先日、弊社の畑中が会長を務める東京白金ロータリークラブ例会にて、株式会社eumo代表取締役 新井和宏氏のセミナーを拝聴させていただきました。
子ども時代の新井さんは、ご家庭の状況からお金に大変苦労されたそうです。その後、学生時代に恩師の会計士と出会い、「お金とは何か」という問いをもらいながら、銀行員になられます。その後、資産運用会社に勤めますが、お金をいかに儲けるかということだけが目的の資本主義社会に違和感を覚え、その会社を離れました。
人生を変える『日本で一番大切にしたい会社』と、その著者である法政大学の坂本教授との出会いから、「儲けるための投資」ではなく、「応援するための投資」を目指し、鎌倉投信という会社を設立します。そして、現在の共感資本主義を目指すeumoという会社の設立に至ります。
eumoは、合理性・効率性を求める資本主義社会ではなく、「共感」という貨幣換算できない資本をベースとする共感資本社会を目指しています。
お話の中で特に印象的だったのは、「お金は貯めるためのものではなく、幸せになるための何かを得るためのもの」ということです。
お金を得ることが目的ではなく、それを手放して何を得るのかという過程を目的とする必要があると言います。
いかに効率よく、より多くのお金を稼ぐかを考え、稼ぎ続けることに人生を費やす。お金を持っていることが地位や名誉に繋がり、またお金はお金であり続ける。だからこそ格差という大きな代償が生まれてしまっている。
新井さんはそんな資本主義社会に疑問を呈し、共感という目に見えないものに価値を置く新たな社会を生み出そうとしています。
eumoのコンセプトである共感で繋がる社会は、弊社や弊社が母体として立ち上げた903シティーファーム推進協議会の、人との繋がりやご縁を大切にするという理念と通じるものがあります。
903では共感を軸とした地域コミュニティカフェ「田心カフェ」を運営しており、商品の生産者さん、運営に携わるボランティアメンバー、カフェに来られるお客さんなど、日々カフェを通じて様々な繋がりが生まれています。
そして、eumoの理念に賛同したからこそ、田心カフェでも共感コミュニティ通貨eumoを導入しています。
共感で繋がった関係性、そこにコミュニティが生まれます。
コミュニティの中では、お互いの思いやりや信頼が求められます。
自分らしい生き方を求めることは自己を大切にするということですが、自分だけを押し通してしまうとコミュニティは成り立ちません。
だから共感、相手の思いを受け入れることが重要なのです。
共感を通して人と繋がり、自己と他者が共存する中で、自分自身の幸せを見つけていける、そんな社会が生まれたら素敵だなあと思います。
*田心カフェも、新井社長のeumo加盟店として活動させていただいています!
会社名であるeumoは、ギリシャ語の「Eudaimonia」からきており、「持続的幸福」という意味を持つそうです。
持続的幸福とは、自己実現や生きがいを感じることで得られる幸せのこと、つまり自分らしい生き方を求める人が多い現代社会に通ずるものがあると感じます。
自分は何に幸せを感じるのか、誰と関わりどう生きていきたいのか、改めて見つめ直したいと思いました。
11月20日には、弊社併設の日本ES開発協会が主催する「日光街道 太陽のもとのてらこや2021」にて、新井社長にお越しいただき、「ありがとうを運ぶお金の話」というテーマでオンラインセミナーが行われます。
今後も目まぐるしく変わる世界を生きていく中で、これからの生き方・社会のあり方について共に学び、考えてみませんか?