめにゆめみるに似たるべし。久し く世にと...
校正七部集 猿蓑 巻之一 1 蔵書
冬 初しくれ猿も小蓑をほしけ也 芭蕉 あれ聞けと時雨来る夜の鐘の聲 其角 時雨きや並びかねたる魦ふね 千那 僧幾人か時雨かけぬ...
校正七部集 猿蓑 巻之一 2 蔵書
霜月朔旦 伊賀膳まはり 外に物なし赤 柏 良品 羽州坂田水無月の水を種にや 水仙花 不玉 ...
校正七部集 猿蓑 巻之一 3 蔵書
しつかさを数珠も思はす網代守 丈草 御白砂に侯す 膝つきにかしこまりゐて霰かな 史邦 棕櫚の葉の露に狂ふあらし哉 野童 伊賀鵲 の...
校正七部集 猿蓑 巻之一 4、巻之二 1 蔵書
やりくれて又 やさむしろ歳の暮 其角 いね/\と 人にいはれつ年の暮 路通 としの暮 破れ袴 の 幾くたり 杉風 ...
校正七部集 猿蓑 巻之二 2 蔵書
豆植る 畑も木部屋も 名所哉 凡兆 破垣やわさと鹿子のかよひ道 曽良 南都旅店 誰のそくならの都の閨 の 桐 千邦 尾張洗濯や...
校正七部集 猿蓑 巻之二 3 蔵書
大和紀伊のさかひはてなし坂にて 往来の巡礼をとゝめて奉加すゝめ けれは料足つゝみたる紙のはしに書つけ侍る つゝくりもはてなし坂や五月 雨 去来 髪剃...
校正七部集 猿蓑 巻之二 4 蔵書
病後 大阪空つりやかしらふらつく百合の花 何処 すゝ風や我より 先に 百合の花 乙刕 焼蚊辞を作りて 子やなかん其子の 母も...
校正七部集 猿蓑 巻之二 5 巻之三 1 蔵書
夕くれや 屼並ひたる雲 の 峯 去来 はしめて洛に入て 大阪雲のみね今のは比叡に 似た物か 之道 ...
校正七部集 猿蓑 巻之三 2 蔵書
平田草苅よそれかおもひか 萩 の 露 李由 元禄二年翁に供せられてみちのく より三越路にかゝり行脚しけるに 加賀の國...