中小企業のES=人間性尊重経営のパイオニア/有限会社人事・労務 ES組織開発・人事制度改革ブログ

社員の幸せ、職場の幸せを基準に経営を、社風を変えたいと本気で思っている社長さん・人事担当者の方へのエールをあなたへ!

書籍『なぜ、世界のエリートはどんなに忙しくても美術館に行くのか?』で話題のVCTをやってみた…!

2019-10-25 21:10:18 | 組織開発・社風改革
今年の<日光街道まるっと学び舎プロジェクト>3日目(11月10日)teamマチ歩きでは
世界のエリートがやっている?!美術鑑賞法『VTC』を取り入れたワークショップを盛り込みます。

ヴィジュアル シンキング カリキュラム(VTC-Visual Thinking Curriculum)は、アメリカ「MoMA」の愛称で知られるニューヨーク近代美術館で考案されました。



今回は下見でプレVTC!

舞台はピカソ展~ゲルニカ[タピスリ]をめぐってを開催中の館林美術館です。
http://www.gmat.pref.gunma.jp/ex/exnow.html

「知識より、まず意識を持って見る」

作品名や作者名、解説文というキャプションに載っている情報を用いない。
1つの作品あたりおおむね10分以上、純粋に作品を見ることだけに費やします。

そして、VTCは、一般に、「対話型鑑賞」を行います。

まず始めに、グループで1つのアート作品を見ながら、作品を見た第一印象やそれぞれの気づいたこと、感じたこと、疑問などを話します。



散らばった手足。その手足には多くの傷が。
馬の舌がとんがっている。舌がとんがっている人が多い。
人々の「手」がごつごつと厚みがあり…何か最後に必死にしがみついているように見える。

私は、別の世界から現れたような右上に描かれた顔が、気になった。
そこから伸びているロウソクの灯は希望の灯なのか…希望はあったのか。

一つの『ゲルニカ』というアート作品。
気になる点は皆それぞれ。

どこからそう思いますか? 
そこからどう思いますか? 
ほかに、さらにありますか?

人の表情や姿。馬や牛の表情や姿。灯。…
焦点を合わせる場所を絞って。更に話します。


観察力・批判的思考力・言語能力…を駆使して「作品を言葉で描写する」「言語化する」



また、アート作品の前で、私たちの関係性はフラットです。
手を見る人もいれば、舌を見る人もいる。
作品が発している問いを受け取り、そこにどんな意味を見出すかは、見る人次第。

「対話型」鑑賞を通して、私たちは、たとえ同じものを見ていたとしても、見方・感じ方・考え方が異なることを、体感。

これは「多様性の受容」つまり「他者とともに生きていくための基礎」を学ぶことにつながります。



なぜ、世界のエリートはどんなに忙しくても美術館に行くのか?
なぜ、新しい時代に「アート」が重要なのか?


明確な正解がない、先行き不透明な時代。

組織は個人に。自ら問い、考え、解を導き出し、必要に応じてその解を更新しながら行動して成果を出す力を発揮すること。
個人だけではなく、組織のパフォーマンス向上に貢献すること。を求めています。

また、組織自体の捉え方も変化しています。
決まった枠組みを越え、ときには異業種との連携も含め、どう他者と協働し、いかに新たな価値を生み出していくかが問われています。


アート作品を鑑賞することを習慣化することによって、これからの時代を生き抜くために必要な基礎力:正解がない「問い」を自ら立てる力と自分なりの答えを導き出す力、つまり、「問題発見能力」「問題解決能力」を伸ばすことが期待されます。

また、「対話型」とすることで、ひとりではなかなか気付くことができない見方や視点を発見し、ひとりで見るよりも、複数の目線から物事を捉えることによって、より多くの発見がもたらされます。

考えの違うメンバー同士が、互いに共有可能な事実に基づきながら認識を擦り合わせ、【集合知】を導き出せるようになるのです。




アートの語源はラテン語で「ars(アルス)=生きる術」


11月10日(日)<第11回日光街道まるっと学び舎プロジェクト>3日目▼

ピカソの作品を前に!『VTC』を体感してみませんか?



マチ歩きする皆さんとの対話を通して互いの【発想を広げる豊かな時間】をともにできること~楽しみにしています!

