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『影響力の武器』― 現代社会における影響力

2025-01-07 14:15:10 | 日記
年末の大掃除の際、書籍を整理していたところ、ベストセラー『影響力の武器(第三版)ロバート・チャルディーニ』の著書を発見、そのまま破棄する流れでしたが、はて?破棄する前に、昨今SNS興隆の現時代において、本書で語られる「6つの原則」が個人や集団にどのように影響を与えているのだろうか興味が沸き、ネット記事などで調べてみました。



なお、「6つの原則」については、意識無意識を問わず、言われてみれば、「ああ、そうだよね!」といったものばかりで、書籍としては、読みやすいと思います。
また、近年新版も出ているようです。
 

1. 返報性
返報性の原則は、人は何かを受け取ると、それに対して何らかのお返しをしようとする傾向があるというものです。
→SNSでは、フォローや「いいね」といった行為がこの原則のデジタル版として機能しています。特にインフルエンサーは、無料のコンテンツやプレゼント企画を提供することで、フォロワーからのエンゲージメントを引き出しています。

2. 一貫性とコミットメント
この原則は、人が一度行動や言葉で表明したことに一貫性を保とうとする心理を利用します。小さなコミットメントから始めて大きな行動を引き出す「フット・イン・ザ・ドア」技法は、営業や募金活動でよく使用されます。
→現代社会では、この原則はオンライン署名運動やクラウドファンディングでも顕著です。少額の寄付や小さな行動を求めることで、より大きな支援を得ることが可能になります。

3. 社会的証明
社会的証明は、「他人がやっていることは正しい」という認識を生む力です。レビューサイトや口コミ、SNSでの「バズ」現象は、この原則を利用したものです。
→現代社会では、特に口コミアプリやSNSでのハッシュタグ運動がこの原則を強化しています。多くの人々が支持している商品やサービスは、信頼性が高いとみなされやすいです。

4. 好意
好意の原則は、人が好きな人や信頼できる人からの提案を受け入れやすいという心理を指します。広告に有名人やインフルエンサーが起用されるのは、この原則を活用するためです。
→SNSでは「パーソナルブランディング」が重要視されています。親近感を感じさせるストーリーや共感を呼ぶ投稿が、フォロワーの購買行動を促進します。

5. 権威
権威の原則は、専門家や権威ある人物の意見を信じやすいという心理を利用します。医師の推薦や専門家のレビューは、製品やサービスの信頼性を高めるために使用されます。
→現代社会では、この原則は専門家監修のコンテンツや公式認証バッジなどに見られます。消費者は、これらの要素を信頼の基準として利用します。

6. 希少性
希少性の原則は、「手に入りにくいものほど価値がある」と感じさせる力です。セールの「期間限定」や「数量限定」は、この原則を活用しています。
→現代社会では、デジタル商品の「初回限定版」や期間限定のオンラインイベントがこの原則を象徴しています。特にeコマースでは、希少性を強調することで購入意欲を高めています。

著者は、読者が「6つの原則」を通して、社会生活の中で自分を守る術や周囲との良好な人間関係を築くことができるような助けになることを願って執筆したそうです。
SNS全盛の現代において『6つの原則』がどのように活用され影響を与えているかを再発見し、本書の知見を社会的・個人的な視点から深める良い機会となりました。 


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4 コメント

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雲伯油屋ストライベック (グローバル鉄鋼商事)
2025-01-21 12:00:09
最近はChatGPTや生成AI等で人工知能の普及がアルゴリズム革命の衝撃といってブームとなっていますよね。ニュートンやアインシュタイン物理学のような理論駆動型を打ち壊して、データ駆動型の世界を切り開いているという。当然ながらこのアルゴリズム人間の思考を模擬するのだがら、当然哲学にも影響を与えるし、中国の文化大革命のようなイデオロギーにも影響を及ぼす。さらにはこの人工知能にはブラックボックス問題という数学的に分解してもなぜそうなったのか分からないという問題が存在している。そんな中、単純な問題であれば分解できるとした「材料物理数学再武装」というものが以前より脚光を浴びてきた。これは非線形関数の造形方法とはどういうことかという問題を大局的にとらえ、たとえば経済学で主張されている国富論の神の見えざる手というものが2つの関数の結合を行う行為で、関数接合論と呼ばれ、それの高次的状態がニューラルネットワークをはじめとするAI研究の最前線につながっているとするものだ。この関数接合論は経営学ではKPI競合モデルとも呼ばれ、トレードオフ関係の全体最適化に関わる様々な分野へその思想が波及してきている。この新たな科学哲学の胎動は「哲学」だけあってあらゆるものの根本を揺さぶり始めている。こういうのは従来の科学技術の一神教的観点でなく日本らしさとも呼べるような多神教的発想と考えられる。
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ノーベル賞級理論 (サムライソウル日本海)
2025-01-23 13:23:26
「材料物理数学再武装」といえばプロテリアル(旧日立金属)製高性能特殊鋼SLD-MAGICの発明者の方で久保田邦親博士(工学)という方のの大学の講義資料の名称ですね。番外編のFacebookにおける経済学の国富論で、価格決定メカニズム(市場原理)の話面白かった。学校卒業して以来ようやく微積分のありがたさに気づくことができたのはこのあたりの情報収集によるものだ。ようはトレードオフ関係にある比例と反比例の曲線を関数接合論で繋げて、微分してゼロなところが最高峰なので全体最適だとする話だった。
何年か前にノーベル賞候補(化学賞)にも挙げられていたCCSCモデルという境界潤滑理論(摩擦理論)の提唱者でもありますね。摩擦プラズマにより発生するエキソエレクトロンが促進する摩耗のトライボ化学反応において社会実装上極めて重要な根源的エンジンフリクション理論として自動車業界等の潤滑機素設計のコア技術として脚光を浴びつつありますね。人類というものは機械の摩擦や損傷という単純なことですら実はよく理解していないということを理解させられる理論です。
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すごい未来 (ものづくりDX関係)
2025-01-25 18:44:18
日経クロステックの記事に去年ののノーベル賞は「「AIの父」ヒントン氏にノーベル賞、深層学習(ディープラーニング)の基礎を築いた業績をまとめ読み」と題して紹介されていましたが、物理学賞、化学賞ともにAIがらみあったんですね。しかしながらブラックボックス問題の解明には至っていないようです。AI半導体大手のNVIDIAのCEOも「AIと日本の優れた製造業、ロボット技術を合わせれば、日本は新しい産業革命を起こせる」と述べ、日本が持つ可能性に対して強い期待感を表明している。このようなAI技術は地球環境問題だけでなく人口減少に伴う労働力不足の解決策ともなろう。今後ロボットは高度な多軸、多関節化がおこることが予想されるため日本人の経営者も指導力を発揮すべきでは。
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トランプエレメント (ストライベック)
2025-01-26 21:00:57
まあ、そうはいってもやはりCCSCモデルはノーベル賞級の境界潤滑理論だといえますね。なにしろ極圧添加剤の作用機構の原因物質が、グラファイト層間化合物であることを世界で初めて明らかにした業績は素晴らしいものがある。あとなにやら鉄鋼のリサイクル技術にも関連した話があるということだ。
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