自由で責任のある働き方とは~「ティール組織」解説者の嘉村賢州さんの講演を通して~

2019-10-23 18:05:40 | 組織開発・社風改革
こんにちは。有限会社人事・労務の井上です。

先日弊社で開催したセミナーへ「ティール組織」の解説者の嘉村賢州さんをお招きしての講演がありました。
レポート:「ティール組織に学ぶ新しい時代の個と組織のはたらくカタチ」セミナー▼




「ティール組織」とは、
フレデリック・ラルー氏が著書「Reinventing Organizations」の中で提唱した新しい概念の組織論のこと。



1970年ころから生まれた組織形態で、ピラミッド型組織ではなくCEO・経営陣と多くのチーム、サークルが信頼で結びついた組織。
上下関係がなく、1人1人の構成員に自律的判断が委ねられているのが大きな特徴です。

賢州さんのお話の中で印象的だったのが
「ヒエラルキーをなくせばティールになるわけではない。」とのこと。



確かにティール組織の説明を聞くと中央集権ではなく、フラットな組織状態であることがティールを指すように思いました。
それだけではティール組織とは言えないということですね。
では何が違うのでしょうか。

著者のラルーは元々マッキンゼーでコンサルタントとして働いていたそうです。

ただその中で「社長が幸せそうじゃない」「社員が幸せそうじゃない」ということに気づき、その気持ちと向き合う為に旅に出たそうです。

その旅の中で、色々な会社に出会い、その中である共通事項があり、それについてまとめたのが「ティール組織」。
理想論を構築したというより、実際の事例から抽出した理論です。


実際の会社で上司部下という階層がない組織があり、社員も満足度を感じながら仕事をしている組織があるのですね。

ティール組織の成功事例として挙げられたのがオランダの非営利在宅ケア組織、Buutzorg(ビュートゾルフ)です。
オランダで2006年に創業された非営利の在宅ケア組織です。

看護師がケアの全プロセスに責任をもち、その専門性を存分に発揮する場を作れば、コストは抑えたまま質の高いケアを提供できるのではないか。そういう思いから、Buurtzorg(ビュートゾルフ)は産まれました。




レポート:場に関わる皆が「わたしたち」を主語に語る組織【1】~ビュートゾルフ柏へ行ってきました▼


ビュートゾルフの凄さは、10,000人ものメンバーを抱えているのに、マネージャーやチームリーダーが一人もいないこと.
最小限の決めごとだけに絞り、各チームは独立性を持ち、すべてのことに裁量や責任を任されている。

その為にはICTが欠かせず、情報共有をスピーディに行っている。

定例ミーティングを定期的に行い、役割や責任の確認を行う。

また、利用者のニーズにたいして、自分ならどのようなケアができるのか、

メンバーが自由に話せる雰囲気がビュートゾルフには確保されています。

その結果、バリエーションに富んだケアがたくさん生まれています。

メンバーひとりひとりが、進化する目的(Evolutionary Purpose)を仕事の中に見出し、実行に移します。

チームにはほぼ全ての権限が移譲されており、情報共有も活発なので、利用者にとって最善のケアを探ることができます。

このように社員同士の信頼関係に基づき現場での意思決定に任せていくことで、様々なサービスが生まれ、顧客満足だけでなく、従業員の満足度も上がっていきました。

その結果2006年創業当時は10名程であった従業員が2019年には、10000人を超えてます。

まとめない組織であるのに自然とまとまっていく、そんな組織がティール組織であるのかなと感じました。

自然とまとまるためには、信頼関係と共通の目的(最善のケアを行う)と自由であり責任のある働き方をできる環境が支援されていたのだなと思いました。

弊社内も多くの業務を個人の裁量に任せていただいています。その中で、自分で思考し、責任も持ち、意思決定をさせていただくことが多いです。

以前は比較的決められたことしかできない仕事をしていたこともあり、自分で決めていいということへの喜びと共に責任を感じつつも、任せていただくことでの日々の意思決定への向き合い方の意識が変わったように思います。

「本当にこれでいいのか??」など、まだまだ日々迷うことも多い中ですが、その迷いや葛藤の中での気づきを学びにつなげ、実践へとつなげていければと思う今日この頃です。

そしてまた嘉村さんの講演に続き、弊社では日本でのティールの事例としてご紹介されている元ダイヤモンドメディア代表の武井さんをお招きしての読書会開催致します。
武井さんの「自然経営」が課題図書になりますが、「ティールを目指して組織作りをしていたわけではない」という武井さんの想う組織作りを本を読みながら、また新たな組織の事例をワクワクする想いで読ませていただいています。
参加者の皆さんとのワークや武井さんのお話も楽しみです。

オンライン読書会「ティール組織」で生まれる幸せな職場とは?


文化人類学的に見た「贈り物」と「商品」の違い

2019-10-18 17:46:02 | 経営全般
最近は社会環境やIT技術の変化で、「良い組織」のありかたも激変してきています。これまでの常識が通用しないような会社も多く出始めています。そんな中で、若手社長たちと話して出たキーワードの一つが「自然体」というもの。組織やそこで働く人も無理をしない、できるだけ正直に話す、情報は公開し皆で共有する、嫌なことはできるだけせずにやりたいことをやる、などです。そして、そのような若手社長の一人からよく読む本は、いわいる「経営指南書」といったものでなく、自然科学の本であったり、生物学のほんであったり、文化・芸術の本であったりすることが多いときいたことがあります。確かに大量生産、大量消費時代の組織の在り方、ビジネスのやりかたの成功事例をまとめたような経営書よりは、これからの時代、いかに自然と調和して組織をデザインしていくかを考えたほうがうまくいくのかもしれません。そんな中、興味深い本に出合いました。


「文化人類学の思考法」 松村圭一郎、中川理、石井美保 著 (世界思想社)

私自身、文化人類学という学問に対してほとんど知識がなかったのですが、簡単に言えば(あくまでも私の解釈)、その文化がどのような意味をもってできたかを具体的な事実や痕跡から検証していこうというもののようです。この検証がおもしろく、私たちが当たり前と思っていることがなぜ今当たり前となっているのか、たとえば、「なぜそれ自体には価値がない貨幣や紙幣、ましてや電子マネーに価値が生じているのか?」といったことを歴史をさかのぼりながら考えていきます。

私が特に興味をもったのは「贈り物」と「商品」の違いについて書かれていた箇所です。

「贈り物」は人と人とをつなげるのに対して、「商品」は作り手と売り手を無関係なものとして切り離す、のだそうです。確かに、私たちは商品を買うときはほとんどそれを誰が作ったのかなどは気にしません。逆に、贈り物をする時やされたときは、相手との距離がより近くなります。そして、贈り物は社会秩序の再生産を目指す長期的なサイクルにかかわるが、商品は、利潤を追求する個人の短期的交換サイクルにかかわる。例えば、親は子供に食事を用意しても子供からお金はとりません。



ただ、やがて子供は親の世話をしたり自分の子供に同じように世話をするようになります。一方、商品取引なら、その場で一番安く、いいものを買えればそれでいい。買う相手がどんな相手か関係ない。うーん、こう指摘されると確かに心豊か社会とは「贈与社会」だな、と思ってしまいます。

もちろん、今の資本主義のシステムを贈与だけの経済に戻すこともできませんし、そうなったら今の豊かな生活ができなくなります。私も今の商品豊かな生活を捨てたくありません。ただ、人間は長い歴史の中で「贈与社会」の中でつながりを強めてきたのかもしれません。これからの会社は、「たくさん作ってたくさん売ってたくさん儲ける」という考えよりも、中長期的に循環するような本当に必要なものを作り(あるいはサービスを提供し)、売り手と買い手の関係を強めていくような思考で商品づくりをしたほうがいいのかもしれません。

この本には次のようなことも書かれていました。
「贈与には与える義務、受け取る義務、お返しする義務の3つの義務がある。誰かから何かを受け取るというということは、その人の霊的な本質の何ものか、その人の魂の何ものかを受け取ることに他ならない。このようなものをずっと手元にとどめておくのは危険であろうし、命にかかわることになるかもしれない。ゲルマン語系の語源では『ギフト』は『毒』の意味があるらしい」

受け取り続けるだけの会社や人は、いつか毒にやられてしまうのかもしれません。

マネジャー移行期の課題について

2019-10-15 11:04:36 | 組織開発・社風改革
こんにちは。有限会社人事・労務の井上です。

今回、先日拝聴した弊社開催のセミナー「残業学 組織開発で進める働き方改革」でお呼びした立教大学経営学部教授の中原淳先生の「駆け出しマネジャーの成長論」を読ませていただきました。実務担当者からマネジャーへの移行期における挑戦課題について考えていきたいと思います。



弊社内では、担当として受け持つ時点からマネジャーのような意思決定を任せていただくことが多く、その中での自身の状況を冷静に受け止め歩んでいくにあたり、一般的には実務担当者を経験し、マネジャーへの移行となる中での葛藤をどう乗り越えていくのかという視点で自身とも重ねて、共感や気づきの多い内容でした。

ソロプレイヤーとして活躍する時代に区切りをつけ、過渡期を超え、マネジャーへ移行していくときにはどのような課題に対面するのでしょうか。

新任マネジャーの課題に

①部下育成
②目標咀嚼
③政治交渉
④多様な人材活用
⑤意思決定
⑥マインド維持
⑦プレマネバランス

の7つが挙げられています。



まず「マネジャーとは何か」色々なアプローチがあるかと思いますが本質的なところでは「他者を通じて物事を成し遂げること」を言うそうです。
そして他者は部下だけを指すのではなく、上司や他部門の長、経営者を動かしていくことが求められます。
一人での担当者の時代にはできなかったことを周囲を巻き込み実現していく存在なのですね。

私自身も挑戦課題の中でも意識しつつ進めている所ですが、

①の部下育成とも大きくかかわる②の目標咀嚼は重要性を感じており、それこそ周囲を巻き込み、ことを進める上でも、会社の目指すものや求めるものと部下の思いの調整を図る行為です。
自分自身の経験からも「納得できていない目標」や「見えないゴール」に対して強いモチベーションを保つのは難しく、このような時に、会社の目標をかみ砕いて説明し、納得を得ることが重要になってくると感じています。

また下記の挑戦課題は自分自身のセルフマネジメントに大きくかかわり、自分を冷静に見つめる時間も作りながら、自分自身を調整していく必要があり、難しさも感じるところです。

⑤意思決定
担当者単位では解決できない白黒ハッキリとしないグレーな問題に対して意思決定を求められます。実務担当者より少ない情報をもとにメリット・デメリット・リスクを勘案して、反対勢力と対峙しながらも適切な意思決定を行っていく必要があります。
グレーなことを判断していくことは、勇気もいりますし、心理的抵抗感を感じることも多いようですが、そのような状況も当たり前のこととして受け止めていく冷静さが大切なのだと感じました。

⑥マインド維持
マネジャーの世界は「矛盾」と「混沌」に満ちているなかで「やりくり」をしていくことを求められます。そんな中、平静に保ち「折れないように自分を維持すること」が必要とのこと。
担当者として自分の担当業務についてのみ向き合う段階では、その業務に集中して当たることが求められますが、様々な矛盾と混沌の中での意思決定をする存在としては、自分で引き受けなくてよいものを「腑分け」し、その上でマインドを平静に保つことはマネジャーに必要なスキルとなります。「あきらめなければならないこと」が出てくることは非倫理的なことではないそうです。この点は、立場が変わってみないと気付けない点であると感じました。
私自身も意思決定に余り関わらない、自分の担当にだけ集中していく段階では、自分の行ってきた考え方が標準となっている為、意思決定へ関わることでそれが行えなくなることへ強い違和感を感じました。
そうした「諦めてはいけない」という固定観念を少し和らげ、前に進んでいく方法を身につける必要があるのだなと思いました。

⑦プレマネバランス
担当者として実務も行いながらも、チームを牽引する存在となるには、プレイヤーとしての自分と、マネジャーとしての自分の心理的・時間的バランスを取っていくことが課題となります。マネジャーへの移行の最中、実務への時間を過剰配分してしまうとマネジメントへの影響も支障をきたし、部下育成にかかわる目標咀嚼へ時間を割けないなど連鎖して負のスパイラルに陥ってしまいます。
これも自分の通常の業務を同様に抱えながら、調整役へ移行していくには、時間の使い方にも変化が出てくるため、意識的にバランスを整えることが必要なのだと感じました。


上記の7つの課題は程度の差はありながらも、意思決定にかかわりの増えてくる移行期に生じる課題となり、挑戦課題がない人は中々いないとのことです。

こうした挑戦課題や葛藤はマネジャーというポジションになったという現実的な肩書のようなものがなくとも、日々の中で自然と出てくる課題解決にむけての個々人レベルでの意思決定において、起きうる葛藤や課題だと思います。

各々が意思決定を行っていける組織体は変化のスピードも早く、課題解決に向けても素早く行動していくことができますが、その上でも自身の状況を冷静に受け止める状況把握やセルフマネジメントの部分は日ごろから整えていき、自分自身の原理原則を日々を振り返りつつ導いていけるように取り組もうと思いました。





古武術と無意識~身体性と心の発達段階の省察~

2019-10-07 17:26:07 | 組織開発・社風改革
今回、空手の試合前に読んでいたのがこの書籍。



幸福学の前野先生と古武術の甲野先生の対談方式で身体性と無意識を探っていくという私的には興味のあるテーマ。
甲野先生が書籍の中で、無意識に任せると言うことをしきりに述べています。

私自身も空手の試合の中で無意識に技をだしたら決まっちゃった!ラッキー!と自分もわからないうちに偶然決まった!ということが今までもしばしばあります。逆に意識して攻め込むとやられてしまい、師範からは「矢萩さん相手を意識しすぎですよ、のびのびといつもどおりに!」と言われることしばしば。甲野先生は、それを我ならざる我と表現し体を無意識が動かした状態だと述べています。



甲野先生は書籍の中で、人は自分のことをかなり深くまで潜在意識の中で知っているという。しかし、私達の意識がその多くを抑え込んでしまっているのだと言う。

先日、自己組織化ファシリテーターの資格仲間と今までの学校教育の学習プログラムの話になりました。

今までの教育システムが近代合理化の背景のもとで、人間性を排除した、抑圧構造の中において詰め込み方式で、いかに教育をすすめてきたかが話題になりました。

前野先生は、人は最低限の環境を整えれば自然と言われなくても学ぶのであり、勉強しろ、勉強しろというよりも学ぶための環境を整えてあとは自由にしてあげるのが大切なのだとこの書籍でも語られています。
自律分散型組織で私達経営者ができることは、組織が自律的に動くようにするための環境を整えてあげることであり、余計な介入やあれしろこれしろと指図したりする必要は無いと言うことなのです。



環境さえ整えれば個々人の人間性を発揮して社員は行動するということを、まずは信じるのが重要では無いでしょうか?確かにトラブルはありますが、組織の自浄作用を信じるのです。
ただし、自然と放任は違います。本来の自分を生きている人が相互に依存しあい、自然とエネルギーが循環するように。このあたりは次回まとめようと思います。

そして、この書籍の中では、身体性の発達段階そして心の発達段階のそれぞれの分野において前野先生、甲野先生は重要なことを述べています。

以下要約;
身体は、鍛え方によって筋肉に大きな差がつくといいます。繊細で細かく多様な筋肉は繊細で多様な動きを可能にするが、ウェイトトレーニングで単純な動きだけの練習でつけた筋肉は単純な動き、一つのタスクにおいては大きな力を出すことができるが、多様な環境では繊細に対応するのは難しくなってくるという。


実際、空手の型などを観ると幼少の頃から空手を演る続けている選手と私のようにオッサンになってから始めた選手では筋肉の使い方や微妙な呼吸、力の入れ抜きの妙などがどうしても違うのです。
これは、心も同じです。ティールで言うところのレッドやオレンジは確かに右なら右、合っているか不良品かどうかを判断するなど決まりきった方向にむかって突き進むことには向いています。しかし、多様な環境での繊細な対応、意思決定をすることは難しいですね。ここにレッドやオレンジとティールやターコイズとの発達段階の差があるようです。
私のような猪突猛進型の戦い方しか出来ない選手は常勝することが難しいのはここにあるなあと。
何はともあれ何事も学び。次の大会もがんばろう!